何となく、最近ハーメルンの遊戯王作品にアークファイブが増えた気がします。
一助になったのなら嬉しいですね。
先のプロ活動休止イベント後に学校に行った私は……早速オモチャにされた。
黒髪チェンジが衝撃的かつ『かえって新鮮』と評価されてしまったのだ……どうしてこうなった。
「ただストレートはもったいないよ、色々試そうよ!」
クラスメイトの一人のこの発言を起点に、色々髪をいじくりまわされる。
「三つ編みお下げ」
「大人しそう、地味過ぎ、キャラじゃないね」
「ポニーテール」
「うんうん、良いんじゃない」
「良くも悪くも無難かなぁ」
「ツインテール」
「ちょっと子供っぽいかなぁ」
「お団子」
「これも何か子供っぽいなぁ。可愛いんだけどね」
とりあえず色々試させて、良さそうなら採用するか(諦めの境地)
そうして髪を好きにさせていると、話題はもう一人の主役に移る。
「そうそう、栗田部長あれで人気出て、入部届いっぱい来てるらしいよ」
「へえ、思った通り……いや、思った以上の成果かな」
「演劇部も一枚噛んだことで味を占めて、デュエルを取り込んだ舞台の構成に取り掛かってるって。早ければ学園祭辺りでお披露目になるかも」
「ふーん。デュエル監修してとか言って泣きついてこなきゃいいけど」
これはフラグではない、断じて違う(現実逃避)
また、放課後のデュエルの申し込みが増えた。アイドル活動が一段落した事、プロ活動の休止で多少フリーになったので2、3戦程度なら受ける余力もできたのだが……何というか反応に困る。
「《KA-2 デス・シザース》の効果、相手モンスターを戦闘で破壊した時、そのレベル×500ポイントのダメージを与える!!」
「ぎゃああああ!!」
現在の私のフリー用デッキは【シザースバンカー】と呼ばれる《KA-2 デス・シザース》及び上位種の《ニードルバンカー》のバーン効果を狙うデッキだ。
実は《KA-2 デス・シザース》は思い出のカードである。舞網ロッジにいた幼い頃のエースモンスターなのだ。
デュエルが広く娯楽として広まり、生活の一部と化しているこの世界では当然孤児院にもカードが寄付される……だが、当然寄付という事は一般人は『弱い』と判断するカード達だ。《KA-2 デス・シザース》も攻守1000という貧弱なステータス故に寄付されたカードの1つだった。だが、決まった時の効果ダメージは破格であり《月の書》《収縮》といった速攻魔法や各種装備魔法で戦闘を補助してやれば結構勝てたりしたのだ……そうやって大型モンスターを貧弱な《KA-2 デス・シザース》で打ち破っているうちに小学生地区大会優勝を飾った事で『やたら強い孤児がいる』と話題になったのがきっかけで沢渡家に引き取られることになったので、大恩あるカードとも言える。
「ありがとうございます!」
「あー、うん……」
どうやら、黒髪悪役ムーブに脳を破壊された男子生徒がそこそこいるらしく、そうした連中はこうやってボコされても何か嬉しそうなので本当リアクションに困る。だが、平和は平和だ……今のうちに楽しんでおくことにしよう。
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LDS寄宿舎の食堂で、黒咲とユートが向かい合って食事をとる。ユートはカツカレー、黒咲は和風ハンバーグ定食だ。
「どうだ、動きはあったか?」
「いや……一度撃退した事で俺達がこの次元にいる事がバレたからな。それに不可解な空間転移も起きた事は報告されているはずだ……その事で、あいつらも軽率に動けなくなったんだろう」
「様子見か。そうなると、動き出すのは……」
「舞網チャンピオンシップ、だな。大規模なイベントだ、大勢の人が集まるから、混乱を誘発しやすい。間に合うかはわからないが、出来る事なら正式な参加枠を取得したいところだ。隼は今日、2戦目だったんだろう? 勝てたか?」
「わかりきった事を聞くな。相手のレベルが低くて助かる、ようやくアクションデュエルにも慣れてきた」
2人はLDSのエクシーズコースに編入されて寄宿舎を活動拠点としていた。
原作では黒咲のみが、生徒に記憶操作を施すという強引な手法で編入されたが今は『情報は必要な所では開示するべき』というニコ・スマイリーの助言を受けて正式に編入されていた。
ただし、開示された情報は全てが真実ではない。他の次元、と言う話など一般に信じられるはずもないからだ……そのため、一部に手を加え、嘘を交えて伝えられている。これが上手くいっており『上手な嘘のつき方は嘘の中に何割かの真実を混ぜる事』とはよく言ったものだ。LDSの生徒達に伝えたのはこういった感じだ。
・黒咲とユートは舞網市の外、別の街で生活していたが黒咲の妹が犯罪決闘者集団に誘拐された。目的は不明
・誘拐犯がLDSの事を話題に出し、犯人がLDS所属と勘違いした2人は瑠璃について口を割らせるためにLDSの生徒、教師を襲撃した。融合コースの人間が狙われたのは犯人グループが融合モンスターを用いていたため。
・たまたまテスターとして最新鋭カードを持っていた遊花を襲撃したことで撃退され、事情を聞いた遊花がレオ・コーポレーションに報告したことで和解の機会を得た。
・濡れ衣を着せられたLDSとしても黙っていられず、複数の教師を調査に派遣した
・黒咲とユートに関しては有能であり犯人グループの顔を見ているため、協力者としてLDSに迎え入れた
実際は2人は街どころか異なる次元から来ているし、LDS襲撃は赤馬零児が赤馬零王の息子であるため、繋がりを疑って襲撃した。教師は融合次元の手先と勘違いした黒咲にカードにされてしまっており、現在復元実験の最中である。
「間に合わなくても、参加はできるだろう」
「でも、それでは参加者からの不満も大きい。正攻法で行けるに越したことはないさ……俺も、次は2戦目だ」
舞網チャンピオンシップの参加条件は2つある。1つは、一定期間内での必要な対戦数をこなしたうえで、勝率60%を達成。もう1つは、期間内での公式戦6連負けなしでの勝ち抜きだ。ユートと黒咲は前者の達成は対戦数の問題で間に合わないので、後者の達成に向けて公式戦の日程を大急ぎで調整しているところだ。
未達成の場合は赤馬零児が『特別参加枠』として舞網チャンピオンシップ参加枠にねじ込む2段構えの策で参加を決定しているが、やはり人々の不興を買わないためには条件達成できるに越したことはない。
「それで、そんなものを食べているのか」
ハンバーグを口に運びながら、黒咲はユートのカツカレーに視線を落とす。
「ああ。こういうゲン担ぎ、瑠璃は好きだったろ?」
「そうだな……負けるなよ」
「こんな序盤で隼に置いていかれるわけにはいかないからな、当然だ」
チャンピオンシップ本番が一つの区切りですが、その前に背景でこんなんありそうだよね、と言うところを書いてみました。
遊花さん、地味に孤児院時代のエース判明。実際これかベン・ケイ辺りの『単体性能低いけどコンボで化ける奴』がエースの可能性は高かったろうと思っています。みんな使わない、低打点が回されるのが火力信奉の世界観的に妥当でしょうからね。
本当は機巧絡めるとか使わせるときやりたいんですが、機巧狐ってアクセスコード・トーカーのパックで出たのでちょっと時代先取りし過ぎです。なお月鏡の盾は2016に出てるので間に合っています。
次回、ちょっとシリアスから離れたデュエルを書いてみようかと思っています。
前回? あれはヒーローショーですw
タツヤのデッキ、何が良さそう?
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