俺がISに乗れることが分かって数日、俺はIS学園に実技試験の為に向かった。
一応俺は高校を卒業しているのだが、保護の為、IS学園に入る事になった。
まあ、正直面倒な事この上ないが、どの道就職先は
一人目の織斑一夏は未だ所属先で委員会が揉めているらしいが、俺のは、ウチ、つまり新星インダストリーの企業代表となって、テストパイロットとしてデータを流す事になった。なので、国籍などはそのままにされている。
新星インダストリーにとってはISも多くある事業の一つでしかないので、ここでのデータが流れる事を大した問題にはしていない。なぜならウチの強みの一つは一つの事業が生み出した新技術を別の分野で活かす応用能力の高さだからだ。
さて、新星市からIS学園まで公共交通機関を使うと乗り換え時間を含めておおよそ4時間の移動となる。移動が非常に億劫だ。テロの危険もある。なので会社の上層部が考えた移動手段は、
「イーーーーーッヤッホーーーーー!」
俺が操縦するVTOLでの移動だ。新星インダストリー試作戦闘機の一つ試作17号機、
これで、他の飛行機にぶつからない超高高度で一気にIS学園に向かう、早いし、周りに被害は及ばないしでこの案が採用された。
「ふう、テンション上げ過ぎたな。さて、もうすぐだな」
コックピットで一人そう呟いたら、
『えー、そちら、大村勇君の搭乗機ですか?』
と通信が入った。
「はい、そうっす。それで、俺は何処に降りればいいんっすか?」
『えーっとですね、島の一番南にある第五アリーナにお願いします。一応新星インダストリーから送られてきたガイドビーコンを出してあるので確認しておいてください』
「了解っす」
ビーコンを確認し、機体を降ろす。正直、機体を降ろすのが一番神経を使う。ガイドビーコンと共に会社が送った空母への着艦に使われるアレスティング・ワイヤーが用意されてるけど、大体の空母には三本はあるのにあそこには一本しかない。……俺の腕を信頼してくれてんのかね? そんじゃ、降りますか。
エンジンのスロットルは開けたまま、降りていく。そして、着地し機体後方のアレスティング・フックにワイヤーを引っかけて、急制動をかける。言うだけなら簡単だが、『制御された墜落』とまで言われる空母の着艦と同じ方法だ。尋常じゃなく難しい。
まあ、それを何とかするのが俺なんだけどね。
「ふう…。さて、どうすりゃいいのかな~」
ナイトメアから降りて俺は迎えを待つ。アレが出来てりゃ、こんなギリギリの着陸する必要なかったんだけどな~。まだ、実験中で、外部に公開は不味いらしいからな。
「待たせたな」
そう言って出てきたのは黒いスーツに身を包んだ女性。恐らく彼女を知らない日本人は居ないだろう。
「お久しぶりっすね、千冬さん」
「ドイツ以来か、大村」
俺がこのスーツの女性、『ブリュンヒルデ』織斑千冬さんに出会ったのは一年ちょっと前にドイツ空軍との演習の時に出会った。その時俺は彼女が教えていた部隊と戦う事になった。もちろん結果は俺の勝ち。
その時知ったのだが、新星インダストリーと関わりの深い国はIS乗りになった時に俺達スカル隊の事を知り、世の中こんな奴等が居るから油断をするな、精進しろと注意を促すらしい。が、大半は実際見るまで半信半疑らしい。まあ、俺達の演習の映像なんて簡単には手に入らんし、仕方ないわな。
「んで、俺は何をすれば良いんっすかね? 呼び出されただけで聞いてないんっすよ」
「実技テストをしてもらう」
「いきなりっすか……。拒否権は?」
「ある訳無いだろう」
「少し無茶じゃないっすかね? 戦闘機ではプロでもISは素人っすよ」
「上からの指示だ。とっととデータを寄越せとな」
「政府……じゃなくて、委員会の一部のオバサン共っすね。女尊男卑主義者の」
政府のお偉方は俺の所属である新星インダストリーの実力をよく知っている。世界でも5本の指に入るほどの大企業。ひとたび恨みを買って、すべての当社の製品の流通を止めてしまえば国が干上がる可能性もある。
「……私からは何も言えん。まずは更衣室に案内する。その後、ピットで訓練機を装着しテストだ。質問は?」
「無いっす」
「ならば付いてこい」
とはいうもののISスーツはインナーとしてパイロットスーツの下に着込んであるから、脱ぐだけで良かったのですぐに着替え終わった。
訓練機は日本の『打鉄』とフランスの『ラファール・リヴァイブ』の二択だったから、機動性の高いラファールを選んだ。
それで簡単な慣らしの飛行をしていたのだが、
「遅えな…」
その一言が一番最初に出てきた。
ISは高機動パッケージを付けない限り、音速を超える事は無い。音速の何倍もの速さの世界の住人である俺にとっては物足りない。
「どうですか、ISに乗ってみた感じは?」
反対側のピットから出てきたISを纏った女性がそう話しかけてきた。
多分先生なのだろうが……小さい。小柄で童顔だから、生徒って言ったら信じる。が、ある一か所デカい。どこかは言わないけど。
「遅いっす」
「まあ、自衛隊の戦闘機乗りから移られた方もそう言いますね。スカル隊の方ならそう思うのも仕方ないでしょう。……にしても慣れてますね」
「あー、今ウチで開発中の新型の耐Gスーツ兼パワードスーツの『EXギア』ってのが近い感覚なんっすよ。一応、グライダーに近い感じで飛べますし」
「EOSみたいな物ですか?」
「あんなポンコツと同じにしないで欲しいっす」
EOSとは国連が開発したパワードスーツで正式名称はエクステンデッド・オペレーション・シーカーと言う。
しかし実態は有って無い様なパワーアシスト(しかもバッテリーの関係で基本オフ)、重い機体、反動のデカい火器、露出している生身、そのくせ稼働時間が十数分と欠陥だらけの物だ。
存在は近いかもしれないが、一緒にされるのはムカつく。
「たしかに、ISの操縦感覚に近いってことですし、飛べるみたいですから、同列にするには失礼ですね」
案外毒舌だな、この先生。
「まあ、ISに比べたら玩具みたいなもんっすよ」
EXギアの本質は新型戦闘機の操縦桿兼射出シート兼耐Gスーツなんだし。ISと比べるのは間違いだ。互角になりそうなのはパワー位だ。
「でも是非一度、見てみたいですね。…さて、試験を始めますよ。試験官は私、山田真耶が務めさせていただきます。実技試験は1000あるシールドエネルギーが尽きる前に、試験官のシールドエネルギーを半分にするのが内容です。大丈夫ですか?」
「大丈夫っす」
「では……試験を開始します!」
山田先生の合図と共に試合が始まる。
俺はあらかじめ呼び出しておいた新星インダストリー製20ミリガトリングガンポット『五月雨』で攻撃を開始する。
「『五月雨』は性能は良いんですが反動が大きくて扱いにくいはずなのですが……それを扱うとは、やりますね!」
「単純に男女の腕力の差だと思うっすよ?」
いくらISを動かせるのは女性だけと言っても、筋力などの根本的な男女の身体能力差は(千冬さんみたいな人はともかく)埋めれないし、ISがパワードスーツなので、ある程度身体能力は関わってくる。そういう面では俺やもう一人の男は有利といえる。
俺と山田先生は円軌道を描きながら、距離を固定しての銃撃戦で削っていく。いや、かなり一方的に俺が削られている。
理由は俺が一定速度なのに対し、先生は緩急を上手く使っている事だと思う。この辺が搭乗時間の差だろう。それと、単純に山田先生が上手いのだと思う。
射撃の技量は同等だが、操縦の技量の差が今のダメージ差だ。
色々、急に逆回転にしてみたり、急減速してみたりしてみるものの、それも冷静に対応される。
活路は……接近戦か? でも、直線での突撃は読みやすい。先生ほどの乗り手なら、あっさり対応するだろう。となると、意表をつける機動を取るか、スピードを出すかだけど……。機動よりはスピードだな。そっちの方が簡単そうだ。ただの急加速じゃなくて、それを超えた加速。……ISにアフターバーナーとかあったら楽なんだろうけど。
……やってみるか。まずは意味も無くスラスターを噴かせる。エネルギーの消費は早くなるが、どの道このままじゃじり貧だ。
そして、発生した余分な熱エネルギーを貯め、圧縮させる。加減が分からんからひたすら。機体の強度限界を近いからか危険を知らせるアラームが鳴る。準備完了。後は未来位置を予測して……今だ!
溜め込んだエネルギーを一気に解放する。体は、先生の方向に一気に押し出される。
「なっ!?」
驚きの声を上げる山田先生。意表は突けた! 後は、
「貰った!」
攻撃するだけだ。
「ふぃー、疲れた。考えるとかISで戦うとか慣れんことはするもんじゃないわ。でもま、三年はこれが日常になるし、慣れんとな~」
更衣室に併設されていたシャワーを借りて浴びながら俺はそう呟いた。にしてもさすが国立設備が良いな。
試験はなんとか勝つ事が出来た。が、機体を無茶させ過ぎて、千冬さんに説教食らった。
どうやら、俺が最後に使ったのは『瞬時加速』という機動技術の一つで、タイミングさえ上手くいけば大物食いも出来る技術らしい。試験官だった山田先生は「円軌道からの直線機動の切り替えは基本技術の一つですけど、瞬時加速を含めて上手く扱えてたと思います」と良い評価を頂いた。
俺としては感覚や直感での戦い方が主な俺が考えながら戦ってたって時点で駄目だ。とりあえず早くISに慣れないとな。
まあ、俺の試験は有って無い様なものだけどさ。
シャワーを浴び終えた俺は腰にタオルを巻いて更衣室に戻った。
もし、戻れるなら『ここは女性の園なんだから横着するな』とこの時に言いたい。
なぜなら、何故か俺の居た更衣室に女子がいたからだ。
昔ならともかく、女尊男卑のこの世の中じゃ完全にポリス沙汰の状況だ。これを打開するウイットに富んだジョークは…「先シャワー浴びてこいよ」。いやいや、何なんだ俺!? 一回落ち着け!
落ち着きついでにそこに居る女子を見る。空色の髪に真紅の眼、そして、同じデザインのは世界に三つしかない髪飾り。10年以上前たった一度だけ会って、数時間話しただけなのに、ずっと俺の心に居続けた、会いたいと想い続けた女の子。だから、俺の一言目は決まっている。
「久しぶりだな、カナ」
俺の最高の笑顔と共に贈る言葉。
「うん、久しぶりだね、イサム」
幼い頃と変わらない、いや、より魅力的になった笑顔で答えるカナ。そしてその気持ちが、やっぱり俺は彼女に一目惚れしてたんだと自覚させた。……言うしかねえよな。俺のこの気持ちをさ。
刀奈サイド
イサムの居る更衣室に行ったら、シャワーを浴びた直後だったから、風邪を引いたらいけないので、積もる話は後回しにして、彼は着替えだした。
にしても、イサムには驚かされっぱなしだ。織斑先生とは知り合いだった事もだけど、一番驚いたのは彼がスカルのメンバーだという事。つまり彼はISにIS以外で勝てる人間だという事だ。ISの適性はともかく、空で戦う適性、経験はかなりの物のはずだ。
その一端は実技試験でも見て取れた。彼は知らないだろうけど無意識下で射撃型の機動である『シューター・フロー』での円軌道を描いていた。試験官の山田先生が基本技術が高いレベルで纏まった射撃型だったのもあるだろうけど、本能的に最適な機動を取ったのは彼の才能だと思う。
本能的という意味では押されていた状況を『瞬時加速』を使って打開したのもそうだろう。
何より山田先生に勝った事が驚きだ。山田先生は緊張しやすい人で、それが理由で国家代表は逃したけど、その実力は第二回モンド・グロッソに出ていてもおかしくないレベルだ。その事は代表候補生になって一番最初に後輩として色々教わっていた私は良く知っている。今でこそ、実力も上がって、専用機を貰ったけど、同じ条件で戦ったら今でも勝てるかは怪しいくらい。
それにしても……真剣な表情のイサムもカッコ良かったな~。
実際会ったら、身長も180くらいあったかな? 凄くカッコよくなっていた。体もがっしりしてるし、細身のアルトとはまた違ったタイプのカッコよさだ。
パッと見凄く大人になっていたけど、「久しぶり」と言った時に見せた笑顔は昔の面影があった。……自分のことながら、一回だけの事をよく覚えている物だと思う。それだけ、イサムとの出会いは私にとって大きなものだったって事だ。
「カナ、着替え終わったから向いていいぞ~」
……さて、長い間の私の想いに決着を着ける時が来たみたいね。
「久しぶりよね、あれからもう10年以上になるのよね」
「そうだな。……あの時は悪かったな」
「仕方ないよ。家の都合だったんでしょ? アルトとシェリルから聞いたわ」
「そうか。……ん? 何で、カナが二人を知ってんだ?」
俺と会った日、二人は俺をそっちのけで遊んでたんじゃ…。
「イサムがいなくなった後、一人であの公園に行ったら話しかけてくれてね。そこで友達になったの。特にシェリルとは親友って言っても良い間柄よ」
「んだよ、アイツら言ってくれたら良いのによー」
ムカついたから、今度古いネタ持ち出してからかってやろう。
「私が止めてたんだ。ゴメンね」
「まあ、良いけどさ。にしても、まさかカナとここで出会うとは思わなかったぜ。制服を着てるって事は生徒なんだろ?」
「それはこっちのセリフだよ。まさか、二人目がイサムだったなんてね。しかも、代表候補生になった時に管理官に言われた、スカル隊の一員だったなんて。織斑先生に聞いた時はびっくりしたよ」
「って、代表候補生なのかよ! すげえじゃん。にしても、管理官って未沙さんだろ。あの人ならスカルも良く知ってるだろうからなあ」
「何で? ていうか、何でイサムが未沙さんの事知ってるの?」
「そりゃ、未沙さんの旦那さんがスカルの一員だからだよ。俺の先輩だし」
日本政府のIS代表候補生管理官、一条未沙さんは新星インダストリーテストパイロット兼アグレッサーチーム『スカル隊』所属一条輝さんの奥さんだ。俺も何度も会った事がある。
「へえー、だから、スカル隊の演習映像なんて持ってたんだ。日本とアメリカは代表候補生になったら、絶対にスカルの演習映像を見るって言ってたし、もしかしてアメリカにも未沙さんみたいな人が居るのかな?」
「ウチの大口の契約がその二か国だからな。それにスカルは今、7人だけど、経歴不明の一人を除けばアメリカと日本が半分ずつだからなー。他の国に比べて手に入りやすいってのもあるだろうなあ。って、忘れてた、めっちゃ居るわ。関係者が」
「誰? 私の知ってる人?」
「知ってるはずだぜ? だって、アメリカの前国家代表で第一回と第二回の機動、射撃部門の『ヴァルキリー』で一応第二回の『ブリュンヒルデ』だし」
「それって、ミリア・ファリーナ・ジーナス!? 超大物じゃん!」
「これも未沙さんと同じだな。旦那さんが居るんだよ。ウチに」
ミリアさんの旦那さんはマクシミリアン・ジーナスさん。皆には愛称の『マックス』と呼ばれている。腕利き揃いのスカルの中でも1,2を争う腕利きだ。ぶっちゃけ、俺の対マックスさんの模擬戦勝率は3割程度。つーか、先輩達には負け越してる。
ちなみにシンさん、輝さん、オズマさんでギリギリ4割に届かない位、イワノフさんが三分の一位、それで隊長がマックスさんと同じくらい。この辺はスカルのメンバー全員一致で『腕じゃなくて、経験の差』と言ってもらってる。場数を踏めば勝ち越せる日も来るというのが満場一致の俺への評価だった。まだまだ頑張らないと。
天才同士惹かれあうのか、ミリアさんも凄腕のIS乗りで、今の所『ヴァルキリー』最多受賞者で、第一回総合部門決勝のVS千冬さん戦は今でも伝説の死闘と言われている。
一応、公式には第二回の『ブリュンヒルデ』だけど、千冬さんの棄権による棚ぼただったので、本人は受賞を拒否しているので、一般的に『ブリュンヒルデ』と言ったら千冬さんを指す。
ミリアさん負けず嫌いだからなあ。
マックスさんによると、ミリアさんとの出会いはゲーセンでのシューティングゲームの得点の争いをした所かららしいし。
ちなみにミリアさんの異名は『ミセス・ヴァルキリー』。一回二回を通して唯一の既婚者の操縦者だから。……つーか、ミリアさんもマックスさんも何年か前から時間が止まったように容姿が変わってねーんだよなあ。
「世間って狭いね…」
「案外な。そういや、どうしてカナがここに居るんだ? さっき試験前に山田先生がこのアリーナ貸切って言ってたけど?」
「それは……私がイサムに会いたかったから。会って伝えたい事があったから。ただそれだけのために私はここに居るの」
これは……俺の自惚れでなければカナは俺と同じ気持ちって事だと思う。ええい、腹を括れ、俺! 当たって砕けろ!
「私は…」
「ちょっと待った。そこから先は俺に言わせてくれ。カナ、俺はお前が好きだ。初めて会った時からずっと。最初は自分の気持ちはっきりとは分かんなかったし、あんな別れ方したから、自覚してからも意味ないもんだと思ってた。でも、神様は粋な計らいしてくれて、こうやってまた会う事が出来てさ。ならさ、言うしかないだろ? 俺のお前が好きって想いを、愛してるって想いをさ。……カナ、お前の気持ちを聞きたい」
「私は……私も! イサムが好き! ……イサムに忘れられているかもとか、イサムは私の事どう思っているんだろうとかで、一歩を踏み出せなかった弱虫な私だけど、この想いは、イサムが大好きで愛してるって想いは本物。この気持ちの大きさだけは誰にも負けない! 君の隣を誰にも譲りたくない!」
カナの答えを聞いて俺は思わず、彼女を抱きしめた。普段も割と感情で動くけど、折角長い時間を経て初恋が実を結んだんだから、思うままの行動をしようと思う。
「……現実だよね? ……夢じゃないよね?」
「ああ、俺もカナも今ここに居る。……心配なのか?」
「少しね」
「どうすりゃいい? いや、違うな。カナはどうしてほしい?」
「キスして」
即答かよ。まあ良いけどさ。
「A-OK」
俺はそう答えた。
俺達はどちらからでもなく近付いて行く。そしてお互いの唇と唇が触れ合う。女性経験も百戦錬磨の隊長からみたら下手なキスだろうけど、んなもん俺は知らん。
これは彼女の不安を取り除くのと、俺達のお互いの気持ちをぶつけて確かめ合う為の行為だ。
お互い満足したのか、俺達は離れた。……顔が熱い。
「そ、そういえばさ」
「ど、どうしたんだ?」
まだ、恥ずかしいのか、言葉が若干どもる。
「A-OKって何?」
「あー…俺の口癖みたいなものだな。Aは最高の、逆にZは最低のイエスを表すって感じ。あんまZは言わねえけど」
「へえー。……私とのキスは最高なのね」
「そりゃ、まあ…な」
つーか、好きな人とのキスを嫌がる奴なんかいるのか?
「っと、もう帰らねえとな」
「そうだね……」
そう呟くカナの顔はかなり暗い。まあ……前別れた時がアレだったから仕方ないか。
「カナ」
「何、イサ…」
俺の方を向いたカナの不意を突いて、俺は軽くキスをした。
「心配すんな、前とは違うんだ。俺はここに戻って来る。さっきのは指切りの代わりだ」
「……イサムって案外キザだね」
「彼女の前でくらいかっこ付けさせてくれよ」
「そんな事しなくてもイサムはカッコいいわよ。…でも、指切りならどっちか一方からだけじゃ意味ないよね?」
そう言ってカナは俺の唇を奪っていく。
「待ってるよ、イサム」
まあ、解決できたか。そんで別れの言葉は決まってる。
「おう、またな、カナ!」
「うん、またね、イサム!」
笑顔で俺を送り出してくれるカナ。その笑顔を見れただけで今日は良い日だったと思えるとは、俺も現金なもんだよ。
んで、帰りの機上の事、一つ大事な事を忘れている事に気が付いた。俺、なんでカナと連絡交換しなかったんだよ。数時間前の俺のバカ野郎……。
話にすると五話。しかし、作中では10年。端折りましたね~。
ナイトメア
出典 『マクロス7』
マクロス7におけるライバル機? ガンポット用のビームアダプターは勝利のフラグ。
その他にも赤く塗られたり、ドラムセットを積んだりしている。
また、マクロスFにて発展機のナイトメアプラスが登場。しかし、こちらは主にやられ役である。
EXギア
出典 『マクロスF』
操縦桿兼射出シート兼耐Gスーツを兼ね備えるパワードスーツ。扱いが難しいが便利。
スカル
出典 『超時空要塞マクロス』『マクロスゼロ』『マクロスF』
マクロス世界におけるエース部隊の代名詞。部隊章は海賊旗、もしくは牛の頭蓋骨。
本作の設定している7人のほとんどが原作のメンバーである。
次回からIS学園でのお話が始まります。