呪いの王がBLEACH世界に足を踏み入れる   作:ジェネリックたい焼き

26 / 42
コレ変じゃね?と思った箇所があればバンバン教えてください。

それではどうぞ




VS死神達・・・④

「――――『豹王(パンテラ)』!!!!」

 

「――――『羚騎士(ガミューサ)』!」

 

「――――『雷神戦形(らいじんせんけい)』!!」

 

 各々がそう叫ぶと破面達の霊圧が膨れ上がり、辺りに白煙と砂埃が舞う。そして夜一は全身から雷が轟き周囲の景色を黄金色に染める。

 

 破面が煙を切り裂くように現れ、夜一が光を切り裂くように姿を見せる。

 

 グリムジョーは全身が虚の様に白い装甲で覆われ、手足の爪が尖り、耳の先も毛に覆われ尖って、髪が鬣のようになっていた。

 

 ネリエルの姿は下半身が馬のように変化しケンタウロスを思わせる姿となり斬魄刀は巨大なランスに変わっている。

 

 夜一は背中に雷で出来た雷神のような太鼓のようなものが浮かび上がる。そして髪の一部が猫耳のようになっていた。

 

 それぞれが己の能力を解放した。

 

 そんな中、グリムジョーはおもむろに息を大きく吸い込み大きな雄叫びを発した。

 

「オ゙オ゙ォォォォォォオ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙!!!!!」

 

 彼が発した雄叫びは、自身の霊圧が混ざり合い宿儺の身に物理的な衝撃を伴って届く。

 全身にビリビリとプレッシャーが打ちつけられる。

 その咆哮で周辺の建物に大小様々なヒビが入っていた。

 

 ここで宿儺は初めて笑みを浮かべた。それに呼応しグリムジョーも笑みを浮かべる。

 そして自信たっぷりにこう宣言した。

 

「ここからが戦いだ……今度はてめぇを――ブッ潰す!!」

 

 その勇ましい宣言の後に、今立っている建物がひしゃげる程の力を込めて弾丸の如き速度で宿儺に突撃した。それはまるで豹を思わせるようで、しなやかでありながら力強かった。

 それに合わせネリエルも自慢の脚で宿儺に突貫する。

 そして夜一も雷を幻想させる速度で宿儺に迫った。

 

 それぞれの軌跡が宿儺を中心に交わる。

 

 宿儺も先程とは掛け離れた速度で肉薄する三者を出し惜しみすることなく真っ向から迎え撃つ。

 

 

 

 今いる旧零番離殿中を縦横無尽に駆け回りながら激しい攻防が繰り広げられている。

 四者から発せられる残光が複雑な形を織り成し、周囲を彩っていく。その美しい光景は一種の芸術のようだった。

 

 

 

 グリムジョーの鋭い爪による貫手と夜一の雷を纏った貫手がそれぞれ宿儺の心臓と喉目掛けて放たれる。

 その攻撃に対し宿儺は器用に身を捩らせ躱すが躱した先には追い打ちをかけるようにネリエルのランスによる突きの一撃が待ち構えておりソレが宿儺の腹を、貫通とまでは行かなくとも深い孔を作った。

 

 すると宿儺は突如進行方向を直角に変え、一際大きな建物へと駆け出した。

 

 三者もそれを追う。

 

 そして宿儺が器用にビルの様な建物をコチラに倒れ込むように鋭い切れ目を加えた。

 当然これをした本人はコチラに倒れ込む建物を前に、臆することなく突き進み、硬い壁などを全て突き破って上空に跳び出した。

 

 そしてその建物は宿儺を追っていた三名を巻き込むようにして倒れ込んだ。

 

 凄まじい轟音を立てて崩壊する建物、辺りには様々な大きさ形の瓦礫が飛び散り、大量の砂埃が舞い上がっていた。

 

 だがその瓦礫の中から威勢のいい声を発しながら一人の男が空中に飛び出す。

 

「逃げんなてめぇ!!俺と正面から戦え!!」

 

 それに続いてネリエルと夜一も勢い良く瓦礫の山を突き破り空中に飛び出す。

 

「こればかりは彼奴の意見に賛成じゃなッ!!」

 

 その声と共に隠し持っていたクナイを幾つか投擲する。空中に居るからといって狙いがぶれることは無い。

 

 そのクナイを宿儺は『神武解』で打ち落とす。ついでと言わんばかりに三者にも雷撃を放ったが、夜一が前に出ることでその雷撃を無力化する。

 

「残念じゃったな!儂に雷は効かん!!――――『雷王拳(らいおうけん)』!!」

 

 雷を一際迸らせた手で指を真っ直ぐ伸ばした貫手で宿儺の喉を狙った――が、その槍のような一撃に対して、相手は冷静にその腕を掴み取り、横に逸らして回避する。

 

 そのまま追撃したかったが、先程のように支えてくれる二人は少し離れた所に居る為、これ以上高度を上げることが出来ない。

 空中で霊子を固めて足場として使いたいが、ユーハバッハが居なくなって尚、霊子の支配権は取り戻せていない。

 元々”新世界城(ヴァールヴェルト)”に組み込まれた機構なのかユーハバッハの置き土産なのか定かではないが宿儺にとっては都合が良い。

 

「降りてこいクソがァ!!」

 

 落下していくグリムジョーが怒号を上げる。しかしその直後、宿儺がそれに答えるようにして、流星の如く大地に突進してきた。そんな彼を見て即座に後ろに大きく跳ぶ。

 

 地面を砕き割って落ちてきた宿儺にたいしてダメージは入っておらず、舞い上がった砂煙と小さな瓦礫を腕を振って切り払い、三者の姿を視認する。

 

 後ろに跳んだ三名はそれぞれ建物の屋上から宿儺を見下ろしていた。

 

 三者誰もが肩で息をしている。対する宿儺は腹に出来た大きな孔があるが、息は切らしていない。つまり三者の方が消耗が激しいという訳だ。

 

 そしてそれを三者共理解していた。

 

「(クソッ、数はコッチの方が多い筈なのに仕留めきれねェ……!――――何よりめんどくせェのがあの――)」

 

「(あの四つの腕が厄介ね…………単純に手数が倍になってるから本来なら当たる筈の攻撃が当たらない――――加えてあの――)」

 

「(徒手空拳では奴に分があるか…………数では勝っている筈の儂らが押されておるのは単純に技量の差じゃろうな――――何より忘れてはならぬのがあの――)」

 

「「「(((――――”世界を断つ斬撃”)))」」」

 

 奇しくも三者それぞれの思考は語らずとも一致していた。何より警戒すべきな防御が意味をなさない”世界を断つ斬撃”だが、アレには何らかの溜めや予備動作が必要である事も皆理解していた。

 

 そしてその隙を突いて叩こうとも――――だが、それすらも宿儺にとっては想定済み。

 

「何か考えている様だがそんなもの無意味だ」

 

 そう三者に向かって言った宿儺はそれぞれに手を向けて標準を合わせる。

 

 そして――――

 

「――――『解』」

 

 宿儺が自身を囲うようにして位置する三者に『解』を放つ。

 これは何も特別なものではなく通常の不可視の斬撃、加えて距離がそれなりに離れている為、解放状態の破面や、瞬閧を使っている夜一にとって回避等の対処はそれほど難しいという訳では無い。

 

 ――だが三者は正面から打ち破ることに決めた。

 

 「――『豹鉤(ガラ・デ・ラ・パンテラ)』!!!」

 

 グリムジョーが両肘を曲げその肘の装甲の隙間から無数の棘を放つ一つ一つは小さいがその威力は絶大で『解』と対消滅し、残った棘が宿儺に襲いかかる。

 

「――『翠の射槍(ランサドール・ヴェルデ)』」

 

 ネリエルが全身の力全てを使いランスを目一杯投擲する。

 それは斬撃を正面から撃ち破り、それでも勢いを落とすことなく宿儺に向かう。

 

 夜一が手を、こちらに向かう斬撃、そしてその先の宿儺に合うように突き出しこう口にする。

 

「――『雷神の極光』」

 

 夜一の背後にある太鼓の一つが夜一が突き出した手の先に集まり球体へと変化しそれが一筋の光線となって突き進む。

 

 三方向から凄まじい威力の攻撃が飛んでくる。避けるのは間に合わない、故に三つの攻撃に対しそれぞれ腕を一つ犠牲にすることで対処する。

 

 宿儺を中心に隕石が落ちたと見紛う程の大きな爆発が起こった。彼の周囲は白煙と砂塵で覆われる。加えて技の威力だけで無く、爆発の影響で砕けた瓦礫などが彼の身体を穿っている為、想定以上のダメージが彼の身体を襲っていることだろう。

 

 軈て宿儺を覆っていたものが晴れるとそこは、ボロボロの大地の上に、全身が傷だらけになり、肘から先の腕三本が使い物にならなくなった呪いの王が立っていた。

 

 その損傷を治そうにも反転術式の出力が弱まっている為再生にかなり時間がかかる。

 

 これにより三名は幸運にも1番警戒していた”世界を断つ斬撃”を封じる。

 

 そして形成が彼らへと傾いた中、この地に更に仲間が集結する。

 

 戦場に冷徹な声が三つ響いた。

 

「俺が居ねぇ間に随分と暴れてくれたじゃねぇか」

 

 また宿儺を囲うように一つの屋上から白髪の少年が――――

 

「貴様の残虐な行い決して許すことなどできぬ」

 

 更に建物の屋上から厳格な雰囲気を漂わせる青年が――――

 

「夜一様を傷付けた報い、必ず受けてもらうぞ!」

 

 そして別の屋上からおカッパ髪の小柄でツリ目な少女が――――

 

「覚悟しやがれ」「覚悟せよ」「覚悟しろっ!」

 

 それぞれが怒りの籠った声でこう発する。

 

「――卍解!」「――卍解」「――瞬閧!」

 

 その言葉と共に白髪の少年の斬魄刀に連なる腕が氷に覆われる。精悍な青年が斬魄刀の柄を放し地面に落とす。そしてツリ目の少女の近くにある物が風で浮き上がる。

 

 三人はさらに言葉を続けて発した――――

 

「――『大紅蓮氷輪丸(だいぐれんひょうりんまる)』!!」「――『千本桜景厳(せんぼんざくらかげよし)』」「――『風神戦形(ふうじんせんけい)』!!」

 

 白髪の少年の氷の侵食スピードは落ちず、そのまま背に龍を思わせる氷の翼が出現し背後に三つの巨大な花弁が浮かび上がる。

 

 黒髪の青年は、地面に落ちた刀が吸い込まれるように消え、地面から千本ものの巨大な刀身が姿を現し、それら全てが桜の花びらのようなものに姿を変えた。

 

 ツリ目の少女は、背には風神を思わせる風袋を持つ。それは風袋は複数の強風の筋が、しめ縄のように編まれた形になっていた。髪は荒れ狂う暴風で乱雑になっている。

 

 そんな新たな力を解放した砕蜂が余裕の眼差しで宿儺を見下す。

 

「これは夜一様がなさっていた技だ、だが何せ初めて使うものでな、そう長くは持たんだろう――――故に早急にケリをつけてやる!」

 

 そう宣言したと同時に砕蜂は、自身の力を鼓舞するかのように己を中心に巨大な竜巻を発生させ、今立つ建物ごと砕き割った後に、竜巻を霧散させ自身は風を力を使い宙に浮遊する。

 

「クハッ」

 

 その下らない挑発を前に宿儺は笑った。今彼の心を支配するのは狂喜の感情のみだろう。つまらない相手だと思っていたが、彼の感情は否応なしに昂っていた。

 

 

 

◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇

 

 

 一方、宿儺から離れた箇所では、視界を塞ぐほどの質量を持った氷の波が街並みを呑み込んでいた。周りを見てみると周囲の至る所にこの様な氷波があり、勿論周辺の建物や地面等はは氷漬けになっていた。気温も(マイナス)の域にまで下がっている為、最早立っているだけで冷気が肌を指している様だった。

 

 そんな極寒の世界で四つの影がしきりに動き回っていた。

 

「そろそろ諦めたらどうなんだァ?隊長格が三人追加で戦闘に参加したんだ、テメェの主は終わりだ」

 

 氷塊のてっぺんに立った一角が、白髪の一部が赤みがかっているおカッパ髪が特徴の中性的な人物に話し掛けていた。

 

 その人物――裏梅はその言葉を否定する。

 

「そのような事有り得んな」

 

 裏梅のその言葉に一角が返そうとするが、それよりも前に近くに着地した弓親が口を開く。

 

「そうは言っても君の主の気配、隊長と戦った時より萎んでるじゃないか」

 

 そう宿儺達が戦っている箇所に指を刺して言った弓親の口調には、確かに煽りが含まれていた。

 自身らが尊敬する隊長――更木剣八がどこの馬とも知れない奴に敗れたのだ、その内心を想像するのは容易だろう。

 

 だがそんな煽りにも裏梅は無関心だ。弓親の煽りに余裕そうな笑みを浮かべてこう返す。

 

「宿儺様は気まぐれでな、相手にそこまで興味が無いと呪力の波はいつもこんなものだ、むしろ更木剣八、卯ノ花烈以上の何かを提示できていない自分達を恥じた方がいい――――その二戦を差し引いたとしても――――――宿儺様はまだ本気を出していない」

 

 

 

◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇◈◇

 

 

 ――――ゾワッ

 

 死神と破面を含めた六人の全身に寒気が走る――――宿儺の気配が変わった。その事実を皆が直感的に感じ取っていた。

 

 彼は一つの腕が消し炭になり、一つの腕が破裂したように消し飛び、もう一つの腕が繋がっているのが奇跡な程穴だらけになっている。

 どこからどう見ても満身創痍としかいえないのにも関わらず、その覇気は衰える所かむしろ増しているようにすら見えた。

 

 そんな彼が歪んだ笑みを浮かべ演説する様に手を広げる。そして全員の耳に低く重々しい声が響いた。

 

「かかってこい死神、破面共、死ぬ気で俺を止めてみろ」

 

 彼らはまだ宿儺の底を見ていない。今までは上辺の力だけを体験していたに過ぎない。

 

 ――真の戦いが今始まる。




オリジナル技
『雷神の極光』は背にある太鼓の一つが手に集まり、それが全てを貫き消滅させる光線になります。まぁ、普通なら骨も残らず消滅していたんですが、そこは宿儺クオリティ、腕一本が消し炭になるだけで済みました。

『瞬閧・風神戦形』
本編に書いた通りの姿になります。まぁ能力は次話以降で……といっても全然複雑な能力じゃありません。正直作者では師匠の様にオサレなものとかは思いつかないので。
それと、既に誰かが同じような事をやられていたら申し訳ありません。それは作者の認識不足です。


関係ないですが調子乗ってるそいぽん可愛いですよね( ^ω^)ニコッ

この作品は1話大体5000文字位なのですが、どの位の文字数が皆様にとって丁度いいのか教えて頂きたいです。それを目安に執筆します(アンケート結果によって投稿頻度も変わります)

  • 1000文字前後
  • 2000文字前後
  • 3000文字前後
  • 4000文字前後
  • 5000文字前後
  • 6000文字前後
  • 7000文字前後
  • 8000文字前後
  • 9000文字前後
  • 10000文字以上
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。