シータ(偽)で二代目仮面ライダーベイク   作:マ寿司ターロゴス

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続きを期待される方がおられたので、一応軽く考えてた部分だけ文字に起こしてみました。
これ以降はマジでなんも考えてないですけど


冷たいも冷たいも甘いも全部こっち来た(過去形)

「酸賀ぁッ!!」

 

フラッペカスタム!シャリシャリ!

 

「シータッ!」

 

ブリザードソルべ!ヒエヒエ!

 

「まだ生きていたか」

 

プティングヴラムシステム!

 

………。俺なんか悪いことした?

 

どうして……どうして……連日連夜仮面ライダーに襲撃されなきゃ行けないんですかぁ…?

 

ビヨンドバイオロジー!ベイク!

 

あぁそうだよ!その度にこのベイクとか言うらしい仮面ライダーに変身して応戦したよ!

明らかにヒーロー側っぽいライダー達に襲われまくったし、さぞかし大変なことやらかしたダークライダーなんでしょうねッ!(ヤケクソ)

 

「……てか、そもそもの話……まさか、この世界が、仮面ライダーの世界だったとはな」

 

正直めちゃくちゃ驚いた。あの茶色いライダーが腰にいかにもなベルト巻き付けた時点で「おっ?」とは思ってたけど、まさかその三人が一人残らず襲いかかって来るとは思いもしなかったわ。どんだけヘイト稼いでんだよ前任者。

 

「ヤミィ」

 

「あぁ、うん…疲れたよ。マジで……」

 

本当に、ガチで、めっちゃ疲れた……

 

茶色いライダーにはめちゃくちゃ撃たれるし、青いライダーには凍らされるし、黄色いライダーにはめっちゃ射抜かれた。

 

三人それぞれテンションは違うけど、全員共通で逃がさねぇ…絶対に!って意志感じてチビりそうになったわ。……この体でチビるとどうなるか分からんけど。

 

「やっぱり穴から出んのかな。それか普通に生えてくるのか」

 

「ヤミ……」

 

「ごめんて」

 

ヤミ(仮)の下ネタやめろやみたいな目が突き刺さる。

いやでも気になるじゃん?……見た目だけかもしれんけど、棒が穴になってたんだしさ。

 

「ヤーミ」

 

「あっ」

 

プイって顔を逸らされてしまった。もう知らない!という声が聞こえて来そうな程の、清々しいくらいなシカトである。

 

「はぁ……疲れてんのかな、俺」

 

色々知りたくなかったことも聞いちまったもんなぁ。

 

あの青いライダーが語っていた、闇菓子を作ってるストマック社の話。

あのライダーの言うことを事実なら、この姿のもととなった"シータ”という人物は、そのストマック社の幹部として、多数の罪なき人々を攫い、闇菓子へと変えてきた過去を持つらしいのだ。

 

……全くもって嫌になる。

 

今考えたら、あの時のフード達の発言の意味もわかるというものだ。死闘の果てに倒されたらしいからな、実際。あの青いライダーに。

 

「なんとか逃げてこれたけど、それもいつまで持つかって話だしな……」

 

茶色いライダーと青いライダーは、このヤミ(仮)と同族らしい変身アイテムの生き物が物理的に溶け、黄色いライダーは咄嗟に川に飛び込むことで事なきを得た。

 

とはいえ、向こうも俺――というかシータ(ベイク)を倒すことを目的にしてるらしい以上、何度も同じ手が通じるとは思えない。

 

「話も通じそうになかったしな……」

 

特にあの茶色いライダーの殺意はそれはもう凄まじかった。親でも殺されたか?って思わず問いかけてしまったくらいには。

……結果?余計にブチ切れられましたが何か?

 

はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……あーもうさっきからため息ばっか出る。嫌になるわ本当に。もうなってたわ。

 

ガラスの割れた窓から覗く外は雨模様。それもかなりの土砂降り。まるで俺の心境を表してるみたいで余計に気が沈むんだよなぁ。

 

「もういっその事ずっとここに隠れとくか?」

 

家には帰りたいけど、命とどっちが大事かって言われたら流石にな……

 

しかし、俺の相棒はそれじゃご不満のようで。

 

「ヤミミミィ!」

 

「んな事言ってもな」

 

また攫われてる人がいるかもしれないんだぞ!とでも言いたげなヤミ(仮)を指の腹で撫でる。

 

「ノコノコ出てって殺されちゃ世話ないだろ」

 

「ヤミッ、ヤミィ…」

 

特に茶色いライダーには会いたくない。あいつもそうだけど、青いのも溶けたらすぐに新しいの取り出してくるから恐怖しかないんだよ……どんだけ殺したいんだよ。

 

じゃあ黄色いライダーはマシかって言われたらそうでもないもんなぁ……あれはあれでグツグツ煮立った鍋みたいな深い殺意を感じる。

 

「うぅ…思い出しただけで震えてきた」

 

その場でゴロンと横になり、体を丸める。

静かに目を閉じ、眠りにつ―――こうとして、近付いてくる足音にびくりと肩が跳ねる。

 

「……」

 

音を立てないように起き上がり、物陰に身を隠す。

ヤミ(仮)と一緒に足音が聞こえた方へと目を向けると、そこにはあの時見たフードの集団が。

 

あいつら、あんなにいたのかよ……ってか、どうしてここに?まさかバレたのか?

 

息を殺してフード達の様子を伺う。途中抑えきれずに唾を飲み込んだこと以外は、完全に気配を消せていた。……と思う。

 

「ニエルブ様のご命令通りだ。シータ様を発見次第、保護。確実に確保せよ」

 

「はっ!」

 

「っ!」

 

「ヤミ…」

 

クソッ!やっぱり目的は俺か!

なんでバレた……そんなヘマはしてねぇ筈だ。いや、そんなもん今はどうでもいい。

 

今は、どうやってこれを乗り切るかだ。

 

「なにかいい案あるか?」

 

「ヤーミ、ヤミヤミ」

 

「隠れる?あの数相手にか?」

 

「ヤミィヤミミ」

 

「正面から相手するよりはマシ。確かにそうなんだが……流石にリスクがデカすぎん?」

 

「ヤミィヤミィ」

 

「じゃあ俺ならどうすんだって言われてもな」

 

……ヤミ(仮)の意見が一番確実かもしれねぇな。とにかく、隠れられる場所探すか。

 

あいつらはもう動き始めてる。某二足歩行戦車のダンボール男の気分で廃工場内をそろりそろりと進んでいく。

 

「バレたら終わりバレたら終わりバレたら終わりバレたら終わり……」

 

小声でぶつぶつ呟きながら、辺りを探索しているフード達に目を向ける。

今のとこはバレてる感じはない。けど、探し方が思ってた数倍丁寧だな……あからさまに悪の組織!してんだからもっと雑でいいだろ。

 

「このままじゃバレちまうじゃねぇか……」

 

「ヤミィ」

 

「上?上つったってあそこにゃ作業用の足場くらいしか……あっ」

 

なるほどなぁ。ダクト使って外出ようって魂胆か。確かにスパイものじゃよくある話だが……ぶっちゃけ行きたくねぇなぁ。俺知ってんだよ、専門家とかがあれは映画の中だからできることだって言ってること。

 

あれだろ?ダクトの中ってそれはもうクッサイ空気とかヤバめの空気が籠ってるからあんななんの装備もない顔丸出しで入って平気な訳ないとかなんとか……

 

「ヤミミミィ」

 

「バレてもええんか?って、それもそれで……いや、でもなぁ」

 

ちらりと今の自分の体を見る。うん、美少女!

いくら悪人とはいえ、こんな美少女の体をホコリまみれにするのは男として忍びないというか、それが今の俺となっちゃ尚更というか。

 

「……」

 

「はぁ、わかったって」

 

渋々その場を離れ、階段の方へと向かう。

道中もフード達がめちゃくちゃ歩き回っててめっちゃ怖かったわ。それにあいつら銃持ってるし。

 

「上の方には……いないな」

 

「ヤミ!」

 

なるべく音を立てないように静かに階段を登り、これまた慎重にドアを開け―――

 

「やあ」

 

――目に入った眼鏡にすぐさまドアを閉める。

 

……なんかいたなんかいたなんかいたなんかいた!?

 

「閉めるなんて酷いなぁ」

 

「うわっ入ってきた!」

 

「兄に対してそれはどうかと思うよ?……まぁいい」

 

兄?……こいつが?まさか、こいつがさっきフード共の言ってたニエルブってやつか?

 

目の前に立つシータ(本物)の兄と思われる男。

奴は、指先で眼鏡の位置を直し、なんでもないように告げた。

 

「それは酸賀さんの大事な研究成果だ。返してもらおうか」

 

勿論、僕が改造したその眷属もね。

 

「酸賀?酸賀って……」

 

思い浮かんだのはあの茶色い仮面ライダー。

そういえば、あいつがめちゃくちゃ怒鳴ってた中に酸賀って名前が何回も出てたな……俺はその酸賀じゃないって言ってるのに全く聞く耳持ってくれなかったの結構根に持ってるからなぁ…!

 

「そう。僕の友人。そして、それらを作った科学者でもある」

 

「……作った?これを…?」

 

「その通り。それはベイクマグナム、グラニュートハンターヴァレンの持つバスターの後継機。バージョンアップ版だ」

 

ゔぁ、ゔぁれん?なんかまた知らん名前が出てきたぞ……

 

「理解できてないみたいだね。まぁ無理もないか」

 

嘲るみたいな口ぶりにイラッと来るも、理解できてないのは事実なので黙秘を貫いた。

 

「それは正しく、酸賀さんの最高傑作なんだよ」

 

流石の性能だろう?僕も惚れ惚れしたくらいだからね。

 

「……それを俺に言って、どうしたいんだよ」

 

どうにも、この兄(仮)がその酸賀ってやつに敬意を払っているらしいことはわかった。

けどなぁ……仮面ライダー達が言ってたことが事実なら、酸賀ってやつも最低8人は殺してるっていうマッドな奴なんだよな。

 

このベイクマグナムっていうのも、その最低8人の犠牲の果ての産物って知ってしまうと……ちょっとどころか、かなり複雑な気分である。

性能には信頼置いてたのが余計に心にくるやつ……

 

「どうしたいか、だって?」

 

手元のアイパッドのような端末を弄る兄(仮)

画面の光を反射した眼鏡が光り、格好も相まっていかにもな怪しい人感がこれでもかと強調される。

 

「そもそも、どうして僕が、こうも長々とおしゃべりに付き合ったのか……そんなの、理由はひとつしかないだろう?」

 

兄(仮)がそう口にすると同時に、その後方の暗がりから人影……というには随分マッシヴな姿をしたシルエットが現れる。

 

「グラニュート?ッ!そのベルト…!」

 

その腰には、あの青いライダーがつけていたそれの色違い――黒いベルトが巻かれていた。

 

「フフッ、僕の実験に付き合ってよ。妹よ」

 

グミ!

 

BITEグミ…BITEグミ…

 

ガヴ…!ガヴ…!ガヴ…!

 

「変…身」

 

グワハハハハハァ…!

 

スパーキングミ!

 

ヤミー!

 

ベルトから現れたコーラ瓶がグラニュートを包み込み、その内部で迸った爆炎が瓶を粉々に砕き、その破片を周囲へと撒き散らした。

 

砕けた瓶から姿を現したのは、まるで蝙蝠……いや、どちらかというと悪魔を彷彿とさせる黒と赤の姿をした仮面ライダー。

 

そのどう見てもヒーロー側には見えない容姿は、所謂ダークライダーの特徴を得ている。

 

「また別の、仮面ライダー…?」

 

「うん?嗚呼、そうか。君は知らないのか。そうとも、これもまた、酸賀さんの研究成果のひとつ」

 

君を倒した赤ガヴの模造品、黒ガヴさ。

 

「もしくは、人間風に言い直して、"仮面ライダービターガヴ”ってとこかな?」




シータ(偽)ちゃんがベイクマグナムを持ち逃げした結果、色んな人達がプッツンしてしまい、原作から外れたルートに進むことが確定してしまいました……これも全部ストマック社のせいです。あーあ
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