ギャンブル中毒者が挑む現代ダンジョン配信物 作:パラレル・ゲーマー
【SeekerNet 掲示板 - 総合雑談スレ Part. 1882】
1: 名無しのゲーマー
スレ立て乙。
さて、と。今日も推しの配信見ながら、まったり雑談でもしますか。
155: 名無しのリフト周回マン
…おい。
…おい、お前ら。
ちょっと待て。
俺、今、ネファレム・リフトのランク20を、いつものパーティで周回してきたところだ。
それで、なんか、変なもん落とした。
おっ、なんかリフトボスが落とした。なにこれ?
その、あまりにも純朴な、そしてどこまでも不穏な書き込み。
それに、スレッドの空気が、わずかに変わった。
156: 名無しのゲーマー
155
どうせまた、ちょっと珍しいMODが付いたレア装備だろ。
見飽きたわ、そういうの。
157: 名無しのリフト周回マン
156
違う!違うんだよ!
アイテムじゃねえ!石ころだ!
彼は、震える指で、その神々の遺産のスクリーンショットを、スレッドへと投下した。
158: 名無しのリフト周回マン
名前:
レアリティ: 伝説の宝石(Legendary Gem)
効果:
移動速度が低下している敵、または行動阻害効果を受けている敵に対する、あなたの全てのダメージが 10% 増加する。(ランクごとに+0.4% / ランク100で50%)
この宝石は、指輪(Ring)または首輪(Amulet)のソケットにのみ、はめ込むことができる。
同じ名前の伝説の宝石を複数装備しても、その効果は重複しない。
ランク25ボーナス:
15メートル以内にいる敵の移動速度を30%低下させるオーラを展開する。
フレーバーテキスト:
足掻けば足掻くほど、鎖は固く、闇は深くなる。
我らの絶望は、お前の力となるだろう。
お前が敵を討つたび、その亡骸の耳元で、我らが最後の嘆きが、静かに木霊するのだ。
静寂。
数秒間の、絶対的な沈黙。
スレッドの、全ての時間が止まったかのような錯覚。
そして、その静寂を破ったのは、一人の、あまりにも素直な、そしてこのスレッドの全ての住人の心を代弁するかのような、一言だった。
165: 名無しのゲーマー
…は?
その一言が、引き金となった。
スレッドは、爆発した。
『なんだこれ!?』
『伝説の宝石!?新しいレアリティか!?』
『フレーバーテキスト、かっこよすぎだろ!』
『いや、それより効果を見ろ!効果を!ダメージ50%増加!?ランク100で!?』
その混乱の渦の中で、一つの、あまりにも重要な情報が、別のユーザーによってもたらされた。
172: 名無しのA級(お忍び)
…おい、待て。
ソケットにはめ込む…だと?
これ、スキルジェムじゃなくて、装備に直接付けるタイプの宝石か?
ルーンとは、違うのか…?
その、あまりにも的確な指摘。
それに、スレッドの空気は、新たな謎に、その頭を悩ませ始めた。
そして、その混沌の中心へと。
この世界の、理を知り尽くした、賢者たちが、降臨した。
255: ハクスラ廃人
…おいおいおいおい、待て待て待て待て。
なんだよ、これ…。
伝説の宝石だと?
聞いたこともねえぞ。
だが、この効果。ヤバいどころの騒ぎじゃねえぞ。
ダメージ50% moreだぞ?それも、条件付きとはいえ、ほぼ常時発動じゃねえか。
ランク25のボーナスも、イカれてる。移動速度低下オーラだと?
これ一つで、ビルドの根幹が、ひっくり返るぞ。
261: 元ギルドマン@戦士一筋
うむ。
ハクスラ廃人の言う通りだ。
これは、革命だ。
これまでの我々のビルド構築は、「いかにして限られた装備スロットの中で、火力と耐久を両立させるか」というパズルだった。
だが、この宝石は、その前提そのものを破壊する。
指輪か、首輪。その、たった一つのソケットで、これほどの火力を得られるというのなら。
他の部位の装備を、全て耐久に回すことができる。
あるいは、その逆も然り。
ビルドの、自由度が、爆発する。
268: ベテランシーカ―
ええ。
そして、何よりも重要なのは、これが「育成可能」であるという点です。
ランク100。
その、あまりにも遠い頂き。
これは、我々探索者に、新たな、そして終わりなき「目標」を与えるための、神々からの、新たな挑戦状なのかもしれません。
その、あまりにも壮大で、そしてどこまでも美しい、専門家たちの分析。
それに、スレッドは、本当の意味での「爆発」を起こした。
もはや、それは賞賛ではない。
一つの、世界の理そのものが、根底から覆された瞬間への、畏敬の念だった。
そして、その熱狂の、まさにその中心で。
あの、最初の発見者であるB級タンクが、一つの、あまりにも人間的な、そしてどこまでも切実な「問い」を、投げかけた。
311: 名無しのリフト周回マン
…いや、すごいのは分かった。
すごいのは、よーく分かったが…。
で、これ、どうすりゃいいんだ?
俺、今、パーティメンバーとゲートの前で、これ見ながら固まってるんだが。
その、あまりにも素朴な、そしてどこまでも当事者意識に満ちた一言。
それが、引き金となった。
スレッドは、もはやお祭り騒ぎではない。
一つの、巨大な実験の、観測室と化していた。
『人柱だ!』
『そうだ!お前が、やるんだよ!』
『世界の、最初の目撃者になれ!』
その、あまりにも無責任な、しかしどこまでも熱狂的な声援。
それに、B級タンクは、観念したように、深くため息をついた。
315: 名無しのリフト周回マン
…分かったよ。
やってやるよ。
どうなっても、知らねえからな。
で、どこにはめればいいんだ?
指輪か、首輪か…。
318: 名無しのC級ヒーラー
315
首輪がいいと思います!
【
あれなら、もし呪いのアイテムだったとしても、聖なる力で浄化してくれるかも!
その、あまりにも非科学的で、そしてどこまでも乙女チックな、提案。
それに、スレッドは、温かい笑いに包まれた。
321: 名無しのリフト周回マン
318
…そうか?
まあ、いい。それで、やってみるか。
見てろよ、お前ら。
彼は、その言葉と共に、一枚の画像を、スレッドへと投下した。
スレッドの、全ての住人が、息を呑んだ。
そして、その宝石が、首輪のソケットに、カチリと、完璧に収まった、その瞬間だった。
首輪が、淡い、しかし確かな共鳴の光を放った。
彼のステータスウィンドウに、新たなバフアイコンが点灯する。
その、あまりにもあっけない、しかしどこまでも確かな、力の顕現。
それに、スレッドは、安堵と、そしてそれ以上に大きな、興奮のため息に包まれた。
401: 名無しのリフト周回マン
…おお。
…付いた。
マジで、付いたぞ。
俺のステータスに、「移動速度が低下している敵へのダメージ+10%」って、表示されてる…。
その、発見者自身の、魂の呟き。
それが、この世界の、新たな「常識」が生まれた瞬間だった。
伝説の宝石は、呪いではない。
自らのビルドを、さらなる高みへと導く、究極の「力」なのだと。
その、あまりにもシンプルで、そしてどこまでも力強い真実。
それを、世界の、全ての探索者が、その胸に、確かな高揚感と共に、感じていた。