ナレーション(永井一郎)
U.C.0079年1月9日 午後。
月面ハイブへの降下作戦は、第二段階に移行していた。
確保された橋頭堡周辺に、次々と押し寄せる異形の群れ。
宇宙世紀の戦術は通じない。
宇宙の理も、戦争の作法も、この“月面”では意味を成さない。
ジオンの兵士たちは知る。
これがこの世界の人類を絶滅寸前に追い込んだ敵、“BETA”との本当の“接触”――接触戦”であると。
地表は砂嵐に包まれていた。
大気のない月面にもかかわらず、砲撃の噴煙、粒子の乱流とミノフスキー粒子の干渉が視界を霞ませ、熱の輻射もまばらに乱反射する。
「――ここからが地獄だぞ、若いの」
ランバ・ラル大尉が、ザクⅡS型のモノアイ越しに前方を睨む。
その背後では、黒い三連星――ガイア、オルテガ、マッシュの3機が、重々しい姿で静かに布陣していた。
ハイブからは、戦車級と要撃級と突撃級を中心とした混成群が続々と現れつつある。
数千、いや数万。
真っ平らな灰の大地に、異形の波が押し寄せていた。
「全機、前方の稜線にて迎え撃つ! ここが第一防衛ラインだ! 散開して連携しろ!」
砂嵐の向こう、突如として飛び出してくる戦車級。
その下を潜り、側面に回ったオルテガのザクⅡS型がクラッカーを投擲。
火花と肉片が空中に弾け、爆煙の中からマッシュの120mmが閃光とともに貫通する。
「オルテガ、右!」「任せとけッ!!」
「ガイア射線、左にズレてる!」「了解、押し込むぞ!」
MS3機によるコンビネーション戦術が展開される。
正史ではガンダムを苦しめたその連携は、今、BETAに向けられていた。
だが、相手は人間ではない。
砲撃を受けても止まらず、負傷しても怯まない。
反撃も意志ではなく、反射と群体行動による突進――それがBETAだった。
その後方。
赤色の鋼が砂を蹴る。シャアのザクが、崩れかけた右翼の隊列を立て直すように滑走した。
「ライデン、ドナヒュー。火力を一点に集中しろ。突破口を開く」
《了解、シャア大尉。座標を指定してくれ》
遠方の稜線に、一箇所だけ開けた丘がある。
そこから狙い澄まし、ジョニー・ライデンの紅いザクⅡS型が、狙撃体勢に入る。
「距離12000、風――いや、不要だな。真空だ」
乾いた声とともに、MS用対鑑ライフル ASR-78が放たれる。
一撃で要塞級の胴体の隙間に着弾し中から血肉が吹き飛び、爆煙がその穴を覆う。
「次も撃てるか?」
と隣から尋ねるのは、ヴィッシュ・ドナヒュー。
「撃てる。次はお前の番だ」
「了解だ、赤鬼」
彼らの射撃は、橋頭堡を支える命綱だった。
一方、その防衛線のさらに後方。
民間徴用船が月面に降り立ち臨時補給基地になっていた、その中の若き整備兵の男が、傷ついたザクの外装パネルに触れていた。
肩には“201整備中隊”のパッチ。ノーマルスーツには油と粉塵が染みついている。
「……大丈夫だ。お前はまだ動ける」
彼はふと、昨日の夜の整備風景を思い出す。
「――ありがとう。俺、この作戦が終わったらプロポーズするんだ!」
「おいおい、何言ってんだお前。映画でよく見るジンクス知らないのかよ!」
「知ってるよ。でも……お前の整備した機体だ!それに彼女が守ってくれるって信じてる!ちょっとスピリチュアルだけどな!そう信じないとやってられんよ!!」
「…そうだな。…信じてるよ、俺も」
その整備兵は、外装を閉じると最後にボディをポンと叩いた。
「戻ってこいよ……」
前線。
ラルのザクⅡS型がヒートホークで突撃級を斬り伏せる。
その背後では、三連星の援護で一瞬空いた突破口から、シャアが加速する。
「頭部損傷! たかがメインカメラがやられただけだ!まだ動ける!」
「右翼突破された! 第6小隊応答せよ!」
ナレーション(永井一郎)
叫びと悲鳴、警報音と共に、波が、波のように、次々と押し寄せてくる。
それでも――誰一人、退かない。
ただ仲間のために…それが、今この戦場に立つ理由だった。
そしてこの瞬間――ジオン公国とBETAの間に、確かな“戦史”が刻まれた。
それはまだ見ぬ“勝利”ではなかったが、
確かな“対抗”の第一歩であった。
連邦も途中で転移した方がいいかな?
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一部隊
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一個艦隊
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モブコロニー(生産性向上の為)
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サイド7(天パと親父込み)
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ジュピトリス(若いシロッコ込み)
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連邦なんて腐敗した奴らは要らん!