ダンジョンに進化するモンスターがいるのは間違っているだろうか?   作:寝心地

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第58話

「ブモオオオオオオオオオオオオ!!」

 

現れた漆黒のミノタウロスに全員が固まった

 

何だアイツは?あれも竜女と一緒に攫われたのか?いや、それならレイが合流した時に情報を渡した筈だ、となると単なるモンスター?或いは俺の知らない異端児(ゼノス)か?

 

「グルッち」

 

隣を見るとリドが立っていた

 

リド、悪いな、お前達の努力を無駄にしたみたいで

 

「いや、アイツらの気持ちを代弁してくれたんだろ?なら感謝こそすれ恨むなんてしないさ、まぁ、戦争はちと言い過ぎ感は否めないが」

 

そう言ってくれると助かるよ、それであのミノタウロスは?

 

俺が尋ねるとリドはアイズ達と戦うミノタウロスを見る

 

「ああ、アイツはアステリオス、新参だが俺より強くて仲間の中じゃあ一番強い」

 

そうか、しかしミノタウロスにアステリオスと名付けるとは

 

「あ?何か問題あったか?」

 

いや、どうせ知らないだろうから良い、それより竜女とお前らを助ける人間を探してるんだろ?アイツらなら向こうに行ったぜ、コイツらは俺とアステリオスで足止めしてやるから早く行ってやれ

 

「本当か!?助かる」

 

リドはそう言うとアステリオス以外の仲間を連れ竜女の元へ走くのを見届け戦闘しているアステリオスを見る

 

さて、アステリオスと言ったか?会話は出来るか?

 

俺の念にアステリオスは敵を吹き飛ばし安全な距離を取って答える

 

「貴方がリド達の言っていた協力者か?」

 

戦闘方法的に話の通じない脳筋狂戦士(バーサーカー)かと思ったがちゃんと会話が出来る様だ

 

そうだ。リド達は仲間を救出に行った、確認だが俺とコイツらの足止めをする気はあるか?

 

「ああ、是非とも」

 

アステリオスはそう言い斧を構え俺はその隣に立つ

 

マドラ、アステリオスに魔法掛けてやってくれ

 

マドラは頷きアステリオス以外の体をほんのり赤みを帯びる

 

「これは、何と素晴らしい」

 

アステリオスは効果に驚きながらニヤリと笑う

 

「総員警戒しろ」

 

フィンは俺達を見て部下にそう警告する、気付けばアイズも立ち直っている、とは言い難いが戦える程度には持ち直した様だ

 

「と言ってもどうする?」

 

「作戦は変わらない、アイズと僕とベートで全線を張る、ベートは狼とその配下を釘付けにしてくれ、その間に僕とアイズであのミノタウロスを倒す、リヴェリアとレフィーヤは魔法の準備、リヴェリアは魔法の選択は任せるがレフィーヤは【アルクス・レイ】を魔力が許す限り打ち続けろ」

 

「ああ、分かった」

 

「分かりました!!頑張ります!!」

 

作戦会議は終わったか?

 

「ああ、お陰様でね。君は此方に作戦など立てる余裕すら奪うと思っていたんだが」

 

ふん、俺が動けば即座に対処できる様に動いていた癖に良く言う。だが、俺にばかり注意を向けすぎたな

 

「それはどういう意味かな?」

 

こういう意味だ

 

俺は飛び上がりアイズ達の視線を俺に向ける、飛び上がった事でフィン達の視線は自然と俺に釘付けになり俺が元いた場所で氷の礫を作り上げるマドラに気付くのが遅れた

 

「総員散開!!」

 

フィンの号令で殆どの物がその場を離れるのとマドラの氷の礫が飛ぶのはほぼ同時だった

 

「ッ!!ウウウ」

 

「レフィーヤ!!しっかりしろ」

 

結果、レフィーヤと呼ばれた橙色の髪の女の体を礫は貫いた

 

ドクドクと血が零れ赤い水溜りを作っていく、場所的に片方の肺を貫かれただろう、もう呼吸するのも辛い筈だ、放って置いても死ぬだろうが誰かが回復させても面倒だ、今の内にしっかり殺しておこう

 

時空間魔法:ポインター

 

混沌魔法:カオスランス

 

無数の光と闇の入り乱れる槍がレフィーヤに向けて放たれ鮮血が舞った

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