ナレーション(永井一郎)
──空を、越える。
それはただ、星の外から地上へと戻る行為ではない。
異なる世界に生きる者たちが、“手を取り合う”覚悟を試される通過儀礼だ。
機体を焼き、大気を割きながら、一隻の艦が地球を目指す。
その軌道には、まだ信頼はなく、ただ“可能性”だけが浮かんでいた。
月軌道上・ザンジバル艦橋
ミノフスキー粒子散布、完了。
レーザー級BETAの観測ライン、回避コースを維持。
電子妨害衛星ジャミング波、送信継続中。
「──最終進入コース、確定」
通信士官の報告に、艦橋中央に立つエギーユ・デラーズ大佐は無言で頷いた。
その視線は、前方スクリーンに映る青く美しい惑星──地球へと向けられている。
「レーザー級、予測配置より北へズレあり。降下軌道は安全域を確保」
「……こちらの“賭け”が上手くいったようだな」
艦長席の後方で、デラーズが低く呟く。
この降下作戦は、事前に国連軍との外交調整を行った上でのものであったが、
それでも軌道上からの直接降下には、BETAや自動迎撃システムの誤作動という危険が常につきまとう。
「これより《ザンジバル》、大気圏への突入フェーズに入る。視察団各位、着座固定を確認せよ」
艦内アナウンスが流れ、ジオンの外交局員・技術官僚・軍幹部らがそれぞれ座席の固定を行っていく。
艦外には、粒子のもやが機体を包み込むように広がっていた。
ミノフスキー粒子とジャミング波の組み合わせ──
それは、“敵”にも“味方”にも、こちらの真意を読み切らせないための、ぎりぎりの策だった。
地球・横浜基地・管制センター
「……未確認熱源、降下中!」
オペレーターの緊迫した声が室内に響いた。
「サイズ判定、200m以上、速度、減衰なし! 軌道修正なし! 全隊、対空迎撃、レベル2の管制に移行しますか!」
緊張が一気に高まり、各担当が慌ただしく動き出す。
その中心で、香月夕呼博士は冷静にスクリーンを注視していた。
望遠カメラがやっとモニターに映像を映す。燃えるような尾を引きながら降下する1隻の艦影──
その形状に見覚えがあった。
「……あれは、ザンジバル級。ジオンの艦よ。予定より早いけど、確かに来るとは聞いていたわ」
「しかし、BETA警戒衛星の通信に妨害が入ってます! これは……」
「ミノフスキー粒子ね。しかも衛星ジャミングを重ねてる。向こうも“レーザー級には絶対に撃たれたくない”ってわけ」
香月はひとつ深く息を吸った後、短く命じた。
「──迎撃中止。全システムを待機に。通信チャンネルを開いて、彼らにこちらの判断を伝えて」
「了解。通信確立中……応答あり。ジオン側、エギーユ・デラーズ大佐です」
音声通信・連絡ライン確立
スクリーンに現れたのは、軍服に身を包んだ厳格な男──
その口元に、わずかな安堵が滲んでいる。
『こちら、ジオン公国外交代表エギーユ・デラーズ。横浜基地へ降下中である。先ほどの行動、不安を与えたならば謝罪しよう。』
「こちら国連太平洋方面第11軍・横浜基地、副司令の香月夕呼です。安全確認済み、迎撃を中止しました。
降下コース、予測通りです。ビーコンを発信中、着陸後は案内班を向かわせます」
『感謝する』
とデラーズはジオン式の敬礼して通信を終えた
通信が一時切れると、司令室の緊張がふっと和らいだ。
オペレーターたちが一様に息を吐く。
香月は静かに椅子に腰を下ろし、画面の青い光を見つめながら呟いた。
「……ようこそ、地球へ」
成層圏上空・ザンジバル艦内
機体が振動する。外殻温度、急上昇。
空気の層を貫きながら、艦体が赤く燃える。
しかし、揺れることなくそのまま高度を下げていくザンジバル級。
デラーズは、艦窓の外に広がる地球の雲と大地を静かに見下ろしていた。
「……ここに、我々の“答え”があるのだな」
ナレーション(永井一郎)
空を超えた者が、地に降りる。
それは、戦火に沈んだ人類の最後の可能性を試す“架け橋”だった。
対話と協力は、まだ脆く、不安定で、頼りない。
それでも──その第一歩を踏み出さなければ、未来など築けはしない。
今、歴史がひとつの転機を迎える。
ジオンと地球、その邂逅の幕が、静かに、だが確かに──上がったのである。
連邦も途中で転移した方がいいかな?
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一部隊
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一個艦隊
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モブコロニー(生産性向上の為)
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サイド7(天パと親父込み)
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ジュピトリス(若いシロッコ込み)
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連邦なんて腐敗した奴らは要らん!