リジェネレイト・トリップ~アルとアイザの異世界旅行記~   作:自由山明

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1章19話 戦闘ヘリAT−1フライヤー改の戦い

 現在、ルネル山まであと三十分程の位置にいる。

 これまでは順調だったが、ここで敵が接近してきた。

 

(警告、コカトリスがこちらに向かって接近中)

 

名前:コカトリス

ランク:C

説明:熱線を放つことができ、くちばしは細胞を石化させる能力がある

 

 コカトリスか、僕とアイザとヘリはそもそも細胞は無いし、石化は問題ないな。

 攻撃してきたら倒すか。

 コカトリスとの距離が近づいてくるとシェリルさんがコカトリスに気付いたようだ。

 

「アルさん気を付けて! コカトリスは目から熱線を撃ってくるわ」

 

「大丈夫です、この機体はそれなりに機動力がありますから、避けてみせます」

 

 そう言った矢先、コカトリスが熱線を放ってきた。

 機体を横ロールさせて避ける。

 

「攻撃を確認しました。戦闘可能です」

 

 僕は機体の64mm機関砲を連射し、コカトリスを瞬時に撃ち落とす。

 

「すごいわね、コカトリスを一瞬で倒してしまうなんて……」

 

「まあ、これくらい朝飯前ですよ。もうすぐ到着しますから降りる準備をしてください」

 

「もう着くの? やっぱり空を飛ぶと速いわね。用意した大量の保存食をほとんど使ってないわ。帰ったらしばらくは保存食を使った料理を作らないといけないわね」

 

 そして、目的地であるルネル山の頂上付近に到着した。

 ルネル山はエベレストのような見た目の険しい山だった。

 これだけ高いとローターを回しても飛べないのでスラスターと慣性制御で飛ぶ。

 ……まあカッコ悪いからローターは回すけど。

 木がかなり生えている場所なので、ローターを回したままだと降りれないため、ローターを止めてスラスターと慣性制御で降りる。

 三人の高山病対策も終わったし、あとはこれを渡すだけだね。

 

「三人とも、外に出る前にこれを口に着けて欲しいんだ」

 

 そう言って僕は酸素マスクを取り出す。

 

「アル兄ちゃん、これ何?」

 

 イリスちゃんが不思議そうに聞いてきた。

 

「山の上は呼吸しにくいからね、これは呼吸をしやすくしてくれる道具だよ。これが無いと最悪の場合倒れちゃうから、三人とも絶対に外さないでね」

 

 ついでにシェリルさんのマスクには咳を抑える機能を付けてある。

 僕がそう言うと、三人とも素直にマスクをつけてくれた。

 

「はーい」

「わかったよ、アル兄」

「分かったわ」

 

 三人とも持ってきていた防寒着をしっかり着込み準備も整ったので、意を決して外に出る。

 外は山の上という事もあって、かなり吹雪いている。

 

「吹雪いていて寒いし、視界も悪いので周りにシールドを張りますね」

 

「魔力は大丈夫なの?」

 

「ええ、大丈夫です」

 

 僕の機関出力は伊達じゃないからね、。

 シールドの維持し続けたくらいじゃあエネルギー切れになったりはしない。

 

「アル兄ちゃん達はマスク付けないの? アル兄ちゃん達が呼吸できないなんて嫌だよ」

 

「ああ、僕たちは特殊な訓練を受けてるから、これくらい平気なんだ。心配してくれてありがと、イリスちゃん」

 

 そう言ってイリスちゃんの頭を撫でると、嬉しそうに笑ってくれた。

 

「えへへ~、わたしは心配ができる子供だからね!」

 

「偉いぞ~! その優しい心を忘れないようにするんだよ?」

 

「うん!」

 

「では皆さん、私が後ろを、マスターが前を歩くので迷わないようにしっかりとついてきてくださいね」

 

 そうして、素材捜索を始めた。

 ……まあ、素材はレーダーですでに見つけているからから歩いて行くだけなんだけどね。

 まずはナグネロン花を取りに行く。

 ナグネロン花の周りの雪を掘り、ナグネロン花を露出させる。

 ナグネロン花はレジー君が取ることになった。

 

「あった! あれがナグネロン花だよ。薬に必要なのは四輪だよ。あれには毒があるけど毒は花のめしべにだけあるからそこだけ触らなければ手で取れるよ」

 

 レジー君は何かわからないことがあるようで質問をしてきた。

 

「めしべって何?」

 

 あ、しまった。子供だし、めしべなんて知らないよね……。

 

「レジー、めしべっていうのは花の中にある細い糸のような部分よ」

 

 シェリルさんナイス!

 

「わかった。じゃあ、花の茎を持って……取れた! はいアル兄、取ったよ!」

 

「よし、じゃあ花は僕が責任を持ってしまっておくから、次はイスカンデル草を取りに行くよ」

 

「わたしの出番だね! がんばるよ!」

 

 イスカンデル草が生えてる所まで十分程歩き、周りの雪を掘ってお目当ての薬草を目視で確認した。

 

「イリスちゃん、あの水色の葉っぱがイスカンデル草だよ。大体、イリスちゃんの両手一杯くらいほしいかな。棘があるから刺さらないように取ってね」

 

「うん、わかった。慎重に……慎重に……取れた! アル兄ちゃん。しまって!」

 

「よし、しまうね。これですべての素材が集まったよ! さあ、あとは帰って薬を調合して飲むだけだ!」

 

「「やったー!」」

 

「みんな、帰るまでが遠足だから油断しないで帰るよ! でもその前に僕はちょっと忘れ物を取りに行かないといけないんだ。アイザと一緒に先に乗り物に戻ってて!」

 

「えー、アル兄おっちょこちょいだな~。じゃあ、アイザ姉行こう?」

 

「行こう、アイザ姉ちゃん!」

 

「ええ、お三方しっかり私についてきてくださいね」

 

「アルさん、何をする気か知らないけど無事で戻ってきてね?」

 

「アハハ、安心してください。すぐ戻ります! では!」

 

 ……さて、お呼びでない奴を排除しないとな。

 

名前:イエティ

ランク:A

状態:魔力シールド展開中

説明:非常に好戦的な生物で、目に映る動物を手あたり次第攻撃、捕食するバーサーカーのような存在で、この山の麓の村では人食い雪男として恐れられている。

 

 Aランクか、初めて戦うな。

 ここなら人目はないし、ゴブリンキングのときのようにチマチマ攻撃しなくてもいいな。

 

「グオオォォォォ‼」

 

 中々の迫力だ、一般人が出会ったら腰を抜かすくらいの威圧感を出している。

 興奮しているイエティが殴りかかってきたのでこちらも負けじと攻撃をする。

 

「悪いがお前はお呼びじゃないんだよ! 三人を襲う気ならとっととくたばりな‼」

 

 そう言ってイエティに向かって思いっきりプラズマキックを叩き込んでからついでにプラズマキャノンを撃ち込む。

 

「グオォ⁉」

 

 三メートルはあるイエティの巨体が吹っ飛び、山の斜面に大きな穴をあけながら止まり、追撃のプラズマキャノンが直撃する。

 

「チッ、仕留め損なったか」

 

「グオォ……」

 

 残念ながらプラズマキャノンでも大火傷した位のダメージしか与えられなかった。

 Aランクなだけあってあのゴブリンキングよりも硬いらしい。

 イエティがこちらに掴みかかってきたので負けじとこちらも手を掴む。

 しばらく押し合ったのち、イエティを突き放してから胸部にプラズマパイルを突き出す。

 

「プラズマブレイクァァァ!」

 

「グオォォ!?」

 

 そして、痛みで怯んだイエティを空に投げ上げた。

 

「でりゃァァァ!」

 

「グオォォォォ⁉」

 

 そこに、アイザ達が乗ったAT-1フライヤー改が発射したプラズマミサイルが着弾、爆発する。

 ミサイルによってさらに大きくなった傷に向かって僕は止めの一撃を放つ。

 

「プラズマァァ、ビーム!」

 

 イエティの向かって突き進んだプラズマビームは見事、イエティの胸部に風穴を開けた。

 イエティは地面に落下し、絶命。

 今回は素早く戦闘が終了した。

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