「うーん…朝…朝ァ!?」
私は飛び起きた。
何故なら、いつもよりも少し早い時間ではあるが、明らかに寝坊したから。
「いっ、いってきまーす!」
「んぁ、行ってらっしゃい…」
寝起きの結に見送られながら、宵雲家を飛び出した。
まずこの村の裏門を通って…。
「えっと、これ神無月村か」
水無月裏門を通ると、そこには神無月村という場所がある。
そこを通過すると今度は街が現れるので、そこも通れば帝都に着く。
「嬢ちゃん見ない顔だね、旅人かい?」
「いえ、少しこの先の場所に用事があるんです」
「ほぉ〜、若いのに偉いなぁ、はいこれ、三色団子だよ」
おじさんは私に三色団子をくれた。
お代を渡そうとしたら、拒まれてしまった。
「えと、じゃあ、ありがとうございます!」
「いえいえ、他の兎たちにもやってることだからね」
神無月村は、水無月村に守られていて、とても安全だ。
それ故に平和ボケして、とてもフレンドリーな兎や人が多い。
兎は普通戦えないので、この場所に集まる兎は結構多いらしい。
「気をつけていくんだよ〜」
「ありがとうございます!」
とてもフレンドリーな人だった。
少しだけ急ぎながら神無月村を突き進んだ。
そして団子美味しかった。
移動し始めてしばらくすると、神無月村と、帝都を守っている居待月街という場所を繋ぐ門に辿り着いた。
ちなみに門の名前は『神無月西門』という。
「ん?君、何処にいくの?」
抜けれるかなぁなんて思ったけど、やっぱり門番にちゃんと引き止められた。
「この先の帝都に用事があるんです」
「……帝都に?」
門番は一層警戒心を強めた。
「私、水無月村の宵雲屋っていう場所で何でも屋を営んでいるんです」
そう言いながら私宛に昨日送られてきた手紙を見せた。
「ふむ…依頼を受けるために…なるほどね、いいよ、通りな」
「ありがとうございます!」
案外物分かりがいいのと、すぐに倒してくれたのは多分警戒心が薄いからだろう。
「おぉ、流石は街…すごい…」
居待月街は想像以上に繁盛していた。
沢山の人がいて、店も大量、最終的には人混みに呑まれそうになってしまった。
「くぁwせdrftgyふじこlp」
「おっと君、大丈夫?」
「だだだだいじょうぶです」
人混みに呑まれ、道に迷い、人混みに酔った。
はちゃめちゃだ。
「私はどこここは誰」
「落ち着いて…」
最終的にアホになってしまって、近くにいた兎が助けてくれた。
「ふぅ…」
「どう?落ち着いた?」
「はい、ほんと助かりました、ありがとうございます…」
「にしても、珍しいね、こんなところで迷ってる兎は」
私が事情を説明すると、何かに納得したようなそぶりを見せた。
「なるほどね!つまり君はその宵雲屋っていう何でも屋をやっていて、その依頼を受けるために帝都に向かっている…そしてここで迷った…と」
「お恥ずかしながら…」
そうしてしばらくの沈黙の後、助けてくれた兎は私に一つの提案をした。
「ねぇ、貴方何でも屋なんだよね?」
「そうです」
兎はニヤリと笑った。
「私の団子屋、手伝ってくれない?」
私にそんな依頼をした。
この依頼は、私を帝都に連れて行ってくれる代わりに、ライバルの団子屋に勝てるような商品を一緒に作って欲しいという依頼らしい。
「どう?受けてくれる?」
「もちろんです!案内してくれるならよろこんで!」
「よし!ありがとう!」
帝都に着くのは、しばらく先になりそうだ。
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神無月村
帝都から東に進むとある村、よく観光地として訪れる人や兎がいる。
居待月街
帝都の東に属する街、東側では帝都に1番近い。