リジェネレイト・トリップ~アルとアイザの異世界旅行記~   作:自由山明

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1章14話 アイザ、登場!

 目的の村はアードリアン村より少し大きいくらいの村だった。

 子供たちが楽しそうに遊んでいるのが外からでも見える。

 そうして村に近づくと村の正門で村長自らお出迎えをしてくれた。

 

「冒険者の皆様方、オスカル村へようこそいらっしゃいました。儂は村長のアーレンと申します」

 

 村長は人当たりのよさそうなおじいちゃんだ。

 

「アーレンさんよろしくお願いします。早速オークについてお話を伺いたいのですが」

 

 リュシオン君がまるでリーダーのように話し始めた。

 

「ええ、ここで話すのもなんですから私の家で話しましょう」

 

 そうして、この村で一番大きい村長の家に案内され、詳細の説明が始まった。

 

「今回討伐してもらいたいオークは少なくとも五体、今の所家畜をおとりにしているため人的被害は出ておりませんが、長くはもちません。そこで今回冒険者ギルドに依頼をさせてもらったという次第です」

 

「わかりました。では早速オークを討伐してくるので大まかな場所を教えていただけませんか?」

 

「あちらの草原の奥の林にいるようですので、皆様どうぞよろしくお願いします」

 

 ミレイラが自信満々な様子といった様子で話し始めた。

 

「任せて頂戴! 必ずオークを倒して見せるわ!」

 

「頼もしいですな。では、ご武運を!」

 

 そうして村長の家を出て門番に見送られながら、僕たちはオーク討伐に向かった。

 今回使う武器は、軍刀の雷撃だ。

 出発してから草原を抜けオークのいる林に入った。

 一見何の変哲もない林だがやけに静かで、小動物などは軒並み隠れている。

 オークが近くにいるからのようだ。

 そうして、林を警戒しながら歩いていくとついに、オークが見えた。

 

名前:オーク

ランク:D(単体)

説明:いたってごく普通のオーク。

備考:他種族を使った繁殖はしない。

 

「いたわ……、オーク三匹よ……、リュシオン、作戦は……?」

 

「僕とマーリャとアル君が遠距離攻撃で先に攻撃する……その後にミレイラとアレンがオークに攻撃して……」

 

 マッズ……!! 先制攻撃は法律に触れるからできないし……、こうなったら、推奨はされていないけどプラズマショックを使おう。

 出力が強すぎると気絶させちゃってあとから殺さないといけないから、抑えめにして撃とう……。

 他二人もすでに準備を済ませたようだ。

 

「みんな準備はいい……? 撃て!」

 

「ウインドアロー!」

 

「プラズマショック!」

 

「グオオォォォォ……」

 

 リュシオンとマーリャの攻撃が当たりオークにダメージを与えたようだ。

 僕のプラズマショックはオークの足を痺れさせ、しばらく行動不能にさせた。

 こちらに気付いたオークたちがこっちに向かってくる。

 

「ミレイラとアレンは前に出て攻撃してください。アル君は状況に応じて切り替え。マーリャは魔法の準備を!」

 

 リュシオン君の指示で各自動き始める。

 僕はオークが投げてきた石を切り捨てながら前に出る。

 

「食らいなさい!」

「どりゃあ!」

「シィ!」

「トルネード!」

「ハァ!」

 

 みんなの連携攻撃でオーク三体を素早く倒していく。

 

「やったわね! 残りは後二体よ」

 

「残りの二体はどこにいるんだ?」

 

「左だよ!」

 

 オークが目視可能な距離まで近づいてきたのを確認してからみんなに警告を出す。

 残りのオークも順調に倒し討伐証明部位である右耳をとってからオークの死体を収納にしまう。

 

「いやー、アルがいてくれて助かった。オークの肉はうまいんだがこれだけ大きいと解体してからじゃないと持っていけないし、解体しても少ししか持っていけないからありがたい」

 

 どうやらアレンさん曰く、オークの肉はおいしいらしい。

 今から料理をするのが楽しみだ。

 

「じゃあみんな、村に戻って報告するわよ!」

 

 村に戻ってから村長や村民にとても感謝された。

 村のみんなが希望したのでオークの死体を見せると、あるものは興味深そうにオークを見たり、ある人は怖がりながらも恐る恐るオークを見ていた。

 

「冒険者の皆様方、今回は本当にありがとうございました。村でとれた野菜があるので、収納魔法をお持ちの方にぜひ持ち帰っていただいてみなさんで食べてください」

 

「ありがとうございます。いただきますね!」

 

 そのあと、村長や村民に見送られて村を出た。

 帰りのキャンプでいただいた野菜とオーク肉を使った鍋料理を作るとみんなお腹一杯になるまで食べてくれた。

 やっぱり、一料理人としておいしそうに食べてくれると嬉しいね!

 その日の夜交代で見張りをしていてミレイラと変わるときミレイラが流れ星を見つけた。

 

「わー! 流れ星よ! えーっと願い事願い事……」

 

 あの流れ星の内の一つってアイザか。

 どうやら流れ星と一緒に降りることにしたらしい。

 そんなことを思いながら空を見ていると綺麗な二つの衛星が目に入り……ちょっと待った二つの衛星の内の一つってもしかして軍事衛星か!?

 なんであんなオーバースペックなものがあるの!?

 ……まあ宇宙戦艦やらなんやら持ってきている僕が人のこと言えないけど。

 

(アイザ、あの軍事衛星の情報ある?)

 

(はい、あの軍事衛星はすでに滅亡した古代文明の遺物のようです。およそ三千年前の物のようですがまだ機能の大半が生きているようです)

 

 へー、大した耐久性だなぁ~。

 月の三倍ぐらいあって探検のし甲斐ありそうだしいつか行ってみようかな。

 その後、朝になってから荷物をしまって野営地を出発し、街道を歩きながら時折襲ってくるゴブリンやゴボルトを倒して、夜の鐘が鳴る前にはザイールに帰ってくることができた、

 今はギルドに報告をしているところだ。

 今日は列が空いているもう一人の受付の男性に手続きをお願いした。

 

「オーク討伐の依頼を達成したようですね。では鑑定課に討伐証明部位の提出をお願いします。リュシオンさんとアルティマさんには前回の依頼の追加報酬があります。お受け取りください」

 

 そうして、前回の依頼の追加報酬をもらってから鑑定課で今回の依頼の報酬をもらい、分配して軽い打ち上げをした。

 ちなみに、僕の追加報酬は金貨一枚だった。

 

「いや~今日一日で宿代四日分が手に入ったわ!」

 

「これで二、三日は休めるな」

 

「何するかな? なんかうまいものでも食べに行こうか……」

 

「り、リュシオン君、またお金なくなるよ……」

 

「リュシオン君、散財もほどほどにしなよ?」

 

「わ、わかってるよ二人とも……」

 

 そんなことを話しながら楽しく打ち上げをして、それぞれの帰路に就いた。

 

「さて、そろそろアイザと合流するか」

 

 そうして、町を出てからこっちに飛んできていたアイザと合流した。

 アイザは髪と目が灰色で、灰色をベースに水色のラインが入った軍服のドレスアーマーを着ている。

 

「アイザ・リジェネレイト・ライガー、召喚に応じ参上しました。よろしくお願い致します。マスター、アルティマ・リジェネレイト・ライガー様」

 

 跪きながら、そう言うアイザに対し僕は…… 。

 

「ご苦労、よく来てくれた…………、コレ、やらないとダメ?」

 

「ダメです! 私のカッコいい登場には欠かせません!」

 

「アイザのセリフはかっこいいからいいけど、僕のご苦労よく来てくれた、ってなんか偉そうで好きじゃないんだよね……、まあ、アイザが喜ぶならいっか」

 

 そうして、アイザを連れて町に入り宿屋に泊まった。

 部屋は、料金を倍取られるのがばかばかしいので一緒にすることにした。




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