呪いの王がBLEACH世界に足を踏み入れる   作:ジェネリックたい焼き

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お気に入り数六百を超えました。本当にありかまとうございます!このような作品を皆様に見て頂けて嬉しいです!

それと昨夜キャラ崩壊タグを入れました。

そろそろ千年血戦篇入りてぇ……

それではどうぞ


呪具・・・②

 死神2人が同時に斬魄刀を振り下ろす。

 

「これで死ね!」

 

 少年の掛け声と共に放たれた雷撃と突風。本来ならば雷の方が先に到達している技。

 

 だがそれらは道半ばで混ざり合い、螺旋状の風に雷が迸る必殺の一撃となった。

 

 しかし――――

 

「当たらなければどうということは無い」

 

 宿儺は身体を傾けることで避けたが、技がそのまま地面に直撃し、辺りの視界が砂埃で遮られた。

 

 ――――そして頭上から殺気を感知する。

 

 身を半歩ずらす事でその攻撃を躱す。自身を狙って落ちてきたのは、一筋の落雷だった。そして更に続いて雷や、突風が宿儺の元へ向かって吹き荒れる。

 時折先程の2つが混ざった攻撃が飛んでくるが――――

 

 ――――それら全て最小限の動きで避ける。

 

「どーだ!!これでテメーはどうしようも出来ねーだろ!!」

 

 ようやく煙が晴れたと思ったら、宿儺の視界が捉えたのは上空に立ち、ふんぞり返る金髪の少年の姿だった。

 

「ちょっ、ちょっとあんまり挑発したらダメだよ…………」

 

 青年が慌てて諌めるが、少年は止まらない。

 

「なーに、問題ねーよ!俺たちは2人いれば最強だ!!そして何時か隊長たちもぶっ倒して――――」

 

 ――そこまで喋った瞬間、2人に影が射す。

 

「俺がここまで来れんとでも思ったか…………!」

 

 先ずは少年を地面に向けて思いっきり蹴り飛ばし、次に青年も地面目掛けてぶん殴る。

 

「カハッ」

 

 地面に思い切り叩きつけられた雷太は、肺の中の空気が強制的に吐き出される。

 

「フッ…………!」

 

 一方で颯は、地面にぶつかる直前風でクッションの様な物を生み出し、フワリと浮いて静かに着地した。

 

「雷太君!!」

 

 慌てて駆け寄るが、そんな颯を手で制し自身の力で立ち上がる。

 

「問題ねーよ、軽傷だ」

 

「良かった…………」

 

 ホッと息を吐き、安堵する。

 

「それよりもアイツの事に集中するぞ」

 

「うん!!――――――――ガッ!」

 

 そう元気よく返事をした瞬間、その時にはもう遥か上空に吹き飛ばされていた。

 

「まだだ……まだこんなモノでは無いだろう!!」

 

 吹き飛ばされた颯は、そう大きく嗤いながらこちらに突貫して来る宿儺の姿を捉えた。

 

「破道の三十三――――『蒼火墜(そうかつい)』……!」

 

 無理やり姿勢を整えその破道を放つと同時に、斬魄刀を振るい旋風を生み出し、二つの技が混ざり合い蒼い炎の渦が生まれた。

 

 そしてそれが空中を駆ける宿儺に突き進む。

 

「この程度か……!」

 

 一直線に飛んでくる炎の渦を嗤いながら直に握り潰し、真っ直ぐに進む。

 

「なっ!?何で!!?」

 

 少なくとも避けるか防ぐかしてほんの僅かでも動きを止められると想定していただけに、異常事態(イレギュラー)が起こって思考が停止する。

 

 ――――これは颯の宿儺に対する認識が甘すぎたとしか言いようがない。

 

「全ての力を魅せてみろ…………!!」

 

 踵を颯の脳天に直撃させんと足を振り上げる。

 

「やばっ…………」

 

 腕を頭上でクロスさせ防ごうとするが、全身で理解していた。――――例え防ごうとも頭をかち割られ死ぬと…………

 

「颯……!!!」

 

 その絶叫と共に、宿儺目掛けて一直線に雷撃が向かってくる。

 

「クハッ!!」

 

 その雷撃を空を蹴り、上空へ飛び上がる事で回避する。

 

「颯ぇぇぇええ!!!」

 

「うんっ!!」

 

 空中にいる幼馴染の名前を呼ぶび、それに青年は応える。

 

 両者は過去一の力と渾身の霊力を込め、全力全開で斬魄刀を振るった。

 

 それらが混ざり合い極太な一撃が宿儺目掛けて射出される。大気を抉り、空間が軋む音がする。

 ――――そして彼は当たる直前、見る者全て震い上がらせる邪悪な笑みを浮かべていたという。

 

 

 

「やったな颯!!」

 

 地上に降りてきた颯の元へ向かいハイタッチをする。

 

「う、うん…………」

 

 けれど彼の反応は芳しくないものだった。

 

「おい!どうしたn――――」

 

 その様子に疑問を浮かべ、首を傾げる雷太だったが、その言葉は途中で中断される。

 

 ――――何故ならば…………

 

「最後の攻撃…………あれは中々に良かった……だが残念だったな…………――――あの程度ならば直ぐに治る」

 

 宿儺が落下した地点。そこで淡々とそう語る男に、雷太は信じられない様な顔を浮かべた。

 

「な、何で生きてんだよ!!!」

 

 信じられないといった表情で叫ぶ。否定したかった。

 今の技が2人が出せる最高火力だったから…………これで仕留められなければ次は無いのだから………………。

 

 大半の霊力は使い切り、今や始解状態を維持するので精一杯。

 

「雷太君逃げて!!!」

 

 ここで決意したような顔で叫ぶ颯。その今まで聞いた事も見たことも無い幼馴染の様子に、尻込みする。

 

「おい……でもそれじゃあ颯が…………」

 

 絞り出したような声で話す少年。

 

「いいから!!」

 

 もはや完全に立場が逆転した。

 

 泣きそうになる顔を押しとどめ、笑顔を向ける。

 

「雷太君、僕は君がずっと羨ましかったんだ…………才能に満ち溢れた君が………………けどやっぱり君は僕の大切な幼馴染だ………………ここで犠牲にさせる訳にはいかない。――――逃げてくれ…………僕が囮になる…………!」

 

 決意を込めた目で見つめ、そう宣言する颯に驚きのあまり目が点になる。そして幼馴染にここまで言わせてしまった自分を恥じる。

 

「バカ野郎!!お前だって俺様の大切な幼なじみだ!!!一人で残してたまるかよ!!!」

 

 先程までの弱々しい態度から一変。いつもの調子を取り戻した雷太は、そう宣言する。

 

「………………フフッ――――雷太君…………倒そう彼奴を…………!」

 

「あぁ!!」

 

 折れていた心が立ち上がった。両者は強い意志を込めた目で宿儺を睨みつける。

 2人に霊力は殆ど無い。故に、殆ど何も出来ないだろう。――――それでも諦めるという選択肢は無い。

 

それを見た宿儺は苛立ちが募る。

 

「――――不愉快だ…………なぜ貴様ら弱者は叶いもしない世迷言ばかりを口にする………………弱者は弱者らしく身の丈にあった生き方をしていれば良いのだ………………」

 

 顔を不快そうに歪めそう吐き捨てる。先程までのテンションとは大違いだ。

 

「俺たちの人生をお前に決められる筋合いはねぇ!!!」

 

 正面から堂々とそう宣言した少年を真っ直ぐに見つめ、その意思が不変であることを認識する。

 

「ならばもう良い………………だが、先の発言を加味してなお貴様らとの児戯は中々に楽しめた――――――故に呪術の最奥で葬ってやろう――――――領域展開――――『伏魔御廚子』」

 

 閻魔天の印を結び、領域を展開する。残念な事に、領域に対する対抗策を1つも持っていない両名は、自身が死んだ事にすら気付かず呆気なく全身が細切れになり絶命した。

 

 

 

「貴様ら如きが呪術における奥義を体験できたのだ…………身に余る光栄だと思え…………」

 

 領域を解除した宿儺は人二人分はある血溜まりへと足を進め、血に濡れる2つの武器を手に取った。

 

「クハッ!――やはりか……斬魄刀は持ち主が死んでも消滅しない………………。――――最もここからは賭けだが…………」

 

 ”神武解”と”飛天”両方を手に取り、それに自身の呪力を注ぎ込んでいく。2つの武器が、宿儺の邪悪な呪力に侵されていく。

 

 ――――ギチギチギチッ

 

 2つの斬魄刀から軋む音がする。これは斬魄刀が悲鳴を上げているようだった。

 

「………………」

 

 やがてピタッと動かなくなると、おもむろに一振する。

 

「ククッ」

 

 宿儺が振った”神武解”からは雷が、”飛天”からは、突風が繰り出される。

 

 上機嫌に笑う宿儺だか、腑に落ちない事が一つある。

 

「…………何故こうも都合よく集まってくる…………世界の運命を操っている奴でも居るというのか………………霊王…………?若しくはもっと上位の………………まぁ良い、どちらにせよそのような者が居るのならば微塵に斬り刻んでやるとしよう」

 

 邪悪に笑みを浮かべ、手元の()()に目をやる。

 

「これらも手に入った故、帰るとするか……」

 

  新たに自身の武器となった神武解と飛天を握りつつ、懐かしい感覚に心躍る。

 

 

 

 やがて裏梅の居る場所まで帰ってきた宿儺は、呪具の事を裏梅に説明した。

 

「――――成程……死神共を殺した後、自身の呪力に斬魄刀を浸すと呪具と成るのですか…………」

 

 顎に手を当て興味深そうに呪具を見つめる裏梅。その頭の中には、1つの構想がぼんやりと浮かんでいた。

 

「詳しい事は屋敷へ戻ったら説明してやろう」

 

 裏梅の考えが長くなりそうだと思ったのだろう。宿儺はそう言い、屋敷の方向へ足を進めていく。

 

「是非お願い致します……」

 

 裏梅もその後を静かに着いていく。

 

 

 

 

 

「何故貴様がここに居る…………?」

 

 屋敷に帰った宿儺が戸を開け、最初に目にした光景は客間で寛ぐ友の姿だった。

 

「何故とは心外だ…………屋敷に来ても良いと言ったのは貴様の方だろう…………それに、友が折角自身の得物を持ち帰ったのだ。祝わぬ選択肢は無い」

 

 ここの器具を使い、自身で淹れた茶を啜りながらそう口にするユーハバッハに呆れて言葉も出ない。

 

「何時でも来ても良いとは言っていない――――招待してやるとは言ったが…………」

 

 溜息をつきながらそう口にする宿儺。

 

「フッ、どちらも変わらぬ事だ…………」

 

「もう良い――――裏梅、今宵の晩餐は此奴の分も用意してやれ…………」

 

「畏まりました」

 

 正直、あの男に食事を用意するのは心底嫌だが、主からの命令なら喜んで腕を振るう。そんな男なのだ。

 ――宿儺は幸せ者である。

 

「良いのか…………?」

 

「どうせそのつもりだったのだろう…………」

 

 ユーハバッハが重瞳で真っ直ぐに宿儺を見つめて聞くが、宿儺としてはその眼を持っている者にそんな事を聞かれても、「ハイハイそうですね」位の感想しか出てこない為、適当に返事をする。

 

「ではご相伴に預からせてもらおう……」

 

「はぁ、最初からそのつもりなら事前に言えば良いものを…………」

 

 宿儺のその正論は、ユーハバッハの耳に入っていたものの、綺麗に無視した。

 

「それで、そろそろ貴様の扱うその”力”について私に教えても良いのではないか?」

 

 流し目でチラッと宿儺の方を向く。

 

 最早宿儺は『全知全能』の事を考えないようにし、会話に臨む。

 

「……確かにな…………お前になら教えても問題ないか………………。――――先ず一番に俺たちが使う”呪力”というものを説明してやろう――――呪力とは、人間の負の感情から生まれるエネルギーの様なモノだ。そしてそれを己に刻まれた”術式”に流し込み、術を発動させる――――こうしてできたのが、俺でいう斬撃、裏梅でいう氷のようなモノだ――――――理解したか…………?」

 

 長々と説明されたそれを一つ一つ咀嚼して脳に刻み込む。

 

「成程…………理解した………………感謝するぞ宿儺」

 

 ニヤリと笑みを浮かべ、感謝を伝える。まだまだ時間はある為、宿儺は呪術についてみっちりと講義した。本来ならば、自らの術を開示するなど愚かな行為以外の何物でもないが、ユーハバッハを信用して話す。

 

――――こうして時間は過ぎていった。

 

 

 

「宿儺様……食事の用意が出来ました…………」

 

 襖を開き、白い袈裟を着た裏梅が呼びかける。

 純白の髪と、白い袈裟はとてもよく似合っており、妖しい雰囲気を醸し出していた。

 

「そうか、では向かうとしよう――――客間では格好がつかんからな――ついてこいユーハバッハ」

 

「あぁ」

 

 こうして、従者を含めた3名は奥へと消えていった。

 

 

 

 夕飯を食べ終え、宿儺は一人自室で月を見ながら酒を飲んでいた。

 

 この酒は、せめてものお詫びとしてユーハバッハが国から持ってきた上質な酒である。

 

「こんな所でどうした…………」

 

 一人黄昏ていた横にユーハバッハが座り込む。

 

「どうもこうも無い」

 

 視線は向けず引き続き酒を飲みながらそう答える。

 

「嘘だな…………」

 

 持参してきたお猪口に酒を注ぎながらそう断言する。

 見事に言い当てられた宿儺は、僅かに目を見開く。

 

「その眼か…………」

 

「違う…………今のならば未来を見通すまでもなく嘘だとわかる…………」

 

 その言葉を聞いた宿儺は参ったとばかりに話し始める。

 

「俺は人間だ…………肉体は器子で構成され、それを変えることは出来ん。このままでは数十年経てば物言わぬ骸と成り果ててしまうだろう…………だから俺は呪物となり時を渡ることにした。――――それをいつ伝えようか悩んでいただけだ」

 

「そうか…………」

 

 それを聞いたユーハバッハの表情はやはり変わらなかった。

 

「どうせ視えていたのだろう…………」

 

「あぁ…………だが未来で視るのと、実際に聞くのでは違うな…………こうも心揺さぶられるとは思わなんだ」

 

 胸に手を当てそう語るユーハバッハに思わず笑みが零れる。

 

「クハッ――それは何よりだ――――――死神共と遊んだ後、俺は呪物と成る――――指を除いた俺の遺体は適当に埋葬でもしておけ――呪物の方は貴様に預ける。無論裏梅のモノもな――――精々無くさんよう持っておけ」

 

「あぁ、大切に保管しておこう…………」

 

 穏やかな笑みを浮かべ、月を眺める。そこからの会話は無かった。

 だが2人はの間は確かに確固たる絆で結ばれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今はもう、ほんの僅かな書物にしか記されていないが、千年前滅却師達との全面戦争の数十年前、1人の男との激しい戦闘があったという。

 

 その戦いでは、隊長らを除き、一部の副隊長と席官がおよそ八割が死亡した。平隊士に至っては、約九割もの死神が死んだ。

 

 その男は護廷十三隊を撃退し、その後はもう二度と表舞台に姿を現すことは無く、死んだかに思われた……………。

 

 だが、あの戦いに参加した者達は皆こう語る。

 

『あの化け物が簡単に死ぬはずが無い』と…………

 

 その真偽を確かめる術はないが…………今も尚、その者らは刃を研ぎ続けている………………。

 




何かユーハバッハと絡ませたオリ主宿儺のキャラ崩壊が著しい。
不快に思われたらすみません。そういうものだと思って見てください。

 初代隊長達との戦いを書こうとしたんですけど無理でした……ゴメンなさい。作者の想像力が足りませんでした。

なんか途中で宿儺が意味深な発言をしていましたが、これ以上は掘り下げません。

この作品は1話大体5000文字位なのですが、どの位の文字数が皆様にとって丁度いいのか教えて頂きたいです。それを目安に執筆します(アンケート結果によって投稿頻度も変わります)

  • 1000文字前後
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