ダンジョンに進化するモンスターがいるのは間違っているだろうか? 作:寝心地
「…………それで?ヴァレン某がどうしたって?」
ロキとフィンを招き入れたヘスティアはソファに座り2人に尋ねる
「端的に言う、冥府の番犬と同じ種類の奴が現れよった、それもこの下界にや」
「ッ!!…………ロキ…………」
2柱の間に何とも言えない緊張感が広がり沈黙が支配する。数秒して口を開いたのはヘスティアの方だった
「…………ロキ、冥府の番犬って何?」
ヘスティアの言葉にロキはズッコケる
「アホー!!今はそんなど定番なボケかましとる暇は無いんや!!」
「し、しょうがないだろう!?知らないものは知らないんだ!!」
ロキの怒声にヘスティアも言い返しロキは固まる
「名前の通りや、ヘルヘイムの門を守る番犬、お前ん所で言うならケルベロスや、此方のは普通のでかい狼みたいな見た目やけどな」
「ああ~前にハデスが言ってたな、北欧にも似た存在がいるって……………………え?それと同じ種類の奴が下界に出たの?」
「だからそう言うてるやろ!!兎に角アイズたんを助ける為には自分の力が必要やねん!!頼むから手ぇ貸してくれ!!」
「と言うかなんで僕?」
「それは僕も気になっていた、神ヘスティアじゃないといけない理由があるのかい?」
ヘスティアの問いにフィンも同調しロキに尋ねる
「ドチビが司っとるもんはなんや?」
「え?えっと、処女神・孤児・それから炉?後は不滅もかな?」
「成る程」
「そう言うことや」
「何々?2人だけで納得しないで僕にも教えてくれよ」
「良いか?アイズたんは番犬そのものにやられたんやなくて冥府の番犬が持ち込んだ冷気に触れて危険な状態なんや」
「え?冥府に冷気あるの?僕がハデスに会いに行った時はマグマも生ぬるい位熱かったけど」
「そっちと一緒にするな!!此方の冥府は冬もビックリの大寒波大極寒や、んでその冷気は触れたものを全て凍らせてまう、例えムスペルヘイムの炎やとしても溶かせんやろう。けどな、何事にも例外っちゅうもんがある。例えば9界の炎じゃないとか神の加護を受けた炎とかな、まぁそんな感じで色々な条件を唯一クリア出来るのが」
「僕って訳ね、でも僕治療は専門外だよ、間違ってヴァレン某を焼き殺しちゃうかも」
「そんな心配いらんやろ、なんせドチビやからな」
「???良く分からないけど困ってる子を助けられるって言うなら協力するよ」
「ほんまか!!ありがとう!!ほんまありがとう!!」
そうしてロキはヘスティアを連れ【ディアンケヒト・ファミリア】の本拠に向かう
ロキはディアンケヒトに話を通しヘスティアをアイズと面会させる
「これは、酷いね」
アイズの体を覆う氷と霜、長い間低体温に陥っていたからか唇は紫色に変色しガタガタと体が震えている
「お父…………さん…………お母…………さん」
凍り付いたアイズの指先が伸びヘスティアはその手を取る
「僕は君の事が苦手だけど、それは君を見捨てる理由にはならない。それにベル君には君が必要だしね」
ヘスティアはアイズを暖める為に用意されていた炉の1つに近付くとその手を炎に伸ばす、炎が触れた瞬間、赤い炎が青くなりヘスティアの手の上に移動しても尚燃え続ける
ヘスティアは平然と炎を掬い上げるとアイズの氷の部分にその手を置く
炎が燃え広がりアイズの体を焼くが焼くのは氷だけでアイズに火傷の後は無い、やがてアイズの体を覆っていた氷は砕け溶けていく
「ドチビの炎は不滅の火、悠久の聖火、呪われた氷の大地の氷にはまさに特効ってやつやな」
炎が消えると同時にアイズの氷も溶けその肌が露になる
「取り敢えず氷は全部取り除いたけど回復した訳じゃないから引き続き治療はした方が良いよ」
ヘスティアがそう言うと治療師達はハッとなりバタバタと治療の準備に取り掛かりロキとフィンは再びヘスティアに礼を良いヘスティアは自身の本拠に戻った