ARC-V転生美少女物語   作:らびどっぐ

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 以前睦月江介のPNで書いていました、らびどっぐと申します。
 過去作ではGX、5D'sも書きましたが最新カード無双はベタ過ぎと言う点に加えて、ストーリーが本編中である程度進むとキャラを絡ませにくいという問題があり、上手く書き進められませんでした。
 今回はその辺の反省を踏まえて(?)むしろストーリーを破綻させる狙いもあったりします。リンクは使えませんが、作品の時期的に妖怪少女が出た時期なので遠慮なく手札誘発が使えるのも大きい。墓穴、泡影、アトラクターはダメですがGやヴェーラー投げつけられるだけでもかなり有利です。
 作者はMDティアラ環境引退勢ですが、少しでも現代に近いデュエルを楽しんでいただけると幸いです。


属性過多の決闘者

 転生前知識については特に語る事も無いので、さっくりと話します。

 よくある遊戯王世界転生しました。私が転生したのはシリーズの中でも酷評されがちなARC-Vの世界。

 こういう時、良くあるのが転生特典で現代のぶっ壊れカードをそのまま持ち込めて無双……というパターンなんだけど、私の場合そんな都合の良いものは無かった……むしろ、親も金もカードも無しの孤児だった。ただし、無双要素を取り上げられた代わりなのか、容姿に関しては優れていた。

 

 流石遊戯王世界と言うべきか、児童養護施設にもカードはある。寄付された古いカード、弱小カードばかりだがそれでも転生者知識があればそこそこ戦う事が出来る……そんなこの世界基準で言えば『カス同然』のデッキで小学生地区大会優勝して見せたのが、転機だった。

 弱小カードばかりのデッキで結果を出した私にとある政治家が目を付けたのだ。『才能ある孤児を養子として引き取る』というのは美談として申し分無く、しかも容姿にも優れているとなれば広告塔としてはうってつけだ。そうして『話題の美少女決闘者』として今やアイドル……まさにシンデレラ・ストーリー。

 で、そんな私は今……プロ決闘者の資格とインストラクター資格、両方の実技試験を1つのデュエルでまとめて受けるという状況になっているのでした。

 

 アニメ原作と違い、大勢の生徒がいる遊勝塾。そこで、その旨を生徒達に告げる。

 

「今日はみんなにお知らせがあります。今日であなた達に私が教えるのは最後です」

「「「えー!?」」」

「先生、やめちゃうの?」

「やめる、っていうのもちょっと違うかな。元々、私は教育実習……先生になる勉強でみんなにデュエルを教えていたの。で、明日プロテストと先生の資格、両方の実技試験があるから、そこで合格したら晴れて先生だね」

 

 それを聞いて、現在の塾長である柊修造さんが声を上げる。

 

「おお、もうそんな時期か! 実力的には何も問題無いと思うが、確か実技試験デュエルは公式戦扱いだったな! みんなで会場まで応援に行くぞ! 熱血だー!!」

 

 生徒達と一緒に応援に来てくれる、と言うのは嬉しいのだが、そこで素早くハリセンツッコミが入った。ツッコミを入れたのは柊柚子……修造さんの一人娘にして、原作メインヒロインその人である。

 

「応援は良いけど、これで遊花(ゆうか)さんが勝ったら遊勝塾(ウチ)は大変な事になるんだから、暢気な事言ってられないわよ!」

「大変な事?」

 

 そこで原作主人公、榊遊矢がようやっと話題に入ってきた。

 

「ここはアンタのお父さんが開いた塾なのに、緊張感無いわね……いい? 今生徒が大勢いるのは、ほとんど遊花さん目当てなんだから。遊花さんが教育実習を終えて、塾を離れたら一斉にやめるって言いだすに決まってるわ……せっかく立て直した塾の経営は火の車に逆戻りよ!」

「ええええっ!?」

「な、なーに! すぐ遊花君をスカウトして来てもらえば……」

 

 修造さんはだらだら汗を流しながらそう反論するが、柚子の返しはいたって冷ややかだ。

 

「プロライセンスは当然として、融合・シンクロ・エクシーズの全部を教える事が出来て、可憐な容姿でスタイル抜群、今や舞網市で知らない者はいないアイドル決闘者……言うまでもなくスカウトは殺到するわよ。ハッキリ言って、大手ならウチの十倍以上の給料を出す、って言ってもおかしくないでしょうね」

「うぐっ……」

 

 修造さんが気まずそうに唸る……まず、基本情報だが原作よりはマシになっているとはいえ遊勝塾の経営は決して良くはない。そもそもが遊矢の父・榊遊勝は質量を持った立体映像(ソリッドヴィジョン)と共にフィールドを駆け抜け、フィールド内に散らばる『アクションカード』を活用する『アクションデュエル』のパイオニアとして名を馳せた決闘者だったが、事もあろうにプロの公式戦当日に誰にも何も告げず失踪……『敵前逃亡した臆病者』としてその名は地に落ち、息子にまで非難が及ぶことになった。当然というべきか、その結果彼が経営していた遊勝塾もあっという間に立ち行かなくなり、彼の友人であった修造さんが引き継いで何とかもたせていたという状況だ。

 加えて、ARC-Vの世界は融合、シンクロ、エクシーズ、スタンダードの4つの次元に分かれているがその中でも一際決闘者のレベルが低い……転生前の知識では当たり前であった融合召喚やシンクロ召喚をほんの少し扱えるだけでも上澄みと言える程なのだ。

 それ故に、環境と言う名の修羅の世界に心折られた私程度の決闘者でも一流の決闘者、一流の教師扱いになってしまうのである。

 

「まあ、私はここの方が好都合な面もあるんだけどね」

「本当!?」

 

 遊矢が希望の光を見出したようにこちらを見て来るが、残念ながら世の中は甘くない。好都合の理由は給与以外のところにあるのだ。

 

「プロになったらなったで、試合の希望も殺到すると思うんだよね。そっちの対応で予定カッツカツになるだろうからさ、授業ってあんまりできないはずなんだ」

 

 それを伝えると、遊矢も私の言葉の意味が理解できたようだ。

 

「そっか、みんな強くなるなら安定して授業ができるところの方がいいもんな……」

「限定的な時間しか来れない先生のために遊勝塾を選ぶ、って人は少ないだろうから結果的に塾は少人数になるけど、その方が遊花さんは来やすいって事ね」

「そう言う事。とりあえず、期待しないで待ってて」

 

 遊勝塾を後にしたところで、携帯の着信音が響く。画面に表示された名前は愚弟……もとい、義弟だ。

 

「はい」

『義姉ちゃん、学校のプリントは部屋に置いておいて良いんだよな?』

「うん、お願い」

『わざわざオレに使い走りさせんなよ、プリントくらい、いくらでも頼める相手いるだろ。それと、パパから伝言』

「何?」

『アイドルのイメージが落ちるから、帰りにカツ丼食って帰ってきたりするなってよ』

「……わかってるよ」

 

 あの義父(オヤジ)、流石に10年以上の付き合いだから私の行動パターンしっかり把握してるなぁ……。

 

「じゃ、ハンバーガー買ってきて。和風チキンカツ」

『オレに使い走りさせんなって言ったばっかだろうが!』

「そんなつれない事言わないでよ、一緒にお風呂入った仲じゃん」

『ガキの頃の話だろ! 血がつながってないんだからその辺もうちょっと自覚しろよ!! ……ったく、ゲン担ぎとか変なところで庶民っぽいよな』

「庶民どころか孤児出身ですし? 買って来てくれたらサイン付きカードあげるから。それでハンバーガーなんて10個以上買えるでしょ」

『アイドル様はカードにサインするだけで金になるんだから、いい気なもんだぜ』

「まあねー。アンタも父親譲りなのかカリスマ性はあるから、多分稼げるようになるよ。プロ目指して頑張りな」

『言われなくてもやってやるよ、シンゴ様を舐めんな!』

 

 何だかんだ頼みは聞いてくれるんだから、可愛いものだ。

 遅くなったが、改めて自己紹介しよう。私は沢渡遊花(さわたりゆうか)、原作でも人気キャラクターの一人である、沢渡シンゴの義姉である。

 

 しかし学生、アイドル、決闘者、教師、義姉……我ながら随分属性過多だな!?




 余談ですが、最後の属性過多については『TS転生』『巨乳』も乗っていたりします。
 マジで属性過多だな……

 なお、試験が初デュエルですが、対戦相手のアンケートで使用デッキを決めようと思っています。

最初のデュエル、対戦相手は?

  • ストロング石島
  • 勝鬨勇雄
  • 赤馬零児
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