聖闘士星矢異伝 〜聖域なき聖域改革、時代遅れの場所には住みたくない〜 作:斉宮 柴野
勉強ギライ三人組が“開かずの間”に挑んだそのとき、
封じられていた「おふざけの神の小宇宙」が大☆解☆放!
突然、黄金聖闘士たちの語尾が――まさかの“にゃん”強制モード!
真顔で反省するサガ教皇、九九より猫耳なミロ、
小宇宙と猫語が交錯する超混沌ギャグバトル!
聖域を救うのは力か、それとも知恵か?
そしてアッシュ塾スパルタ補習の運命は!?
次回、「にゃんでだよ!?聖域“語尾呪い”パニック!」
君もにゃんと言わずにはいられない――!?
(アイオリア視点)
なあ、聞いてくれ!俺、獅子座のアイオリア。自慢じゃないが小宇宙なら聖域トップクラス。だが今、心が叫んでいる――
「もう、勉強はうんざりだにゃん!」
……いや、落ち着け。語尾がまだ“にゃん”じゃない。
とにかく――
事の発端は、あの“アッシュ塾”だ。
教皇様が見ている前で、俺たちも毎日朝から晩までテスト、テスト、またテスト!
九九だの歴史だの、正直どうでもいいことばっかり問われる。
アッシュ師範がどこまでも真面目な顔で「1+1は?」とか聞いてくるし、できなきゃ教室の隅で正座だぞ?
冗談じゃない。俺たちは聖闘士だ。拳で空を裂き、小宇宙で世界を救うために生まれてきたんだ――!
教室の隅で、ミロが頭を抱えてた。
「もう勉強なんてやってられるか!聖闘士は小宇宙で戦うんだ、方程式なんて知らねえよ!」
「そうだそうだ!俺たちの強さは、テストの点数じゃ決まららない!」
俺も思わず立ち上がった。
シャカが静かに目を閉じて呟く。
「ペンを持つ指よりも、印を結ぶ指の方が……より多くの魂を救えるものです……」
よし、もう“学力地獄”には付き合いきれねえ!
「学力より実力(コスモ)!俺たちの強さ証明してやんよ同盟」――
俺、ミロ、シャカの三人はその場で拳を合わせた。これが“伝説の反乱”の始まりだとは、このとき誰も思わなかった……多分アッシュ師範以外。
俺たちが向かったのは聖域でも「絶対開かない」と噂される“開かずの間”。
伝説によると、ここには“すべての答えを知る聖なる力”が眠っているとか何とか――
だが細けぇことはいいんだ。とにかく俺たちのコスモでこじ開けるだけ!
まずはミロが挑む。
「見てろ、アイオリア、シャカ!“スカーレッドニードル”で答えを叩き込むぜ!」
バシッ!バシバシバシバシ――
扉には鮮やかな針の跡が15発分。「答えはこれだ!」とドヤ顔のミロ。
……次の瞬間。
扉がパカッと音を立てて開く……わけではない。
むしろ、パネルが点灯して「不正解」のランプが赤々と輝いた。
「何だよコレ……」
ミロが手を引っ込めた瞬間、扉の下から“ビリビリ”と電撃!
「ひゃあああっ!」
ミロは見事な前転で転がった。針の痛みは平気でも、静電気には弱いらしい。
続いて俺の出番だ。
「いくぜ……“ライトニングプラズマ”ッ!」
バリバリバリッ!
電撃のような拳をこれでもかとぶち込んだ。扉は光り輝き、「これで開くだろ!」と自信満々だったが――
なんと、パネルが“エネルギー充填120%”と表示。
さらに眩しくなっただけ。
「まだ足りないってのか!?やるじゃねえか、この扉!」
でも開かない。何だこれ。
シャカの番だ。
「扉よ、汝の心を開きなさい……」
目を閉じて、宇宙と一体化。小宇宙全開で神妙に祈るシャカ。
……しかし、扉は沈黙。なんだか“修行中の仏像”みたいに、どっしり黙りこくってる。
「……会話が成立しない。小宇宙に響くものが、ありません」
こうなりゃ意地だ!
「もう一発……」
ミロが再び構えると、突然、扉が震え始めた。
「なんだ!?開くのか!?」
……と思いきや、パネルがピカピカ光りだし、急に古代ギリシャ語が浮かび上がる。
【“Παντα ρει(万物は流転する)”】
「な、何だこれ……」
パズル式の数式と暗号が、扉全面にどんどん現れる!
「なあ、シャカ……読めるか?」
「ええと……“円周率を求めよ”…?“2次方程式の解の公式を示せ”…?」
「えっ」
俺、ミロ、シャカ、三人同時に固まった。
まさかの“小宇宙完全無効、頭脳勝負”。
しかも、ちょっと見ただけで「九九」どころじゃねぇ。ギリシャ数字だのπだの、式ばっかり!
ミロがキレた。
「何だよ、こんなの戦いじゃねえ!小宇宙勝負しろコスモ!」
が――ミロ、またもスカーレッドニードル。
今度は“バチィッ”と扉から強烈なビリビリ反撃。
「にゃああああああっ!!」
ミロ、まさかの猫声絶叫で吹っ飛んだ。
俺も負けてられん。再び光速拳をぶちこもうとしたら――
扉、何やら“ENGLISH MODE”と点滅し、急に「Please enter the correct answer, Nyan.」の表示。
「えっ、“Nyan”?これ、何語だ?」
シャカが小声で。
「……私には、宇宙の真理が猫の鳴き声に聞こえます」
その時――
突如、聖域中に謎の波動が走った。
足元の石畳が青白く光り、上空からは“猫の目”みたいな小宇宙が降臨。
「お、おい……何だ、あれ……?」
ミロが、またも痺れながら叫ぶ。
「聖域の空が……“ミャオーン”って言ってる……」
俺も頭がグルグルしだす。
隣のシャカが、静かに目を開けてつぶやいた。
「扉の中に封じられていたのは――“おふざけの神の小宇宙”……」
その瞬間、“語尾に必ず『にゃん』を付けないと会話できない呪い”が、聖域中にばら撒かれた!
「な、なんだこれ……!?喉が……!」
試しに叫んでみる。
「誰か、助けてくれ――にゃん!!!?」
自分の口から、“にゃん”が出た。しかも止まらない!
ミロも。
「クソッ、俺の小宇宙が、全部“にゃん”で消費されてるにゃん!」
シャカは動じず。
「にゃん、とは一種の宇宙語であり、すべての真理は猫に通ずるにゃん」
もうダメだ。頭がパニックだにゃん。
外に出ると、聖域中が大混乱!
デスマスク「おーい、何が起きたんだにゃん!?」
アフロディーテ「バラにゃん、薔薇にゃん……(自分の美しさを猫耳ポーズで)」
ムウ「テレキネシスにゃん……(浮遊しながら)」
アルデバラン「牛でも猫でもどっちでもいいにゃん」
アッシュ師範が教室から飛び出してきた。
「お前ら何やらかしたんだ、説明しろ――にゃん!?」
普段の真顔も、語尾が“にゃん”だと全部ギャグにしか聞こえない!
教皇様も机の上で絶叫。
「教皇たるもの、呪いごときに屈しない……にゃん!!」
「善悪どちらも猫耳が生えるとは……にゃん!!」
聖域は、猫まみれのカオスと化した。
廊下では黄金聖闘士たちが「会話のたびに“にゃん”」「猫のポーズで自己紹介」
幼年候補生たちは大はしゃぎ。アルデバランが牛耳にゃん、アフロディーテが花冠にゃん。
カミュだけが無表情で「氷の猫耳は要るのかにゃん」と真顔で氷を削っている。
もう何が何だかわからない。
(アッシュ視点)
今の俺に求められている役割は――“混沌の聖域を救う、唯一理性的な大人”だ。
場所は教皇の間。
黄金の玉座、その上でサガが渋面を作っている。あの高貴な教皇マスクをかぶり、背筋を伸ばし、いかにも聖域の主――
……だが、その口から発せられる声は。
「この度の件、誠に遺憾であるにゃん……善サガも悪サガも、心より反省しているにゃん……」
……もう、いろんな意味で遺憾でしかない。
あちこちから笑いを堪える黄金聖闘士たちのプルプルした肩、花で飾った猫耳を直すアフロディーテ、牛耳と猫耳のコラボで自己紹介するアルデバラン。
何度見ても夢じゃない。現実だ。
「いい加減にしてくれよ、ほんと……!」
俺はため息をひとつ。だが、今回ばかりはマジでギャグどころじゃない。
なぜなら、聖域を覆う“語尾にゃん”の呪い、放っておいたら人類史上初の“にゃん国家”が爆誕しかねないからだ。
急ぎ優秀者組――ムウ、カミュ、デスマスク――を引き連れて教皇の間に突入する。
「まったく、お前たちは……!」
呆れすぎて語彙が死ぬ。でも、ここで俺がやるしかない。
パズルの正体はすぐに見抜けた。古代ギリシャ式、ピタゴラス学派が伝えた“三重数列暗号”――しかも、にゃん語バージョン。
床にチョークで数式をなぐり書きし、暗算でひたすら数列を追い詰める。
ムウが「アッシュ師範、解けますか?」と真顔。カミュは横で静かに氷を削っている。
(今だけはお前らの理系パワーが本気で頼もしい)
「フィボナッチ、完全数、円周率……これは黄金比と猫の肉球を合わせた高度な呪いだな。
答えは……この位置だ!」
最後の一撃、俺は指先で“√π”を書き、扉のパネルをピッとタッチ。
ピカッ!
――その瞬間、聖域を覆っていた「にゃん呪い」が消えた。
教皇の間はしばし静まり返る。
アイオリアが口をパクパクして、「あれ、もう“にゃん”が出ない!?」と泣きそうな顔。
ミロは猫ポーズのまま固まっている。
サガは法衣の裾を無意識に猫手でつまみながら、しばらく放心。
ようやく静寂を取り戻したその場で、俺はみんなをぐるりと見渡した。
「いいか、お前ら。力だけの聖闘士なんて、ただの暴力装置だぞ。
知恵と教養があるからこそ、その力を“正義”のために使える。俺が大学で学んだのは、そのための方法論なんだ!」
ミロとアイオリアが顔を真っ赤にして、頭を下げる。
「ご、ごめんアッシュ師範……九九からやり直すよ……」
「兄さんにバカにされないように、真面目に勉強する……」
(兄弟愛だけは異様に強いな、アイオリア……)
そして、あのシャカまでも――
「……アッシュ師範。来週の補習、よろしくお願いしますにゃ……あ、いえ、します」
さすがに俺もちょっとだけ感動した。
だがすかさず、デスマスクが後ろで「冥界の賢者にも教えてやってくれ!」と手を挙げ、
アフロディーテは「花の手入れの合間でも参加OK?」と猫耳カチューシャをカバンに隠す。
サガは玉座からゆっくり立ち上がり、俺に頭を下げてきた。
「アッシュ、これからは教皇業務の合間にも、必ず化学の教科書を読むことを誓う。未知の呪文にも屈しない……!」
(おいおい、その“未知の呪文”がエタノールだとは、まだ気づいてないな)
翌日――。
俺の“アッシュ塾”は、これまでにない真剣な空気に包まれていた。
黄金聖闘士たち全員が揃い、いつもは机を割るアルデバランが新品のノートを慎重にめくっている。
ミロとアイオリアは最前列で、鉛筆を削りまくる。ミロのは針みたいに尖ってるが、まあいいか。
シャカは開眼して、真顔で九九を呟いている(それは“無”じゃないぞ!)。
デスマスクは教壇の黒板係に立候補、アフロディーテは花びらでカンニングシートを作ろうとして却下。
ムウとカミュは「教師サイド」として準備を手伝ってくれた。
何よりサガが、教皇の法衣のまま、化学の参考書を熟読。
「“C₂H₅OH”……これは、呪文ではなくエタノールだったか……」
知識が“小宇宙”を超える瞬間、ついに訪れる。
俺は改めて、みんなの前に立った。
「今日からが、本当の“聖域教育改革”だ。小宇宙も、九九も、全部全力でやってくれ!
力と知恵――両方あってこそ、最高の黄金聖闘士なんだ!」
ギャグもシリアスも、全ては“学び”と“ペーパーワーク”の前では等しく無力――
それでも俺たちは、また今日から成長する。
……さて、次は“光速でできる速読”でも教えてやるか。どうせならギリシャ語で!
“聖域黄金時代”は、ここから始まる――!
デスマスク「やれやれ、今回もドタバタだったなあ。“にゃん”なんて冥界でも流行ってねえぜ。ま、俺は全教科パーフェクトだったから問題ねえけどよ?」
アイオリア「おいデスマスク、調子乗るなよ! 今回だって、俺だって……ほら、猫語で九九は完璧だったぞ! “いんにがにゃん、にんにがにゃん”!」
デスマスク「お前それ九九じゃなくて“にゃん”九九じゃねえか。ま、俺もアッシュ塾で勉強したおかげで“積尸気九九殺”とか必殺技増えたしな。あれは合格だろ?」
アイオリア「結局、にゃんの呪いが解けてもアッシュ師範の補習は終わらないってことか……。兄さんに“勉強サボるな”って言われそうだし、俺もちょっと本気でやるか!」
デスマスク「へへっ、まあコスモも大事だが、これからの聖闘士は教養も必須ってこったな。次は何の事件が起きるのやら――」
アイオリア「どんなピンチも、聖闘士魂と九九で乗り越えてやるぜ!」
デスマスク「それじゃ、また次回の“アッシュ塾”で会おうぜ!にゃん。」
(またにゃんが移った!?)
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