ナレーション(永井一郎)
宇宙世紀0079年3月20日。
人類の敵――BETAと対峙する以前に、
ジオン公国は“かつての地球”と向き合うことになった。
だがその対話は、いきなり友好的なものではなかった。
むしろ、ジオンが想定していたよりも──“幼く、拙く、危ういもの”だった。
ルナツー 戦略情報局・特別通信室
薄暗い通信室内に響くのは、断続的な電子音とホロスクリーンのざわめき。
アメリカ合衆国、ソビエト連邦──かつて超大国と呼ばれた国家群からの“返答”が届いた。
≪…This is the United States Department of Defense. We demand immediate identification. You are entering restricted orbital space. Cease transmission.≫
≪Вы нарушили радиомолчание. Немедленно сообщите координаты. В противном случае…≫
(訳:通信封鎖を破った。直ちに座標を報告せよ。さもなくば──)
翻訳された音声が、室内に低く響く。
内容はいずれも「正体を明かせ」「そちらの勢力は何だ」という要求に終始していた。
しかも、その語調は……明らかに高圧的だった。
技術士官の一人が顔をしかめる。
「……こちらの発信内容は完全匿名でした。座標は隠蔽していたはずですが……」
「逆だ。奴らは“知らない”のだ。我々が何者なのか、どれほどの規模なのかを」
ギレン・ザビは、静かに呟いた。
ルナツー 中央司令フロア
会議室のホログラムには、各国からの通信記録と音声ログが並べられていた。
ギレン、キシリア、ドズル、そして複数の幕僚たちが集っている。
「アメリカは“敵対的存在の可能性あり”として、宙域封鎖措置を検討中。ソ連は“座標開示を強制する手段”の模索……か」
ギレンは冷ややかな眼差しをホログラムに注ぐ。
「彼らは、まだ我々を“少数の勢力”と誤認している。サイド3の存在すら把握できていない」
「逆に言えば……だからこそ強気に出られる。こちらの手札を見ていないからな」
キシリアは腕を組み、ゆっくりと語る。
「だが、いずれは知る。ならば、今の反応はむしろ──“地球各国の性格”を知る好機」
「性格……?」
「ええ。どういう刺激に、どう反応するか。その傾向が通信一つで分かるのなら、それは戦術よりも価値がある。彼らはまだ、こちらの“本質”を知らない」
ドズルが低く呻いた。
「だが、ここで下手に“対話”を急げば……こちらの足元を見られるかもしれん」
ギレンは席を立ち、背を向けたまま語る。
「それゆえに、外交チームを正式に立ち上げる。各国言語、文化、通信傾向──すべてを分析した者たちによる“対話部門”だ」
「……地球と対話するのではなく、“試す”ための部門でしょうか?」
キシリアの言葉に、ギレンは小さく頷いた。
「こちらから“交渉”を持ちかけるつもりはない。向こうが求めるのなら、その窓口を用意するまでだ」
同日・戦略通信局地下 第4会議ブース
新設された“戦略対話局”では、十数名の外交・心理・言語専門士官がデータ整理に奔走していた。
「この国は“正面衝突”には強く出るが、長期的な情報戦には弱い」
「この国家は“世論の影響”を受けやすい。つまり民間情報への工作が有効だ」
「この言語圏は“直訳”では通じないニュアンスがある。“間接表現”を重視すべきだ」
──それはまさに“戦場”だった。
銃弾は飛ばずとも、言葉の機微と沈黙の裏側を読む闘いが始まっていた。
ナレーション(永井一郎)
対話とは、交渉とは、ただ言葉を交わすことではない。
その奥にある“意図”と“恐れ”、そして“欲”を読み解くこと。
ジオン公国は今、地球と通信を始めた。
だが、それは決して“平和”の始まりではなかった。
敵意の裏にある“無知”。
強圧の奥に潜む“不安”。
そして、通信越しに見え始めた“彼の国々の性格”。
ジオンは、その全てを武器に変えようとしていた。
なぜなら、沈黙の次に来るものは──言葉ではなく、選択だからだ。
連邦も途中で転移した方がいいかな?
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一部隊
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一個艦隊
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モブコロニー(生産性向上の為)
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サイド7(天パと親父込み)
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ジュピトリス(若いシロッコ込み)
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連邦なんて腐敗した奴らは要らん!