ヴェルドラと別れてから、大分時間がかかったがようやく俺たちは洞窟から出ることができた。
「やっと洞窟の外に出ることができたな!久しぶりのシャバだ、空気が上手いぜ!」
「それだと俺も投獄されてたことになっちゃうんだけど。リムルはともかく俺は犯罪しないからね。」
「俺もしねーよ!」
「どうだか、ってかなんか来てるよ」
そうして俺たちが喋っていると、緑色の生き物が警戒した様子で目の前に出てきた。
(なんだこいつら?ゴブリンか?)
(わからん、結構おびえてるみたいだし、斥候?みたいなやつじゃないか?)
(要は俺たちを偵察しに来たわけか。それにしちゃ、随分とボロボロみたいだけどな。)
そうして、リムルと話していると、群れのリーダーっぽいやつが話しかけてきた
「グガッ、強き者よ。この先に、何か用事が、おありですか?」
(強きもの?誰のことだ?)
(リムルのことじゃないか?)
(なんで俺なんだよ。クロセのことかもしれないだろ。)
それはリムルが窓全開で歩いているからですって教えてもいいだけど、面白そうだから黙っておこう。
ってかこのゴブリンって確かリムルからちゃんとした名前をもらったやつだったよな。
え~っと確か、、、リグルだっけ?あれ、それじいちゃんの方だっけ?
、、、まあ後でわかることだし、どっちでもいいか。
(とりあえず返事してみたら?)
(まあそうだな。まずは話し合ってみないとな。ここはいっちょ気合を入れて、)
「えっとぉ、初めましてぇ!俺はスライムのぉ、リムルという!」
とバカでかいリムルの声が森に響いた。
(うるさっ!耳がっ!)
『魔力で耳を塞ぎ、音による攻撃を防ぎます。』
先導者がそういって、俺の耳を爆音から守ってくれた。
先導者に攻撃だと思われてるし。
「あなた様のお力は十分にわかりました!どうか声を静めてください!」
(むっ、思念が強すぎたか)
(強すぎだよ、先導者に攻撃だと勘違いされてたからね。)
(まじか、ちょっと気合入れて挨拶しただけなんだけどな)「で、俺になんか用?」
「強力な魔物の気配がしたので、警戒に来た次第です。」
「ん~?強い魔物の気配?そんなもの俺には感じられないけど?」
「ご冗談を!そのようなお姿をされていても、我々は騙されませんぞ!」
(やっぱり俺たちのことか)
いや、リムルのことなんだが、俺関係ないんだが、
「強きものよ、あなたを見込んでお願いがあるのですが、、、」
(?お願い?クロセどう思う?)
(聞くだけ聞いてみてもいいんじゃない?)
(う~む、クロセが言うなら、まあ)「お願いってなんだ?」
「ああっ!聞いてくださるのですね!」
「いや、まだ話をきくだk」
「それでは村に案内しますので、話はそちらでしましょう!」
「いや、だから、」
「お前たち、今から村にこのお方をお連れする。誰か村長に連絡しに行ってくれ!」
「了解しました!」
(、、、ダメだ、話を聞いてくれない。)
(まあまあ、そう落ち込まないで。いざとなれば逃げればいいんだし、
行くだけ行ってみようよ。)
(確かに行先も決まってないわけだし、別にいいか。)
「わかった、それじゃあ案内してくれ。」
「はいっ!」
そうして、俺とリムルはゴブリンたちに連れられて村に向かった。
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―――――
―――
(随分と粗末な村だな、ヴェルドラの鼻息で吹き飛びそう)
(建築に精通したものがいないんだろう。
前世のような建物をゴブリンに求めるのは酷ってもんだろ)
(確かにそうか)
「ようこそお客人、わたくしはこの村の村長をさせていただいております。」
「はい、どうもよろしく。それで、俺たちにようってなんだ?」
「?実は最近、魔物の動きが活発になっているのはご存じでしょうか?」
「いや?」
「我らの神が、ひと月前にお姿をお隠しになられたのです。
そのため近隣の魔物がこの地にちょっかいをかけ初めまして。」
(神ってヴェルドラのことか?)
(多分そうだと思う。時期的にも合うし。)
(そうだよな~。)
「我々も応戦したのですが戦力的に厳しく、、、」
「それであなた様に!」
(力を貸してほしいと。)「しかし、自分はスライムですので、期待されえているような働きはできないと思うのですが、、、」
「ははは、ご謙遜を。
ただのスライムに、そこまでのオーラは出せませぬよ!
何故そのようなお姿をされているのかはわかりませんが、
相当に名をはせる魔物なのでしょう?」
(オーラ?そんなもの出した覚えないぞ?)
そろそろ、教えといた方がいいか
(リムル、大賢者に頼んで自分を客観的に見てみたらいいんじゃないか?)
(確かにそうだな、やってみる。大賢者)
そうしてリムルは自分の姿を客観的に見るのだった。
(うわっ!オーラを出したままだったのか!
大通りを社会の窓全開で歩いていたようなもんじゃないか!
だからゴブリンたちはおびえていたのか。ってかクロセ!
お前さては気づいてたな!言えよ!チャック上げろって!)
(いや~、言わない方が面白いかなって。あとその言い方やめてね?)
(なんでだよっ!あぁもう!)「フフフ、さすがは村長、わかるか」
切り替え早っ!
「もちろんでございますとも、ただよう風格までは隠せておりませぬ。」
(いや窓全開だったら誰でも気づくと思うけどね。完全に変質者だし。)
(うるさいっ!)「そうか、わかってしまったか。
お前たちはなかなか見どころがあるようだな!フーン!」
そういってリムルはオーラをひっこめた。
「おぉ、我々を試されていたのですね!
そのオーラにおびえるものも多かったので助かります。」
「そっそうだな!おびえずに話しかけてくるとは見どころがあるぞ!」
(なんの見どころだよ!
ってか洞窟の人間たちよく気が付かなかったな。
あいつら大丈夫か?)
(大丈夫みたいだよ。
今ちらっと千里眼で見てみたけど特に危険はなさそう)
(それならまあいいか)
「あぁ有難うございます。それでお願いというのは、、、」
そこからのゴブリンたちの話によると東の地から狼の魔物、
牙狼族が押し寄せてきて戦いとなり、ゴブリンの戦士が多数討ち死にした。
その中にゴブリンのネームドがおり、その戦士もまた死んでしまい、
牙狼族1匹に対してゴブリンは10匹対応して勝てるかどうかであり、
村は危機に瀕している。
要約するとこんなところか
「牙狼族は全部で100匹程度」
(100匹っ!多いな)「こっちの戦力は?」
「戦えるのは雌もあわせて60匹ぐらい。」
(絶望的じゃないか!なんだその戦力さ!
ただでさえ個々で10倍以上の差があるのに数でも2倍の差があるって、
ムリゲーじゃねえか!)「その、名持のゴブリンは負けるとわかっていて戦ったのか?」
「いいえ、牙狼族の情報はその戦士が命がけで入手したものなのです。
戦士は私の息子で、これの兄でした。」
「そうか、それは悪いことを聞いたな。」
(さてどうするか、牙狼族がどれほどの力を持っているのかわからないからな。
下手に助けるとは言えないな。)
(じゃあ見捨てる?)
(う~ん、クロセはどう思う?俺としては助けてやりたいんだけど、、、)
(いいんじゃない?俺はリムルの決定に従うよ。)
(そうか、ありがとな。)「俺たちがこの村を助けるなら、
その見返りはなんだ?お前たちは俺たちに、何を差し出せる?」
(本当は見返りなんて求めていないんだけどな。見返りもなしで助けますじゃ、ゴブリンたちも安心できないだろ)
「わっ、我々の忠誠を捧げます。
我らに守護をお与えください。
さすれば我らは、リムル様に忠誠を誓います!」
「ちっ誓います!」
そういってゴブリンたちは頭を下げた。
(懐かしいな、昔はよく後輩にお願いされていたっけ。)
(えっ!リムル後輩に土下座みたいなことさせてたの?ブラック~)
(ちっげーよ。よく頼まれごとをしていたってこと。
ったく、シリアスな場面なんだからもっと真面目にやってくれよ。)
そんなことをリムルと喋っていると遠くから、
わぉーーーーーー!
と、狼の遠吠えのようなものが聞こえた。
その声を聴いて、ゴブリンたちは怯え始め、村長は家の外に様子を見に行った。
(今のは牙狼族の遠吠えか?クロセ、視えるか?)
(話してる時からずっと見てたよ。随分と近くまで来てるみたい。数も多いし。)
(そうか、勝てそうか?)
(リムルなら余裕で勝てるだろうね。)
(そうか、良し!)
そういってリムルは家の外に出て行った。
「おびえるな、これから倒す相手だ。」
「おお、ということは、」
「ああ、お前たちのその願い、暴風竜ヴェルドラに変わり、この俺たちが聞き届けよう!」
「おお!ありがとうございます!
ところで、俺たちというのは?リムル様おひとりしかいないようですが、、、」
「えっ?」
リムルの困惑の声が耳に響いた。
クロセ-テンペスト
種族:夢魔
ユニークスキル
先導者(みちびくもの):思考加速、森羅万象
魔術師(あつかうもの):詠唱破棄、複製、創造、記録
隠匿者(かくすもの):気配遮断、幻術
千里眼(みとおすもの):遠視、未来予測
エクストラスキル
魔力感知
魔力操作
身体強化
スキル
思念伝達
耐性
物理攻撃無効
痛覚無効
状態異常無効
精神攻撃耐性