《華麗な連携プレイでその力を遺憾なく発揮した【BF】!!勝者、アイシスゥ――――――・レイナァ―――――――ド!!!》
MCの声に再び会場が大歓声に包まれる。
その中でサーキットを周回しているアイシスは観衆に大きく手を振っている。
「応援、ありがとうございました――っ!!」
それからアイシスとアルナージはサーキットを出る。
《これより、20分間の休憩時間を取ります。選手各員は所定の時間までにはお戻りください》
アナウンスが入り、観客とスタジアム内にいた選手は各々の休憩時間を取る。
トーマもその例にもれず、スタジアムの外で焼きそばやアイスなどを購入し、リリィ達に振舞っている。
今トーマ達はスタジアムのすぐ使くの公園で休憩中だ。
「ごめんねトーマ。わたし達の分まで・・・」
「いいよ、気にしなくて」
「ホント羽振りがいいよねトーマ。こんな事でご両親のお金使っちゃってていいの?」
アイシスが疑問に思った事をそのままトーマにぶつけてみるが、帰ってきたのは意外な答えだった。
「貯金してた俺の小遣いだよ。流石に親父と母さんの金は使えないからな」
トーマのその返答に周囲は少し驚いた。
これだけ使っておきながら親の所持金は一切使っていないと。
「トーマは真面目だねぇ~」
アイシスはあまり驚きはしなかったが代わりにすこし茶化す。
「そんな大袈裟なもんじゃねぇよ」
「それもそうだね」と軽く受け答えした後、アイシスは自分のたこ焼きを口へ運ぶ。
トーマは焼きそばを、リリィとフェイトはパンケーキをを食している。
これはここ「フロート・スタジアム」で屋台を出していたカフェ・シュガルで販売していたものだ。
ここに高木が来ていると思わなかったトーマは最初かなり驚いていた。
「ここにいたのか」
その時後ろから声が聞こえてくる。
トーマにとっては聞き覚えのある声だ。
『えっ!?』
「あ、遊星!クロウ!アキ!龍亜!・・・えっと・・・」
普通に4人の名前は言えたが、最後の1人、桜色のワンピースを着た龍亜にそっくりな少女の名前が分からず困惑するトーマ。
それに対しリリィ達はまさかの来客に驚く。
「初めまして、龍可と言います。遊星からあなたの事は聞いてます」
戸惑うトーマに龍亜そっくりの少女、龍可は丁寧に答える。
「龍可・・・?ひょっとして、龍亜と双子?」
龍亜と龍可を交互に見て、まさかと思ったトーマは2人に問う。
「うん!そうだよ!」
「龍亜!」
トーマの問いに龍亜がキッパリと答え、龍可がいきなり言いだした龍亜を止める。
「ご、ごめんなさい!龍亜が勝手に・・・」
「いいよ、それと、俺の事はトーマで。敬語もいい」
「う、うん。ごめんね、トーマ」
口調を改めトーマに謝罪する龍可。
真面目な性格故か、ちょっとした事でも謝ってしまうらしい。
「・・・あれ?」
「どうしたのトーマ?」
何か違和感を覚えたトーマにリリィが問う。
「・・・エミルは?」
「エミル?」
聞きなれない名前を聞き、遊星は困惑する。
「ああ、俺の幼馴染。弟みたいなやつだよ」
「そうか。お前がそう言うなら1度会ってみたいものだな」
トーマの言葉にエミルという人物に興味を持った遊星。
「そういえば、さっきまで一緒だったのに・・・」
トーマの言葉に思い出したフェイトは辺りを見回すがエミルの姿はどこにもいない。
「どこいったんだ・・・?」
場面変わり、フロート・スタジアム第30番ゲート、
「ウィン~!!危ないから降りてきてよ!!」
金髪の少年、エミルがゲート真上のポールに上っている緑髪の少女、【風霊使いウィン】の精霊ウィンに叫ぶ。
「だ、大丈夫!」
「全然大丈夫そうに見えないけど~!?」
ウィンが答えると同時にエミルの隣にいる青髪の少女【水霊使いエリア】の精霊エリアが反論する。
そのウィンの視線の先には1匹の白猫がいた。
どうやらこの高さに恐怖し降りられなくなってしまったようだ。その証拠に身体は微かに震え、弱々しい鳴き声で鳴く。
「ほら、大丈夫だからね」
猫をあやすように丁寧に声をかけていくウィン。
「・・・わっ!!」
『っ!!』
だがウィンがポールから足を滑らせ、エミルとエリアは両目を瞑る。
「うわぁ~!!」
足をバタつかせ必死によじ登ろうとするウィン。
「もうやめようよウィン!!危ないから!!」
「大丈夫・・・!!」
なんとかポールに足を掛けよじ登るウィン。
今度はポールに跨る形で前進し、白猫の下にたどり着く。
「ほら、もう大丈夫だよ」
だが安心も束の間。
ウィンと白猫の乗っているポールがしなり始めた。
「ふぇ?」
間抜けた声を上げるウィン。
そしてポールがしなりに耐えきれずウィンと白猫を振り落とし跳ね返る。
『ウィンッ!!』
エミルとエリアの声が同時に叫ぶ。
だがその心配は杞憂に終わる。
「ニャ~!」
猫の元気そうな鳴き声が届く。
上を見れば、ウィンが両手で白猫をキャッチしており、辛うじて落下を防げたのだ。
「ウィン!」
「ふぅ~・・・」
エリアは嬉しそうに名を呼び、エミルは安堵のため息をつく。
「よかった~・・・ふぁ?」
ウィンも安堵の声を出すが、ここで何かに気づく。
ウィンの上着がポールの先端に引っかかっているのだ。
「ふぇ!?ちょ、ちょっと!!」
足をジタバタと動かすが外れる気配が無い。
「わう~!!お、下ろしてぇ~!!」
今度はウィンが下りられなくなってしまったという事だ。
茫然とその様子を見る2人。
「あ~・・・えっと・・・」
休憩時間が終わり、
《さあ!ブレイクタイムを挟んでの第3試合!!」今度はどんなデュエルが見られるのか!!》
モニターの第3試合に当たる場所のカードがめくられる。
その結果、次の対戦は・・・
《第3試合は、デュエルアカデミア・アルトセイム校からの第3の刺客!!魔術師使い、リリィ・シュテンベルグVSあの名門女子校、天央女学院から参戦!!天使使い、フェイト・キャスタニエ!!》
名前を呼ばれた2人はスタンバイし、ステージへ上がる。
「こうしてデュエルするのは初めてだね」
「うん。でも負けないよ!」
「私だって!」
互いにデュエルディスクを展開する。
『デュエル!!』
リリィ
手札5
ライフ4000
フェイト
手札5
ライフ4000
《先攻はリリィ・シュテンベルグからスタート!!》
「じゃあさっそく!」
リリィ 手札5→6
「手札から【魔導騎士 ディフェンダー】を守備表示で召喚!」
魔導騎士 ディフェンダー
魔法使い族 光属性 レベル4 攻撃力1600 守備力2000
「そして効果でこの子に魔力カウンターを1つ乗せる!」
魔導騎士 ディフェンダー 魔力カウンター0→1
「カードを2枚伏せて、ターンを終了!」
リリィ
手札3
ライフ4000
フィールド 魔導騎士 ディフェンダー(魔力カウンター1) レベル4 守備2000
伏せカード2枚
「私のターン!」
フェイト 手札5→6
「このカードは私の墓地にモンスターがいないとき、手札から特殊召喚できる!来て、エアトス!!」
「はあぁぁぁぁぁ!!」
ガーディアン・エアトス
天使族 風属性 レベル8 攻撃力2500 守備力2000
「来た・・・エアトス!」
《おっと!!ここで最上級モンスターを召喚!!フェイト・キャスタニエ、罠を恐れず攻める気かぁー!?》
華麗な天使の登場とフェイトの攻勢に会場が湧き立つ。
「そして、【シャインエンジェル】を守備表示で召喚!」
シャインエンジェル
天使族 光属性 レベル4 攻撃力1400 守備力800
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、デッキから攻撃力1500以下の光属性モンスター1体を表側攻撃表示で特殊召喚できる。
「そして装備魔法【女神の聖剣‐エアトス‐】をエアトスに装備!」
空から不思議な光を纏った剣が降り地面に刺さる。
そしてエアトスがそれを引き抜く。
ガーディアン・エアトス 攻撃力2500→3000
「バトル!エアトス、お願い!」
「はい!!」
エアトスが装備している剣で【魔道騎士 ディフェンダー】に襲いかかる。
「なら、【魔導騎士 ディフェンダー】の効果発動!魔力カウンターを1つ取り除いて破壊を無効にする!!」
【魔導騎士 ディフェンダー】は真っ向からエアトスの剣を盾で受け止める。
魔導騎士 ディフェンダー 魔力カウンター1→0
「カードを1枚伏せて、ターン終了!」
フェイト
手札3
ライフ4000
フィールド ガーディアン・エアトス(【女神の聖剣‐エアトス‐】装備) レベル8 攻撃3000
シャインエンジェル レベル4 守備800
伏せカード1枚
「わたしのターン!」
リリィ 手札3→4
「(・・・来た!)魔法カード【古のルール】!!」
「来た!!」
「手札のレベル5以上の通常モンスター1体を特殊召喚できる!!わたしは、手札の【ブラック・マジシャン】を特殊召喚!!来て、クロード!!」
「おぉぉぉぉ!!」
ブラック・マジシャン
魔法使い族 闇属性 レベル7 攻撃力2500 守備力2100
《なんとおぉぉぉ!!リリィ・シュテンベルグが召喚したのはまさかの【ブラック・マジシャン】!!伝説のカードを間近で見る事ができるとは!!》
今では「超」が付くほどのレアカードが出てくるとは思わず、会場からは先程より大きな歓声が上がる。
「バトル!クロードで【シャインエンジェル】を攻撃!頑張って!!」
「お任せを。喰らえ!」
クロードの杖から漆黒の光線が【シャインエンジェル】に向け放たれる。
「ここで罠カード【マジシャンズ・サークル】!魔法使い族モンスターが攻撃宣言をしたとき、わたし達はデッキから攻撃力2000以下の魔法使い族モンスター1体を特殊召喚できるよ!わたしは【ブラック・マジシャン・ガール】を召喚!来て、マナ!!」
「任せてっ!!」
ブラック・マジシャン・ガール
魔法使い族 闇属性 レベル6 攻撃力2000 守備力1700
「私のデッキに魔法使い族モンスターはいないけど、罠発動!【聖なるバリア‐ミラーフォース】!相手モンスターの攻撃時、相手の攻撃表示モンスターを全て破壊!!」
【シャインエンジェル】の周囲に虹色のバリアが現れる。
「なんの!カウンター罠【トラップ・ジャマー】!バトル中の罠カードの発動を無効に!」
リリィの【トラップ・ジャマー】のカードから電撃が放たれ、虹色のバリアを破壊する。
トラップ・ジャマー
カウンター罠
バトルフェイズ中のみ発動できる。
相手が発動した罠カードの発動を無効にし破壊する。
クロードが放った光線が【シャインエンジェル】に直撃する。
「破壊された【シャインエンジェル】の効果発動!バトルで破壊されたとき、デッキから攻撃力1500以下の天使族モンスター1体を特殊召喚できる!私は【コーリング・ノヴァ】を特殊召喚!」
コーリング・ノヴァ
天使族 光属性 レベル4 攻撃力1400 守備力800
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、自分のデッキから攻撃力1500以下の天使族・光属性モンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
フィールド上に「天空の聖域」が表側表示で存在する場合、代わりに「天空騎士パーシアス」1体を特殊召喚する事ができる。
「なら、マナで【コーリング・ノヴァ】を攻撃!」
「行っくよぉ~!!」
今度はマナの持つ杖から桜色の光線が放たれ、【コーリング・ノヴァ】に直撃する。
「【コーリング・ノヴァ】の効果発動!バトルで破壊されたとき、デッキから攻撃力1500以下の天使族・光属性モンスター1体を特殊召喚できる!私は【
天使族 光属性 チューナー レベル2 攻撃力300 守備力500
このカードと天使族モンスター1体を手札から墓地へ送って発動する。
相手の効果モンスターの効果の発動を無効にし破壊する。
この効果は相手ターンでも発動する事ができる。
「チューナーが残っちゃった・・・ターン終了」
リリィ
手札2
ライフ4000
フィールド ブラック・マジシャン レベル7 攻撃2500
ブラック・マジシャン・ガール レベル6 攻撃2000
魔導騎士 ディフェンダー レベル4 守備2000
伏せカード1枚
フェイト
手札3
ライフ4000
フィールド ガーディアン・エアトス(【女神の聖剣‐エアトス‐】装備) レベル8 攻撃3000
朱光の宣告者 レベル2 守備500
最近話のストックが底をつき始めてペースがガタ落ちです・・・ごめんなさい!
第31話いかがでしたか?
お楽しみいただければ幸いです。
リリィVSフェイト、どちらが勝つんでしょうかね?
感想お待ちしてます!
では!