聖団の子達は原作でほぼ病んでますからね。
ミチルもいますよ……とうとうミチルまで病んでしまった聖団。原作よりもヤバそう。
……ご飯、持って来たよ。
今日はイチゴリゾットだよ!
海香の小説の重版が決まったからね。
皆んなでお祝いしようって、持って来たんだ。
……また逃げようとしたんだね。ダメだよ。
そんな事したら、痛いのはあなたなんだよ?
なんで自分から自分を傷つけるような事をするの……?
ここからあなたを逃したらきっとまた怪我をしちゃう。
誰かのために傷ついちゃう。
それはダメ。耐えられないの……
だからこうやって縛ってるんだよ?
皆んな、同じ気持ちなんだよ?
大丈夫だから……ね?
わたし達がずっとあなたのお世話をするから……
あなたもわたし達を支えて欲しいんだ。
……そうだよ。
あたし達はいつも──に支えられてる。全てを……
あたし達の絶望も受け入れてくれる──に。
なんでまだあたし達から逃げようとするんだ……?
──の事を理解しているのはあたし達だけだ。
あたし達だけが──を支えられる。
これ以上──の身体を傷つけたくないんだ……
分かってくれよ……お願いだよ……
身体が傷つく痛みは、あたしは知ってるから……
その痛みから伝播する苦しみも、全部……知ってるから。
だから、絶対にここからは逃さない。
どんな手を使っても、──を縛る。縛り続ける。
……その通りよ。
身体だけじゃない。
精神的な苦しみだって、あなたにも、私達にも降りかかる。
あなたは優しいから……私達を傷つけないで?
そんな罪悪感、背負いたくないでしょ……?
……あなたがいつもご飯だけは全部残さずに食べるのを見るとね?
私の絶望がなくなっていく感じがするの。
あなたが肯定してくれた私の言葉が……
あなたにもちゃんと響いてたんだって思えるから。
なのに、どうして分かってくれないの……?
何も不自由はないし、あなたの望む事は全て叶えてるわ……
何が不満なの……?
私達を拒絶しないで……否定しないで……
あなたを失う事以上の絶望なんて、存在しないんだから……
そうだぞ。
皆んな──に人生を狂わされてここにいる。
──だけがここから抜け出そうなんて許さないぞ。
皆んなで味わおう。この地獄を……
皆んなで共有しよう。この絶望を……
私達は絶望に打ちひしがれても、──さえいれば生きていられる。
どんな絶望も──と会うために用意された舞台装置でしかないって思えるんだ。
──も、そう思わないか?
これは運命なんだって……私が引き金を引いたことも。
全部が──と一緒に堕ちていけるように用意された道なんだって……ね。
……そう考えたら、もう逃げたいなんて思わなくなるでしょ?
私達と過ごすことが──にとってもシアワセなんだって、脳内に刻み込まれるでしょ?
ボクはね、──と初めてのトモダチになれて嬉しかったんだ。
今まで誰もボクと仲良くなってくれなかったのに、どうして──はトモダチになってくれたんだろうって、考えたことがあるんだ。
分かったんだ。
ニコの言う通り、これは運命なんだって。
皆んな、──っていう存在に惹かれて一つになれたんだ。
誰も妬まない、罵らない……
皆んなが仲良くしてたら、──も嬉しいよね?
まずそもそも──がボク達の全てを肯定してくれたから、ボク達はリスタートできたんだよ……?
責任、取ってね?
だからボク達とここにいよう?
トモダチがいなくなるのは、皆んな悲しいから……
──にもう怖い思いはさせたくないし。
……私達は、皆んな──に絶望も肯定されてるんだ。
キミは自分の醜さも愛してくれる人間が欲しいとは思わないかな?
私は妹の花をキミに愛でてもらった瞬間にキミに惹かれた……
キミの笑顔が妹に似ていたから。
妹のことは滅多に人には話さないんだぞ……?
それ程キミのことを信頼しているんだ。
私だけじゃない。ここにいる全員が。
キミのその酷い怪我を見ると……妹が脳裏に過ってしまう。
キミが遠いところに行ってしまうんじゃないかと、不安になってしまう。
不安で不安で気持ちが悪くなる。
妹には紹介したいが……その時は私が同伴するさ。
まだキミを向こうへは行かせない……絶対に。
妹の花は、まだ枯れていないんだよ。
キミが愛でてくれるから……何年経っても枯れないんだ。
いつか終わりが来るかもしれない。
でもそれは今じゃない……
ならせめて、それまでは私達と一緒に過ごそう。
一緒に終わりまで生きていこう。
そして終わっても一緒にいよう。
ずっと一緒だ。一緒なんだ。
皆んな、あなたを失いたくなくてここにいるのよ?
私もそう……サレのように、あなたが私達の目の届かないところで傷ついて欲しくないの。
あの時の絶望をあなたに感じたくないの。
あなたならきっと、誰かのために傷ついても構わないって言う。
でも、それは許せない。許さない。
あなたが傷つくことで傷つく人がどれだけいると思ってるの?
どれだけの人の人生を狂わせたと思ってるの?
逃げることで解放されようだなんて……私達の想いを踏みにじってる。
私達以外の誰かに笑顔を見せて欲しくない。
触れて欲しくない。
喋って欲しくない。
誰にも渡したくないの。
もしあなたに他の友達ができたら……私はその子を排除する。
あなたを奪わせないために。
でも、ここにいればそんな仮想の物語なんて始まらない……幸せなのよ。ここだけが。
……な?
あたし達はただ──のことを思って言ってるだけなんだよ。
ここなら、──は傷つかないし、誰も苦しまない。
それが、一番シアワセだろ?
また、皆んなで食卓を囲んでご飯を食べましょう?
その時は、私の話でも聞かせてあげるわ。
きっと退屈しないわ……
あなたはいつも楽しそうに聞いてくれるから。
そんな心配は必要ないわよね。
そんな顔しなくても大丈夫だぞ。
──がずっと一緒にいてくれることを選んでくれたらいいだけの話なんだ。
さぁ、引き金を引いて運命を切り拓こう、──。
それがシアワセへの第一歩だ。
皆んなずっとトモダチなら、誰も悲しまないんだよ?
一人称とか話し方で区別なんてされない……
ボク達だけの世界を作っていこうよ、──。
この花が枯れるまで、終わりまで一緒に堕ちていこう、──。
勿論、花だけじゃなくて私達のことも愛でてくれ。
共に愛し合って……果てまで一緒にいよう。
もうこれ以上、あなたに絶望して欲しくないのよ……
一緒に絶望を共有し合った仲なのよ?
そんなの、もう恋人や家族なんて超えた……
同じ存在でしょ?
私達は一つの輪になるの……固く強い絶望で繋がれた輪に。
大丈夫だよ!
人は生きる限り希望はなくならないの。
あなたはその希望なんだよ?
わたし達にとっては絶望という名の希望……だけどね?
ほら、あなたが好きだって言ってくれたイチゴリゾットだよ。
皆んなで食べて……明日も生きていこう?
ね?
いつまでも……どこまでも……一緒にね?