宇宙世紀マブラヴ   作:vault101のアルチョム

55 / 70
あぁ、他の人は三連休で休んでるのになんで自分だけ事務所にいるんだろう…。執筆してストレス発散しよう…。


【第50話】重なる意志

ナレーション(永井一郎)

──それは偶然か、必然か。

交わらぬはずの意志が、時を超えて重なり始める。

 

未来を繋ぐ糸は、既に誰かの手によって編まれ始めていた。

だがそれは、まだ誰の目にも“運命”とは映っていなかった。

 

 

 

ルナツー内 シャア 私室

シャア・アズナブルは、静かに瞑想していた。

仄暗い照明、誰もいない空間。だが、耳には確かに聞こえていた。

 

ララァの声

「……シャア……シャア…アズナブル……」

「見える? 私のこと……今は、はっきりと?」

 

シャアの意識が、徐々に意識の奥へと沈んでいく。

そこは、深淵とも光ともつかぬ空間──精神世界。

 

ララァの姿が、白い光に包まれて浮かんでいた。

 

「……ララァ……また、君なのか……」

 

「ええ。私は今、“フラナガン博士”のもとにいるの。

ここで、自分の力を見つめ直している…あなたも……来てくれる?」

 

シャアが返事をしようとした瞬間、意識は現実へと引き戻された。

 

「フラナガン……博士……キシリアと繋がっているという噂の……」

「……問題は、どうキシリアに接触するか。だな」

 

 

 

ルナツー司令部会議室 デラーズ准将

「──総帥、ご報告を。先の重力戦線において、国連軍は我々の支援に明確に“謝意”を示しました。

彼らは、我々ジオンの“誠意”に、正面から応じたのです。そのリストがこちらになります。」

 

報告を聞き満足げに頷くギレン

「……そうか。それを聞いて安心したよ、准将」

「ふむ、後ほど確認しよう。ならば次に示すべきは、彼ら自身が“BETAに抗う力”を持つ時だ。我らは地球に降り立った…。だが我々らただの異邦人でしかない。

未来を共にするには双方自立し、同志として振る舞う必要がある」

 

デラーズは深く頷いた。

 

「その覚悟は、既に兵たちの間に根を張っております」

 

「総帥──混沌の地上にこそ、我らが理念を示す時。

私は再び地上に降り立ち、兵たちと共に“義の矛”を掲げてまいります。

それが、未来を共に歩むための証明となりましょう」

 

ギレンは映像の向こうで微かに笑みを浮かべ頷いた。

 

 

 

サイド3 ダーク・コロニー フラナガン機関研究所

ララァ・スンが精神世界へと没入する実験が続く中、観測機器のひとつが異常を示していた。

波形モニターには、従来の感応波とは異なる“共鳴反応”が現れていた。

 

「博士……この波形、どう見ても相手からの“発信”です。しかも、最近はララァの方が受信している波形が多い様にも確認できます」

 

フラナガン博士が眉をひそめ、即座に観測ログを呼び出す。

 

「……まさか……これは、双方向の精神共鳴か?」

 

波形は極めて安定しており、しかも“同調”していた。

それは、まるで遠く離れた誰かと意図的に交信しているかのような……

 

「──誰だ。ララァ、君は“誰”と話している……?」

 

ログを遡ると、応答波形の出現は極めて突発的だった。

そしてその波形域──それは過去に記録された数値に酷似していた。既知のニュータイプ候補の中でも、突出した高い数値をでも無くあくまで候補者だったが…。

 

「……この波長特性……まさか、あの男か。シャア・アズナブル……?」

 

博士は即座に、閉鎖環境内での精神感応波動制御ログを抽出し始める。

これが偶然ではなく、意図的な意思による交信であるとすれば──それはとてつもない意味を持つ。

 

「“見えて”いるのか……?互いに、姿を……」

「ならば、今こそ“彼”にも接触を……」

 

──この刹那。ララァの精神波形が再び変調した。

観測機は、微弱ながらもはっきりとした“第三の干渉信号”を記録していた。

 

「……まだ他にも、誰かが……?」

「まて!この波形……微弱ではあるが、発信源は──この研究所内だと!?」

「……まさか……我々の中に、既に目覚めかけている者が……?」

「君!ただちに現在の被験者リストを再精査しろ。隔離施設にいる者達もだ!──」

 

「はい博士!すぐに確認致します!」

 

静まり返った実験室に、微かな機器音と博士の息づかいだけが残った。

その空気の中、ララァの脳波には確かに──“もうひとつの意識”と共鳴していた。

 

 

 

ソロモン シャアの私室

シャアは軍の正式ルートを用いず、キシリア・ザビに個人的な通信を要請した。

表向きは報告業務だが、シャアには明確な目的があった。

 

「珍しいな。貴官から直接私に話があるとは……」

「聞こうか、キャスバル・レム・ダイクン…いや、今は無粋か“赤い彗星…シャア・アズナブル少佐”」

「貴様が頭角を現した時、私の調査機関が経歴を調べていたのよ。キャスバル坊や…地球に行って2度も名前を変えたみたいね。」

 

シャアは一瞬動揺したが瞳を逸らさず語った。

 

「閣下、からかわないで頂きたい。私はただの一兵士である、シャア・アズナブルです。」

 

「ふふっ…。まぁいいわ。それで?わざわざ正規ルートを用いずに通信をしてきた話とやらを聞きましょうか。」

 

「……私には、説明のつかない“力”があります。

 直感では済まない、戦場で未来を感じ取るような感覚……

 ──そして、“声”が聞こえる」

 

キシリアの目が鋭く細まった。

 

「……フラナガン博士に診せよう」

「彼の手によって、貴方が“何者”であるか見極めるべきね」

 

「感謝します。……(ララァ…)」

 

 

 

■ ナレーション(永井一郎)

交わるはずのなかった線が、重なり始める。

“意志”とは、時空を超えて干渉し得る波動である。

それは科学でも、偶然でもない。──魂の応答なのだ。

 

ララァとシャア。

シャアとフラナガン。

そして、地球と宇宙。

 

それぞれの想いが、ついに同じ未来を指し示し始めていた。

 

だがそれは、やがて来る“運命の対話”の、ほんの序章に過ぎなかった──。

連邦も途中で転移した方がいいかな?

  • 一部隊
  • 一個艦隊
  • モブコロニー(生産性向上の為)
  • サイド7(天パと親父込み)
  • ジュピトリス(若いシロッコ込み)
  • 連邦なんて腐敗した奴らは要らん!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。