宇宙世紀0078年末――
ジオン公国・ズム・シティ、中央広場。
冬の冷気も凍りつくこの日。だが広場に集った民衆の激情は、むしろ空気を灼き尽くすほどに高まっていた。
万単位の人々が黒山のように押し寄せ、地を揺らすような声で一つの名を叫ぶ。
「ジークジオン! ジークジオン! 」
壇上に立つのは、ジオン公国総帥ギレン・ザビ。背後には国旗がはためき、周囲を取り囲むのは将官たち――キシリア、ドズル、そして若きガルマ。その傍らに、デギン・ソド・ザビの姿もある。
ギレンは一歩、前へ出た。
腕を大きく広げ、雷鳴の如く言葉を放つ。
「諸君。我々は、生まれながらにして“棄民”であった。
地球という母なる星は、その温もりを我らには与えず、空気にさえ税を課し、労働の果実すら搾取してきた!」
「奴らは言った。“地球に住めるのは地球に生まれた者だけだ”と!
ならば問おう。地球人とは何だ? 彼らだけが人類なのか?」
「否!!」
群衆が呼応する。拳を振り上げ、怒声と歓声が混ざり合う。
「宇宙に生きる我らこそが、人類の新たなる進化である!
重力に囚われぬ者たち! 苦難と試練を乗り越えし者たち! 我々こそが、選ばれし人類であると断言しよう!」
「この星のカスどもによる搾取の時代は、今日をもって終焉する!
地球連邦の支配は腐敗しきった蛆の巣だ! 我らスペースノイドが自らの血肉で築いた世界を、奴らに奪われてはならぬ!!」
ギレンの声音が、鋼のような冷徹さを帯びる。
「自由を望むなら、独立を勝ち取れ。
栄光を求めるなら、戦え!
我らがジオンの名のもとに!」
最後の言葉に、広場が爆発する。無数の旗が打ち振られ、ジオン・ズム・ダイクンの名を叫ぶ声がこだました。
キシリアは目を細め、内心で兄ギレンの煽動性に反感を抱きつつも沈黙を守る。
ドズルは太い腕を組み、「流石だな、兄貴……」と唸るように呟いた。
そしてガルマは、一歩後ろで控えながらも誇らしげに、兄たちの背を見つめていた。
――その群衆の遥か後方、警備隊の列の中に、若き将校が一人立っていた。
銀の仮面、金色の髪、鋭い視線。シャア・アズナブル。
その瞳の奥に燃えるのは、熱狂とは異なる、静かな冷笑だった。
(……ザビ家よ。貴様らのやり方に心酔する気はない。だが、今この時代に“力”を持つのはお前たちだ)
彼の口元が、わずかに動こうとした。
――その直後だった。
サイド3外周・重力潮汐監視ステーション。
「……なんだこれは!? 惑星間潮汐に異常収束、数値が跳ね上がっていく!」
オペレーターたちが絶叫する。全方向から押し寄せる重力波の異常が、空間そのものを歪め始めていた。
「太陽フレア? いや違う! コロナ質量放出と一致しない波形です!」
「空間重力レイヤーが……崩れていくッ!」
赤い閃光が宇宙を裂いた。警報が鳴り響き、機器が一斉にダウンする。
その時、ジオン公国と10億の民、そしてア・バオア・クー、ソロモンを含む全宇宙拠点は、
――異なる世界へと“転移”した。
数時間後。哨戒艦ブリッジ。
「……地球と思われる惑星を発見しました。だが、色が……」
「大地が、赤い……?」
映像には、赤茶けたユーラシア大陸と、青い海が広がっていた。サイズ、軌道、重力は地球と一致する――しかし、その姿はまるで焦土。
「これは……本当に“我々の知る地球”なのか……?」
ザビ家の面々が、報告を静かに聞く。ギレンが、ゆっくりと瞳を閉じた。
「……我々は、未知の宇宙に来たらしいな。だが、ジオンは、どこにあろうと生き延びる」
ナレーション(永井一郎)
それは、すべての始まりだった。
彼らはまだ知らない。この星にBETAと呼ばれる“敵”が存在することを。
この世界で、ジオンの名がいかなる意味を持つことになるのかを――。
連邦も途中で転移した方がいいかな?
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一部隊
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一個艦隊
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モブコロニー(生産性向上の為)
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サイド7(天パと親父込み)
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ジュピトリス(若いシロッコ込み)
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連邦なんて腐敗した奴らは要らん!