「
んー、オーディールコールがどうなってるのか*1だけすっごい気になる。
「和歌・・・ですか?」
「そそ。割と俺そう言うの好きなんよね。*2まぁその場の思いつきでしか語れないから下手なままだけどな」
「では今の唄は何を思って?」
「んー・・・秘密☆これは俺の胸に潜めておきたい*3からね。んで、ヤオモモは*4なにしに来たんだい?こんな深夜に」
「それは貴方もでは?」
「いやぁ、元々夜に寝るってのに慣れないからなぁ・・・だからこうやって電気もつけずにダラァってしてる*5わけ」
「そうですか・・・あの、こんな時になんですがお一つ質問しても?」
「答えられるかは分からんがまぁいいよ」
「柳星さんは普段から武器を多用してますがそれは何故?最近のヒーローですら武器の携帯は厳しい*6ですし、貴方の格闘戦の実力はそれこそトップ級はある*7と思います。それなのに武器をメインにしてる理由はなんなのでしょう?」
「んー・・・確かにお前たちから見たら俺の格闘技術はトップクラスだろう。
「負けた理由にしない・・・?」
「たとえば・・・神野区。あそこで使った槍、アレがなければどれだけ苦戦したのか計算がつかない。もし格闘と個性だけで挑んでたら?もしかしたら逃してたかも知れない。*8なにせ相手はオールマイトにすら負けない相手だったんだ。ならば格闘だけで挑むのはただの驕りだよ」
「では武器を使う事は何も問題はないと?」
「法律的な観点と大衆からのイメージさえ無視すれば、そりゃあ近接武器は強いだろうな。銃火器は弱いけど。トップヒーローには効かないだろ。速度的に」*9
「あー・・・確かに、それはそうですわね」
「だが。それでも使わない方がいい場面もある」
「それは一体?」
「相手が魂を賭けてまで肉弾戦を望んだ時だ」
「そんなヴィランもいるのでしょうか?」
「マスキュラーだったかな?アイツも肉弾戦主義的な側面あるんだよな。そう言う奴には心を折るために武器を使わない、それが大事なんだよ」
「なるほど・・・相手と同じ土俵に立つ事で負けた理由を潰す、と言うわけですね」
「そゆことー。如何に言い訳を潰すか、それが対ヴィラン*10だよ」
「参考になりますわ。柳星さんの戦い方は現代のヒーローの様には見えませんから何かと得れるものが多いんですわよね」
「まあ、俺が現代的な戦闘出来るか、と聞かれたら出来ない、って答えるけどな。だって俺は殺す事をメインにしすぎている。むしろ殺さない方がめんどくさい。よっぽど公安がうるさいなら殺さないかな、程度だし。余り俺の感性を参考にするなよ、ヤオモモ?」
「そうですわね。貴方を参考にしてたら大事な盤面です間違ってしまいそうですもの」
そうだそうだ。こっち側には来るんじゃあない。ヒーローは正義でなければならない。それはきっとルーラークラスのようなソレなんだろうが・・・あいにく俺のような奴はどっちかと言うと恩讐の炎を薪に焚べて動いてるからな。・・・ソレだときっと南極の壁は消えないんだろうなぁ、そういう感覚はある。*11
「んじゃアンタはそろそろ寝な。大丈夫。ここでの会話は誰にも語らんよ。それぐらいはしちゃる」*12
「ありがとうございます。それでは、おやすみなさい」
「おう」
・・・さて。文化祭か・・・ギターやるんだが・・・なんかそれだけだとつまらんな?いや、ギター自体は楽しい。カドックもアイツギター弾けるしな。ただなぁ・・・それだとインパクトが足りないんだよ・・・
「・・・おっと、思考がループし始めた・・・ここは経を唱えねば・・・観自在菩行深般若波羅蜜多時照見五蘊皆空度一切苦厄舎利子色不異空空不異色色即是空空即是色受想行識亦復如是舎利子是諸法空相不生不滅不垢不浄不増不減是故空中無色無受想行識無眼耳鼻舌身意無色声香味触法無眼界乃至無意識界無無明亦無無明尽乃至無老死亦無老死尽無苦集滅道無智亦無得以無所得故菩提 依般若波羅蜜多故心無礙無礙故無有恐怖遠離一切倒夢想究竟涅槃三世諸仏依般若波羅蜜多故得阿耨多羅三藐三菩提故知般若波羅蜜多是大神呪是大明呪是無上呪是無等等呪能除一切苦真実不虚故説般若波羅蜜多呪即説呪曰羯帝羯帝波羅羯帝波羅僧羯帝菩提僧莎訶般若心経*13・・・」
・・・・───────────────・・・・
「ふわぁぁぁ・・・っぇっ!?何々何怖い!?」*14
「コイツ多分昨晩からこんなだぞ、俺が降りてきた時にはもう唱えてた」
「般若心経ですわね・・・」
「しかも一切噛まず澱まずその速度で繰り返せる・・・これはある意味凄いぞ・・・!?」
「誰か気付かせてこいよ・・・」
「───般若心経。・・・聞こえてるぞ?なんならお前らの小声の会話全部聞き取れてたからな?」
「で、なんで般若心経なんか・・・」
「先人曰く。何か心を整えるには聖典の暗唱が効果的らしい。なので般若心経を。ってだけだな・・・さて。今日は文化祭。準備は出来てるな?お前ら」
「「「おう!」」」
「ぶちかますぞ。音で殺す。ソレを体現させてやるよ!」
エリちゃん?柳星は死穢八斎會を滅ぼした理由になってないから緑谷に任せました。まぁ「もう襲われる心配は無くなったと思うぞ」くらいは言ってます。あと「お前はまだ子供だから俺が居ないところなら泣きたい時に泣けばいい。俺が居るところでは泣くな。気が散る」とオバホっぽい追加の一言もありました