作り売りの探索者   作:六道むくろ

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15話

 獣人系の魔物はネットでも結構人気な魔物だ。

 ネット上の投稿サイトでは獣人系の魔物のエッチな絵がダンジョン内の魔物では多い方という集計結果が出ている。

 私も男獣人との恋愛小説を読んだことがあるが、私には合わなかった。

 

 私は薄暗い洞穴を警戒しながら進んでいく。

 近くには何人か探索者がいるが、ここまで上のダンジョンに行ける者はパーティーを組むのが当たり前なので話しかけてくる者はいない。

 

 そうして数分ほど歩くと、目の前に藍色の毛並みの二足歩行する狼が立っていた。

 『ワーウルフ』と呼ばれる獣人の魔物だ。

 ワーウルフは私を見るなり、吠えて仲間に知らせる。

 そして逞しい腕を振りかぶって叩きつけてきた。

 

 私は急いで回避するが、私のいた場所には小さなクレーターが出来ており、ワーウルフの腕力がよくわかる。

「フレイムバレット」

 私はすぐに炎の弾丸を放ち、ワーウルフに放つ。

 しかしその炎の弾丸は、ワーウルフが吠えると消滅してしまった。

 ワーウルフの遠吠えは魔力を霧散させる効果があるらしく、魔法しか使えず物理攻撃手段を持たない者には厄介な敵だ。

 実際、このワーウルフに殺される魔法使いはとても多い。

 

 私はワーウルフの遠吠えしている隙にマジックポーチから『魔剣アクアモア』を装備した。

 そしてワーウルフ目掛けて斬りつける。

 ワーウルフは回避することなく、両腕を交差して身を守ろうとしたようだが魔剣の一撃には無意味であった。

 刃が腕に触れた瞬間に、水の刃が放たれたのだ。

 至近距離で放たれた魔法に対して吠えることは間に合わず、そのまま水の刃で両断されてしまう。

 そして肉体を霧に変えて消滅していった。

 

「魔剣だけあって強い!」

 私は魔剣を褒めると、ワーウルフのドロップアイテムを拾おうした。

 しかし拾う前に仲間に呼ばれたワーウルフが10体も現れた。

 

 私はすぐに戦闘態勢に戻り、魔剣を振るい交戦する。

 数の暴力にはさすがに苦労するが、魔剣があればなんとかなると考えたためだ。

 

 その戦闘は数十分で終了したが、私も体に傷を負ってしまったのでポーチから回復ポーションを取り出して傷口にかける。

 瞬時に傷は修復するが、一対多ではさすがに厳しい。

 

 私はドロップアイテム『人狼の毛皮』を拾って道を戻る。

 そんな時だった、背後から風の矢が飛んできたのは。

 私は油断もあって背中に風の矢が突き刺さるが、すぐに魔剣を魔法が飛んできた方に振るった。

 

 そしてその方角に移動する。倒しきれていない場合また背後から襲われかねないためだ。

 向かってみると、そこには黒い毛並みの大きな猫がうずくまっていた。

 水の刃で片足が切断されたのか、足が遠い場所に転がっていた。

 この魔物は『ワーキャット』と呼ばれる2足歩行する猫のような獣人だ。

 

 私は介錯をするように首を切断して仕留めると、ドロップアイテム『猫人の爪』を拾う。

 そして今度こそ家へと戻ったのだった。

 

 家に帰った私は、まず初めに『猫人の爪』で投げナイフを作成する。

 ワーキャットの爪はそこまで長くないので、投げナイフくらいにしか使えないのだ。

 

『名前:キャットナイフ

 特殊効果:なし

 『猫人の爪』で作成した刃の長さ7㎝程の投擲用ナイフ。

 切れ味はいいのだが、近接戦闘にはリーチが短すぎて向いていない。

 暗殺用のナイフとして結構人気。                 』

 

 投げナイフは魔法が使えない探索者には結構人気な武器だ。

 メイン武器にはなり得ないが、弓と違って両手を塞ぐことなく遠距離攻撃を行えるためだ。

 弓矢の方が射程距離は長いが、使うのに技術が必要なのも使われにくい理由かもしれない。

 投げナイフを好んで使うのはソロで行動する者が多いので、隙ができやすい弓矢に忌避感がある。

 

 私は投げナイフを使わなくても魔法と魔剣でどうにかできるので必要ないが、他の探索者は違うと思うので出品しておく。

 

 次に『人狼の毛皮』を使ってレザーアーマーを作ってみる。

 

『名前:人狼の革鎧

 特殊効果:格闘技能上昇(低)

 『人狼の毛皮』で作ったレザーアーマー。

 本来なら鞣し作業などが必要なため、作るのが少し面倒。

 装備しているだけで格闘術の技能が上がると噂されている。』

 

 私はこの『人狼の革鎧』は売らずに装備しておくことにした。

 剣を使えない時に格闘で応戦できるようになるので使い勝手がよさそうだからだ。

 それと防具もそろそろ更新しておきたかったのも理由だ。

 

 私はまだ次のダンジョンに行けないので、素材を色々集めることにしてその日は眠った。

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