ナレーション(永井一郎)
宇宙世紀0079年2月8日。
月面ハイブ制圧から十数日。
小惑星帯ではヘリウム3の採掘が本格化し、農業転用コロニーも稼働を始めつつあった。
ジオン公国は確実に「生きる」ための歩みを進めていた。
しかし、その先にある未来のために──もう一つの「沈黙」と向き合わねばならなかった。
それは、通信の断絶。
すなわち、ミノフスキー粒子が生んだ技術的静寂である。
サイド3 技術局第4会議棟・第3戦術開発会議室
「……以上が月面降下作戦における、現地通信ログの記録です」
前列のホロパネルには、ザク部隊が戦車級に包囲される様子が映し出されていた。後方支援の艦隊との通信は完全に途絶。MS部隊は視界不良と連携不全の中、壊滅状態に追い込まれた。
「艦砲支援を要請しても、タイムラグと信号断絶で位置特定ができません。一歩誤れば、味方を自軍の砲火で吹き飛ばすことになる──」
壇上の若手技術士官が力強く訴える。
「BETAの連携は妨害できても、我々が沈黙したままでは意味がない。ジオンのMS運用は、いま重大な岐路に立たされています!」
会議室に、しばし静寂が落ちる。
その中で、ツィマッド社主任研究員が手を上げた。
「……既に、粒子制御下でのレーザー通信に関する代替案を提出しています」
投影パネルに、円柱状の新型装置の構造図が浮かぶ。
「“光通信+粒子屈折経路”を利用した、レーザー中継ノードです。上層域の粒子濃度を利用して、反射経路を複数確保。通信損失は従来の1/5、信号持続時間も倍増の見込みです」
その横で、ジオニックの工学主任が前に進む。
「一方、我々は戦場投入に即した“レール型無人中継機”を開発中です。戦闘前に射出して通信網を構築し、MS間のローカルネットワークを維持します」
表示されたのは、小型ドローンがチェーン状に連なるCG映像。
「試作機“セメタリー・バード”は小惑星帯での運用に成功。ランバ・ラル大尉の部隊からも高い評価を得ています」
一部の将校たちから驚きの声が上がる中、キシリア・ザビがゆっくりと立ち上がった。
「両案、並行開発とする。現場運用と将来的展開──どちらもジオンには必要だ」
そして一拍置いて、彼女は言葉を続けた。
「この件については、私直属の研究機関にも報告しておく」
会議室に、ざわりとした緊張が走る。
キシリアは1人思案する
「……ニュータイプ理論と、脳波の遠隔伝達の研究が進んでいると聞く。もし、それが“直接通信”を実現できるのであれば──」
同日夜 ルナツー内・設備管理区画G-33
「こちら技術特務班。セクターG-33、侵入成功」
隔離された旧連邦軍の格納区画。強固な暗号システムにより長年アクセス不能だったこの場所に、ついに足を踏み入れた。
埃にまみれたコンソールが再起動され、青白い光が部屋を満たす。
「……見つけたぞ。連邦軍の“全自動統合設計機構(OMNIA-AUTO)”」
モニターに浮かぶのは、複雑な構造フレームの3Dモデル。
各装甲材の応力分散計算、回路配置、武装制御プログラムまでもが自動で処理されていく。
「これが……連邦の設計中枢か」
技術主任が唸る。
「これさえあれば……設計・製造・試作までの工程が最大1/10まで短縮できる」
かつて、“ガンダム”と呼ばれた兵器の開発中枢。
その再利用が、ジオンに思わぬ加速をもたらすかもしれない──
ズム・シティ 技術局別棟・作戦試験ブリーフィング室
若手通信士官が、仲間に語りかける。
「ミノフスキー粒子がある限り、旧時代の通信手段はほぼ無意味……。でも、何か突破口がある気がするんだよな」
「沈黙を超えるには、沈黙の中に“橋”を架けるしかないってことか?」
「……それか、超能力とかの念話だな。ハハっ」
彼らはまだ信じていなかった。だが、技術と人の意志が交差する中で、新たな「繋がる手段」が生まれようとしていた。
ナレーション(永井一郎)
──戦場における“沈黙”は、命取りにもなる。
だが、それを“繋ぐ者”がいれば、沈黙は橋となる。
技術とは、戦うための道具ではなく、理解するための手段である。
ジオンは今、沈黙を破る言葉を探し始めていた。
それは、敵を打つための声ではない。
同じ人類に届くべき──対話の始まりのために。
連邦も途中で転移した方がいいかな?
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一部隊
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一個艦隊
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モブコロニー(生産性向上の為)
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サイド7(天パと親父込み)
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ジュピトリス(若いシロッコ込み)
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連邦なんて腐敗した奴らは要らん!