遊戯王Force   作:天羽々矢

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そろそろ章分けとかするかな・・・。


第5話 覚醒! 封印されし竜

「・・・ん?」

 

トーマが目覚めた場所。そこはまるで宇宙に似た空間だった。そしてトーマがいるのは月に似た場所の地面の上。さらにトーマの目の前には、神殿のようなものがあった。

 

「ここは・・・?」

 

見覚えのない場所にトーマは困惑を隠せない。だが、危険な雰囲気がするのは間違いなかった。

 

「何かしようとして得はねーな・・・いっそこのまま・・・」

 

このまま何もなかったという事にして眠りにつこうとした時・・・、

 

・・・痛イよ・・・。

 

「っ!!!」

 

・・・苦シいヨ・・・!

 

「いっ!いててっ!!」

 

突然強烈な頭痛に襲われた。さらに頭に直接響くかのように声が聞こえてくる。

 

「苦しいって・・・誰も・・・!」

 

声の主を探そうとしてトーマは気づいた。神殿の奥から聞こえてくるような感覚に。

 

「・・・待ってて。今行くから・・・!」

 

危険を承知で石階段を上り神殿の中に入っていく。トーマは決して困っている人を見捨てる事が出来ない。14歳の頃にアイシスの制止を振り切って川で溺れていた子供を自ら川に飛び込んで救出したくらいだ。

 

 

 

 

 

 

神殿の中はきれいな石造りの廊下で、比較的明るかった。奥まで完璧に見えると言うまではいかないが、それでも見えないよりはましだった。しかし、トーマが進んで行くたびにまるで招いているかのように壁に掛けられているランプが淡い黄色の光を出し、廊下を照らしている。

 

「まるで、呼ばれてるみたいだ・・・」

 

・・・痛いよ・・・。

 

未だに声は聞こえてくる。そのたびに強烈な頭痛が襲うが、声はさっきよりはっきりと聞こえていた。

 

「・・・待ってて。今、痛いの止めてあげるから」

 

歩いて行くと、祭殿と思わしき扉の前に着く。触れると銀色の光が電子回路のような模様を浮かべ、ゆっくりと扉が開いていく。

 

そこは巨大な広間だった。天井が高く、その中央に穴が開けられておりそこから光が洩れておる。壁には様々な模様が描かれている。広間の中央には、巨大な水晶があった

 

「綺麗・・・」

 

アイシスがいれば大はしゃぎするだろうそれにトーマは目を奪われた。しかし、それを見た後驚愕する。

 

「これは・・・!」

 

巨大な水晶に中に、なんと竜が封じ込められていた。

角度によっては白銀色に見える白い肌は神々しさを感じさせるが、その攻撃的な姿は、あの伝説のプロデュエリスト“城之内 克也(じょうのうち かつや)”が使用していた“真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)”を思い浮かばせる。そして眼はトーマをここまで導いたかのように廊下を照らしてきたランプと同じ淡い黄色だった。そして両肩、胸部、両翼には、透き通るような水色の宝石が付けられていた。

 

その瞳は封じ込められているにもかかわらず、涙を流していた。

 

「泣いてるのか・・・?」

 

・・・苦しいよ・・・寂しいよ・・・。

 

「!!」

 

再び声が聞こえた。間違いなく目の前で泣いている竜から聞こえてくる。

 

「大丈夫。俺が絶対助けるから」

 

トーマはそっと水晶に触れる。その時・・・、

 

カアァァァァァァァァッ!!!!

 

「!?」

 

水晶が急に輝きだした瞬間、ひびが入っていき中の竜が解放される。

 

ギャアァァァァァァァァッ!!!!

 

竜は天に向かって吠えた後白い光になって、水晶に触れていたトーマの右手に収束し、右手に激痛が奔る。

 

「があぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」

 

トーマの意識は次第に白く塗りつぶされていく。だが・・・、

 

・・・ありがとう。よろしく。僕の、ご主人様(マスター)・・・。

 

意識が途切れる瞬間、感謝の声が聞こえた。その声はまだ幼さが残る少年の様な声だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!!」

 

トーマが起きた場所、そこは見覚えのある自分の部屋だった。

 

「・・・夢か。変な夢だったな・・・」

 

トーマがベッドから起き上がろうとした時、腹部に何か違和感を覚えた。見てみるとそこには丸くて赤い物体があった。

 

「何だこれ?」

 

見れば太い紐のようなものが動いており、三角の何かが付いているが、物体全体がわずかに透けている。

よく見るとそれは、燃えるような赤い毛並みの猫だった。トーマはそれに見覚えがありつい叫んでしまった。

 

「俺のスカーレット!?」

 

「ニャッ!?」

 

スカーレットと呼ばれた猫は驚き、トーマの腹の上から転げ落ちた。

そう、その猫はトーマが持つカード【焔猫(ヘルキャット) スカーレット】の精霊だったのだ。

 

焔猫(ヘルキャット) スカーレット

 獣族 火属性 チューナー レベル1 攻撃力100 守備力0

このカードが召喚に成功した時、手札からレベル2以下のモンスター1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。

 

「お前・・・ほんとにスカーレットなのか?」

 

「ニャー!」

 

トーマの質問に返答するかのように鳴くスカーレット。どうやらその通りのようだ。

するとスカーレットがまたトーマのベッドに上り、トーマに近付くと頬ずりを始める。

 

「ニャー♪」

 

しかし、トーマは逆に困惑していた。本来ならトーマの精霊の力は弱いためソリッドビジョンで実体化しなければ声すらもきけないはずなのだ。

だが今のトーマは普通にスカーレットを見る事が出来ている。

 

(どうなってるんだ?)

 

「ニャ?」

 

するとトーマの異変に気付いたのか、スカーレットが首をかしげる。

その姿を見るとトーマはだんだん悩んでいるのが馬鹿らしくなってきた。

 

「ま、これからよろしくな」

 

「ニャー!」

 

トーマはベッドから出て、机の上を整理しようと近づいた。しかしそこである事に気づく。

 

「あれ?」

 

先日買ったパックに入っていた白紙のカードの内1枚が白紙の状態ではなくなっていたのだ。前のように何も書いてないのではなく、カード名・イラスト・テキスト・能力値が全て書かれていた。

しかもそのカードのイラストは、夢に出てきた竜とまったく同じだったのだ。

 

そのカードの名は・・・

 

シルバームーン・ドラゴン

 ドラゴン族 光属性 シンクロ レベル8 攻撃力2700 守備力2100

 チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

このカートは魔法・罠カードの効果では破壊されない。

1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に発動できる。相手モンスター1体を選択して発動し、このモンスターの攻撃力をエンドフェイズまで500ポイント下げることで、選択した相手モンスターの効果を、ターン終了時まで無効にする。

 

「なんでこいつが・・・しかも今時になって(やっぱり・・・あの夢が関係してるのか・・・?)。」

 

考えながら時計に目を向け、言葉を失う。

現在の時刻は、金曜日・午前8時を回っていた。それを見て、朝一番の大声を上げる。

 

 

「だあぁぁぁぁぁぁぁっ!!!遅刻だあぁぁぁぁぁっ!!!!」




トーマ遅刻乙(笑)。
そしてまたオリカが出てきましたね。今度は攻撃力と引き換えに効果無効化。また強すぎなの作ってしまったかな・・・。あとネーミングセンスなさすぎ(汗)。
今回出てきたドラゴンは5D'sで言えばシグナーの竜のポジションですね。
そしてあら不思議。トーマが普通に精霊を見る事が出来るようになりました。
はたしてあの竜とトーマの力との関係とは!?

では次回!
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