If I could turn back time   作:暇をなくした暇人の集

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失踪はしてませんよ~
ただ、ここしばらく土日家に居なかっただけで。


08話

私とハリーはハグリットに連れられて小汚いパブにやってきた。

 

「学校の職員が勤務中にお酒?」

 

「ここが魔法世界への入り口だったりして。」

 

「私はクローゼットの方が好みなんだけど。」

 

パブの中に入ると、ハグリットはマスターに会釈をして倉庫へ向かった。

私とハリーは顔を見合わせ、ハグリットの後をついていこうとしたものの突然大勢の大人に囲まれた。

何事かと身構えていると、ニンニクの首飾りとターバンを身に着けた不審者がハリーに声をかける。

 

 

「ハリー…ポッター…お会いできて、感激です。」

 

「いやぁ、先生。気がつかんかった。

ハリー、クィレル先生だ。闇の魔術に対する防衛術を教えとる。」

 

「あ、あの、よろしく。」

 

「なんとも…恐ろしい…科目だよ。

きっ、君には必要ないかも、しっしれんが…。」

 

「はっはっは。そんじゃ、もう、行かんと。買い物が忙しいぞ。」

 

「さよなら。」

 

「な?お前さんは有名だろ?」

 

「ハリー、あなた何やったの?」

 

「なーんにも」

 

「それはそれで問題だと思うわ。」

 

ハグリットが倉庫のレンガを傘で叩くと倉庫の壁が動き出す。

どうやらレンガ一つ一つが動いているらしい。

しばらくするとそこには立派な門が完成しており、その先には・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ、二人とも。ダイアゴン横丁だ。」

 

ハグリットはどこか誇らしそうに私たちに告げる。

 

「ここが・・・」

 

ロンドンの小さなパブは不思議の国へと繋がっていた。

空を飛び回る箒やフクロウ、角の生えた人々やローブや三角帽子を身に纏った老若男女。

そしてそれらを包み込むかのよう色とりどりの町。

 

「すごいわね・・・

ロンドンにこんなところが・・・」

 

「僕もびっくりだよ・・・」

 

まさに絵本から飛び出してきたような世界だ。

 

「ハリー、サクヤ。今から俺たちは銀行に向かわなきゃなんねえ。

正面に見えるあの大きな建物がグリンゴッツだ。」

 

ハグリットに言わせると、"何かを預けるなら世界で二番目に安全な場所"だそうだ。

ちなみに一番はホグワーツらしい。

まあ、ホグワーツの職員の言葉だから本当かどうか分からないが。

 

「立派ね。」

 

「僕たちの世界の銀行じゃあ比べ物にならないな・・・」

 

「サクヤはマーリン基金だったな?

 じゃああそこの小鬼に声をかけりゃあすぐに終わる。

 ここらへんで待っといてくれ。」

 

小鬼って、ゴブリンのこと?ファンタジー小説でいつも二等兵役の?

馬鹿のイメージがあるけど銀行員なんて務まるのだろうか。

 

「しかたないか。」

 

しかしこのまま通路に突っ立ていても得られるのは学費ではなく顰蹙なのでとりあえず向かうことにする。

 

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