今日は宵雲屋での仕事はおやすみする。
理由は水無月自警団で今後の相談をするために集まることになったからだ。
「先日、水無月正門に軍が来ていたのは知っているな?」
「はい」
水無月自警団の団長が昨日の話をし始め、今後の相談へと広まった。
門の強化の話、見張りを増やす提案。
戦略班、戦闘班、指揮班に別れろという指示。
それが私達に伝えられた。
「戦略班は月の頭脳と張り合う必要がある、それ故に相手の戦略を考えながら出来るものに頼むことになる」
私達の認識では、月の頭脳と張り合うということは帝都の全勢力を相手することと同じだ。
それに匹敵する頭の良さを持つ人がいるわけが無い。
「…まぁ、頭がいい奴はあまり居ないわけだ、そこで新しいうさぎの追加のお知らせだ」
「あ、新しいうさぎ!?」
「入れ」
団長が連れてきた兎は背が高く、本当に頭の良さそうな見た目をしていた。
「初めまして、宜しくお願いします」
名乗るということはしなかった。
「今日から水無月自警団に入らせていただく、××と申します」
名前は聞き取れなかった。
なんとも言えない発音で、何も分からなかった。
「コイツには戦略班の班長を任せている、仲良くするように」
「はい!」
戦略班の班長は団長の後ろに静かに控えた。
「さぁ、次は戦闘班の班長を決めていく、任せたいなどがあれば教えてくれ」
私達の間に静寂が訪れた。
そして、
「俺、コイツ推薦します!」
1人が立ち上がり、声を上げた。
「む、狼の獣人か」
推薦されたのは狼の獣人だった。
だいぶいかつくて、強そう。
書類でしか見たことがなかったけど、名前は確か…コリンだったような気がする。*1
「推薦理由は」
「コイツのおかげで俺は3度も生き永らえた、戦闘技術は他の奴と比べるとずば抜けて高い、それにコイツは指揮を取るのが得意だ、だから俺はコイツ、コリンを推薦する」
狼の獣人を強く推薦した。
私は初めて見たしそれが本当かどうかは知らない。
でもそこまで推すならコリンとやらでいいような気もする。
「分かった、俺はコイツにしようと思うが、何か異論がある奴はいるか?」
異論を持つものは居ないようで、誰1人として言葉を発さなかった。
「では、コリンを戦闘班団長とする」
その言葉に誰も感情を露わにしなかった。
みんな嬉しいとか、悲しいとか、そういうのは一つもなかったらしい。
ちなみに私も全く無い。
「指揮班団長は…また今度でいいか?少しこちらで考えている候補が多くてな」
団長はそう言って、みんなからの同意を得た後、解散、と言って会議を終了させた。
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「ただいまー」
帰宅した。
そして結がこっちにきた瞬間に玄関の前に穴を遠隔で開けた。
「おかえ、り゛っ」
おかえりを言い切る前に下に落ちた結。
私はいつも通り、そんな結を笑って助けた。
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村長流『守りの心得』
1 困っている人を見かければ、まず声をかける
2 怖くても勇気を振り絞る
3 引き摺らない、引き摺らせない