波動戦記クロニカル   作:多かり

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大東亜、覇道を征く

第一章:波動再起

 

 

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【大阪未来遺構・地下第零層/日本列島 旧・群馬県】

 

黒い瓦礫の中、まだ誰も知らない“悪夢の種”が、静かに再起動を始めていた。

高圧コンデンサの唸り、波動反応炉の振動。そして、それを見下ろすひとりの青年。

 

彼の名は――桐生 烈(きりゅう・れつ)。

新生「大東亜帝国」の波動研究部隊《烈風》の若き司令であった。

 

> 「目を覚ませ、《ゼロ・エンジン》。貴様の力が、次の時代を導く――」

 

 

 

眼前の球体は、まばゆい青白い閃光を放った。

それは、かつて世界を焼いた大阪未来皇帝・赤井健が、自らの命と引き換えに作った兵器核《波動エンジン》の原型であった。

 

同時刻、世界各国はこの「再起動」の信号を傍受し、震撼する。

 

 

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【ソビエト連防・首都圏《ノヴァモスクワ》】

 

「……波動だと? あの忌まわしい災厄が、再び?」

苦悶するのは連防主席・ゲオルギー・マリューチン将軍。

 

彼はかつて、ヒトラー帝国を破った英雄のひとりであり、いまやソ連の最高指導者だった。

波動エンジンの復活は、即ち“絶対兵器の復活”を意味する。

彼は緊急軍事会議を召集し、**大東亜帝国封鎖作戦《レッド・リング》**の発動を命ずる。

 

 

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【太平洋/大東亜帝国・旗艦《扶桑改》】

 

桐生烈はすでに第二段階へ移行していた。

波動エネルギーを一撃で射出する究極兵器――**《波動砲》**の初実戦配備である。

 

標的は、監視を続けていた小国《アンドラギア共和国》の海上軍港。

 

波動砲、発射。

直径数キロの青い閃光が、空と海をえぐり取り、存在そのものを消した。

 

> 「目標、消滅確認。……地図から、消えました。」

 

 

 

大東亜帝国はこの一撃により、再び“覇道”の名を刻んだ。

大阪未来帝国の崩壊から三十年。かつて赤井健が遺した終末兵器「波動エンジン」の封印が、旧日本列島・群馬の地下で解かれようとしていた。

 

若き研究者にして大東亜帝国海軍波動開発司令――桐生烈(きりゅう・れつ)は、禁断の遺産に手を伸ばす。

 

波動エンジンの再稼働により、国家は異常な加速度で再興していく。エネルギー自立、重力制御航行、そして波動砲の完成――。

 

その圧倒的な力により、近隣諸国は震撼。アジア諸国のいくつかは、波動外交によって無血併合されていく。

 

一方、かつてヒトラー帝国を葬った超国家連合「ソビエト連防」は、この動きに警鐘を鳴らし、軍備を拡張。

 

波動の再臨が、冷戦の終焉をもたらそうとしていた。

 

第二章:冷戦の終焉

 

ソビエト連防主席ゲオルギー・マリューチンは、波動技術の復活を国際的脅威と認定。

 

対波動電磁網と精神防壁を全周囲に展開する防衛計画「イワンの盾」を発令。

 

だが、大東亜帝国の波動艦隊は、条約海域を無通告で突破。

 

「リモノフ条約は、もはや過去の遺物である」

 

桐生烈のその宣言と共に、全面戦争が始まる。

 

第三章:惑星戦争勃発

 

太平洋上で交戦した第一次波動戦。

 

大東亜帝国の旗艦「扶桑改二」は、単艦でソ連第七艦隊を殲滅。拡散波動砲により、半径800mの艦列が蒸発。

 

ソビエト連防は報復として、新兵器「グラビトン・フロスト」を発動。

 

衛星軌道上からの重力制御兵器が、日本列島北部を凍結・崩壊させた。

 

両国は事実上、壊滅的な損耗を負い、戦局は膠着する。

 

第四章:影からの刃

 

その隙を突き、宇宙の民(コスモ・マローダーズ)と、アバラルク人が同盟を締結。双方の帝国領土へ同時侵攻を開始。

 

乱戦状態の中、ソ連側は誤射により大東亜の艦を撃沈、大東亜は報復攻撃を敢行。

 

宇宙の民は反物質魚雷、アバラルク人は精神波寄生兵器「ドグマ・スパイン」を用い、混乱を極める戦線を拡大。

 

第五章:覇道の終着

 

桐生烈は、波動超重巡「八紘一宇」を率い、両異星勢力の同盟本拠地「オメガ・ヴァーラ」へ奇襲。

 

波動収束砲「無明破壊光」により、アバラルクの精神同調核を崩壊させ、宇宙の民の母星艦も蒸発。

 

勝利の代償は大きく、全艦隊の七割が失われた。

 

生存国家は一〇〇〇以下にまで細分化。

 

世界は再び、闇の中へ。

 

だが、北方の小国「ライングリッド公国」が、 新たなる『第三帝国』の名の下に立ち上がる……。

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