遊戯王Force   作:天羽々矢

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初めて書かせてもらうシルフィードという者です!
がんばりますので、よろしければ見てください!


第0章 プロローグ
第1話 再会の少年少女


[ワールド・ライディング・デュエル・グランプリ]、通称[WRGP]が伝説のチーム“5D’s(ファイブディーズ)”の優勝に終わってから5年。

 

未だにD・ホイールを使用して行う“ライディングデュエル”の人気が衰えず、世界で小規模な大会が行われるほどの人気となっていた。

 

それは、この先進都市“アルトセイム”にもあった。

 

 

 

 

 

アルトセイム南部に位置する“デュエルアカデミア・アルトセイム校”

 

海を望むこの学園に登校する生徒たちの中に、“彼”の姿があった。

 

茶色のショートヘアのうえにはねた、所謂“アホ毛”、青混じりの黒い瞳、まだ幼さを思わせる顔つき。

 

「・・・はぁ~」

 

少年は何もなしにため息をついた。

 

「おっはよー!トーマ!どうしたの、ため息なんかついて?」

 

トーマと呼ばれた少年、“御剣 トーマ(みつるぎ トーマ)”は声を掛けてきた少女のほうを向く。

 

「あぁ、アイシス。いや・・・今日もあいつらが来るかなぁと思って・・・」

 

「あいつらって・・・もしかして、チーム“フッケバイン”?」

 

「よぉ!トーマ!」

 

トーマに声をかけたアイシスと呼ばれた黒いショートヘアの少女“アイシス・レイナード”がトーマの言おうとしたことを察しようとしたときに、後ろから別の女性のこえがきこえた。

 

腰まで届くあちらこちらはねた赤い髪の頭にはゴーグルが付けてある。しかし問題はそこではない。

彼女の体の左脇腹、右手首、左腕、左足に藍色の羽根の刺青(いれずみ)をあしらっている。

 

それは最近有名になってきているデュエルチーム“フッケバイン”のチームエンブレムだ。

 

「アタシらんとこに来る決心は固まったか?」

 

「いや、その話ならサイファーやヴェイロンが来たときにもう断わってるし・・・」

 

「だからこの“アルナージ”様が直々に来てやってんじゃん!」

 

「ちょっと!あんた勝手に他所の学校に入ってきて良いと思ってんの!?」

 

突然勧誘の話になり、見かねたアイシスはアルナージと呼ばれた女性に突っかかるが・・・

 

「なんだよ。おめぇに聞いてねーんだよ、ペッタン胸(・・・・・)

 

アルナージはまるで何もないかのように受け流す。

彼女は自分のスタイルからフッケバインの女性メンバーからこのようなあだ名で呼ばれている。

しかし、当のアイシス本人はこの呼び名を嫌っているが・・・

 

「なっ・・・!あたしにはアイシスって名前がちゃんとあるんだからっ!」

 

「うるせ―うるせ―、ペッタン胸」

 

改善される気配はまるでなかった。

トーマがなぜフッケバインに勧誘されているのかは謎だが、おそらく何かがあるのだろう。

ちなみに会話にあった“サイファー”と“ヴェイロン”と呼ばれた人物は、アルナージと同じチームのメンバーである。

 

「おいお前ら、朝っぱらから問題起こすなよ」

 

そこに男性の声が聞こえてきた。トーマとアイシスはその声には聞きおぼえがあり、すぐに声の主のほうを見る。

丸刈りにした頭が印象に残る中年の男性だ。

 

「あ、ハゲ頭先生(せんこー)

 

ハゲ頭と呼ばれたが、これでも立派な教諭である“荻原 源一(おぎはら げんいち)”だ。一応教頭を務めているが少々口が悪いため、

 

「うるせー、だまれ不良」

 

・・・もはやどちらが不良かわからない状態である。

しかし諭すかのように三人に言う。

 

「お前らんために言ってんだぜ?外で何しようが構わないが、校内トラブルは黙っちゃいない連中が学内(ここ)には居るんだからな?」

 

しかしアルナージはそんなことお構いなしに大声で対抗するように言う。

 

「けっ!教師なんてこわかね―よ!アタシらは!」

 

アルナージは校門を出ると振り返りトーマに去りざまに言った。

 

「じゃあなトーマ!邪魔が入ったからまた来るぜ!」

 

そういうと颯爽と去っていくが、アイシスは去り際に「来んなーっ」と叫ぶ。

 

「・・・教師だけがこわいわけじゃねーんだけどな・・・」

 

荻原教頭が独り言のようにつぶやく。それを聞いた二人は何のことかと二人が考えていた時、

 

《キーんコーンカーンコーン》

 

「やっば!予鈴だ!アイシス走れっ!!」

 

「あっ!ちょっ、ちょっとまってよトーマ!」

 

予鈴を聞いた二人は全力疾走で自分たちの教室に向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『はぁ・・・はぁ・・・』

 

二人は教室の自分の机に突っ伏して息を整えている。

 

「はーい、おはようございます!ではH・R(ホームルーム)を始めます」

 

教室に入ってきたのはクラス担任の“里見 真奈(さとみ まな)”だ。

校内ではその美貌からファンクラブが結成されるくらいである。

 

「っと。その前に、皆さんに今日からお友達になる転入生さんを紹介します!」

 

転校生と聞いて、周りの生徒は一気に騒ぎ出す。

 

〈どんな人かな?男の子?女の子?〉

 

〈かわいい子ならいいなぁ~〉

 

「さぁ、入って」

 

教室の扉が開き、入ってきたのは、

 

 

 

 

 

女子だった。

 

トーマはその女子に見覚えがあった。

腰まで届く銀髪に緑混じりの黒い瞳

 

『おぉ~!!』

 

「ドイツから来ました。“リリィ・シュテンベルグ”です!よろしくお願いします!」

 

〈リリィちゃ~ん!〉

 

〈かわい~い!〉

 

自己紹介を終えると、周りの男子が騒ぎ出す。

 

「ほら男子!うるさいわよ!」

 

里見教諭が怒鳴ると、一気に静かになった。

 

「じゃあ席は・・・御剣君の隣が空いてるから、そこに座ってくれる?」

 

「はい」

 

自分の席の場所を聞き、窓際の列の一番後ろにいるトーマの右隣に座った。

リリィは座る際にトーマを見ると微笑んだ。

 

〈いいなぁ~トーマ〉

 

〈席代わってくれよ~〉

 

周りの男子から不満の声が飛ぶ。

 

「さぁ、授業始めるわよ!」

 

こうして、トーマ達の一日は始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

キーんコーンカーンコーン

 

帰りのチャイムが鳴り、生徒たちは各自の帰路に着く。

 

「ふぃ~。終わった~」

 

一息つき、かばんの整理を始める。

そこにリリィが来て、

 

「トーマ!久しぶり!」

 

再開の言葉を口にした。

 

「うそ!?どういうこと!?もっと詳しく聞かせてよ!」

 

アイシスがトーマに詰め寄る。

 

「落ちつけよアイシス!知り合いっていうか・・・親父の仕事の都合でちょっとな・・・」

 

トーマの父親は、考古学の学者である。その仕事の都合で世界各地を飛び回っている。そしてドイツの仕事の時にトーマもついて行き、その際にリリィに会いデュエルを通じて仲良くなったのだ。

 

「そういえば、トーマのお父さんって考古学者だっけ」

 

「うん。あの時のリリィはちょっとした理由(・・・・・・・・)で人を避けてたからな」

 

「ちょっとした理由?」

 

「あ・・・、いや。何でもないよ」

 

「えぇ~!?教えてくれてもいいじゃ~ん!!」

 

「今は無理だ・・・。また今度な」

 

「ぶぅ~・・・」

 

実はリリィはトーマとあった当時、あることが原因で他人とかかわることを避けていた。

それは、他人に言おうものなら周りから迫害されてしまうからである。

今はうまくはぐらかしたがいつかは言わなくてはとトーマは心に決めた。

 

「そうだ。リリィはこれからどうするの?」

 

「う~ん・・・、本当なら帰ってお家の荷物の整理をしなくちゃいけないんだけど、お母さんが「今日は転校初日だからお友達と遊んできて構わないわよ」って言われてるの」

 

「ふーん・・・あ!だったら、久々にデュエルする?」

 

「!トーマとデュエル・・・!うん!やる!!」

 

「あ!じゃあ、あたしもついて行っていい?リリィがどんなデュエルするのか見てみたいし!」

 

「それくらいならいいぜ。構わないよな?」

 

「うん!」

 

そう決まると三人は手早く荷物をまとめて校舎前の広場に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

校舎前の広場は、放課後になるとデュエルをする生徒たちでにぎわっている。

その中に、トーマ達の姿があった。

 

「言っておくけど、あの頃の俺のままだと思ってたら大間違いだぜ?」

 

「わたしだって、あのころとは違うんだからね!」

 

二人はデュエルディスクを展開し、デッキをセットした。

 

 

『デュエル!!』

 

 

トーマ

手札5

ライフ4000

 

リリィ

手札5

ライフ4000

 

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