機動学園ガンダムさん   作:壱段

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第2話:「赤い彗星はブドウ味」

登場人物(再掲・追加)

• シャア・アズナブル:赤いスニーカーを履いた謎の転校生。異常な嗅覚を持つ。

• アムロ・レイ:消しゴムを食べる男子高校生。人知れず“補給者”として生きている。

• フラウ・ボゥ:その趣味に困惑しながらも、そっと見守る少女。

• セイラ・マス:生徒会副会長。常に完璧。だが弟(シャア)には甘い。

 

 

本文(約3000文字)

 

ある朝、機動学園の1年B組に、一人の転校生が現れた。

 

「……アズナブル・シャア。よろしく頼む」

 

金髪、長身、赤いスニーカー。そして、妙に涼しげな微笑み。

教室が一瞬、しん……となる。

 

「おい、今“赤い”って言ったか……?」

「名前もカッコよすぎない……?」

「絶対あれ、秘密を持ってるタイプ……!」

 

そんな中、アムロだけが彼の存在に、奇妙な“波動”を感じ取っていた。

 

(……この感覚……胸の奥がざわつく……消しゴムのときと同じ……?)

 

その日の昼休み。

アムロがひと気のない体育倉庫で、ブドウの香り付き消しゴムを口に運んだ瞬間だった。

 

「──君も、補給者か」

 

「!?」

 

倉庫の影から現れたのは、転校生・シャア。

手には、半透明のスケルトン消しゴム(ブドウ型)が握られている。

 

「……それ、ダイソーの“香り付きファンシーシリーズ”だろ。君もやってるのか?」

 

シャアは静かに頷いた。

 

「消しゴム……それは文明の副産物であり、人類の禁断の補給源。

この味に目覚める者は、必ず『孤独』になる……だが、君も同じだったか。レイ君」

 

「どうして俺の名前を……?」

 

「僕の嗅覚は優れている。君の筆箱から、わずかに漂う消しゴム粉末の香り……それが導いた。

──君の魂の味をな」

 

(コイツ、怖い!!)

 

だが次の瞬間、シャアは自分のポケットから取り出した消しゴムを、アムロの前に差し出した。

 

「どうだい? 君にも“シャアスペシャル”を味わってみてほしい」

 

「……な、なんだそれ」

 

「自家漬けのフルーツ練り消しさ。ラムネ風味に仕上げてある。冷蔵庫で一晩寝かせた」

 

(なにしてんだよこの人)

 

アムロは、恐る恐るそれをひと欠けら口にした。

 

「……っ!?」

 

口の中に広がる、妙に爽やかでほんのり清涼感ある風味。

だがその裏に、消しゴム特有のゴム臭さと化学薬品の粉っぽさが追いかけてくる。

 

「……こ、これは……?」

 

「うまいだろう。だが……危険だ。あまり人前で食べてはいけない。

やがて、君の筆箱には“食材”しか入らなくなる」

 

シャアの目が、鋭く光った。

 

 

その日の帰り道。

 

アムロはふと、シャアから渡されたメモを見た。

 

「補給者の集いは、土曜、部室棟B-7。

合言葉は“MONO”」

 

“補給者の集い”?

まさか、俺以外にも──同じ趣味の連中が、いるのか?

 

アムロは知らなかった。

この学園には秘密結社が存在していた。

その名も──E.A.T.(Erasing Addicted Teenagers)

 

 

【一方その頃──生徒会室】

 

「また……教室から消しゴムが大量に減っているという報告が……」

 

セイラ・マスは眉をひそめながら、報告書に目を通していた。

 

「学内の消しゴム消費量が通常の3倍。おかしいわね……」

 

「セイラ副会長、これは“組織”の動きかと……!」

 

「まさか、兄さん……関わってるんじゃないでしょうね……?」

 

窓の外、赤いスニーカーのシャアが、消しゴムの包みを掲げながら笑っていた。

 

セイラの目が、きらりと光った。

 

「動く時がきたようね……消しゴムの乱を、止めるために──!」

 

 

【次回予告】

 

第3話『E.A.T.始動! 補給部室の陰謀』

「アムロ、あなたは消しゴムを信じすぎたのよ……!」

「フラウ、お前に俺の補給は止められない……!」

「そして現れる第三の補給者、“黒い消しゴムの使い手”とは──!」

 

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