宇宙世紀マブラヴ   作:vault101のアルチョム

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これから原作絡むので一度ゲームなりアニメなり見直そうかな…。そしたら少しお休みするかもです(汗)


【第62話】試験と覚悟

ナレーション(永井一郎)

──精神とは、電気信号か。あるいは魂と呼ばれるものか。

 

宇宙に生きる人類が、未だ答えを見出せぬその本質に、一つの国──ジオン公国が新たな一歩を踏み出そうとしていた。

 

サイド3にあるコロニーの地下に広がる研究区画。

そこに設けられた実験施設「フラナガン機関」では、選ばれし者たちによる“共鳴”の実験が始まろうとしていた。

 

その時、未来を変える“視線”が、時空を越えて交錯する──。

 

 

 

サイド3・フラナガン機関 精神波動実験室

分厚い複層装甲で遮音・遮蔽された実験室に、静かな緊張が流れていた。

大型の強化ガラス越しに、3名の被験者が並ぶ。

 

被験者=マリオン・ウェルチ。

既に意識は目覚めており、現在はフラナガン博士の監視下で精神的安定を保っている。

 

被験者=ララァ・スン。

精神感応に特異な才能を見せる少女であり、フラナガン博士の被保護者。

 

被験者=シャア・アズナブル。

高い空間認識能力と、未知の感応力を備えたジオン軍少佐。

 

それぞれの額には微弱な電極センサーが取り付けられ、背後の装置からは測定波が静かに走っている。

 

「……準備よし。感応波、同期フェーズに移行。パルスを段階的に上げていく……」

 

研究員が呟くと、正面モニターに3本の波形が表示された。

最初は揺れも乱れもあったが、やがてピタリと重なり──

 

「──ッ!?」

 

突如、機材がきしむような異音を発し、警告灯が赤く点滅した。

 

「第3セクション、異常数値! サイコ・パルス強度が臨界値を突破──!」

 

「これは……!」と、監視室のフラナガン博士が思わず立ち上がる。

 

表示された数値は、従来の精神波測定では有り得ない急激な上昇を示していた。

そして──室内では、誰もが説明のつかない“現象”を目撃していた。

 

淡い青白い光が、三名の周囲にゆらりと立ち昇り、

まるで“空間そのもの”が波打つように歪んでいたのだ。

 

「……局所的な精神波動領域? まるで空間そのものが、感応現象によって歪んだような……。

仮に名をつけるとすれば──“サイコ・フィールド”とでも呼ぶべきか……」

 

博士の声が震える。

 

この現象は、実験対象3名の精神波が同調・共鳴することにより発生したもの。

フラナガン博士は確信していた──これは“科学が神の領域に踏み込んだ瞬間”だと。

 

だが、同じ瞬間──シャア・アズナブルの瞳は、虚空を見据えていた。

 

彼の意識は、明らかに“現実”とは異なる場所へ、意識が飛ばされていた。

 

赤い軍服を纏い、仮面を外した自分 ──

そして目の前には、見知らぬブロンドの青年。

互いのモビルスーツが、小惑星の岩盤を砕きながら、死闘を繰り広げていた。

 

シャアはそれが“夢”ではないことを直感していた。

圧倒的な臨場感、筋肉の動き、コックピットの振動── すべてが、“現実”としてそこにあった。

 

《アクシズ?…なんだこれは……これを、地球に落とそうとしている…私が……?》

 

あまりに巨大な質量体が、蒼い地球へと吸い込まれていくように描かれていた。

 

そして──その行為を指示しているのは、間違いなく“自分”。

 

《なぜ私は……地球を……!?》

 

その問いに誰も答えなかった。

だが、確かに彼は感じていた。

そこには“絶望”があった。

人類に対する、深い“失望”と“断罪”が。

 

──それは、今のシャアが最も忌避している感情だった。

 

「……私は……こんなにも地球を、憎んでいたのか……」

 

深く、苦い自己嫌悪が、胸を締めつけた。

 

数分後、実験は収束した。

だが、得られたデータは異常そのものだった。

 

フラナガン博士はすぐさまデータを暗号化し、地球にいる香月夕呼博士へと通信で送信した。

幻視そのものの記録こそなかったが、三名の精神波が臨界に達し、共鳴して異常な位相干渉を引き起こしたという事実は、確かに残されていた

 

香月博士からの返信は慎重だった。

 

「……確かに、通常の脳波域では説明できない数値ね。

けれど──これが人間の制御下で扱える現象なのかはまだ判断できないわ」

 

「……いずれにせよ、今はできる限りの観測と記録を進めましょう。それが未来への備えになります」

 

その言葉を受けたフラナガン博士は、静かに端末を閉じると、呟いた。

 

「──だからこそ、我々が記録する必要がある。“この力”が、いつか権力の道具として歪められてしまわぬように」

 

こうして、フラナガン機関と香月博士は共同で「サイコ・レコーダー」の開発を急ぐ方針を固めた。

 

 

 

後日。

実験報告書の要約がギレン・ザビに届けられた。

 

書かれているのは、観測された波動データの数値と、異常干渉による臨界現象。

幻視の内容や感情的影響は一切記されていない──これは、シャア自身も沈黙していたためだ。

 

ギレンは黙して報告書を読み終えると、唇の端をかすかに吊り上げた。

 

「──並行世界の観測か。それとも、“未来”の予知現象か……。

人間の精神が、時空の歪みに触れたとでも言うべきだろうか。

 

……ふふ、面白い。

もはや“ニュータイプ”は現実に存在する。ダイクンの提唱する神話などではないという事か…」

 

その声は確かな興味を帯びていた。

ジオンの叡智が、精神世界にすら踏み込もうとしている──

ギレンにとって、それは軍事的にも戦略的にも、非常に“価値ある領域”だった。

 

「……よかろう。フラナガン機関の予算は増額とする。

継続して観測を進めさせよ」

 

彼の視線の先には、まだ誰も知らぬ“可能性”があった。

 

 

 

ナレーション(永井一郎)

──その日、シャアは見た。

己が歩むはずだった、もう一つの未来を。

 

地球を憎み、復讐に燃える自分の姿。

だが今、彼の胸に灯るのは ──希望だった。

 

同時に、精神の世界を記録しようとする叡智が動き始める。

それは人類を導く光明か、それとも新たな脅威か。

 

静かに、だが確実に。

未来は形を変えようとしていた──。

連邦も途中で転移した方がいいかな?

  • 一部隊
  • 一個艦隊
  • モブコロニー(生産性向上の為)
  • サイド7(天パと親父込み)
  • ジュピトリス(若いシロッコ込み)
  • 連邦なんて腐敗した奴らは要らん!
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