ARC-V転生美少女物語   作:らびどっぐ

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 ここのところ、何か筆が乗ってます。
 ティアラメンツで地獄を見てやめたのに二次創作描いてるとマスターデュエルだけでも復帰しようかな? なんて思えるので不思議なものです


エンタメデュエルと手放すもの(前編)

 ユート、黒咲、零児社長、そして私の4人で話したアカデミア対策会議……対策案の大まかな設計図が出来上がった。

 

「良いのか? 君は多くのものを失う事になるぞ」

「そりゃあ、何もなしにこれだけ捨てろなんて冗談じゃない。唐突にそう言われたなら殴りかかってるよ。でも、私は自分と身内が大事だから、必要な備えとなれば仕方ない」

「そうか。ならば、せめて先に結んだ契約は更新しよう」

「書類の手続きはまた今度。私も遊勝塾に話さなきゃだし」

「わかった。それなら、イベントの後で榊遊矢にレオ・コーポレーションまで来るよう伝えて欲しい。最後のテーマを借りる」

「わかった。思ったより早いなあ……チャンピオンシップ。この時期で大きい会場(ハコ)押さえられるかな?」

「ニコ・スマイリーと君のマネージャーの手腕次第だな。強引にスケジュールに割り込むと後始末により時間を取られてしまう」

「……もう学校の体育館借りた方が早い気がしてきた」

「むしろ、その方が良い気がするな」

「ふむ? ユート、その理由は?」

「対策としては露骨だからな、あまり派手にやって気取られるのは良くないんじゃないか?」

「ああ、あの対策もその場で出すって考えてる? そっちはレオ・コーポレーションの公式ホームページに載せるだけだよ。後はデュエルディスクの情報更新に追加。むしろデュエルイベントは派手にやる方が良いの。このアイドル・沢渡遊花の衝撃発表で目を引いて、その裏でこっそりと融合次元の戦術の根幹に手を入れちゃおうってわけよ」

「……卑劣なやり口だな、気に入らん」

 

 元々なりふり構わずだった黒咲に言われたくはない。

 

「何も知らないエクシーズ次元をいきなり侵略するような連中相手に卑劣も何も無いっての」

「それくらいは理解出来る。感情として割り切れんだけだ」

 

 うん、見た目クール系のクセしてめちゃくちゃ感情的だもんね。権現坂道場とか、梁山泊塾で座禅でも組んできたら良いと思うよ。それくらいの時間ならある。

 

「……これ以上は無理だな。各方面の連絡と折衝が必要だ」

「確かに。今日はもう解散だね……帰って夕飯作るのも面倒な時間だし、帰りにコンビニでも寄ろうか。ユートは明日から柚子ちゃんの護衛よろしく」

 

 そうして、会議は終了。コンビニで手軽に食べられるものを夕飯として買い込んでいく。

 

「ん? 2人ともパン派?」

「いや、そういうわけじゃない。何と言うか、エクシーズ次元では持ち運びやすい方が良い状態が続いていたからな……ついこうなってしまう」

「ダメとは言わないけど、今晩はもう余計な心配いらないんだからしっかりお腹にたまるお弁当でも買いなよ」

「……そうだな」

「遊花」

「何?」

「……バイト先を探せるあてはあるか?」

「短期、というか単発ならすぐに用意出来ると思うよ」

「隼がそんな事を言うなんて、珍しいな」

「フン……いつまでも財布を握られているのが面白くないだけだ」

「くっ……ははは!」

「プッ……ハハハっ!」

「笑うな! 当事者だろうが!」

「わかったわかった。用意出来るのは力仕事だから、ちゃんと今のうちに食べて体力つけといて」

 

 翌日。本格的に忙しいのはここからだ。まず朝は普通に高校に登校。そして昼休み……

 

「沢渡さん、今日こそ我がデュエル部に……」

「良い話を持ってきたよ」

「……へ?」

 

 いつもならもはや挨拶のような『断る』と言うやり取りなのだが、違う言葉が出た事で困惑するデュエル部部長。

 

「私が部に所属する、ってわけじゃないけど部員を集めたいって目的なら良い話がある」

「何と!?」

「筋書きがある話だから、演劇部とかも巻き込むと良いかもね」

「興味深い……ぜひ、聞かせてくれないか?」

「そう言ってくれると思った。細かいところは後々詰めるとして、後で話の概要はまずサラッと話しちゃうから、また放課後に」

「ああわかった! それでは!!」

 

 そのやり取りを見たクラスメイトが驚いた目でこちらを見てくる。

 

「何々、どういう風の吹き回し?」

「何か面白い事でもやるの?」

「あったりー! 実はレオ・コーポレーションとの縁で発表する事があるんで、協力してもらうつもりなんだ。近いうちに会場も決まると思うよ。公式戦じゃないからチケットも安くなる予定」

「本当!?」

「うん。結構無理言ったから大きい会場は取れなさそうなのがネックかな」

「絶対転売とかで高騰するじゃん……私達の分チケット取っておいて!」

「わかった、そこは話してみるね」

 

 そうして、概要だけを放課後デュエル部部長に伝え、演劇部も巻き込むと良い、と言った意味も把握できたところで彼は演劇部の部室へと走り去っていった。

 

「これで第一段階はクリア、と……ん?」

 

 携帯の着信音が校門を出てすぐに鳴り響く。

 

「はい、沢渡ですけど」

『遊花さん、今お時間大丈夫でしょうか? ニコ・スマイリーです』

「ニコさん? ええ、大丈夫ですよ」

『押さえられそうな会場と日程の候補、出てきましたよ。メールを送らせていただきますね』

 

 仕事用の端末に送られてきたメールを見て、目を剥く。

 

「え!? こんな大きい場所押さえられるの!? あなた魔法使いか何かですか!?」

『いえいえ、そんなんじゃありませんよ……少しばかりネタばらしをしたら、快く準備してくれました』

「ええ~……そんな重要カード、あっさり切っちゃったんですか」

『情報というのは、使いどころが重要です。出し惜しみし過ぎるのも良くありません。出すべき時には惜しまず出しませんと』

「うぐっ……」

 

 ここから先、自分達の最大の武器として『情報』を取り扱う方針を先の会議で決めたところにその出し方を教えられてしまった……基本的に隠したり、部分的に小出しにすることを主眼に置いていただけに、切るべきところで切れ、と言われてしまうとごもっともであり、まだまだ自分も若輩だと思い知らされる。

 

「それなら、この候補の中で一番遅い日で」

『おや? 急ぎの話なのでは?』

「対戦相手と筋書きは早めに準備できそうですけど、会場の設営期間は可能なら余裕持たせないと。ヘアサロンもその方が予約しやすいですし」

『なるほど。今回は物販も売れますよ、何せ沢渡遊花の新たなステージですから』

「公式戦扱いじゃないんで相手はプロ資格を持たない学生、演劇部と文芸部も巻き込んだ、どっちかといえば芝居ですよ? その分チケットも格安のはずですけど」

『だからこそ、お客様もグッズに手を出す余裕が生まれるのですよ』

 

 うん、流石プロモーター。アイドル(と言うかモデル)決闘者やって芸能面にそれなりに詳しくなったつもりだったけど経験値が違う。

 

「なるほど……じゃあ、お任せします。あ、設営バイトに人を紹介したいんですけど」

『そちらは私の担当ではないので、担当者の電話番号をお伝えしておきます』

「お願いします」

 

 これで黒咲のバイトも準備OK。次は遊勝塾だ。

 

 遊勝塾で先日結んだ契約が、事実上無効化する旨を塾長に伝える。

 

「うーむ、そうか……残念だ」

「既に対戦カードが確定している分はそのまま進めます。ただ、その後新たに対戦を組む事はありません。一応、書面は残すので契約期間満了まで凍結ですね」

「突然だが、事情は勿論説明してもらえるな?」

「ええ。頼んでおいてこれですから。端的に言えば、インストラクターの仕事の方で長期のものが決まったんでプロの試合を組む余裕が無くなったんです」

「ほう! それはそれで喜ばしいな! ……だが、そうなるとインストラクターの単発の仕事も頼みにくいか」

「確かに、ビジネスとしては受けられなさそうです。でも、個人として遊びには来ますからついでに教えたりデュエルを見たりはしますよ」

「是非そうしてくれ、みんなも喜ぶ!」

 

 これで第二段階クリア、かな。後は詳細を擦り合わせて、当日やらかさなければOKだ。

 

 遊勝塾を出たところで、遊矢と鉢合わせた。

 

「遊花さん」

「遊矢か、何かスッキリした顔してるね」

「ニコ・スマイリーさんが公式戦のマッチを組んでくれて、権現坂とデュエルしたんだ。それで喝を入れて貰った」

「それは良かった」

 

 本当、あの人どうなってんの? 有能過ぎて本気で魔法使いか何かに思える。

 

「……信じられないレベルでタイミング良いし、ここを逃す手は無いね」

「何?」

「遊矢、前に私が『アンタの父親が最低の自己中男だ』って言って、その意味を知りたくなったら連絡してって話したの、覚えてる?」

「う、うん」

「どこかで都合つけるつもりだったけど、おあつらえ向きのイベントが用意出来るからそこで説明する。詳しい日程が決まったら、遊勝塾のみんなの分もチケット用意するから見に来て……今ならちゃんと受け止めて理解出来ると思う」

「わ、わかった」

 

 こうして、私の大芝居の準備は進んでいくのだった。




 デュエルパートも含めると長くなりそうなので前後編としました。

タツヤのデッキ、何が良さそう?

  • ジェネクス系列
  • ギアギア系列
  • ブンボーグ
  • 幻獣機
  • 裏サイバー
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