インフィニット・ストラトス 花の道を進みし白い騎士 作:夢の翼
これから毎週土日に更新するようにしたいなぁ~と思います。では、どうぞ!
一夏SIDE
俺の名は織斑一夏。世界最強のIS操縦者、織斑千冬の弟だ
「政府への連絡は?」
「あぁ。予定通り連絡した、後は織斑千冬が辞退すれば今回の任務は終わりだ」
暗くて砂が舞う工場の中に俺は目の前にいる男達によって誘拐されてしまった、千冬姉の試合を見に行こうとした途端車に押し込まれて今この状況だ。すると一人の男が俺の傍に寄って来た
「安心しろ、織斑千冬さへ来ればお前は自由の身だ。それまでは大人しくしててくれよ?坊主」
「・・・・何で千冬姉の試合を・・」
「さぁな。俺にも分からないね」
男はそう言うと立ち上がり俺から離れていく。するともう一人の男が持っていた投影ディスプレイを開いてその映像を見て驚いた顔をしていた
《織斑選手がアリーナに入ってきました!》
男がもっていたディスプレイにISを纏った千冬姉の姿があった、それを見た男達は予想外の事に驚きディスプレイに目を凝らして見ていた
「どういう事だ!?何故織斑千冬が試合に出ている!?」
「おい!ちゃんと連絡したんだろうな!!」
「はい!連絡は確かに」
男達は慌て始めながらディスプレイを見続ける。俺は、千冬姉に見捨てられた。俺は千冬姉の為に色々と努力した、勉強や料理、家事なども頑張った全ては千冬姉に迷惑を掛けない為に頑張ってきた・・・なのに俺を・・・・
「「「・・・・・」」」
「坊主・・・」
結局・・・千冬姉も、女尊男卑の世界を望んでいる人間だったって事なのかよ・・・ッ!クッソッ!目から涙が悔しさを表す様に流れて来る、俺は・・・・お・・れは・・・ッ
ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!
すると廃工場の何もない所にジッパー状のもので縁取られた扉の様なものが現れた。な、何だあれ?
「「「シャアアアアアアアアアッ!!!」」」
『!?』
「っ!?」
その扉の様な穴から灰色の体を持つ特撮ヒーローとかでよく出る怪人の様な異形の何かが現れた。怪物達は俺と誘拐犯達の姿を見ると一斉に襲い掛かって来た!怪人の一匹が俺に襲ってくる、縛られて身動きが出来ない俺の前にさっきの男が俺と怪人の間に入り込み怪人を抑える
「坊主!お前だけでも逃げろっ!!此処は俺達が押さえておく!」
「で、でも!あんたたちは!?」
銃で怪人達を撃っているが怯むどころか、効いてないのか!?
「クソッ!何だよ此奴ら!!」
「化け物がっ!!」
「ぐあっ!」
次々と怪物の鋭い爪で切り裂かれていく誘拐犯達。そして等々俺を襲ってきた怪人を押さえていた男がその鋭い爪で体を切り裂かれてしまった、男は大量の血を流しながら震えた手で俺にサバイバルナイフを渡してくる
「こ、これで・・・縄を・・・」
「お、おい!」
男はサバイバルナイフを渡すと息を引き取った・・・何なんだよ俺を誘拐して人質にしたんだろう?・・・何で俺を・・・
「逃げろ坊主!!―――――っ!ギャア!」
「セルゲイッ!!このぉぉぉぁ!!!」
「撃て!撃てぇぇぇぇ!!!」
誘拐犯達は俺を逃がそうと必死で怪人達を銃で応戦するが、次々と怪人に倒されていく。俺は激しい銃撃音がなる中ナイフで縄を切り落とし出口へ向かうが既にそこは怪人達によって阻まれていた・・・残る出口と言ったら・・・・あのジッパーの扉しかない、俺は誘拐犯達に夢中の怪人達に気づかない様にそのジッパーの元へ走った、そしてジッパーの前で誘拐犯達の方を振り向く
「・・・・・・・」コクっ
「っ・・・・・・」
俺と目が合った男性が頷いた・・・最後まで何なんだったんだよ・・・あんた達は。俺はそのままジッパーの中へ入って行く。俺が入ると同時にジッパーが上へと上がって行き扉が閉まって行く
「後は頼んだぜ・・・・”未来の救世主様よ”……」
「え?」
未来の・・・救世主?・・・何の話だよ?・・そして最後に見えたのは赤いスイッチの様な物を押した姿が見えたと同時に扉が閉まった。
一夏OUT
一夏がジッパーの中に入り辺りを見渡すとそこは緑が広がる深い森であった。一夏は取り敢えず辺りを探索し始めてから数分が経過した
「この森・・・一体・・・・ん?」
森を歩き続けて一夏はある木の前に足を止めた。その視線の先にあったのは
「バックル?」
ツタで木に張り付けられている右側に小刀が付いた黒いバックルのようなものを見つける。一夏はそのバックルに手を伸ばしツタを剥がしていきバックルを手に取る
「何でこんなものが・・・・ん?これは?」
その隣に実っていた紫色色の果実をもぎ取ると、その果実を見つめる
(何か、美味そうだな・・・)
一夏はバックルを左脇に挟むと両手で、その果実の皮を剥がしていくとまるで真珠の様に綺麗な実が現れる、そして一夏はそのまま果実を口に持っていき
「・・・・・・・」はむっ
口へ入れた、その時
「ぐっ!?ああぁっ!!」
手から果実を落とし一夏はその場に倒れこむ、胸を強く抑えながら一夏は激しく体を揺らす
「あぁぁ!!ぐぅっ!がぁぁぁぁぁぁ!!!」
地面に生えた植物を強く握りしめ何かを耐える一夏、すると一夏の体から緑色の光が徐々に強く輝きだす、一夏はその苦しみを耐えながら拳を握りしめる
(し・・・ねるか・・こ、んなところで・・・・っ!!)
『千冬姉に見捨てられ、こんな何処かも分からない森で』と心の中で一夏は叫んでいた、一夏の胸の光からツタがいくつも現れ徐々に一夏の体を包み込んでいく
「こんな・・っ所でッ!!!・・・死ねるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
シュュュュュュュュュュュュカチャ!
一夏は無意識に左脇に挟んでいた黒いバックルを腰に付けると黄色いベルトが巻かれ、バックルのフェイスプレートに白い鎧武者の横顔が描かれた
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉアアアアアアッ!!!!!」
緑色の光が純白に輝く白い光へと変わり、ツタも白い光のラインへと変わっていく、そしてその光は森全体を覆い尽くしていった
そして光が晴れると一夏が立っていた場所に一夏の姿はなく、そこにいたのは
『・・・・な、何だ?こ・・・れ?』
頭の両サイドに2本の角が生えており。 左腕の辺りに棘が生え純白と紺色の姿をした、怪物の姿へと変わった一夏の姿だった
『ぁぁ・・・・あぁ…!……あぁぁッ!!』
一夏は自身の手を見た、その手は人間の手ではなく純白に輝く異形の手だった
『あぁッ…!……あぁ、ああァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!』
変わり果てた自身の姿を見て、一夏は誰も居ない森の中で青い目から涙を流しながら泣き叫ぶのであった。
これが人間を越えたオーバーロードへと進化した始まりであり、人間としての終わりであった
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