宇宙世紀マブラヴ   作:vault101のアルチョム

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【第24話】44万9000kmの向こう側

ナレーション(永井一郎)

宇宙世紀0079年3月20日──

 

月の裏側にあるサイド3と地球、その距離、約44万9000キロメートル。

だが、両者を隔てていたものは、距離だけではなかった。

それは、長きにわたる“沈黙”と“無理解”。

 

しかし今、ついにその距離が、ひとつの言葉で繋がれようとしていた──。

 

 

 

ルナツー 戦略情報局 第2解析室

 

青白い光が照らす室内では、十数名の技術士官たちが端末とにらめっこしていた。

ホロパネルには、解析中の音声信号と電磁波形が踊っている。

 

「……第3波、コンパイル完了。文字列変換、進行中です」

「英語、ロシア語、日本語、その他不明言語を検出──多国間からの発信と推定されます」

 

主任解析官のヴァン・アルツァー中尉が、呼吸を整えて報告した。

 

「交信内容に共通するフレーズを確認。いずれも、敵意の有無、対話の意思を問うものです」

 

彼の言葉に、室内の空気が変わる。

 

「音声、再生します」

 

ノイズ混じりに、断片的な声がスピーカーから漏れ出す。

 

≪This is United States Central Command. Are you hostile or friendly? We are open to negotiation.≫

≪Her Majesty’s Government requests identification. We acknowledge non-hostile contact.≫

≪日本国臨時通信局より通達──本信号を以て、対話の意思を示します≫

≪Это Москва. Связь необходима. Установите контакт немедленно.≫

 

複数の言語、異なる口調。

だが、全てに共通していたのは――“沈黙”を破ろうとする意思だった。

 

 

 

ルナツー 第1会議室

 

音声が止んだ後も、しばし沈黙が支配した。

 

「……ついに、来たか」

 

静かに口を開いたのは、ギレン・ザビその人であった。

脇にはドズル・ザビ、キシリア・ザビも控える。

 

「敵意なき通信……だが、その真意は読めん」とキシリア。

「裏がある可能性もあるが、無視すれば“敵性存在”と見なされるだろう」とドズルが続ける。

 

ギレンはゆっくりと立ち上がり、前方ホロマップを見据えた。

地球の夜側に、複数の座標が点滅している。

 

「アメリカ、イギリス、日本、ソ連……か。連邦とは異なる、旧世紀の多極化した組織構造のようだな」

 

「それぞれが独自に動いている。こちらが下手に応じれば、国際的な対立に巻き込まれるかもしれません」

 

キシリアが冷静に分析する。

 

だがドズルは違った視点を持っていた。

 

「だとしても、放っておけばBETAへの対応で孤立する。むしろ“人類”として手を結ぶ機会と見るべきじゃないか?」

 

ギレンは黙したまま、ホログラムを見つめ続けていた。

そして、やがて静かに口を開いた。

 

「……ついに、“対話”の時代が始まるのか」

 

 

ナレーション(永井一郎)

 

戦争とは、銃声で始まり、沈黙で終わるものだという。

だが、この戦争は違っていた。

 

ジオン公国が手に入れた“声”。

それは、破壊ではなく、共存への可能性を紡ぐ力でもある。

 

地球という、未だ見ぬ広大なフロンティア。

44万9000キロの先にあるその意思と向き合うことで、ジオンは新たな選択を迫られることになるだろう。

 

その選択が、和解なのか、再びの闘争なのか──

それは、まだ誰にもわからない。

連邦も途中で転移した方がいいかな?

  • 一部隊
  • 一個艦隊
  • モブコロニー(生産性向上の為)
  • サイド7(天パと親父込み)
  • ジュピトリス(若いシロッコ込み)
  • 連邦なんて腐敗した奴らは要らん!
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