ナレーション(永井一郎)
U.C.0079年1月10日、早朝。
月面フェイズ5ハイブ周辺では、前夜から続くBETAとの戦闘が一進一退を繰り返していた。
人類と異星起源の怪物との“接触”は、すでに交戦を超えた“消耗”の域に達していた。
そんな中、月面に新たな影が降り立つ。
ジオン公国第二波――増援部隊102機。
その鋼鉄の力が、絶望の大地に“突破口”を穿つ。
〈ムサイ級軽巡洋艦〈ザルメ〉艦橋〉
「第二波の降下完了。MS、計102機、地上に展開中。既存部隊と合わせ、合計出撃数150機です」
「ようやく……揃ったか」
通信スクリーンの向こう、前線司令部からの映像に疲労の色は濃い。
だがその瞳には、確かな“光”が宿っていた。
月面、灰色の大地。
BETAの波はなお続く。だが、ジオンの隊列も崩れてはいなかった。
各所に仮設の補給拠点と陣地が設けられ、すでにこの戦場は拠点防衛と前進の“綱引き”状態に入っていた。
「第2陣のMS、右舷側斜面に展開。2時間前に突破されかけた地点だ」
シャア・アズナブルが、ザクの戦術スクリーンを見ながらつぶやく。
「ライデン、ドナヒュー。新型ライフルの調整は済んでいるか?」
《ああ。ASR-78、3発撃っても照準ズレねえ。今なら蟻でも蜂の巣にできる》
《……蟻がいたらな》
2機の狙撃型ザクが、稜線の上から要撃級の動きを見つめていた。
一方、その数十キロ南。
新たに降下したアナベル・ガトー率いる突撃隊が、別方向から陽動を開始していた。
「いいか、これは“突破”じゃない。“陽動”だ。正面の奴らを一歩でもこちらに向ければ勝ちだ」
ガトーのザクⅡS型は、ザクにしては異様な加速で、戦車級の群れに突入する。
120mmをバラまきながらヒートホークを振るい、戦列を乱す。
その周囲を囲む部隊も、F型を中心に巧みに前進と後退を繰り返し、“敵の認識を誘導する”機動戦術を展開する。
〈本隊〉
「敵、中央前面の密集度が下がった!」
「ガトー隊の陽動成功か! いまだ、突撃、突撃ッ!」
ランバ・ラルの号令とともに、三連星のザクⅡS型が再び躍り出る。
後続のザクⅡF型が一斉に火線を構築し、中央突破を開始。
120mmマシンガン、ザクバズーカ、クラッカー、ヒートホーク。
銃撃と斬撃が、BETAの波を切り裂いていく。
「右から突撃級ッ! オルテガ、押さえろ!」
「任せろォッ!」
オルテガ機が飛びかかり、ヒートホークで突撃級の前脚を切断。
だが、その直後、後ろから飛びかかってきた戦車級が胴体に噛みつく。
「ぐっ……爆発ボルト作動!装甲パージッ!」
機体の外装が弾け飛び、オルテガ機は白煙を引きながら後退。
「すまん、俺は一時離脱だ!マッシュ、カバー頼む!」
「前進限界地点に到達。目標、ハイブ外郭に至る谷間まで、あと1000メートル」
その報告が入った直後――
地面が震えた。
「っ……!振動? 地震か?」
否――地中から湧き上がるようにして、巨大な影が姿を現した。
「要塞級だ!しかも……複数ッ!!」
ザクの頭部カメラが捉えたのは、50メートルを超える巨体。
それが、ひしめくように地中から這い出し、立ち上がってくる光景だった。
「動きが重い……だが、あれを押し返せる火力は……!」
「シャア、どこを狙えばいい!指示をくれ!」
「了解。ライデン、最奥の個体を狙え。上体が出きる前に撃ち抜くんだ!」
《了解、目標補足……ジョニー・ライデン目標を狙い撃つッ!》
ライデンのASR-78が火を噴く。
要塞級の眼孔に命中し、炸裂。巨体が一瞬崩れ、他の個体の進路を塞ぐ。
「今だッ!MS隊前進!脚部関節を狙え!」
F型部隊が右から回り込み、マシンガンを撃ちながらヒートホークで戦車級を叩く。
左からはF型のザクバズーカを装備した部隊が連携射撃。関節部に火力が集中的に注がれる。
「ガトー隊、南西方向から回り込んで援護できるか?」
《こちらガトー。陽動した突撃級を片付けた。これより支援に入る!》
シャアの赤い機体が旋回し、後方から要塞級の背中にヒートホークを叩き込む。
ズシィン――!
巨体が崩れる。
そして、それを合図に残りの個体も次々と撃破されていく。
戦闘終了の報告が流れたとき、すでに太陽は月の稜線を超え、淡い光が広がっていた。
だがその光は、希望というには、まだ遠いものだった。
シャアは静かに戦術スクリーンを閉じた。
「……奴ら“次はどう出る?”」
ミノフスキー粒子の影響でBETAは連携していない。だが…。
ナレーション(永井一郎)
言い知れぬ不安がシャアの胸中にこだまする。
そう思わせる何かが、彼の脳裏に引っかかっていた。
連邦も途中で転移した方がいいかな?
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一部隊
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一個艦隊
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モブコロニー(生産性向上の為)
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サイド7(天パと親父込み)
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ジュピトリス(若いシロッコ込み)
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連邦なんて腐敗した奴らは要らん!