聖闘士星矢異伝 〜聖域なき聖域改革、時代遅れの場所には住みたくない〜   作:斉宮 柴野

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商店街に響くコロッケの香り。
太陽神アベルは、今日も人間の営みの中をゆっくり歩いていた──。

だが、明日。
童守町を揺るがす悪霊案件が勃発する。
霊媒師・いずな、緊急招集。

陰陽師装束のアトラス、
武具の使いどころが見つからないジャオウ、
日焼け止めを差し出すベレニケ。

そして太陽神アベルは、
神としてではなく、友人として現場に立つ──。

次回、『光の猶予を与える日 ―アベルの新しい朝―』
神と人間、その距離はさらに近づく。


光の猶予を与える日 ―アベルの新しい朝―

 童守町の商店街は、今日もやたらと賑やかだった。

 

 昼前のアーケードには、買い物袋を提げた主婦たちと、制服姿の高校生と、部活帰りらしき中学生と、どこから湧いたのか分からないお年寄りの集団が入り混じっている。油の匂いと、焼き立てパンの匂いと、安売りを告げる店員の声。人間の生活の音と匂いで、空気がむん、としている。

 

その真ん中を、僕は歩いていた。

 

「アベル様、こんにちは!」

 

「アベル様、昨日は感動いたしました!」

 

「アベル様、こっち向いてくださーい!」

 

 左右から飛んでくる信者たちの声に、僕は笑顔を向ける。太陽神としてふさわしい、上品で余裕のある笑み。こんにちはと返しているあたり、我ながらだいぶ路線変更だ。

 

「……フッ。僕も、甘くなったものだな」

 

隣を歩くアトラスに、ついそう漏らす。

 

彼は相変わらず真面目そのものな顔で、胸に手を当てて答えた。

 

「いえ。我々コロナの聖闘士は、神話の時代よりアベル様に仕える者。貴方様のいかなるご決断も、絶対のものでございます」

 

「……そういう事が聞きたい気分じゃないんだけどな、僕は」

 

思わず本音が出る。

 

アトラスは一瞬きょとんとして、それから少しだけ表情を緩めた。

 

「では、あえて申し上げます。はい、甘くなられましたな」

 

「だろう?」

 

僕が肩をすくめると、アトラスは続けた。

 

「ですが、そのお顔は、以前よりもずっとお幸せそうに見えます」

 

「……そうだ。僕ともあろうものがな」

 

 自分でも分かるくらい、力の抜けた声だった。

 

 少しだけ歩調を緩めて、アーケードの天井越しに空を見上げる。ビニールの屋根越しに、白っぽい光が差し込んでいる。その光の本体は、当然、僕だ。

 

かつては、この光で地球ごと焼き払うつもりだった。

 

今は、こうして商店街の看板を照らしている。なんとも地味な使われ方だ。

 

「アベル様、コロッケいかがです?」

 

右手の肉屋から、おばちゃんが手を振ってきた。

 

店先には、「特製コロッケ 1個50円 アベル様も絶賛!」という手書きのポップが貼ってある。勝手に名前を使うな、と言うべきか、「絶賛した覚えはない」と突っ込むべきか。どちらにしても、もう遅い。

 

……昨日、うっかり「うむ、うまい」と言ったのを聞かれていたか。

 

「アベル様、今日も揚げたてですよ」

 

「そうか。では、あとで寄ろう」

 

 そう返すと、店のおばちゃんは嬉しそうに笑った。あの笑顔のために太陽を残したわけではないのだが、まったく無関係とも言い切れないのが、今の僕の状況だ。

 

「アベル様、こちらの通りは危険です。人が多すぎます」

 

 アトラスが小声で言う。いつものように周囲を警戒しながら、群衆の動きを目で追っている。

 

「ここにいるのは、裁定をくぐり抜けた者たちだ。多少肩がぶつかっても、僕を害する度胸はないさ」

 

「……ですが」

 

「それに」

 

 僕は、向こうから走ってきた子どもと軽く目が合った。ランドセルを揺らしながら、パン屋の袋を大事そうに抱えている。

 

子どもは一瞬だけ僕を見上げ、それから顔を真っ赤にして、友達の影に隠れた。

 

……ああ、これだ。

 

 昨日の裁定で、僕は「この世界を残す」と決めた。理屈としては簡単だ。善き者に猶予を与える。それだけの話。

 

 パンの匂い。油のはねる音。どこかの店で流れているアイドルソング。誰かの笑い声。泣き声。小言。ため息。全部が、ごちゃごちゃと混ざり合って、ひとつの「日常」になっている。

 

この雑音ごと、僕は昨日まで消すつもりだった。

 

 人間の一生なんて、宇宙の時間から見ればあっという間だ。花が咲いて枯れるより少し長いくらい。星が生まれて燃え尽きる流れに比べれば、本当に短い。

 

 その短い間に、人は生まれ、誰かを好きになり、嫌いになり、殴り合い、抱き合い、笑ったり泣いたりして、やがて死ぬ。

 

そんなものに、神がどこまで手を貸すべきか。

 

 僕は長いあいだ、その答えを貸す必要はないと思っていた。勝手にやらせておけ、駄目になったらまとめて焼けばいい、と。

 

……なのに、今はこうして、コロッケの心配までしている。

 

「アベル様」

 

少し後ろから、別の声が飛んできた。

 

 振り向くと、ジャオウとベレニケが、紙袋を両手に抱えてついてきていた。どうやら道中、あれこれ買い込んだらしい。

 

「飲み物と、タオルと、日焼け止めを確保しました」

 

「日焼け止めは要らないだろう、僕には」

 

「失礼しました。つい、周囲の人間の視線がうるさくて」

 

ベレニケが真顔でそんなことを言うので、思わず笑ってしまう。

 

「お前たち、ついこのあいだまで『地上殲滅』に付き合うつもりだったよな?」

 

「当然です。アベル様のご意志こそが、世界の理ですから」

 

ジャオウは迷いのない声でそう答えた。

 

 その顔に嘘はない。昨日の裁定の場でも、彼らは最後まで僕の決断に従った。たとえそれが、人類全滅であっても。

 

「それでいて、今日はペットボトルを抱えてついてくるのか」

 

「神も喉は渇きますから」

 

「ああ、そこは否定しない」

 

笑いながら、ペットボトルの冷たい感触を受け取った。

 

 

「……アベル様」

 

アトラスが、少し迷うような声を出した。

 

「なんだ?」

 

「昨日の裁定のあとから、貴方様は、人間に対してよく目を向けられるようになりました」

 

「前は見ていなかった、という意味か?」

 

「いえ。以前もご覧にはなっていたでしょう。ただ……どこか、遠くから眺めておられる印象でした。今日は、同じ場所に立っておられるようにお見受けします」

 

「同じ場所、ね」

 

足を止めて、通りを行き交う人間たちを見渡した。

 

 買い物袋をぶら下げている者。友達とふざけ合っている者。ベビーカーを押している者。

 

 昨日の裁定で命を拾った者も、この中にいるだろう。逆に、裁定の前から何も知らずに暮らしていた者もいる。

 

 彼らは、今僕のことを神だと知っている。少なくとも、この町ではそう扱われている。信者たちは、僕の姿を見るたびに手を合わせ、頭を下げる。

 

それでも、彼らの生活は続いていく。

 

 明日も仕事に行き、学校に行き、家に帰り、ご飯を食べて、眠る。裁定の日も、その前の日も、その次の日も、彼らにとっては生活の一部だ。

 

「人は……いや、少なくとも僕の隣人たちは、善き者たちだ」

 

僕は小さく息を吐いた。

 

「悪意も、愚かさも、もちろんある。昨日だって、それを山ほど見せつけられた。でも、今この商店街を歩いている連中は、それでも生きることを選んだ。誰かと笑い合って、喧嘩して、また仲直りして、その繰り返しだ」

 

アトラスたちは黙って聞いている。

 

「花も、星も、世界も、いつか終わる。地球も太陽も、いずれは壊れる。その中で人間の一生なんて、本当に短い。その短い時間で、あれこれやろうとしている。失敗もするし、ろくでもないこともやるけれど……」

 

そこで言葉を切る。

 

 視線の先で、小学生くらいの兄妹が、100円ショップの前で口喧嘩をしていた。姉が弟の手からお菓子を取り上げ、弟が泣きそうな顔で奪い返そうとしている。

 

すぐそばで、母親が困った顔で二人の肩を押さえた。

 

「こら、ケンカしないの。半分こでしょ」

 

 弟が不満げに唇を尖らせ、姉が観念したようにお菓子を割る。その様子を、僕たちは少し離れた場所から眺めていた。

 

「……ああいうのも、全部含めてだ」

 

自分でもよく分からないまとめ方だが、今の僕にはそれが一番しっくりくる。

 

「その僅かなひとときに、人は生まれ、誰かを愛し、誰かを憎み、笑い、涙し、戦い、傷つき、喜び、悲しむ。そして最後に、死という永遠の眠りに包まれる」

 

 言葉にしてみると、少し気取って聞こえるかもしれない。

 

僕はあまりにも長く、あまりにも高い場所から世界を見てきた。だからこそ、こういう当たり前の光景を、「まとめて一掃しても構わない」と判断してしまった。

 

……それを「甘くなった」というなら、いくらでも言えばいい。

 

「今は、それでいい」

 

僕は、はっきりとそう言った。

 

「この町の人間たちが、しばらくのあいだでも平和に笑っていられるなら、それを見届けるくらいの余裕はある。神だの太陽だのを名乗っていても、僕もそこまで忙しいわけじゃない」

 

ジャオウが、少しだけ目を伏せる。

 

「アベル様のお言葉、心に刻みます」

 

「お前たちに刻まれても、あまり実用性はないけどな」

 

そう言いながらも、胸の奥が少しだけ軽くなる。

 

 神としての僕は、この先も何度か決断を迫られるだろう。人間がまた調子に乗って戦争を始めれば、そのたびに天秤は揺れる。

 

 それでも、今ここにいる人間たちは、僕の裁定をくぐり抜けた「善き者たち」だ。完璧ではないが、少なくとも「今すぐ焼き払う理由はない」と判断された者たち。

 

「アベル様、先ほどの肉屋が見えてきました」

 

アトラスの声に、視線を前に戻す。

 

 特製コロッケの店先には、さっきのおばちゃんが、すでに紙袋を用意して待ち構えていた。僕の姿を見つけるなり、満面の笑みで手を振る。

 

「アベル様! 神様スペシャル、揚がってますよ!」

 

「……神様スペシャル?」

 

「昨日お召し上がりになったのより、さらに具を増量したやつです!」

 

なんだその物騒な名前は、と言いかけて、やめた。

 

 こういうところも含めて、「人間は善き者たち」なのだろう。勝手に名義を使い、勝手にスペシャルメニューを作り、勝手に盛り上がっている。

 

 けれど、そこに悪意はない。ただの商魂と、感謝の気持ちと、ちょっとしたお祭り騒ぎだ。

 

「……分かった。一つだけだぞ」

 

「はいよ! サービスで二つ入れときます!」

 

おばちゃんは豪快に笑いながら、紙袋を手渡してきた。

 

隣でアトラスが、わずかに眉をひそめる。

 

「アベル様、糖分の摂り過ぎは健康に――」

 

「太陽神の健康を心配するな」

 

そう言いながらも、紙袋から立ちのぼる香りに、思わず喉が鳴る。

 

花は咲いて、散る。星もいつか燃え尽きる。宇宙さえ、終わりを迎えるかもしれない。

 

その途中で、こういうコロッケを食べる瞬間があっても、別にいいだろう。

 

僕は、揚げたてのコロッケにかぶりついた。

 

熱さに顔をしかめる僕を見て、アトラスたちは、ほんの少しだけ表情を緩めた。

 

甘くなった神様は、今日も童守町の商店街で、人間たちの中に立っている。

 

それでいい。少なくとも今は。

 

 

 

 

 

 

 商店街の出口あたりで、僕は足を止めた。肩越しに振り返ると、いつもの三人がぴたりとついてきている。アトラス、ジャオウ、ベレニケ。顔ぶれはいつも通りなのに、さっきまでの人混みを抜けたせいか、空気が少し軽く感じた。

 

「アトラス、ジャオウ、ベレニケ」

 

名前を呼ぶと、三人は反射的に背筋を伸ばした。

 

「「「はっ」」」

 

 返事まで揃っているあたり、真面目すぎる。僕が口元を緩めると、アトラスの眉が「何事か」とでも言いたげにわずかに動いた。

 

「そんな顔をするな。別に、世界の命運を預けるような話じゃない」

 

そう前置きしてから、僕は手をひらひらと振った。

 

「明日は、いずなの除霊に付き合うことになっている」

 

アトラスの表情が一瞬だけ固まる。

 

 いずな──童守町の、やたらと元気な女子高生霊媒師だ。ぬ〜べ〜の弟子で、退魔の腕は確かだが、生活態度はいろいろ危なっかしい。神から見ても「放っておくと心配になる人間」の一人である。

 

「日本の悪霊祓いというものも、見ておきたい。それっぽい装束を用意しておけ。ああ、あまり派手すぎるのはだめだ。主役はいずなだからな」

 

僕がそう告げると、アトラスはほんの数秒だけ考え込んでから、丁寧に頷いた。

 

「……承知いたしました。陰陽師風の狩衣でよろしいですかな?」

 

 陰陽師。そういえば、この国にはそういう職業の人間がいた。星や方角を読んで、霊や禍を祓う役目を担った者たち。ギリシャの神殿とは別ベクトルの、地味で実務的な「神の代理人」たちだ。

 

「うん、任せる。お前のことだ、変なセンスにはならないだろう」

 

「変な、とは?」

 

「金ピカの鎧に十字架をつけて、背中にコスモを燃やすようなタイプの話だ」

 

アトラスが少しだけ目をそらした。どうやら一度はその案が頭をよぎっていたらしい。

 

「……控えめな色合いで整えましょう。白と浅い紺を基調に」

 

「それならいい。あくまで付き添いだからな。目立ちすぎると、いずなが拗ねる」

 

 いずなの顔が頭に浮かぶ。あいつは分かりやすい。褒めて持ち上げるとすぐ調子に乗るが、横から主役をかっさらうと、後でぐちぐち文句を言いに来る。

 

僕は太陽神だが、同時に一応友人でもある。友人の営業妨害をするつもりはない。

 

「アベル様」

 

ジャオウが遠慮がちに手を挙げた。

 

「その、悪霊祓いとやらは、戦闘行為に該当しますかな?」

 

「まあ、状況によるな。暴れる霊なら、当然ある程度の力は使うことになる」

 

「でしたら、我々も武具の準備を──」

 

「しなくていい」

 

きっぱりと言い切ると、三人とも「え?」という顔になった。

 

「今回は、あくまで見学と補助だ。神の裁定ではないし、コロナの聖闘士としての出番も、基本的にはない。いずなとぬ〜べ〜の領分だ」

 

 それでも危険が迫れば動かざるをえないだろうが、最初から聖戦モードで行く案件ではない。明日は「神様の視察」と「友達の手伝い」がメインだ。

 

「……アベル様が前線に出られない状況など、想定しておりませんでした」

 

ベレニケが、少し困ったように呟く。

 

「いつも僕をどんな存在だと思っているんだ、お前たちは」

 

「太陽であり、世界の軸であり、絶対の裁定者であられます」

 

アトラスの返答は、相変わらず教科書通りだ。

 

「そこに『友人』という項目を追加しておけ」

 

軽く笑った。

 

「神としての仕事は、一旦区切りがついた。少なくとも、今すぐ世界を焼き払う理由はない。だから、今はただの城戸アベルとして、友人の仕事を手伝う。時給は出ないがな」

 

「時給、ですか」

 

ジャオウが首をかしげる。

 

「人間は働いた分だけお金をもらう文化だ。最近、沙織が説明してくれた」

 

「神は別に、労働基準法の対象ではないが……それでも、ただ手伝うだけの仕事も悪くない」

 

 そう言いながら、自分でも少し笑えてくる。

 

 ついこの前まで、僕の「仕事」といえば、地上の文明を評価して、必要とあらば一度リセットすることだった。極端で、単純で、分かりやすい。やり直し可能なゲームのリセットボタンのようなものだ。

 

 だが、今僕が考えているのは、いずなに恥をかかせない服装とか、除霊現場で人間たちを怖がらせすぎない立ち回りとか、そんな細かいことばかりだ。

 

「新しい仕事、か」

 

 自分で呟いて、胸のどこかが少しだけくすぐったくなる。

 

「アトラス」

 

「はい」

 

「明日の装束の件だが、動きやすさも重視しておけ。いずなが急に走り出す可能性が高い」

 

「なぜ走るのでしょう」

 

「だいたい、お金の匂いか、変なトラブルの匂いがしたときだ」

 

そう言うと、三人の顔が同時に曇った。

 

「悪霊より、そちらのほうが厄介では……」

 

「僕も同意だ」

 

僕は肩をすくめる。

 

「だから、お前たちの役目は二つだ。ひとつは、僕の護衛。もうひとつは、暴走しそうな人間たちのブレーキ」

 

「ブレーキ、でございますか」

 

「そうだ。戦うだけが聖闘士の仕事じゃない。神が人間と関わるとき、間に立って調整する役目もある」

 

 それは、これまであまり意識してこなかった役割だ。けれど、人間社会の中に足を突っ込んでみると、その重要さがよく分かる。

 

「承知しました」

 

アトラスが深く頭を下げる。

 

「いずな殿の顔を潰さぬよう、慎重に立ち回りましょう」

 

「助かる。じゃあ、準備は任せた」

 

軽く手を振って、三人を解散させた。

 

 彼らはそれぞれの持ち場へと散っていく。装束の手配、霊的防御の確認、明日の行程の下見。コロナの聖闘士たちは、こういう裏方作業も抜かりない。

 

一人になった通りを歩き出した。

 

 太陽神としての「大仕事」と比べれば、明日の除霊は小さな出来事だ。けれど、歩きながら不思議と胸が軽くなる。

 

神として世界を裁くのも仕事だが、人として誰かの役に立つのも、たぶん仕事だ。

 

 そう思えるようになった自分を、「甘くなった」と笑うか、「少しは成長した」と見るかは、見る者次第だろう。

 

僕としては、どちらでもいい。

 

明日は、日本の悪霊祓いをこの目で見る。太陽神としてではなく、一人の少年として。

 

 

 

 

 

映画「真紅の少年伝説~人に裁きを、神には夢を~」

 

 完




アベル「ところで、いずな。明日の除霊、本当に僕の同行は必要なのかい?」

いずな「必要に決まってるでしょ!太陽神が横にいたら依頼料3倍よ!」

ぬ〜べ〜「おまえ、その発言だけはアベル君の裁定対象になるからな?」

アベル「……なるほど。人間の善性とは、常に試されるものだな」

いずな「いやいやいや!冗談よ冗談!ちゃんと働くから!」

ぬ〜べ〜「お前の冗談はだいたい本音が混ざってるんだよ……」

アベル「まあいい。明日は僕が手伝う。コロナの聖闘士も動く。ただし──暴走したら止めるからな?」

いずな「暴走するのは悪霊よ!私じゃないから!」

ぬ〜べ〜「(どっちも暴走しかねないんだよなぁ……)」

十二宮編の最後は誰と誰の対決に?

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