異世界迷宮でプライドを   作:ブラック微糖

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026 周回

 

   アンドリー南の迷宮

    第3階層 待機部屋

 

 気分転換には甘いもの、とは言うが姉妹はかなりご機嫌である。

 カロリー爆弾なので食べ過ぎれば太ると説明したらダンジョンで頑張る所存らしい。

 

 二人とも痩せすぎなので少しは肥えても問題ないとは思うが、それは男性の基準だ。

 女性の基準では、骨と皮のような体が痩せていると聞いたことがあるので難しい。

 

 お持ち帰り用も買ってしまったので、ダンジョン労働を強いられているのだ!

 

「午後はボス周回を試してみたい。先ずは3階のホワイトキャタピラーを試す」

 

 第1階層の蟻が候補だったのだが、蟻酸の回収が面倒くさい。

 第2階層の蜘蛛は、スキルカードが残念なのだ。

 

 第3階層は開幕の糸攻撃が面倒だったのだが、魔法使いがあると話が変わってくる。

 

「ボスを倒して移動魔法で直接待機部屋に戻るを繰り返す。ライラーはドロップアイテムの回収、ルウは他のパーティーが来ないか気配を探っててほしい」

 

 BP        0/117

 ボーナス武器6   63

 結晶促進化32倍  31

 5thジョブ    15

 ステータス俊敏    2

 詠唱省略       3

 ワープ        1

 鑑定         1

 キャラクター再設定  1

 

    アンドリー南の迷宮

     第3階層 ボス部屋

 

  ホワイトキャタピラー LV3 

 

 

 ファイアーウォール!

 

 ボス部屋に入ると、開幕の糸攻撃を炎の壁で燃やし尽くす。

 そして先行するライラーに意識が向かった瞬間に、ラッシュを叩き込んで一撃で倒す。

 

   

 

 ライラーがシミターを持っていない方の手で素早く絹の糸玉を拾うと、俺に続いてワープゲートを潜る。

 

   アンドリー南の迷宮

    第3階層 待機部屋

 

「何か思っていたよりも効率が悪いな」

 

 1周3分もかからないが、数回繰り返すと効率の悪さに気が付いてしまう。

 先ずはMP効率。壁魔法+ラッシュの消費MPが一撃で回収できるMPよりも僅かに多いので休憩が必要になってくる。

 次に壁魔法。開幕の糸攻撃を防ぐ都合上、敵との射線を塞ぐように出現させるため迂回する手間と時間が発生する。

 

 ステータス俊敏に振っていたBPを自然回復増加にしてみたがほとんど効果を感じられない。

 せめてもうレベル1あがれば自然回復2倍にできたのに、妖怪1足りない。

 

「一度、第4階層を試してみてはどうでしょう?」

「コボルト、です」

 

 最弱のコボルトケンプファーとはいえ第4階層のボスを一撃で倒せるのか?

 ラッシュで倒せなくても、開幕ファイアーボールを一発当てれば倒せるかもしれない。

 

「試してみよう」

 

「頑張ります!!!」

「頑張る、です!!!」

 

 あまりに気合の入った姉妹に、異世界きな粉にヤバい成分混ざってる?と心配になってきた。

 

   アンドリー南の迷宮

    第4階層 待機部屋

 

 実はボス部屋を発見していたのだがコボルト1匹探すために中間部屋に行き、あの魔物部屋に繋がった。

 

 アンドリー南の迷宮さんの殺意には感動する。

 絶対、いつか攻略(ころ)してやる。

 

 さすがにあの後に挑戦する気力は無く、ボスとの戦闘は初見である。

 

    アンドリー南の迷宮

    第4階層 ボス部屋

 

 最初は様子見なので、パーティーにルウを加えたままボスに挑戦する。

 

「来ます!」

 

   コボルトケンプファー LV4 

 

 コボルトよりも筋肉質で、手にはナイフではなく大鉈みたいな剣を持っている。

 

 ファイアーボール!

 

 挨拶代わりに火球を飛ばすとコボルトケンプファーが避けられるはずもなく顔面に直撃して炎上する。

 火を消そうと暴れるボスをラッシュで斬り飛ばす。

 

   コボルトフラワー 

 

 小麦粉。見た目は塩の欠片と同じだが、通常の小麦粉に混ぜてパンを焼くと美味しくなる。

 上位のコボルトイエーガーがコボルトスクロース=砂糖を落とすが、これはWEB版と書籍版で逆転しているようだ。

 個人的には砂糖の方が高価なイメージがあるのでこれの方がしっくりと来るが。

 

 散々、原作原作と言っているがWEB版、書籍版、漫画版、アニメ版と微妙に差異がある。

 見たことはないが修正前WEB版?もあるらしくて、この世界も含めて似たような違う世界(パラレルワールド)と考えるしかない。

 

「問題なさそうなので周回してみよう」

 

 コボルトスレイヤーに俺はなる!

 

    アンドリー南の迷宮

    第4階層 待機部屋

 

「そろそろ夕方の鐘の時間です!」

 

 待機部屋に戻るとルウが大声で呼び止める。

 結局、他のパーティーが来る気配すら無かったらしい。

 

 俺が魔結晶を取り出すと、姉妹の目が丸くなる。

 

「みどり、です」

 

 手の平にある魔結晶の色は緑色、これだけで1万ナール=金貨1枚に相当する価値がある。

 

 魔結晶は魔物を討伐すると魔力が貯まっていく。

 ギルド神殿のエネルギーとして使われるそうだが、1魔力=1ナールの金額で売却できる。

 0~9が黒色、10以上で赤色、100以上で紫色、1000以上で青色、10000で緑色になる。

 10万匹分で黄色、100万匹の白色は100万ナール=白金貨になる。

 

 ボス1匹は2分未満で周回できる。

 ボスの魔力量は2以上とされているのでボーナス32倍で1匹64。

 1時間で30匹倒したとすると1920匹分、昼食を早めに食べて5時間近く周回して1万匹に達することができた。

 

 64倍にして更に効率化しても1日4~5万ナールが限界な気がするなぁ。

 

 いや、武具の値段が高いので感覚が麻痺するが安いパンが1万個近く買える値段だわ。

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