小さな夢は幻想へ   作:硴里りま

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音「ゼーンカーイノアラッスジー!パンパカパンパカパンパカパンパカパンパカパンパカパッパー!」(分かる人には分かる)
結「辞めなさい」
音「はーい」


傍観された音

「それで、私達は貴方に処分して欲しいものを持ってきたのだけれど…」

「ひゃい…」

 

 そう言ってどこからともなくつぼをとりだした『八意永琳』

 その中からはきっと蓬莱の薬であろうものが見えた。それこっちに持ってこないで!!!貴方達はもう効果があるから必要ないかもしれない!でも私は違う!だから本当にヤメテ!!!

 

 ちょっと、結助けてよ…!?

 

 そんな視線を結に送る。駄菓子菓子!(?)*1彼女はスルーを決め込んでいるッッ!!

 親友が困ってるってのに結って奴は〜……!!

 きっと結が思ってるのはこうだ、『まぁ、傍観を決め込みましょう』絶対こんなんだよ……!!

 

「その、依頼…前の引き継ぎですね…えと、あー…」

 

 永琳?は確実に私達の目標に参加してくれると思う。なんでって、そりまこの目標の発端だからね。

 

「それで?」

「こ、今回の依頼料は、貴方達の理想の世界の話です」

 

 でも一応こういう質問をしておくべきではあるから、ここで確実に参加してくれることを改めて確認することにした。

 

 そう言われた当の本人達の方を見ると…。

 

 私から2、3歩離れていた。

 

「…追加の料金でも取られるのかと思ったけど、そうじゃないのね、流石は低賃金で依頼を遂行してくれる宵雲屋店主宵柱音ね」

「あらこの子が貴方の依頼を受けた子なの?じゃあさっきの私の言葉は普通に見当違いってことじゃないの」

「ええ、そうなりますね姫様」

 

 姫様…?てことは彼女は蓬莱山輝夜…?え、まってじゃあ月大丈夫?月結構大惨事じゃない?今、だって姫様と月の頭脳の脱走でしょ?大丈夫??私達の故郷まだ残ってる?崩壊してない??

 

 …まぁ、これくらい焦るほどには彼女達は重要、できるのなら彼女達が月に戻れるような手助けをしたいところだけど、出来るかな?

 

「えぇっと、それで私達の夢の話だったかしら」

「いえ、理想の世界です」

「あらあら、私としたことが」

 

 まぁ似てるしそれは仕方ないね。

 

「そうね…私、蓬莱山輝夜の理想の世界ならば…妖怪達が人間に怯えずに過ごせる優しい世界かしらね、ついでに追放概念がない場所がいいわ」

 

 早速私達と似たような思想を持っているという認識ができた。次は私が依頼を受けた相手、八意永琳さんだ。

 

「そうね、私、八意永琳の思う理想郷は、私達が重い役職を負うことなく、自由気ままに生きていける、かしらね、そんな場所があれば私は嬉々としてそこへ向かうわ」

 

 2人とも安全な思想かつ私達の理想郷の目標に沿っている。これは勝ったね!(?)

 

「分かりました、ありがとうございます、それでは依頼の方進めさせていただきますね」

 

 彼女達からの依頼は確か…『蓬莱の薬の処分』だね、これはちゃんとメモしておこう。重要リストとかの方にいておいたほうがいいね、優先順位は低いけど、忘れたら結構終わる。不死身になるとかやばすぎるし。

 

 メモを執り終えて蓬莱山輝夜と八意永琳を見送った後、裏から小鬼、伊吹萃香が顔を出した。

 

「よっ、順調か?お二人さん」

「早速一つだけ依頼が来たわ、ただ…色々面倒なのだけれど」

 

 結が萃香にそう説明すると「それをやるのが私達宵雲屋だろ!」と励ましてきた。そうじゃねぇんだッッ!

 

「どうしたの?早速依頼?」

「あ、靈夢」

「そうよ、なんと触れるの厳禁という危ない薬の処理の依頼よ」

「へぇ、誰宛に?」

「音宛に」

「そう、初仕事頑張りなさいね」

「う、うん」

「どうかした?歯切れ悪いけど」

「いや?別に?」

 

 めんどくさいわけじゃないけど?

 

「あんた別の依頼でもやったの?」

「?どうして?」

「いや、服によく分からない水のシミが出来てたから…水でも使う依頼をやったのかと…」

 

 え?水?どこに…あ、ほんとだ、左の袖口についてる。袖口ってことは多分手を洗った時に水が撥ねたのかな。

 

「特に何もしてないよ」

「そう、ならいいんだけど…」

 

 にしても珍しいな、私滅多に服に水とか撥ねさせない兎な筈なんだけど……。まぁいっか!

 

 

 なんて会話をしていると、また宵雲屋の扉が開けられる音が聞こえてきた。

 

「いらっしゃいませー」

 

 次はまとも?な依頼であることを祈る…。

 

 

 そこにはぼろぼろの傘を持つ長い緑色の髪をした少女がいた。

 

「えぇっと…?」

「私は風見幽香、一日で出来た何でも屋があるという噂を聞いて、依頼をしに来たの」

 

 風見幽香と名乗った彼女からは、僅かな妖力を感じ取れた。きっと妖怪ということを隠しているんだろうね。

 それならこっちも隠しておくってのが礼儀だよね。

 

 まぁ、そんな想いも虚しく。

 

「貴方、妖怪?」

 

 丁度裏から出てきていた靈夢がそんな質問をしてしまった。

 

 

「な…急にそんな質問をするとは、どういうこと?」

 

 妖怪かと問われた幽香は一瞬たじろいだ。それ、そうですって言ってるようなものだよ?

 

「いえ、それなら都合がいいなと思ってn」

「ちょっ、靈夢!お客さんに都合がいいとか言っちゃ駄目でしょ!すみません風見さん、それで依頼というのはなんでしょうか…?」

 

 とりあえず靈夢にこれ以上喋らせちゃ駄目な気がして、咄嗟に靈夢の口を塞いだ。

 

「…私の代わりに、畑を守って欲しいの」

 

 多分気を取り直してくれた幽香が私達に依頼内容を伝えた。

 

「ほぉ、どこの畑です?」

「無名の花畑と呼ばれる場所よ、あそこは私の私有地なのだけど、色んなガキが畑に入って花とかを取って荒らすの」

「それを守ればいいということね」

「えぇ、そうよ、依頼料はいくら?」

「そうですねぇ、依頼料は20円*2でどうです?」

「は?そ、そんな安くていいの?」

「ただし、別のものを請求しますけどね」

 

 ふふふ、宵雲屋は月の時も地上の時も安さが売りだからねぇ…。

 

「別のものとは?体?」

「んな訳!?」

 

 今度から卑猥な幽香とでも呼ぼうかな、体とか…そんなことしませんが?

 

「貴方の理想の世界の話を聞かせて頂きます」

*1
音「誤字じゃないよー」

*2
作者「あ、面倒だったから現代でいう20円と同じだよ」

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