マギアレコード A world rewound 巻き戻された世界   作:ジャックノルテ

7 / 11


□8 神浜市 ホテルフェントホープ エントランス

 

 

(アニメマギアレコード10話~13話及びセカンドシーズン1話の時期)

 

織莉子「では巴さん。私とキリカはまた見滝原に戻ります」

 

マミ「分かったわ。後輩たちの事を頼むわね」

 

キリカ「出来る範囲の事はやってみるよ」

 

 見滝原からの通いの羽根である織莉子とキリカは幹部であるマミの許可を得て見滝原市への帰路に付いた。

 それから一週間は織莉子もキリカも学校での授業を受けながら極めて平和な時間を過ごしていた。

 放課後には織莉子とキリカは合流すると一定の距離を保ちながらマミの後輩である鹿目まどか、美樹さやか、暁美ほむらをそれとなく監視していた。

 

織莉子テレパシー(どうやらこちらの監視には気付いていない様ね)

 

キリカテレパシー(それにしたって退屈だね。まあ楽な仕事だけど)

 

織莉子テレパシー(明日がそうとは限らないわ。油断しない様にしましょう)

 

キリカテレパシー(織莉子がそう言うと当たると思うんだけどなあ)

 

織莉子(これは予知と言うよりも・・・・・。予感と言う物かしら?)

 

 織莉子の予感は当たる。

 今日はマギウスの翼が環いろは達に魔法少女の真実を伝える日だった。

 織莉子とキリカは今日も鹿目まどか達の監視を行おうとしていた。

 

織莉子、キリカ「!!」

 

織莉子「魔女!!」

 

キリカ「それも一匹じゃないね。一度に二匹も」

 

 離れた場所に二匹の魔女が同時に出現した事に二人は驚いていた。

 幸いにも一匹はこちらに近い位置にいる。

 

織莉子「どうやらもう一体の方は鹿目さん達が向かった様ね。向こうはこっちの魔女には気付いていないようだから私とキリカで捕らえておきましょう」

 

キリカ「倒さなくて良いのかい?」

 

織莉子「少しマギウスに貢献して疑いの目を逸らしましょう」

 

キリカ「そうだね。!! 待って織莉子」

 

織莉子「どうしたの?キリカ」

 

キリカ「鹿目まどか達の方から魔力は二つしか感じない」

 

織莉子「本当だわ。魔女の魔力で探知し難いけど・・・・・。3人の筈なのに一人足りない・・・・・。まさか」

 

キリカ「誰か神浜に向かったんじゃ」

 

織莉子「・・・・・。だとするともう追い付けないわ。それに目の前の魔女を放置する事も出来ないわ。まずは魔女に対処しましょう」

 

キリカ「そうだね。今はそれしか出来ないからね」

 

 結界に入った織莉子とキリカは使い魔の人海戦術に苦戦しながらも何とか最深部に辿り着いて魔女を捕獲する事に成功したが、かなり長い時間を浪費してしまっていた。

 

織莉子「急ぎましょう。まずは状況を確認しないと」

 

 織莉子とキリカは急いでもう一匹の魔女のいる場所へと向かった。

 そこは夜の工場地帯であり二人が到着した時、まだ結界は存在していた。

 

織莉子(まだ魔女は倒されていない様ね・・・・・・。!!)

 

キリカ「織莉子。誰か来る」

 

 小さな声で告げるキリカの言葉に合わせる様に一人の魔法少女が跳躍しながら一気に魔女の結界に突入するのが見えた。

 

織莉子「今の」

 

キリカ「魔力に覚えがある。巴マミの後輩だね」

 

 暫くすると監視する二人の前で魔女の結界から脱出した美樹さやかと抱えられた鹿目まどかと暁美ほむらの姿が見えた。

 魔女はそのまま姿を消したが3人の様子は妙に暗かった。

 話している声は聞こえなかったがその様子から察する事は出来た。

 

織莉子「もしかしたら・・・・・。神浜市に行ったのは美樹さやか。それに今日は・・・・・」

 

キリカ「マギウスの講義だったとすれば魔法少女の真実を知ってしまったのかも知れないね」

 

 そこへ突如としてキュウべえが姿を現した。

 3人の様子を見てしまえばキュウべえが何を話したのか二人には予想出来た。

 激高した美樹さやかがキュウべえを切り裂いたのを見て確信を強めさせた。

 

織莉子「キリカ・・・・・。直ぐに神浜に行きましょう。何か問題が起きたかも知れないわ」

 

キリカ「そうだね。私も同感だよ」

 

 織莉子とキリカは夜にも関わらず神浜市へと向かった。

 既に深夜の時間帯だったが気にする事無く二人は補導される事無く神浜市に到着してホテルフェントホープに入る事が出来た。

 白羽根と黒羽根姿の二人がエントランスに入るとそこにはまばらに羽根がいるだけだった。

 それでも羽根達の様子が違うのは二人にも分かった。

 

織莉子「ちょっと良いかしら?」

 

黒羽根9「何でしょう?」

 

 魔力のパターンから見知った黒羽根を知った織莉子は話を聞いてみる事にした。

 

織莉子「今日は何かあったのかしら?」

 

黒羽根9「今日ですか?マギウスが緊急の総会を開いたんですが・・・・・。参加していないんですか?」

 

織莉子「私達は巴さんに別の仕事を頼まれて戻った所なの」

 

黒羽根9「そうだったんですか。巴さんの方は大変な事になりました」

 

織莉子「知っているの?」

 

黒羽根9「私は灯花様と環いろは達への説明会に参加していました」

 

 黒羽根9曰く説明会を受けて魔法少女の真実を知った由比鶴乃と深月フェリシア、二葉さなの3名はマギウスの翼へと参加を表明した。

 残る環いろはと後から来た七海やちよは反対するも巴さんが対処をしたとの事だった。

 そこへ見滝原市から巴さんの後輩の魔法少女が来た事で巴さんの様子が変わった。

 感情を大きく揺れ動かした巴さんはマギウスの研究だった魔法少女とウワサの融合を果たして神浜聖女へと覚醒して環いろはを地割れに落として七海やちよを後退させたと。

 

織莉子「巴さんは?」

 

黒羽根9「巴さんは先程戻られました。流石に魔力を消耗した様で直ぐに部屋に戻ったそうです」

 

織莉子「分かったわ。ありがとう」

 

 織莉子は黒羽根9へお礼を言うとその場を離れた。

 

織莉子「キリカ。巴さんの所へ行きましょう」

 

キリカ「そうだね。頼まれた事を失敗した訳だからね」

 

織莉子「その前に捕縛した魔女だけは届けておきましょう」

 

 見滝原で捕縛した魔女を地下の飼育施設に預けた後にマミの部屋へと向かった二人。

 

織莉子「巴さん」

 

 織莉子がドアをノックする。

 

マミ「空いているわ・・・・・」

 

 返事を聞いて織莉子とキリカが部屋に入るとベッドの上にマミが座っていた。

 

織莉子「巴さん・・・・・。ごめんなさい。あなたの後輩が神浜に来てしまったようね」

 

マミ「ええ。美樹さんが来てしまった」

 

織莉子「あなたとの約束を果たせなくてごめんなさい」

 

マミ「・・して」

 

 小さな声でマミは何かを呟く。

 

織莉子「えっ?」

 

マミ「どうして美樹さんが神浜市に来てしまったの!?これじゃ鹿目さんや暁美さんまで神浜市に来てしまうわ!」

 

織莉子、キリカ「「!?」」

 

 いきなり大きく声を荒げたマミに織莉子もキリカも驚きを隠せなかった。

 

織莉子「巴さん・・・・・」

 

マミ「私は、私はあの子達を!私のせいで魔法少女になってしまったあの子達を・・・・・。私はあの子達を救わないといけないのに!!」

 

 マミは両目から涙を流して感情を爆発させている。

 普段の巴マミの様子から考えればあり得ない様子とも言えた。

 

マミ「私は・・・・・。解放の為に・・・・・。彼女達に償わないといけないんだから!!」

 

織莉子(様子がおかしい・・・・・・。巴さん。洗脳が更に深まっている様な・・・・・)

 

キリカ(正直・・・・・。変だよ・・・・・。優木沙々の洗脳魔法でも人格を歪めるまでには至らなかった。これはもう洗脳と言うよりも人格改変だよね)

 

 3人は誰も喋ろうとしなかった。

 

マミ「ごめんなさい・・・・・。つい当たってしまったわ」

 

織莉子「・・・・・。いいのよ。約束を守れなかったのは私の方なんだから」

 

マミ「いいえ。遅かれ早かれこうなる事は分かっていたわ。むしろあの子達を神浜市から遠ざけるなんて最初から無理だったのよ。だって私がここにいるんだから」

 

織莉子「そうかも知れません。これから私とキリカが見滝原に戻って彼女達に忠告を」

 

マミ「いいえ。それは大丈夫よ」

 

織莉子「えっ?」

 

マミ「マギウスの魔法少女解放計画は大詰めを迎えるわ。だから美国さん。これからは私の部下では無くマギウスの命令に従って。私もマギウスの為に別の仕事を一人で行う必要があるから」

 

織莉子「分かりました・・・・・。私達はこれからマギウスに指示を願います。巴さん」

 

マミ「?」

 

織莉子「本当にごめんなさい」

 

マミ「良いのよ。だってもうすぐ全ての魔法少女は解放されるんだから」

 

 曇りの無いマミの笑顔に織莉子は背筋の凍る思いを抱いていた。

 マミの部屋を出た織莉子とキリカはその足でマギウスがいる庭園を訪れていた。

 庭園には灯花とみふゆがいたので織莉子とキリカは指示を求めた。

 

みふゆ「巴さんから話は聞いています。これからは他の羽根と一緒にマギウスの指揮下に入って下さい」

 

織莉子「分かりました」

 

灯花「マミの後輩が神浜に来たのは仕方ない事だにゃー。魔法少女解放のメッセージは電波を使って方々に飛ばしたからそれで気付いたのかも知れないにゃー」

 

織莉子(電波は予想外だったわね)

 

キリカ(取り敢えず疑われてはいないか)

 

灯花「二人にはこれからこのホテルフェントホープでの警護をお願いするにゃー」

 

みふゆ「明日からは警備主任をしている白羽根の観鳥さんの元で働いて下さい」

 

織莉子「了解しました」

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。