呪いの王がBLEACH世界に足を踏み入れる   作:ジェネリックたい焼き

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21話でとんでもないミスをしたので修正しました。詳しくはその話の前書きをご覧ください。

それとお気に入り数が900を超えていました。本当にこの拙い作品を見てくださっている皆様には感謝しかありません。これからもどうぞよろしくお願いしますm(_ _)m

それではどうぞ


VS死神達・・・②

「もう少し……もう少しで完成だ………………」

 

 ある男が画面に齧り付きながらキーボードを打つ。そしてなにやらそのすぐ横では、特殊な箱型の装置の中に、野球ボール程の漆黒の球体が複数個転がっていた。そしてそのどれもがキーボードの本体とコードで繋がっていた。

 

 そしてその作業を美しい女性が感情の宿らない目で見つめている。

 

 

 

◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇

 

 

 未だ目を閉じる宿儺は、滅却師としての力を手に入れた事で霊圧を感じ取れるようになっており、それに加えて周囲の音、僅かな空気のブレなどでほぼ誤差なく的確に周囲の状況を認識していた。

 

 そしてそこに仮面の軍勢(ヴァイザード)が合流する。

 

「よくもウチらを吹き飛ばしてくれよったな!!覚悟せぇよ!!!」

 

 そうひよ里が叫ぶと手を顔の前に翳す。そしてその他の者達も手を顔の前に翳した。そして手を退けるとそこには、虚の仮面を被った者達が居た。

 

「見せたるわ!ウチらのチカラを!!」

 

 その様子に平子も笑みを浮かべながら虚の面を被る。

 

 ――が、無情な事にいくら虚化したとしても元が弱ければ宿儺ほどの強者からすれば虚化での強化など誤差でしかない。

 愚かにも固まっている仮面の軍勢へ向けて”解”を放つ。

 

 先の一撃は試しとして加減して撃ったもの、対してこの一撃は手心を一切加えぬ一撃。

 

「――――」

 

 ひよ里の胴体が真っ二つになる。レプリカの空座町で藍染にされた事と同様にだ。

 そう、今のひよ里同様に本来であれば不可視の斬撃など気付けるものではない。宿儺が今まで戦った者達が可笑しいだけだ。

 

 そしていち早く平子が駆け出した。

 

「いっぺん死に晒せボケェ!!!」

 

 普段は冷静沈着であるはずの平子がそう叫びながら刀を振り抜く。

 ひよ里胴体を両断されたのが二度目だからなのか、普段なら絶対にしない特攻を仕掛ける。

 

 そしてそのすぐ後に、その他の仲間達が激しい怒りのオーラを漂わせながら宿儺へ突撃する。顔が隠れていた分からないがその顔が憤怒に染まっている事は一目瞭然だった。

 

 そしてその者らも同様に一斉に解放した斬魄刀を宿儺の命を狙って振り抜く。

 

 しかし宿儺はその全てを、掴みんだり折ったり斬ったりなどして対応してみせた。そして宿儺は失望したとばかりに溜め息を吐く。

 

「怒りに身を任せるだけの突撃など巫山戯ているのか…………?あの矮小な者が死にかけるのが二度目だからか?――――まぁ何にせよ、つまらんなお前達は」

 

 幻滅した様子を一切隠さぬ言葉が出る。死神でありながら虚の力を扱える者共に興味があったが、蓋を開けてみれば己の感情も制御出来ぬ者ばかり、期待外れもいいところである。

 

 そうしてもう仮面の軍勢(ヴァイザード)に興味を失った宿儺は、六車拳西の首根っこを掴み、ひよ里を治療しているハッチへ投げつける。

 そして残る者には的確に鳩尾を殴り付け、それぞれ後方へと吹き飛ばした。

 

 そして投げ飛ばされた拳西は、凄まじい風圧をその身に受けながらハッチにぶつかる寸前で着地する事に成功する。

 

 拳西以外の者は建物に強く叩きつけられ意識を失っていた。そして拳西も含め、皆は今の一撃で仮面が剥がれていた。

 

 一方、ぶつかるような事態にならずに済んで安堵の溜め息を漏らした拳西は、ひよ里の容態をちらりと見て鉢玄に謝罪する。

 

「危なかったぜ…………スマねェなハッチ」

 

「いえいえ、アナタハ何も悪くありまセン。ひよ里サンハワタシの方で何とかしてみせマス、アナタ方ハ奴に集中してくださいサイ」

 

「おう、任せろ」

 

 そう言って真剣な顔で宿儺を睨む。ハッチには意気込んだものの、拳西の脳内では宿儺に勝てるビジョンが思い浮かばなかった。

 

 今は平子を撃破した事で目を開けているようだが、先程までは視界が閉ざされているというのに己の位置そして挙動までもが完全に捉えられ、完璧に対応されている。何よりそれを複数人同時に行っている事実が信じられなかった。

 それに加えあの小刀だ。今は口にくわえているが、ソレを一度振るえば日番谷を戦闘不能にする程の雷撃が放たれる事を確認している為、はっきり言ってどうしようもなかった。

 

 しかし、それでも尚諦めず、しばらくの間宿儺の挙動を伺っていたが、次の瞬間には突如として彼の背後に白哉が瞬歩で近付き、首を落とさんと刀を振るっていた。

 

「惜しいな」

 

 だがその一撃は宿儺の腕に阻まれる。刀身を掴み取られた白哉だったが、即座に花弁にする事でその後の行動を阻止し、更に花弁で宿儺の全身を覆い、継続的に切りつける。

 

 勿論これでもダメージを与えられるとは思っていないが、これらを振り払うのにも僅かに時間がいる為、宿儺にとってほんの僅かにでもノイズとなるものが有ればという考えだ。

 

「――お?」

 

 そして花弁の檻に囚われている隙にある人物がトドメの一撃を加える。

 

「――――卍解――――『雀蜂雷公鞭(じゃくほうらいこうべん)』」

 

 砕蜂が突き出した右腕から蜂の下腹部のような形状のどデカい黄金色の砲台のようなものが出現し、そこに取り付けられた蜂の針を思わせる砲弾が花弁に囚われている宿儺に向かった。

 

 今までまともに当たっている所を見たかと疑問に思う程不憫な扱いを受ける砕蜂の卍解だが、動かない敵、的に当てられぬ程弱い卍解ではない。

 

 その必殺の一撃は宿儺に命中し、着弾した箇所から凄まじい爆発が起こる。

 

 これで宿儺は絶命したかに思えた…………だが、先のジェラルドのような事例も有り得るため、油断はしない。

 

「「「…………」」」

 

 白夜が、砕蜂が拳西が煙が晴れぬ着弾地点を見つめる。

 

 そうして暫く、その砂埃を切り裂くようにそれぞれに数多の斬撃が飛ばされた。

 

 幸い、煙の挙動でどの位置にどの位の刃が飛ばされたかおおよそ予測出来た為、それぞれが華麗に躱す。

 唯一拳西だけは、すぐ近くに居る鉢玄とひよ里を巻き込むようにして斬撃が放たれていた為、躱すのではなく全て防ぐことを選んだ。

 

「オオオォォォォオオオオ!!!!」

 

 瞬間的に虚化し、全力で拳を振るう。そして宿儺の猛攻撃を、二人に被害を一切出すこと無く防ぎきった。

 だが、その影響で拳西自身も決して無視できぬ傷を負ってしまう。

 

「無事デスか……!アナタにも治療を…………」

 

「いやよせ、ハッチはひよ里と治癒に専念してろ」

 

 こちらにも治癒を施そうとしてくる鉢玄を手で制す。しかし、目の前に居る血だらけの仲間を見て無視出来るほど彼も非情ではない。

 

「デスが……」

 

「俺なら問題ねーよ……頼む」

 

 仲間に信頼されたような目でそう言われれば頷くしかない。

 けれど鉢玄はこれだけは、とお願いをする。

 

「分かりまシタ…………ですがくれぐれもムチャだけハしないようお願いしマス」

 

 そう言って鉢玄は再びひよ里の治療に集中する。そしてその言葉を受け取った拳西は分かったとばかりに頷いた。

 しかし未だ戦いは終わっていない。奴が刃を射出したということは死んでいないということを意味する。

 故に、拳西が気を引き締めて、既に晴れかけている砂埃を視認しようとした最中、首を動かしている途中に目撃してしまった――――両面宿儺が砕蜂の背後に現れているのを………………

 

「逃げろ!!」

 

 そう叫んだがもう遅い。宿儺の裏拳が側頭部に直撃した砕蜂は横に数十メートル吹き飛ばされ、激しく建物に打ち付けられる。

 そして次に白哉目掛けて駆け出した宿儺を、千本桜で対応するが、その時既に宿儺は無傷圏に踏み入っており、自身が傷つくことも承知で白哉は花弁の刃を宿儺に向かわせたが、それが彼に到達するより前に鳩尾に思い一撃を受ける。

 

「クソッ!!」

 

 拳西は自身の発見が遅れたことと、守りきれなかったことを悔やみながら、こちらへ吹き飛ばされている白哉を優しくキャッチする。

 

「おい!無事か!!」

 

 声を掛けてみるも返事は無い。先の一撃で意識を失っていた為、そっとハッチの元へ届ける。

 

「ハッチ、こいつを頼んだ。キズは深くねぇはずだ、俺はアイツをぶっ倒す」

 

「――分かりまシタ、お任せくだサイ」

 

 白哉ひよ里の隣に寝かせ、自身は改めて宿儺に向き直る。

 宿儺の目はしっかりと拳西を捉えていた。

 

 ハッチらが巻き込まれないようにその場から離れる。勿論その間も宿儺からは目を逸らしていない。先程から分かるように彼は少しでも目を離すと既に視界から消えている。

 

 そしてハッチらからも十分な距離を取った所で立ち止まる。

 そして拳西はあることに気づく。

 

「(オイオイ……まさか俺一人でこいつの相手をしろってか…………雛森――はムリか………………仕方ねぇ……)――――かかってこいや、てめぇの相手は俺だ!!」

 

 そう意気込み、拳と拳を胸の前でぶつける。そうして言葉を紡ぐ。

 

 「――――卍解――『鐵拳断風(てっけんたちかぜ)』!!」

 

 卍解を発動すると同時に、両腕が硬い装甲に覆われ、拳にはメリケンサックのようなものが着けられた形へと変化した。

 

 そして宿儺の元へ力強く駆け出す。それと同時に宿儺も駆け出した。

 

 そして両者拳を構え。ちょうど中心で二人の拳はぶつかり合う。力と力の押し合い。卍解状態の拳西の拳は、そこに触れている間永遠に炸裂し続ける。

 

 ――しかし、それでも尚押し勝てない。

 

「(なんつーバケモンだよコイツは…………)」

 

 瞬間――互いが互いの拳の威力で後ろに仰け反る。そしてすかさず宿儺が仰け反った流れのまま右足を拳西の下顎目掛けて振り上げる。

 

 拳西はその蹴りを顎の下に当たる寸前で、両手の平を重ね合わせ、掴み取って威力を殺そうとするが、想定の数倍は重いその一撃で空高く打ち上げられてしまう。

 

「グゥっ……」

 

 その蹴りの威力に思わず呻き声を上げる。今拳西の腕の骨にはヒビが入っているが、それでもその痛みを無視し、宿儺の挙動の次の手を観察する。

 

 彼は追撃する事もせずただこちらを眺めているだけだった。まるで「貴様などまるで相手にならん」と言わんばかりに。

 

 その態度が気に障るが、卍解を発動したのにも関わらず押されているのはこちらなのだから何も言い返せない。

 

「(クソッ…………)」

 

 自分以外の仲間が殆どやられているのに何も出来ない悔しさが拳西を襲う。

 

 そうして長い滞空時間を経て地面へ着地した拳西だったが、宿儺は腕を組んだまま何もしない。

 

「…………?」

 

 いくらなんでも追撃してこない宿儺の事を疑問に思っていると、突如として嫌な予感がして膝を大きく曲げて地面にしゃがみ込む。そうすると頭上に不可視の斬撃が飛び、それが拳西の髪を僅かに斬る。

 

「ほう……!勘は鋭いようだな」

 

 ここで初めて宿儺が目を少し見開いて興味ありげな視線を拳西へ送る。

 

 宿儺としてはノーモーションで放つこの一撃で、僅かに気が抜けている所で屠るつもりだったが、意外にも攻撃が躱された為もう少しだけ遊びに付き合おうと考えた。

 

「ククッ、次はこれを躱してみろ」

 

 そう言った宿儺は次にノーモーションの”解”を先程より増やして拳西へと放つ。

 

 今度も嫌な気配をビンビンと感じたが、流石に躱しきれないと思ったのか自身の前方の何も無い空間に無造作に無数の拳を打ち付けた。

 

「クッ…………」

 

 その拳は斬撃と真っ向から幾つもぶつかり合い、拳西の拳に無視できぬ傷を与えた。

 

「最後だ、コレを捌けたら褒めてやる」

 

 そう拳西に語り掛けた宿儺だったが、これを耳にした瞬間彼は形容し難い寒気に襲われた。

 そうして宿儺が日本の下腕で閻魔天の手印を結び、一つの腕を拳西に向け指向性を絞り、腹の口から呪詞を零す――――

 

「――〖『龍鱗』〗――〖『反発』〗――〖『番の流星』〗――――」

 

 拳西の全身に大きな鳥肌が嫌という程立つ。そして自身の本能に従い、その場から距離を取らんと横に走り出す。

 あのこちらへ向けられた腕から逃れるように…………あの攻撃が倒れる者達に向かぬように……必死に駆けた。

 

 が――――無慈悲な一撃が彼を襲う――――

 

「――――〖『解』〗」

 

 ――――かに思えた…………だが、拳西に向かって放たれた”世界を断つ斬撃”はその前にある全てのモノを縦に斬り裂いたにも関わらず、その軌道には拳西の姿は無かった。

 

 では彼はどこに行ったのか…………それは――――

 

「随分と物騒な一撃じゃのう、危うく儂も巻き込まれるとこじゃった」

 

「ケッ、てめぇの生死なんかどうだっていい、それよりも此奴を殺せば一護と()()えんだろうなァ」

 

「グリムジョー、そんな言い方は無いでしょう」

 

「黙りやがれ!何でてめぇなんぞにそんな事言われなきゃならねぇんだ!!」

 

「何時も言ってるけど貴方は――――」

 

 そんな感じで口喧嘩し始めた二人の破面。

 

 片方の青年は、右顎を象った仮面が右頬にあり、矯正な顔立ちの水色髪をリーゼントにした男、グリムジョー・ジャガージャック。

 

 もう一方の女性らしい身体をした破面は、髑髏のような仮面を頭に乗せ、黄緑色の長髪を持ち、何より眉間から鼻筋にかけて傷跡があり、そして顔の中央を横切るようにある赤色に近い紋様があるネリエル・トゥ・オーデルシュヴァンク。

 

「全くお主らは何時も喧嘩ばかりしおって…………」

 

 そんな二人の口喧嘩をみながら夜一は顔に手を当てやれやれと言わんばかりにそう呟いた。




正直言って仮面の軍勢はじゃ.................宿儺との戦いについていけないと思ったのでそうそうに退場させました。

作者に文才があれば何らかの形でもっと活躍させられたと思うのですが、力及ばす申し訳ありません。

それとキャラの喋らせかたって難しいですね、それも含め他人に対しての呼び方等の違和感がありましたら教えてください。

この作品は1話大体5000文字位なのですが、どの位の文字数が皆様にとって丁度いいのか教えて頂きたいです。それを目安に執筆します(アンケート結果によって投稿頻度も変わります)

  • 1000文字前後
  • 2000文字前後
  • 3000文字前後
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