ヴェロナ達はアロナのナビゲートを元に上階へと上がる道を辿り続けていた。
「ねぇ、先生…これ本当にあってるの?」
ヴェロナについて行っているモモイは不安げにそう言った
「ア…シッテムの箱だから恐らく大丈夫だとは思うのだが…」
そう言いながらエッホエッホと歩いていく。
「…」
少女…AL-1Sはまるで親鳥についていく生まれたばかりのアヒル若しくはヒヨコのように後ろからついて来ている。
「恐らくもうすぐで落とされた位置に戻れるはずだ」
「やっとだよ〜!もうあんなのこりご「ゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑ!?!?!?!?」うぇええっ!?」
モモイは突然聞こえてきた叫び声に驚いた
「な、何今の声!?」
「理解不能」
「あれは…まさかイエローの声か!?」
「嘘ぉ!?」
「兎にも角にも声の主を見てみないと分からん!
警戒しつつ向かうぞ!」
――――――――――――――――――――――
「ゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑ!?!?!?!?」
廃墟内にイエローの叫び声が木霊した。
まぁそりゃ驚くだろう。
かつて自分や自分の主人…サバイバーと共に数多もの激戦を共にし、最終的に永遠に分かれることとなった仲間がこのキヴォトスにいて、しかもまるで別物のような姿になっているのだから。
「…あー、大丈夫か?」
「驚かせた私もあれですがとても煩かったです…
あぁ…まだ耳鳴りが…」
「ごめん…」
「いえ、あなたが謝る必要はありません。
元はといえば私が驚かせたのがダメでしたから。
…まぁ、それは今は置いておきましょう。
とりあえず、ここは何処なんですか?
ARKでもなければ地球でもない場所ですよね?ここは。」
「え?なんで分かんの?」
「まず、何故ARKでないと断言できたかについてですが、仮にARK内であれば、システムの流れ的なものでARKだと分かるんです。でも、ここにはそういったARKのシステムの流れは全く感じられないんです。
なので、間違いなくARKではないと結論づけました。」
「次に地球ではないと断言できる理由についてですが、この周辺の大気は概ね地球のそれと一致しています。
けれど一つ、ここら辺の大気には地球の大気にはない謎のエネルギー*1が大気中に満ちているんです!」
「謎のエネルギー?」
「えぇ。少し分析してみましたけど、幸いにもあなたへの悪影響はないのでそこは安心して大丈夫です!
…えーと、それで結局何の話してたんでしたっけ…?
あ、そうそう、ここが何処なのかという話ですね。
イエロー、あなたならここが何処なのか、分かっているんじゃないですか?」
「モチのロンディ!」
「モチのロンディって…何かしらののギャグだったりします?」
「いや別に?今思いついただけ。」
「…とにかく!説明してください。じゃないと私はただの不審者になってしまいます!
まぁ、こんな廃墟にいる時点で不審者ですけど…」
「ふむふむ、だいたい理解てきました。ここは学園都市キヴォトスという場所の、ミレニアムサイエンススクールという学校の近くにある廃墟…で合ってますよね?」
「うん。」
「しかし、聞けば聞くほど現実とは思えませんねこの世界。まるで漫画やアニメみたいなフィクションの世界です…!まぁ、私たちの世界も現実離れしてますけど。」
「どっちもどっちってことだな。」
話しつつ部屋から出て通路を歩き始める。
すると…
【再起動を確認。武器保存を解除】
「再起動というのは恐らく私…なんでしょうけど、武器保存って一体…?」
「あー…それはだなぁ…コレ見てちょ。」
イエローはTEKライフルとTEKレールガンとTEKフェーズピストルを回収してHLN-Aに見せた。
「間違いなくこれらの武器、見た目はTEK兵器ですね
…しかしどうも怪しいですね?
ちょっとスキャンしてみます。少し待ってください。」
「おけ。」
HLN-Aの目が光る
スキャン中だ。
「…なるほど。これ、見た目だけ同じな別物と思ったほうが良いですね。」
「と言うと?」
「これらの武器、見た目は完全にTEKライフル、TEKレールガン、TEKフェーズピストルそのものですが、内部構造が基本的なものを除いて全部取り替えられてます。
どうやら大気中に満ちる未知のエネルギーを取り込み、燃料として使用するみたいです。
…それともう一つ。」
「え、まだなんかあんの?」
「この武器には特殊なロックがついていました。
そのロックが解除される条件というのが"私が再起動してかつこの武器に触れる"なんです。
つまりですよ?この武器を作った人物は最初から私に使わせるためにこれらの武器を作ったってことなんです。
TEK兵器について知っていて、なおかつ私の事を知っている人物なんてごくごく限られますが…正直彼ら彼女らがこんな事をするとは思えないんです。
…一体、これを作ったのは誰なんでしょう?
どうして全機能を停止した上にバックアップも取れなかったはずの私が、こうして蘇った?上に人型のボディに入ってるんでしょう…?
…まぁ、もうこれらについて考えるのはしばらくやめておきます。今はそれよりも…先に進みましょうか!」
「だな!」
そして元の場所に戻った所で…
「…イエロー!」
「ヴェロナ!無事そうで良かったぜぃ!」
ヴェロナ達と合流した。
「イエロー先生!ってあれ、その人は…?」
「あぁ、こいつはな…って、そっちの子誰よ。」
「説明不可」
「ずいぶん機械的…あ、機械ですね彼女。
…なるほど。一部に生体部品が使われてるみたいです。道理で人間そっくりな訳ですね!」
「あ、あの。あなたは…?」
「おっと!失礼しました。
それでは改めて自己紹介を。
私はHLN-A!ジェネシスシミュレーションの元ガイドにして、イエローの仲間です!」
「そのとーり!*2
…で、その子についていろいろ聞きたいけど…とりあえず一回帰ろうぜぃ」
「…だな。」
――――――――――――――――――――――
〜ゲーム開発部部室〜
「…で、部室まで帰って来たわけだけども。この子ホントに何よ。」
「えっと…実は」
「なるほどなぁ。落ちた先にいたと。」
「そうなんです…眠ってるみたいに椅子に座ってて。
この子本当に何なんでしょうか…?
えっと…HLN-Aさんでしたっけ。何か分かりますか?」
そう話すミドリ。
「うーん…相当なテクノロジーで作られているってことくらいしか分かりません!
完全にTEK技術の系統とは別モノみたいですし、私だけで完全に解析するのはかなりの時間がかかりそうです。」
HLN-Aでも完全に解析するには相当な時間がかかるらしい。
「そうかぁ…ならもう一旦置いとこうぜぃ。それより、なんか企んでるらしいけどモモイ。なに企んでんの?」
「それは…ってああっ!それ私のWeeリモコン!口に入れちゃダメ!」
「待て待て待て!?*3食べるな食べるな!ペッしなさいペッ!」
「まるで赤ちゃん、もしくは子犬みたいですね…」
「ほっとかなくて正解だった…」
「何だこのカオスは…」*4
数分後…
「…えーっと、とりあえず名前がないと呼ぶ時に不便だよね…うん、アリスって呼ぼうかな。」
モモイはAI-1Sをアリスと呼ぶことにした。
「…本機の名称、アリス。確認をお願いします。」
「ちょ、ちょっと待って!それお姉ちゃんが勝手に呼んだ名前でしょ!?本当ならAI-1Sちゃん何じゃないの?」
「そんなに長いと呼びにくいじゃん。それでアリス、どう?気に入った?」
「…肯定。本機、アリス。」
どうやら気に入ってくれたようだ。
「ほら見たか私のネーミングセンス!」
「うーん…本人が気に入ってるなら良いけど。」
「えーと…それで結局、何をするんですか?」
HLN-Aがモモイに質問する。
「簡単に言えば…この子をうちの部員にしちゃおうってこと!」
「えええっ!?」
ミドリが超驚く。そりゃそうか
「いやいやいや!なに考えてるのお姉ちゃん!?」
「ミドリの方こそよく考えてみて。
そもそも、私たちが危険を冒してまでG.Bibleを探してたのは、良いゲームを作って部活を廃部にさせないため。
もちろんいいゲームも作りたいけど、まずは部活の維持が最優先。
それで、そのためには部員が最低4人いること、ちゃんと成果を出すことのどっちかをクリアしなきゃいけない。ミレニアムプライスで受賞を狙うのは、あくまでその内の一つに過ぎない。
…つまりだよ?この子を部員にしちゃえば部員が4人になって部活の存続条件を満たせるってこと!
…という訳で…アリス!私たちの仲間になって!」
モモイはアリスにお前もゲーム開発部の部員にならないか?と言う*5
そして、アリスの答えは…
「ガリガリ…」
「ああっ!私のゲームガールズアドバンスSP食べちゃダメ!8コア16スレッドカスタムCPUに8k解像度を誇るキヴォトス唯一の16bitゲーム機なんだよ!?」
ゲーム機食べててそれどころじゃなかった。
「あぁもう…大丈夫なのかな…」
「ゲームガールズ、どこぞのN社が発売したゲーム機をパク…いえ、リスペクトしたような名前ですね。
これは偶然なんでしょうか?」
「さぁ?」
HLN−Aさんがメインで使う武器
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TEKライフル
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TEKレールガン
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TEKフェーズピストル