異世界迷宮でプライドを   作:ブラック微糖

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047 弩級

 

  アンドリー

  商店通り

 

 奴隷商館を去ると、先ずはアビィに革の靴を与える。

 

「奴隷に装備品は勿体ないです」

 

「俺の命令は素直に聞いといた方がいいぞ」

 

 一番奴隷から猫パンチが炸裂する前にアビィが靴を履いた。

 長靴のようなサイズ感だったが、一瞬で子供靴サイズにフィットした。

 

 いつ見ても装備品のサイズ調整はファンタジーしている。

 

 服は新品の服でもいいのだがそれはエルカトルも加入した後にしよう。

 

「中古の服で悪いが、とりあえず服と下着3着ほど買って着替えてくれ。ルウ、迷宮に行くので動きやすさ重視で頼む」

 

「一番奴隷にお任せください」

 

 ルウが豊かではない胸を張るのでアビィの服を姉妹と一緒に選ばせる。

 

 貧乳と微乳と無乳が仲良く並んでいる。

 もしかして胸囲が一番あるのはエルカトルでは?と考えていると服を選び終わったようだ。

 

「早かったな」

 

「種類があまりありませんので」

 

 ドワーフの服は子供服サイズと兼用なので成人女性が着れるものは限られてくるだろう。

 

 二十歳の成人女性に子供服を着せる……、そういうプレイではない。

 

 アビィは地味な色の小さな服を選んできたので購入した。

 彼女が店の隅で着替える間に、ルウが近づいてきて耳元で囁いた。

 

「避妊の必要はありませんが、初めてのお情けは一番奴隷にお願いいたします」

 

 人間耳の方が真っ赤なルウさんはずるいなぁ。

 確かに第12階層まで待たなくてもアビィには手が出せる。

 

 そこまでお願いされると最初はルウを選ばざるを得ない。

 

 まぁ、アイテムボックスにある避妊薬を使って初回を済ましてあとはアビィで!というのはあまりに節操がないよな。

 

 アンドリー南の迷宮

   第1階層

 

 例の食堂で早めの昼食を済まして、さっそくダンジョンに潜ることにした。

 

 揚げパンを注文して油が少ないからと一度は断られたが、こちらからオリーブオイルを提供すると提案したら了承してくれた。

 

 食材系をアイテムボックスを残している影響で容量を圧迫している。

 エルカトルを探索者にして保管してもらうのがいいかもしれない。

 

 探索者は冒険者や料理人に派生できるのでその辺は将来的にどちらになりたいか本人と相談しながら決めよう。

 

 ボス部屋で拾った革の装備一式を残しておいたのでアビィに装備させる。

 

 激情のシミターをアイテムボックスに収納した際に表示は「シミター」だったので気が付いたが、同じ武具であればスキル有無・スロットの有無関係なく同じ枠に収納できるのだろう。

 

 収納してスキル付きだと分かるのならば武器鑑定や防具鑑定が死にスキルになってしまう。

 

 厳選作業が好きな人はパーティー全員を同じ防具で統一するだろうが、そこまでするのは真の効率を求める者だけだろう。

 

 シロウ・トラシマ

 探索者LV24/狂戦士LV16/戦士LV23/剣士LV22/魔法使いLV20

 

 ルウ   巫女LV17

 ライラー 剣士LV11

 

 アビィ  村人LV2

 装備:革の帽子、革の鎧、革の手袋、革の靴

 

 本来であれば鎧の防具は着用者にフィットする関係で体の線が出るので女性が着るものではない。

 実際、彼女は平坦であった。

 

「……この世の不条理が憎い」

 

 奴隷は与えられた防具を着るしかないのだ。

 

「大丈夫です、あんなものはダンジョンでは必要ありません」

 

「飾り、です」

 

 原作と同じシチュエーションなのだが、姉妹が言うと謎の説得力があるなぁ。

 エロい人はそれが分からんのです。

 

「武器はどうしようか、今日は後ろで待機させる予定だが何か持っておいた方がいいか」

 

 アイテムボックスを探るが、何か予備の武器はあっただろうか?

 聖剣は俺のメインウェポンなので却下。

 ぁ、これがあったか。

 

  クロスボウ 〇 

 

 盗賊の親玉が使っていたクロスボウ。

 これも騎士団に提出し忘れた物なのだが、アイテムボックスに入れたままになっていた。

 

「しかし肝心のボルトがないな」

 

「これはクロスボウですか、確か毒針で代用できたはずです」

 

 ドワーフが見ても珍しい様子のクロスボウの店売りのボルトは高い上にアイテムボックスに入らないゴミ仕様だったので買っていない。

 

 だが毒針は食材ではないので全て売却してしまった。

 レベリングついでに集めるしかないかぁ。

 むしろ先延ばしにしていた暗殺者の条件を満たしておくべきだな。

 

「アビィは将来的に鍛冶師に就いてもらう予定なので、探索者になってもらう」

 

「……なれるかは分かりませんが」

 

 アビィ 村人LV2→探索者LV1

 

 鍛冶師は才能があるドワーフだけがなれるとされているので返事に自信が無い。

 

 しかし村人LV2は低いな。

 5歳のアンリ?ちゃんと同じレベルということは、あまりダンジョン外の魔物を狩る必要のない生活をしていたのかもしれない。

 

  ニートアント LV1 

 

 ファイアーボール!

 

 1階層の魔物は魔法でワンパンだった。

 お前の主は強いだろう?とドヤ顔でアビィを見てみた。

 

「ぇ、なんで魔法……こわ」

 

 説明してなかったので普通にドン引きされただけだった。

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