聖闘士星矢異伝 〜聖域なき聖域改革、時代遅れの場所には住みたくない〜 作:斉宮 柴野
だが、海皇ジュリアン・ソロは、自分を神だと思っていなかった!?
神を相手に神を演じる、名門ソロ家の御曹司!
一方、案内役の女官カリスは、意味深な質問を繰り返す!
果たして神々の会談は、無事に始まるのか!?
君は、小宇宙を感じたことがあるか!
私の名はジュリアン・ソロ。世界の海を牛耳るソロ家の跡取りである。
家業に必要な交渉術は学んできた。相手の要求を聞き、こちらの条件と照らし合わせ、互いに納得できる着地点を探る。そういう勉強だ。
だがこちらも神になりきる授業は受けていない。
どうして私が、こんなことを考えているのだ。
前を行く緑髪の女官は、軽やかな足取りで廊下を進んでいる。
その後ろを私が歩き、バイアンとアイザックが続く。磨かれた床に足音が響く。
振り返れば、入ってきた方角もまだわかる。
携帯端末はコートの内側だ。旅券も自分で持っている。ソロ家には現在地を知らせてある。
ここから先で、神の御前ゆえ持ち物を預かると言われたら、どう断るか。
会談中は外へ連絡できないと告げられたら、どうするか。
◇
相手は、私を海皇ポセイドンの化身だと信じているらしい。
本気なのか、こちらを騙すために話を合わせているのかは、まだ判断できん。
だが、少なくともその名を聞いた途端、客間で待たせる予定を変更した。
神という肩書には、ここで通用する力がある。
ならば利用するしかない。私を単なる人間として扱えば、ソロ家の金を目当てに言いくるめようとするかもしれない。
対等な神を相手にしていると思わせれば、無茶な要求も少しは控えるだろう。
……本当に、そうだろうな?
対等な神とは戦って決める、などと言い出されたら困るのだが。
背後の二人を横目で確かめる。二人とも真剣だ。私を守ることに、迷いはないように見える。
しかし、しかしだ。
私がポセイドンらしく振る舞えば、こいつらは喜ぶ。ついに神としての威厳を取り戻したと感激するに違いない。
解くために連れてきたのに、洗脳の正しさを証明してどうする。
しかし、ここで私はただの人間だと主張すれば、奥の教祖につけ込まれる恐れがある。
相手が信者を思いどおりに扱う男なら、こちらの立場が弱まるのを見逃すはずがない。
セラフィナの無事を確かめる。帰る意思があるなら、ソロ家で受け入れる。
そのための一時的な演技だ。
帰国したら二人へ説明しよう。今は、これで切り抜けるしかない。
「このまま真っ直ぐ行ったら大奥の玉座の間ですからね〜。……ところでぇ、ポセイドン様?」
鼻歌をやめたと思ったら、今度は私へ話しかけてきた。
この娘は、先ほどは命乞いしていたのだぞ。どうして、こうも気軽に呼べる。
こちらの反応を確かめているのか。それとも、本当に何も考えていないのか。わからん。表情を見たいが、振り返りもしない。
「何かな、カリス殿。何か気になることでもおありか?」
「後ろにいらっしゃるお二方ってぇ〜……巷で名高い、あの『海将軍(ジェネラル)』様なんですかぁ?」
……詳しいな。
私の名前と家柄を知っているのは当然だ。バイアンが正門で叫んだからな。しかし、その配下の役職を知っている理由は何だ。
海将軍。教団内の最高幹部だと聞かされている。一介の女官が、顔を見て確認できる程度には知られているのか。
やはり、以前から接触があったのではあるまいな。
知らないところで両者の話が進んでいれば、これからの会談も最初から仕組まれている可能性がある。何を聞かれても、こちらから不用意に情報を足すな。
「……バイアン」
「はっ! いかにも、私は海馬(シーホース)のバイアン!こちらはクラーケンのアイザックだ。おい女、それがどうかしたのか――」
「……ゴホン!!」
なぜそこで威圧する。
敵地だからといって、女に横柄な態度を取ってよい理由にはならん。
ソロ家の従者として同行している以上、私の評判にも関わるのだぞ。
こちらの咳払いで姿勢を正し、バイアンは慌てて一礼した。
「し、失礼いたしました。間違いなく我々は海皇をお守りする海将軍ですが……いかがなさいましたかな? うら若きフロイライン」
……よし。修正すればできるのだ。日頃からそうしてくれ。
ただ、その名乗り方には一向に修正が入らんな。海皇をお守りする、という部分を疑う気はないのか。
「いえ〜、海将軍様って確か『七人』いらっしゃるって風の噂で聞いていたのですけれど……。皆様、全員お揃いになっていらっしゃるのですかぁ?」
そこも知っているのか。
私が把握しているのは、ここにいる二人と、海底神殿に残してきたカーサ、クリシュナの四人だ。残る三人の顔は知らん。
架空の役職を並べて大きな組織に見せているのかと疑ったこともある。
だが、セラフィナのように他国へ送り込まれている者がいるなら、単に私へ報告していない可能性もあるな。
なぜ教祖に仕立てたい人間へ、幹部の名簿すら見せない。
私を飾りにする気なら、全員に会わせる必要もないということか。
「無論だ! 偉大なるポセイドン様の陣営に、いささかの隙などあろうはずもない。……そちらアスガルドの神闘士(ゴッドウォリアー)とて、欠員なく揃っているのだろうな?」
隙がないと、自分で言うか。
これは雑談なのか。互いの武力を確認する、事前交渉なのか。
それにしても、神闘士とは。
思春期の少年がノートに書いて喜びそうな名だな。
「はい〜! うちの神闘士は基本の七人だけじゃなくてぇ、デルタ星のフレア様も現役バリバリですし、影のアルコル星のバド様もいらっしゃいますよ〜。もう、皆様すっごく強いんですよ〜! そこら辺の一般兵士の人たちじゃ、束になっても絶対に敵いませんからねぇ〜!」
「…………一般兵士より弱い最高幹部など、組織の面目が立たんだろう……」
いや、アイザック。
指揮官に必要なのは、必ずしも自分で相手を殴り倒す能力ではない。部隊を動かし、物資を届け、負傷者を後送する。そういう仕事を担う幹部もいるだろう。
お前はパライストラで何を学んだ。個人の強さだけで組織を――。
待て。 軍隊の組織論を論じている場合か。
兵士を束にしても勝てない人間を、この教団は何人も抱えているのだぞ。
護身のため、では済まない。最高幹部の資格として戦闘能力が当然視されている。
そんな連中が、こちらにも七人いると言っている。
私を軍勢の統率者にしたがっていたのは、そういう意味か。
儀礼の飾りや、趣味の甲冑だと思いたかった。だが、バイアンとアイザックの身のこなしは、確かに普通ではない。本人たちは人を倒すことを現実の仕事として考えている。
こんな組織にソロ家の名前を使わせたら、取り返しがつかん。
企業の信用も、船も、港の倉庫も、軍事行動に利用されかねない。私が神として頷いたという理由で、父上の船に何かを積み込まれたら。
この訪問で、同盟の約束は絶対にしない。
話を進める姿勢を見せるにしても、その場の署名は避ける。詳しいことは実務者に任せると言い、こちらの管理できる場所へ協議を移すのだ。
足を止めたカリスが、こちらへ顔を向けた。
「でもでもぉ〜……本当に海将軍様ってぇ、七人全員揃っているんですかねぇ〜?」
同じことを、もう一度。
先ほどの返答に、何か気になる点があったのか。私ではなく、バイアンへ聞いた方が早い質問を、わざわざ私の顔を見ながら口にする。
確かめられている気がして、不愉快だった。
「ん……? 何が言いたいのだ?」
「あ!! もう着きましたよ! ここです!神様の気まぐれなイタズラで、そこら辺を歩いてる無関係な人を巻き込んで殺したりしないでくださいねぇ〜〜!!」
答えずに扉を示した。
……聞き流すな。何を知っている。
しかも、また殺すという話か。無関係な者の死を、神のいたずらで片づける。そういう考えが、この宮殿では通用しているのか。
扉の向こうに、人影が並んでいる。
◇◇
玉座の間は広かった。
中央に通路があり、左右に重臣らしい者や護衛兵が控えている。正面の壇上へ顔を向けると、銀髪の女性と目が合った。
ヒルダ殿だ。記録映像で見たとおり、美しい顔立ちをしている。
ただし、今の表情は違う。
「……ジュリアン・ソロ様。――いえ、海皇ポセイドン様とお呼びすべきでしょうか?」
冷たい声だ。歓迎の言葉とは受け取り難い。
だが、ここで訂正すれば、門前から話し直すことになる。今は相手が用意した肩書を使うしかない。
「ああ。貴女がオーディーンの地上代行者たる、ヒルダ殿だな。直接顔を合わせるのは、これが初めてだな。以後、お見知りおきを」
……言ってしまった。
十六歳にもなって、神の役を演じている。父上に聞かれたら、何と説明する。
人助けのためです。相手が神と信じているので、その誤解を利用しました。
弁解としては最悪だな。少なくとも、帰国後は長い説明が必要になる。
「――よくもぬけぬけと言えたものですね……!!控えなさい! ここは畏れ多くも、我がアスガルドの主神・オーディーン様の御前であるぞ!!」
……なぜ、そうなる。
ヒルダ殿の顔に、はっきりと怒りが見える。単に作法が悪いと咎めている態度ではない。
よくも、とは何だ。
初対面だぞ。私に何をされたと言うのだ。誰かから、あることないこと吹き込まれているのか。
まさか、私の名前で何か送りつけられたのではあるまいな。
端末の送信履歴が頭をよぎる。私の覚えのない言葉が、あれほど並んでいたのだ。
メール以外にも何かあった可能性は、否定できない。
この場で責任を認めるな。何に怒っているのかを確かめるのが先だ。
後ろの二人へ手を向ける。
「バイアン、アイザック。控えよ」
「はっ!」
二人の声が揃った。
よし。動くなよ。私への侮辱を許すまじと飛び出されたら、その瞬間に武力衝突だ。
ヒルダ殿の怒りを感じるのは、私も同じだ。皮膚がひりつくようで、居心地が悪い。
この人数の前で罵倒し、こちらが反論したら、さらに無礼者として追い詰める。そんな進め方をされる可能性もある。声の強さに釣られて、余計な返答をするな。
視線を少し動かし、壇上の周囲を確かめた。
青い髪を美しくまとめた女性がいる。女官たちの最前列だ。背筋を伸ばし、こちらの様子を見ている。
……あの女性か。
セラフィナ。
ヒルダ殿の近くに控え、他の者よりも目立つ位置にいる。二か月の潜入で、相当に信頼を得たのだろう。
無事らしい。少なくとも、今ここで会うことはできた。
だからといって安心はできない。教団の中枢に近いほど、自由に抜け出しにくいこともある。秘密を知りすぎていると言われれば、それを理由に引き留められる。
彼女がこちらを見ているからといって、目配せはするな。私と個人的に連絡を取り合っていたと、周囲に気づかれるのは避けたい。
隣には、もう一人。 金色の髪が目に入った。
思わず、その顔へ視線が留まる。白い肌。波打つ髪。潤んだ瞳に光が映っている。
……誰だ。
「……バイアン」
「はっ……あれは、『マーメイドのテティス』にございます。どうやら彼女の単独潜入任務は成功を収めたようですな。主神同士の直接交渉の場を、見事にお膳立てしたと推察いたします」
他にも送り込んでいたのか。
連絡も確認も取らず、彼女が壇上にいるから成功だと言っているのか。
捕まって言いなりにさせられている可能性は考えないのか、お前は。
……それにしても。
綺麗だ。
視線を外そうとしたのに、もう一度顔を見てしまった。
お伽噺に出てくる人魚姫と言われれば、信じてしまいそうになる。
マーメイドという呼び名も、この女性なら似合う。
こんな人が、本当にいるのだな。
胸が高鳴り、何を考えていたのか一瞬わからなくなった。
――いかん!何を見惚れている。
敵の中枢だぞ。相手の要求も、護衛の動きも確かめなければならない時に、女性の顔を眺めてどうする。
この美貌を利用して工作をさせていたのだとしたら、なおさら問題だ。本人の意思で来たのか、教義を盾に何かを強いられたのか。それを確かめることを忘れるな。
とにかく、視線を正面へ戻せ。
玉座に座る男が、角杯を持ち上げていた。
黒髪に、片目を隠す眼帯。酒を飲み下し、こちらを見て笑っている。
「……へっ、一別以来だな、ポセイドン。ずいぶんと剣呑で重苦しい小宇宙を垂れ流して入ってくるじゃねえか。とてもじゃねえが、対等な話し合いに来たお客様には見えねえぜ?」
これが、オーディーンを名乗る男か。
ずいぶんと気楽に酒を飲んでいるではないか。
隻眼も、北欧の主神に似せるための演出なのだろう。眼帯一つで信者がありがたがるなら好都合だ。
……決めつけるのは早いか。本当に目が不自由な可能性はある。
だが、神を名乗っている点は疑いようがない。ヒルダ殿が怒鳴っている間も、この男は座っていた。周囲もそれを当然として扱っている。
この宮殿を動かせる立場なのは、間違いないな。
そして、一別以来と言った。私には、こんな男と会った覚えはない。
海皇なら知っているはずだという設定で、こちらを試しているのか。過去の話を持ち出し、反応を見ようとしているのか。
正直に答える必要はない。相手の言葉に付き合いすぎれば、知らない名前を出されるだけだ。
話題をこちらから変えよう。
欲しいのは、セラフィナと直接話す機会だ。可能なら、テティスの事情も確かめたい。
同盟について協議する姿勢を見せれば、向こうも窓口を置くだろう。
その役にセラフィナを指定してもらう。
ヒルダ殿の信頼が篤く、仕事もできる女官なら、実務を任せる理由は立つ。
こちらはバイアンだ。事情を知り、少なくとも仕事の話は通じる。神の話を始めたら、その都度止めればよい。
会場はソロ家側で用意する。地中海での継続協議とすれば、セラフィナを飛行機に乗せる口実になる。
監視のない場所で、ゆっくり話せる。
まずは、この男を対等な交渉相手として席につかせなければ。
「――ふむ。この程度の小宇宙(コスモ)で、肝を冷やしたというのか?この余自ら足を運んでやったのだぞ。客人を迎えるもてなしの一つもないのか?」
……よし。傲慢な神というのは、概ねこういうものだろう。
実際、私の端末から送られていた怪文書もこんな調子だった。余を褒めよ。報告せよ。
自分の都合を最優先にして、相手の事情を考えない。
真似る資料には事欠かん。腹立たしいことにな。
ただ、背後の二人を見る勇気はない。感激されていたら、こちらの気力が削がれる。
これは演技だぞ。帰ったら説明するからな。
壇上の男は眼を細め、鼻を鳴らした。
「……ふん。昔と、ちっとも変わらんな、貴様は。――おい、セラフィナちゃんよ。せっかく主神様が直々にお越しだ。自慢の美味い北欧のワインの一つでも、注ぎ分けて差し上げろや」
青髪の女官へ声が飛んだ。
「…………!?!?」
一瞬、顔色が変わった。
……何だ。私に給仕をすることが、それほど意外だったのか。
何か言いたそうだが、口を開かない。やがて、きちんと膝を折って礼をした。
「……は、はっ……直ちに……」
声が震えている。
やはり、命令に逆らえないのか。あの男は親しげに呼んでいるが、彼女の側はそうではない。
ここで気遣う言葉をかけて、関係を悟らせてはいけない。
まず給仕を受け、話す機会を探す。ワインを飲むかどうかは、別に考えよう。
この場所で勧められるまま口にする気はない。
それより、今の返答だ。
……私の演技を、見破った反応ではなかった。
懐かしい知人の悪癖を確かめたような口調だった。こちらが海皇らしい言い方をしたら、昔と同じだと納得したのだ。
神話の昔に、私と知り合っていた?
お前は、本当にそう思っているのか。
金と権力を得るための詐欺師なら、計算に基づいて話す余地がある。得にならないとわかれば引き下がるかもしれないし、こちらの提示する条件にも耳を貸すだろう。
だが、本気で自分を神だと思っている男なら。
私の返答を、勝手に神話の記憶と結びつける。私が知らないと言えば、目覚めが不十分だと判断する。人間としての意思を伝えたところで、神としての本心は別にあると言い張るかもしれない。
……私の背後にも、よく似た反応をする者がいたな。
相手も味方も、私が神だという一点では同意してしまう。
相手は、正真正銘の狂信者か。
これは……一筋縄ではいかんぞ。
【アッシュの用語集】
■海皇ポセイドン
ギリシャ神話における海の支配者。
ゼウス、ハーデスと並ぶ三大神の一柱だ。
神話の時代からアテナとは因縁があり、地上の支配権を巡って争ってきた。
あいつ、ちゃんと覚醒したんだろうな?
俺の知っている歴史とは、何かが違う気がするぞ。
■海将軍(ジェネラル)
海皇ポセイドンに仕える七人の最高幹部。
それぞれが七つの海を守護し、黄金聖闘士にも匹敵する戦闘能力を持つ。
海皇軍の主力というわけだ。
ちなみに、着用する防具は『鱗衣(スケイル)』と呼ばれる。
聖闘士の聖衣とは、また別の神話体系に属する装備だな。
しかし、海将軍が七人。
七人、か。
神話の戦士集団は、どうしてこうも人数が決まっているんだろうな。
■海馬(シーホース)
海将軍バイアンが守護する幻獣。
海馬という名前だが、普通のタツノオトシゴとは違う。
ギリシャ神話では、馬の上半身と魚の下半身を持つ海の幻獣として知られている。
ポセイドンの戦車を牽く存在として描かれることもあるな。
……だからな。
本人を水族館のタツノオトシゴ扱いするのは、少々気の毒だと思うぞ。
■神闘士(ゴッドウォリアー)
北欧の主神オーディーンに仕える戦士たち。
神闘衣(ゴッドローブ)を身に纏い、アスガルドを守護する。
基本となる七人のほかにも、特殊な立場の戦士が存在する。
我が妻フレアも、その一人だ。
ちなみに。
フレアをその辺の一般兵士と同じように考えてはいけない。
あいつが本気になると、俺でも困る。
■小宇宙(コスモ)
人間や神々の内に宿る、宇宙の根源的なエネルギー。
聖闘士たちはこれを燃焼させ、超人的な力を発揮する。
ただし、強大な小宇宙を無制御に放出すれば、周囲の人間へ威圧感を与えることもある。
特に神の小宇宙ともなれば、その影響は計り知れない。
……頼むから、一般人の前では出力を抑えてくれ。
強いからといって、何をしてもいいわけじゃないんだぞ。
■外交交渉
異なる国家や組織が、互いの利益や要求について話し合うこと。
相手の立場を尊重しながら、妥協点を探るのが基本だな。
ただし、軍事同盟ともなれば話は別だ。
国の安全保障にも関わる以上、慎重に条件を確認する必要がある。
だから、神様同士だからといって、気軽に同盟を結んではいけない。
それは人間でも神でも同じだ。
■マーメイドのテティス
海皇ポセイドンに仕える、マーメイドの海闘士。
人魚の鱗衣を身に纏う、美しい女性だ。
原作ではジュリアン・ソロと深い縁を持つ人物でもある。
ただ、海将軍とは異なる立場の海闘士なんだよな。
それにしても、人魚姫か。
神話の世界というのは、本当に何でもいるものだ。
■宮廷女官
王侯貴族や宮廷に仕え、身の回りの世話や儀礼、場合によっては行政実務まで担う職員だ。
身分の高い客人へ飲み物を提供するのも、立派な仕事の一つだな。
ただし、給仕係だからといって、何を命じてもよいわけではない。
相手も一人の人間だ。
まあ、現場の人間を大切にするのは、どんな組織でも基本だろう。
■北欧のワイン
北欧といえば、蜂蜜酒(ミード)のイメージが強いかもしれないが、現代の宮廷なら外国産のワインを用意することもできるだろう。
外交の席では、酒を振る舞うことも珍しくない。
しかし、相手が飲酒できる年齢か、酒を望んでいるかは確認した方がいい。
そういえばジュリアン・ソロって、まだ十六歳だったよな。
その辺、大丈夫なのか?