マギアレコード A world rewound 巻き戻された世界   作:ジャックノルテ

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□4 神浜市 栄区 記憶ミュージアム

 

 

(アニメマギアレコード第6話~第7話の時期)

次の日の午後。

 織莉子とキリカ、それにマミは記憶ミュージアムに到着した。

 3人は入り口と思しきドアの前に立つ。

 

キリカ(さて・・・・・。鬼が出るか蛇が出るか)

 

織莉子「時間は大丈夫ね。そろそろ相手も動くと思うけど」

 

 織莉子の言葉と同時に記憶ミュージアムの入り口が開く。

 

マミ「来たわね・・・・・」

 

 そこには黒羽根9が立っていた。

 

黒羽根9「付いて来てくれ。話は上司が行ってくれる」

 

 黒羽根9の先導を受けながら進んで行く3人。

 やがて大量の本棚に囲まれた部屋を抜けて行くと椅子に座る少女とその傍らに立つ女性が待ちわびた様子を見せていた。

 

黒羽根9「灯花様。みふゆ様。お客様をお連れしました」

 

里見灯花「うん!ありがとー」

 

梓みふゆ「説明の方はワタシと灯花で行います。あなたは持ち場に戻って下さい」

 

黒羽根9「分かりました」

 

 黒羽根9は二人に一礼して部屋を出て行った。

 

灯花「さてと。初めまして。外から来た魔法少女さん。わたくしは里見灯花。この神浜市で魔法少女の解放を目的とするマギウスの翼の指導者の一人だよ」

 

みふゆ「ワタシは梓みふゆと申します。このマギウスの翼と言う組織において幹部として行動しています」

 

マミ「巴マミです。あなた達は何をしようとしてるの?」

 

灯花「言ったでしょう?魔法少女の解放だって」

 

織莉子「私は美国織莉子。こちらにいるのは相棒の呉キリカ。解放の為に神浜市に魔女を集中させていると?」

 

灯花「おっ!あなた鋭いね。はなまるだよー」

 

キリカ(こいつら正気なのかな?魔女を集中させるなんて・・・・・)

 

みふゆ「だからこそあなた達にはワタシ達の全てを伝えようと思ったんです」

 

 みふゆの言葉と同時に手にしたハンドベルが鳴り響く。

 

みふゆ「これからアナタたちはワタシの経験を追体験して貰います。そこに魔法少女の真実全てがあるのですから」

 

キリカテレパシー(織莉子!?)

 

織莉子テレパシー(ここは大人しくしましょう)

 

 マミ、織莉子、キリカは見た。

 梓みふゆの魔法少女としての軌跡の一部を。

 ソウルジェムが破壊されて戦友が死亡した事でソウルジェムが自分達の本体だと知ってしまった時の事。

 穢れ切ったソウルジェムがグリーフシードに変化して魔女を生み出すと言う事実を。

 

マミ「そんな・・・・・・。じゃあ私は・・・・・・・」

 

織莉子(私は予知で知っていた。それに風見野の魔法少女が魔女になるのを目撃したから)

 

 織莉子はかつて偶然出会った風見野市の魔法少女が魔女化するのを目撃していた。

 

キリカ(織莉子と二人で魔女化の事は知ってた。けど・・・・・。あの様子じゃ巴マミは何も知らなかったのかな?)

 

 気付くと3人は元の場所に戻っていた。

 

みふゆ「どうでしたか?これが魔法少女の」

 

マミ「うぅあああああああああ!!」

 

 突如として魔法少女に変身したマミが周囲をデタラメに攻撃を始めた。

 

みふゆ「なっ!?」

 

灯花「うそ!?」

 

織莉子「キリカ!」

 

キリカ「織莉子!こっち!」

 

 慌てて灯花の前に立ちマミの銃撃から灯花を庇うみふゆ。

 織莉子とキリカは慌てて近くの本棚に身を隠していた。

 

マミ「こんな・・・・・。こんな事って・・・・・・。私は一体何の為に・・・・・・」

 

みふゆ「落ち着いて下さい!ワタシ達は魔法少女を救う為に」

 

 マミのソウルジェムは穢れ始めている。

 

織莉子(このままじゃ!?)

 

マミ「今まで私の前から姿を消した子達はみんな魔女になったって言うの!?私がみんなを魔女にしたって!?」

 

みふゆ「!?」

 

 マミは周囲に無茶苦茶な銃撃を加えながら無意識の内に自信の背後からドッペルを現出させていた。

 

マミ「だったら魔法少女なんて生きている意味が無いじゃない!!」

 

??「マミさん!!」

 

織莉子、キリカ「!?」

 

 その時、突如として片目を隠した髪型にフィルムを彷彿とさせる衣装を来た少女が巨大なハサミを構えて姿を現した。まるで今まで姿を隠していたかのように。

 

??=愛生まばゆ「生きている意味が無いなんてそんな事は無いです!マミさんに助けられた人だって沢山!」

 

マミ「でも私は!何人もの少女を魔法少女にしてしまった!?何人もの未来を奪ってしまったのよ!?これじゃ私は魔女と変わらないじゃない!?」

 

 狂ったように周囲への銃撃を続けるマミ。

 その銃撃は普段の巴マミの精密な銃撃には遠く及ばない雑な銃撃だった。

 お世辞にも戦闘が得意と言えないまばゆにもダメージを覚悟すれば突破できる雑な攻撃。

 一気にマミとの距離を詰めたまばゆはマミにハサミを向けて次々と投げ付けてマミの足元に魔法陣が展開される!

 

マミ「まばゆさん!?止めないで!?」

 

まばゆ(マミさんがおかしくなったのは恐らくあの後頭部から出ている魔女みたいなのが原因!!私のハサミで切り落とせば!)

 

まばゆ「マミさん!少し辛抱して下さい!」

 

 一気に跳躍したまばゆはマミの背後に回ってドッペルを後頭部から切り落とそうと握り締めるハサミを向けた!

 だがドッペルの両手がマミのリボンの様に伸びてまばゆに迫る!

 

まばゆ「しまっ」

 

 その時、みふゆが咄嗟に円月輪を投げてドッペルの両腕を切り飛ばす!

 

みふゆ「今です!」

 

まばゆ「マミさん!ごめんなさい!」

 

マミ「まばゆさん!?」

 

 渾身の力を込めてまばゆはマミの後頭部から生えたドッペルをハサミで切り落とした。

 その瞬間にマミのドッペルは消滅してマミも意識を失ってその場に倒れた。

 

灯花「助かったよ。みふゆー」

 

みふゆ「構いませんよ。けどまさかドッペルを出現させた上で暴走するなんて思いませんでした」

 

灯花「それだけショックが大きかったと言う事かにゃー」

 

みふゆ「次に誰かに真実を伝えるなら憂慮すべきですね」

 

灯花「改善すべき事だにゃー」

 

織莉子「これは一体何が起きたんですか?」

 

まばゆ「そうです!一体何が!?」

 

 困惑したまばゆと織莉子は心からの疑問をみふゆと灯花にぶつけていた。

 

みふゆ「勿論、改めて説明はします。その前にあなたは一体?どうやってこの中に?」

 

まばゆ「・・・・・。私は愛生まばゆです。マミさんと一緒に戦っている魔法少女です」

 

みふゆ「急にこの場に現れた様に見えましたが」

 

まばゆ「それは・・・・・。こう言う事です」

 

 まばゆの姿が光に包まれてその場から消えて現れた。

 

みふゆ「これは・・・・・」

 

灯花「凄いにゃー。光学迷彩って奴だにゃー。魔力を覚えると位置は分かっちゃうけど」

 

まばゆ(つい自分の能力を明かしちゃったけど仕方ないですよね。そうしないとマミさんを助けられないんですから・・・・・・)

 

織莉子「もしかしてあなたが巴さんと一緒に神浜市を調べていた仲間の方?」

 

まばゆ「そうです・・・・・」

 

織莉子「あなたも記憶を見たの?」

 

まばゆ「・・・・・。見ました」

 

キリカ「巴マミからは追試だって聞いたけど」

 

まばゆ「嫌な予感がしたから仮病を装って追試は休んだんです・・・・・。滑り込みセーフでこの中に入れたので・・・・・」

 

キリカ「いや。それ大丈夫なの?」

 

まばゆ「めっちゃ怒られるでしょうね・・・・・」

 

灯花「ちょっとー。話の続きをしてもいいかにゃー?」

 

みふゆ「はい。ワタシ達の話はまだ終わっていません。今、巴さんに起こった出来事はワタシの記憶を見たあなた達には矛盾を感じませんか?」

 

織莉子「魔女化しなかったのは確かです」

 

キリカ「あの記憶の通りなら魔女化する筈だよね?」

 

まばゆ「マミさんの頭から伸びたアレは一体?」

 

みふゆ「巴さんの後頭部から伸びたアレこそ神浜の奇跡の象徴、ドッペルです。この神浜市の中では魔法少女は魔女化しないのです」

 

織莉子、キリカ、まばゆ「!?」

 

 驚きの余り3人は硬直していた。

 魔法少女が魔女化すると言う絶対の原則を無視した目の前の現象はそれだけ大きな衝撃を3人に与えていたのだった。

 

灯花「その前に。黒羽根さんたち。そこに倒れている子を用意していた休憩室に連れてって欲しいにゃー」

 

 灯花が手を叩くと黒羽根と言われる黒いローブを身に纏った少女達が現れて巴マミを抱えて行こうとする。

 

まばゆ「マミさん・・・・・。あの、私もマミさんに付いても良いですか?」

 

みふゆ「構いませんよ。巴さんには別の方から解放に関する説明をして貰います」

 

まばゆ「分かりました・・・・・・」

 

 まばゆは黒羽根と共にその部屋から出て行った。

 

灯花「じゃあ続きを話すかにゃー?」

 

 みふゆと灯花は魔法少女解放に関する話を2人に丁寧に説明した。

 マギウスの翼と言う組織が魔法少女の魔女化を回避するドッペルシステムを今は神浜市だけだが近い将来に世界中にドッペルシステムを広げる事を目的としている事。

 その為に魔女を養殖しウワサと言う魔女と異なる存在を作り出しドッペルシステムの成長を促していると言う事を。

 

灯花「気づいているかも知れないけどこの建物もウワサで出来ているんだにゃー」

 

織莉子「!? 妙な魔力を感じていたのはそう言う事だったのね」

 

みふゆ「美国さん。呉さん。ワタシ達は必要な事を全て話しました。あなた達はこれからどうするのですか?」

 

 みふゆは織莉子の回答を聞こうとして来た。

 

織莉子「私は・・・・・」

 

 脇にいるキリカを見るとキリカは黙って頷いた。

 

織莉子「私はマギウスの翼に入ります」

 

キリカ「織莉子が入るなら私も」

 

みふゆ「そうですか。ようこそ。マギウスの翼へ」

 

 みふゆが差し出した手を織莉子は握り返す。

 

織莉子「あの・・・・・。巴さんの方は?」

 

灯花「向こうはねむが説得をしているから大丈夫だと思うにゃー」

 

みふゆ「それではマギウスの翼に関する詳細な説明を」

 

織莉子「分かりました」

 

 それから織莉子とキリカはみふゆからマギウスの翼に関する詳細な説明を聞いた。

 説明後に二人はマギウスの翼の黒羽根へと任命された。

 

みふゆ「これからはマギウスの翼として活動するのでホテルフェントホープに住んで貰って共同で任務に当たって貰います。もし必要な物があるのなら今日は自宅に帰っても構いませんよ」

 

織莉子「では必要な物があるので今日は帰らせて貰います。それとみふゆさん。灯花さん。今の内に言っておきます。私達はキュウべえから依頼を受けて神浜市を調査しに来たんです」

 

灯花「またかにゃー。キュウべえも懲りないにゃー」

 

みふゆ「そうですね。美国さん以外にも来ているので気にしなくて良いですよ」

 

織莉子(やはりそうだったのね・・・・・)

 

織莉子「じゃあキリカ。私達は一度、帰りましょう」

 

キリカ「そうだね」

 

みふゆ「では明日は午後に北養区にある植物園に来て下さい。それとこれを」

 

 みふゆは織莉子とキリカに翼を象ったペンダントを渡した。

 

みふゆ「これはマギウスの本拠地へ入る為に重要な物です。無くさない様に注意して下さい」

 

織莉子「分かりました。行きましょう。キリカ」

 

 織莉子とキリカは一礼するとその場を出て行った。

 

みふゆ「・・・・・。では観鳥さんと保澄さん。後は頼みます」

 

観鳥さん「分かりました。行くよ。保澄ちゃん」

 

 柱の影から観鳥さんと言われた白いローブを着た魔法少女と黒いローブを着た保澄と言う少女が出て来た。

 

灯花「もしキュウべえに余計な事を言う様ならやっちゃって良いからにゃー」

 

みふゆ「そうならないと良いんですが」

 

 

 

 織莉子とキリカは神浜しから帰る途中で宿北サービスエリアに来ていた。

 サービスエリアのトラス状構造物の上にキュウべえがいた。

 

キュウべえ「やあ。織莉子。キリカ。神浜市の」

 

 それを告げようとした瞬間に織莉子の攻撃でキュウべえは四散していた。

 

織莉子「もうあなたには従わないわ」

 

 織莉子はそう言い捨ててキリカと共に宿北サービスエリアから離れて行く。

 離れた場所からその様子を見ていた観鳥さんと保澄雫。

 

観鳥さん「どうやら完全にこちら側に付いた様だね」

 

 観鳥さんは武器であるバズーカ砲に付いているスコープで様子を覗いていた。

 

保澄雫「魔女化の事を知ったら大概はそうだと思います」

 

観鳥さん「そうだね。じゃあ観鳥さん達も帰る事にしよう」

 

 観鳥さんは保澄雫を伴いその場から離れて行った。

 

 

 神浜市から見滝原市へ行く電車の中。

 織莉子とキリカは並んで空いた座席に座っていた。

 

キリカテレパシー(織莉子。どうしてわざわざキュウべえに攻撃したんだい?)

 

(至近距離でのテレパシーなので監視がいても内容を聞かれる心配は無かった)

 

織莉子テレパシー(あのマギウスの翼と言う組織はまだ私達を信じているとは言えないわ。キュウべえを攻撃して見せる事で本気だと見せつけたのよ)

 

キリカテレパシー(そう言う事か。じゃあ今も)

 

織莉子テレパシー(もしかしたら監視されているかも知れないわね。もうキュウべえも接触しないと思うから平気よ)

 

キリカテレパシー(分かった・・・・・。ところで何処まで予知で見ているんだい?)

 

織莉子テレパシー(何とも言えないのよ。どうも神浜市に関する事では上手く予知が機能しない様なのよ。だから綱渡りなのは確かね)

 

キリカテレパシー(予知も万能じゃないと言う事だね)

 

織莉子テレパシー(そうね。だからこそ予知のイメージを読み違えない様に慎重な行動を心がけましょう)

 

キリカテレパシー(慎重か。分かったよ。織莉子。私も慎重な行動を心がけるよ)

 

織莉子テレパシー(頼むわ。キリカ。あなただけが頼りなんだから)

 

 

 

 見滝原市の美国邸・・・・・。

 

織莉子「キュウべえ。出て来たらどうなの?ああ。安心して頂戴。私はあなたが何処にでも現れられる事を既に聞いているわ」

 

キュウべえ「そうみたいだね。それでどんな用があるんだい?」

 

織莉子「・・・・・・」

 

 織莉子は手にしたメモに文字を書いてキュウべえに見せた。

 

 

 神浜市の魔法少女に見張られている可能性がある。

 内部を探ってみるから暫く私とキリカ、巴さんやその後輩達との接触は控えて。

 下手をすると今も見張られているかも。

 読んだら頷いて。

 同時に証拠を隠滅するから。

 

 

 織莉子のメモを読んだキュウべえが頷くと同時に織莉子はメモごとキュウべえを光球から放つ光線で消滅させた。

 

織莉子「周囲に魔力反応は無い・・・・・。杞憂だと良いのだけど・・・・・」

 

織莉子(これでキュウべえは余程の事が無い限り私に接触をしないから調査もしやすい。見滝原を守る為にも・・・・・。私は私に出来る事をしないと)

 

 




 実は当初はこの物語は愛生まばゆが主人公で構想してましたが、上手く進まないので織莉子とキリカをメインにしました。
 
 まばゆが主人公の理由としてはマギレコ世界にいる愛生まばゆを書くと言う目的があったからです。
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