FAIRY TAIL〜竜に育てられた少年と悪魔の少女 作:からあげ_63
ナツ「星霊だぁ!!?」
ロキ「んーまぁそーゆーこと」
星霊王の一件から翌日ロキはルーシィ以外のメンバーに自分の正体を明かした。ナツはロキが星霊と聞かされロキをじろじろと見る
グレイ「しかし気がつかんかったなぁ」
ナツ「ちょっと待て!!!おまえ牛でも馬でもねーじゃねーか」
ロキ「ナツの知ってるバルゴだって人の姿だろ?」
ナツ「いや、あいつはゴリラにもなれるんだぞ」
ロキ「そういえばそうだね」
グレイ「いや、認めんなよ」
微妙にずれたやり取りに、ルーシィが小さく溜息をつきながら話に割って入る
ルーシィ「ロキは獅子宮の星霊よ」
ナツ&ハッピー「「獅子ーーー!!!」」
その言葉にナツとハッピーが揃って反応し、目を丸くしてロキを凝視する
ハッピー「獅子ってアレ!?大人になった猫!!!」
ロキ「そうだね」
ルーシィ「違う!!!」
ルーシィの勢いのあるツッコミに、周囲が笑いに包まれる。だが、その空気の中でグレイがふと真面目な表情で口を開いた
グレイ「つーかお前今まで通りで大丈夫なのか?」
ロキ「これからはそうはいかないね。ルーシィが所有者になってくれたからね
ルーシィのピンチにさっそうと現れるさしずめ白馬の王子様役ってとこかな」
「そういう訳で二人の今後について話し合おうか」
ロキがルーシィを抱き上げて去ろうとする
ルーシィ「こらこら!!下ろしなさい」
グレイ「つーかどういう訳だよ」
ナツ「いいなぁオレも星霊欲しいなぁ」
ナツは椅子にすわって呟いた
ハッピー「ナツー、どんな星霊がいいの?」
ナツ「そりゃドラゴンだろ!!せっかく滅竜魔法覚えたのに本物の竜と戦えねーのは甲斐がねぇってもんだろ?」
拳を振るいながらシャドーボクシングを始めるナツに、ルーシィが呆れたように指をさす。
ルーシィ「星霊は力比べの為に呼び出すものじゃないの!!」
ロキ「そうそう、星霊は愛を語るために…」
ロキはルーシィに顔を近づける
ルーシィ「あんたももう帰りなさい」
ルーシィはロキの鍵を取り出す
ロキ「ちょっと待って」
ゴソゴソ
「はい」
ロキはポケットからチケットのようなものを取り出してルーシィ達に渡した
ルーシィ「何コレ?」
ロキ「もう人間界に長居することもないからね
ガールフレンド達を誘って行こうと思ってたリゾートホテルのチケットさ」
「君たちには色々と世話になったし、これ…あげるから行っといでよ」
ルーシィ「海!!!」
ナツ「マジか!!?」
ハッピー「おおおっ!!!」
グレイ「こんな高ぇホテル泊まったことねぇ!!!」
ロキ「エルザにもさっき渡しておいた楽しんでおいで」
そう言ってロキは星霊界へ帰って行った
そのタイミングで、入り口からエルザの鋭い声が響いた。
エルザ「きさまら何をモタモタしている置いていかれたいのか」
「「「気ぃはええよ!!!」」」
そこへ何やら荷物を持ったエドとミラ、それにノアがやってきた
ミラ「あら、みんなもお出かけ?」
ルーシィ「ミラさん!」
エルザ「そう言うお前たちもどこか出かけるのか?」
ミラ「ええ、これから高級リゾート地で週ソラの撮影があるのよ」
エド「俺はその付き添い」
ノア「あたしも行くよー!」
ナツ、ルーシィ、グレイ、ハッピーが一斉に顔を見合わせた
ルーシィ「まさか……目的地、アカネリゾート?」
ミラ「そうよ? 有名な高級リゾートだけど、撮影許可も下りてるし、同行者は割引って聞いてるわ」
エド「奇遇だな。お前たちも同じ場所か?」
エルザは静かに頷いた
エルザ「そうだ。我々もそこへ向かう」
ミラ「なら一緒に行きましょう。旅は賑やかな方が楽しいもの♪」
ノア「わーいっ! みんなと一緒にリゾート~っ!」
ハッピー「水着!スイカ!海だーー!」
ルーシィ「うん……でも、まさかこんな偶然が……」
エド「偶然でも、縁ってやつさ」
エルザ「準備ができているなら、出発するぞ」
こうして、フェアリーテイルの最強チームに加え、エドたちも偶然合流し、アカネリゾートへ向かうことが決まった
――アカネリゾート。
フィオーレ南方の海沿いにある高級リゾート地。
澄み切った海と白い砂浜、広大なテーマパーク、そして豪華なホテルが立ち並ぶその景色は、まさに“楽園”と呼ぶにふさわしい。
ギルド一行が到着すると、太陽がまばゆく照りつけ、心地よい潮風が頬を撫でた。
ミラ「やっぱり……海って最高ねぇ〜!」
ミラジェーンは、水着姿のままパラソルの下でストレッチをしていた。笑顔は爽やかで、どこか撮影モードに切り替わっている。
その横で、日陰にたたずむエドワードが、サングラス越しに彼女を見守っていた。
エド「ポーズはこの角度でいいのか?」
スタッフ「うん、もうちょっと右に寄ってくれると、背景の海が映えるかな」
エドは撮影スタッフの1人からカメラチェックを頼まれ、器用に動いていた。彼は完全に付き添い兼アシスタント役に徹している。
ミラ「なんだかんだ、エドってこういうの手際いいわよね〜」
エド「...まぁな」
そう言いつつも、ミラが笑顔を向けるたびに、彼は少し目をそらした。
一方、少し離れた場所では、ルーシィたちのグループもリゾートを満喫していた。
ナツ「うおおっ!マジで海だー!」
ハッピー「泳ぐぞーーっ!」
ナツとハッピーは荷物を放り出して砂浜へと走っていく。
ルーシィ「もう……はしゃぎすぎ……」
グレイ「けど、こんな贅沢なリゾートは初めてだな」
エルザ「お前たち!あまりはしゃぎすぎるな!」
ルーシィ「さすがエルザ!こう言う時でもしっかりしてる!」
エルザ「まずは部屋の確認と、滞在中の行動計画を立てるぞ!」
エルザ「(いや、違った!めちゃくちゃ楽しみにしてるだけだった!)」
ノア「ねぇねぇ!ルーシィ、ボート行こうよ!」
ノアが楽しそうに浮き輪を抱えている。
ルーシィ「はいはい、わかったわかった」
その後もナツたちはビーチを堪能していた
ノア「見て見てー!このスイカ割りセット、さっき売店で買ってきたの!誰かやろーよ!」
ナツ「スイカ割り!?ルーシィがやれー!」
ルーシィ「なんで私!?」
ハッピー「ルーシィ、目隠しだ!」
グレイ「バットも持ってこい!」
気づけば、浜辺には即席のスイカ割り場ができていた。ルーシィがしぶしぶ目隠しをされ、バットを握らされる。
ルーシィ「ちょっと待ってよ!?どこにあるのかくらい教えてよ!」
エルザ「ルーシィ、右に三歩、前に四歩だ」
ナツ「うそだ、左だぞ!」
グレイ「いや、前だ」
ノア「いやいや、後ろだって!」
ハッピー「ジャンプしてー!」
ルーシィ「混乱させないでええええ!!!」
――その結果、スイカではなくナツの頭が真っ二つ(※被害はゼロ)。
ナツ「いってぇぇぇ!! おまえ本気で振るなよぉぉ!!」
ルーシィ「完全にあんたたちのせいでしょ!!?」
爆笑がビーチに響き渡る。その場にいた誰もが、今この瞬間を心から楽しんでいた。
その頃、少し離れた場所――撮影が一段落ついたミラが、海辺に腰を下ろしていた。潮風にさらされる銀髪が美しく、遠くを見つめるミラの横でエドがつぶやいた。
エド「……絵になるな」
ミラ「ふふ、ありがと」
彼女は微笑むと、砂に手をついて振り返る。
ミラ「ねえエド、こんなにゆっくりするのって久しぶりじゃない?」
エド「……そうだな。最近はずっと仕事や依頼続きだったからな。たまには、こういうのも悪くないかもしれないな」
彼は空を見上げた。
青空と入道雲、きらめく太陽。そのすべてが嘘のように穏やかだった。
――だが、その平和な時間が、永遠に続くことはなかった。
遠く、リゾートの影に潜む不穏な気配。
それは、すでにこの“楽園”に足音を忍ばせていた――