【求】ハーレム【譲】世界   作:かりん2022

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その頃の春兎

ふおおおおおおみーつーぐーぞー!!!!!

 

マイビッグエンジェル夏油傑の為なら俺は! 俺は!!

 

だからまた猿って呼んで、ふみふみしてくだされ!!!!!

 

って事で、俺はレベルアップを試みる事にした。

生産職の為の合同レベル上げの会はマジで地獄だったからな……。

いっそ、どこかに所属しちまえばいいのか?

でもどこもすげーブラックっぽいんだよな……。

 

このご時世、いまだに錬金術師にポーション作りを強要して義務だと抜かす奴が大勢いる事に呆れてしまう。

錬金術スキルは売ってやったんだからポーションよ広まれー!

 

この際だから、やっぱ攻撃スキル取るかな……。

電撃スキルを取って、部屋でプニすら相手に軽く練習。

 

ソロでダンジョンに挑戦しようとセキュリティバッチリのマンションから念の為、変装して出る。

 

「奇遇じゃん、えーと、春兎くん? 買い物? あっこれからダンジョン? 付き合うよ!」

 

 マンションから出て1分もしないうちに肩に手をかけられ、親しげにフードを取られる。ゾッと背筋が泡だった。

 

「いや誰? つか誰。いや興味ない。あっ 忘れ物したんで帰りまーす」

 

 最終的にプニすらを相手と自分の間に召喚して逃げた。治安やっっば!!!

 

 

 

 

 

Q:生産職ですが、レベル上げする方法教えてください。

 生産職専用のマンションに住んでます。マンションから出るだけで勧誘されます。生産職用の合同レベル上げツアーは勧誘が凄すぎて行く気にならず、どうやってレベルを上げればいいですか?

 

A:大人しくギルドに所属しましょう。いいギルドを選べば安全です。自分の目に自信がないなら国直轄のギルドおすすめ。

 

Q:国の直轄ギルドって毎日ポーション作成させられるって聞きました。週休5日なところはないですか?

 

A:ないですね。週休は大体半日が平均です。大人しくポーションを作りましょう。

 

 

 

ネットを見て、俺は絶望した。この世はお先真っ暗だ……。

週休5日は冗談だが、週休半日ってマ? ありえんだろ。

そんなだったら流石に問題になるはず……いやでも、捕まってるなら情報発信もできないか。

ブラックだってネットで喚いてるのはまだ幸せな方とかってマジ……?

 

いやでも、ねーわ。生産職なんてめちゃくちゃ稼げるはずなのに、左うちわですガハハハハ、なんて書き込みマジで全く見ねーんだわ。

 

生産職になりましたってフレッシュな書き込みは見た事あるが。

 

 

 

 

 

 

 

 

……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えっ もしかして真面目に詰んでる?

生産職だってバレたり生産職専用のマンション住んだ時点で詰みだった?

そんなバカな。

絶対にギルド所属にはならないと決意を新たにしつつ、悩んだ末に転移スキルを取得する事にする。複数のスキル取得は推奨されないんだけど、背に腹は変えられん。

 

これ使って直接ダンジョンに転移しよう。

 

そうしてダンジョンに来て、レベル上げ。

しかし、低レベル帯で電撃でチマチマ敵を倒していると、これまた勧誘がすごい。

 

「雷使い? いいじゃん、俺のパーティに入れてやるよ!」

「間に合ってます」

 

まじか、なんなら勧誘されないんだよ。

そんなこんなで苦労をしつつも、レベル上げをすると、スキルメイカーが成長した。

魔石一個でスキル一回使えるスキル石、魔石10個でスキル複数回の消費アイテムのスキル玉を作れるようになったのだ!

なので新しく商品を作る事にした。

福袋だ。

代金は商品未登録の魔石1000個。一律、虹色のチケットである。

ゴブリンの魔石を1000個投入とか絶対やってきそうだからね。

当然の処置だ。

それに、新しい魔石が手に入ることで、こちらも新しいスキルを作る事ができる。

むやみやたらと広めるわけにはいかない商品ができることもあるからね。

商品化の前に試せるのは助かる。

 

そんなわけで、スキル石20個、スキル玉5個、スキルオーブ1個の福袋を売った。

めちゃくちゃ売れた。

 

福袋を国が一旦買い取り、めぼしいものを取ってから国民に売り捌くという福袋の意味を問いたくなる無慈悲な行為も行われている。

 

一度売り場に行ってみたが、あまりにも強面のバイヤーっぽい人ばかりで諦めた。

 

その日もダンジョンに入ると、ピンチのイケメンにあった。

 

「わあああああああああああ!!!」

 

 無論助ける。というか普通にイケメンでなくとも出来る範囲で助けるが。

 俺自体、安全マージンをかなり取ってるので、自分の身も守れないというような事態には陥らないのだ。人間が絡む場合を除く。

 そもそも相手はプニスラ。油断しても負けない。

 

「サンダー!」

「ピギュー!」

 

 爆散するプニスラ! 俺、勝利!

 

「あ、ありがとうございます」

「気にするな、俺はイケメンの味方だ!」

「なんですか、それ……いっつ」

 

 イケメンは笑った。そして足を押さえる。

 プニスラの攻撃で負傷って逆に才能あるぞ!

 

「送るか? 食事一回分でいいぞ」

「すみません、お言葉に甘えます」

 

 ポーションを渡す方が楽なのだが、それはしない言わない。

 噂が広まったらポーション当てにされちゃうからね。

 それと同じく、ただとも言わない。1階層の奥という、御礼とか護衛とか必要か? 微妙な位置なのだが、まあ安物を選べば良かろう。

 

 面倒な事だが、基本的に善意は悪意に駆逐されるのだ。

 

「僕は晶と言います」

「俺は春兎」

 

 コンビニのパンを食べながら、軽く自己紹介をする。

 

「僕、ダンジョンで一旗あげるのが夢で! お金を貯めて、今日ダンジョンに入場したんです。両親も事故で、今、叔父夫婦のお世話になってて」

「お金を貯めて、ダンジョンに入場……?」

 

 今出ちゃいましたが? そしてダンジョンって千円で入れるが???

 

「でもダメですね。僕って全然才能なくて。あなたがさっき言ってくれたように、顔しか取り柄なくて。だから……だから、このままだと、学校卒業したら、僕、売られちゃう……あと1ヶ月しかないのに……」

 

 くっそ重い事情来ましたが!? こいつまだ学生ぞ? イケメンってほんと大変だな!??

 

「話は全てわかった! 俺と援交しよう!」

「え、援交?」

「ダンジョンデートをするんだ。費用は全部俺持ち。エスコートも完璧。だってデートだからな!」

「ダンジョンデート? エスコートってもしかして、レベル上げの手伝い?」

「君は頑張ってスキルを磨いて、自分で自分を買えるよう頑張るんだ! ちなみに、借金とかはあるのか?」

「その、学校卒業までに養育費を1000万用意しないと、住み込みでそっち系のお店で働いてもらうって」

「やべーじゃん。すぐ家を出た方がいい。1000万も住む場所も生活費も用意する。そうだな、君の人生で一番美しい時代、10年間をもらおう! それが終わった時には独り立ち出来るようにするんだぞ! 金返せなんて言わん。その間、自分を磨くと同時に俺も楽しませろよ! 法令に違反しないように、えっちじゃない方向でな!」

 

 何言ってるんだ俺は。

 でもこいつ、若干夏油傑に顔立ちが似てるんだよな。

 何よりイケメンは国の宝である。

 あと、晶の叔父は普通に訴えられていいのでは?

 ダンジョンがある分、かなり治安悪いんだよな、この世界。

 

「ぼ、僕は……知らない人よりも、僕を助けてくれた人に僕を売りたい。それで、その代金で、僕自身を買い戻したい!」

 

 よく決断した!

 

「よし、じゃあ、このままスマホとセキュリティのしっかりしたマンションの契約に行こう!」

「はい! え、セキュリティ?」

「君、もしかして既にやばい人に見染められてるかもだから。1000万用意できなくばそっち系の店で働けはやべーって。それぐらいの金額で既に売られてそう」

「うう、すみません」

 

 ということで、俺はスマホの契約をして、マンションの契約も二部屋にした。

 やべーギルドから守ってくれてる、実績あるマンションは自分の住んでる所しか知らなかったからな。

 流石に初対面を自分の部屋に招くほどイカれてない。

 

 マンションの管理人さんに相談して、弁護士を紹介してもらう。

 案の定両親の財産奪われたパターンだったのだが、そこで逆に2000万払って完全に絶縁させていただいた。

 なぁに、俺のアイテムボックスには一億で売れる錬金術のオーブがダースである(売れないけど)!

 

 身の回りの物を発注し、毛布が一枚(流石にそれは俺が寄付した)の何もない部屋では何もないのをいい事に、プニスラを召喚して晶くんに倒させた。

 

「ふわ、僕の、僕のスキルはパティシエです! ママとしたみたいに、またお菓子作りしてもいいんだ!」

「違うよ」

「えっ」

「君の目覚めたスキルは錬金術とパティシエと電撃だよ」

 

 そういって、俺はスキルオーブを二つ、晶くんの手に押し付ける。

 

「えっ」

「トリプルスキルは珍しいよ、良かったね!」

「えっ ええー!」

「しっかり稼げるようになろうね」

 

 って事で、プニスラを倒す方法、錬金術をビシバシ叩き込む。

 援交している以上、マンション内のエステにも通って自分磨きをしてもらう。

 

 晶くんはめちゃくちゃ頑張った。

 そして、ポーションドロップ……要は舐めてると回復する飴を開発した。

 それは飛ぶように売れて、晶くんはあっという間に……ではないな。戦闘の才能が無さすぎるのだ、晶くんは。プニスラすらも安全に倒せるようになるまでだいぶかかったし。

 とにかく、晶君は独り立ちしたのだった。

 

 ちなみに、叔父夫婦はやっぱりやばそうな所と契約していたらしく、晶くんの元にはうっふんあっはんな叔父夫婦の息子さんのビデオレターが届いた。

 

 その夜は怯える晶くんと共に震えて過ごした。

 

 ダンジョンでも、人間に襲われかけた事が数回ある。

 晶くん案件である。

 もはや近付くものは敵と思えの領域。

 しかも判明した晶くんに懸想するやべー奴はクラスメイトだったという衝撃の展開。攫われた晶くんを助けるのめっちゃ骨が折れた。

 

 そうこうするうちにあっという間に時が過ぎ、俺は久々に愛する俺の真・教祖様に会いに行く事にしたのだった。

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