異世界迷宮でロマンスを【完】   作:ノイラーテム

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メンバーの仮考察

「御館さま。本当に私は騎士のままでよろしいのでしょうか?」

 

「構わん。それが本道であるならばお前の意志を曲げる程の理由には成らんよ」

 

「……」

 

 シモーヌはエレーヌを主人と定めているので別の呼称を要求した。

 

そこで昭信は『この屋敷を皇族の別荘と思えるほどの建物に仕立てるつもりだから、御屋形と呼べ』と伝えたのである。ちなみにシモーヌは『ジョブを変える事が出来る秘密』を先に知ったことでルミにマウントを取っている。

 

「マスター。では装備はいかがしましょうか? シモーヌさんの武器もまだ完成はしておりませんし、次のメンバー(・・・・・)を考えれば考察時間はある方が助かります」

 

「そうだな。まずはHP吸収を入れてくれ、シモーヌも見たいだろう」

 

「……」

 

 そしてルミはスキルスロット説を教えてもらった事でマウントを取る。

 

先に重要な秘密を教えてもらったのは自分だと判り易く説明し、シモーヌが『強権装備をなんで売ったの!?』と文句垂れてきたことに皮肉を入れたのだ。奴隷の身分ゆえに強く出れないが、そこは『次のメンバー』という奴隷について言及することで、装備供給係である自分の価値について付け足しておいた。

 

「承知しました。……今ぞ来ませる御心の、言祝ぐ蔭の天地の、スキル結晶融合」

 

「よくやった。さて、コレを取らせるが一応この屋敷に置いておけ」

 

「寄り親からの要求対策ですね? これほどの品、ありがとうございます!」

 

 昭信は両手で剣を持って正面から授けた。

 

貴族であれば肩を叩くような叙勲でもするのだろうが、まだ貴族ではない以上はそういう事をするわけにはいかない。軍隊式の敬礼を一般人がしないように、その辺りは割りとこだわる方であった。

 

(実際の話、戦士30レベルがあるのだから暗殺者にして入れ替えながら戦っても良いのだがな。だが、今後を考えれば盾役の経験者はそのまま置いておいた方が良い。それに……原作でも五十層時点で中位職へのジョブチェンジ者は居ないからな。ならここから獲得経験値二十倍を外さないようにして育てるまでだ)

 

 シモーヌは条件さえ整えれば暗殺者と賞金稼ぎを得られる。

 

だが騎士としての戦い方を覚えているシモーヌに、別の戦い方を覚えさせるのもどうかと思ったのだ。また経験値の分散問題もあるし、十二層に顔出しを始めた段階でもある。原作ではたびたびボーナススキルの変更をしたり、メンバーを集めてずっとそのまま戦っているが……。獲得経験値二十倍を外さないようにしたり、少数での特訓を繰り返すことで、五十層前後で彼女が聖騎士に成れるように計らうつもりであった。

 

「メンバー構成としては三十三層を越えて目途が立つ辺りでエレーヌに声を掛ける。彼女が六人目なり五人目になるだろう。二人で守ってやれ」

 

「「はい!」」

 

 その上でエレーヌに告白する為の流れを予定に組み込んでおいた。

 

シモーヌに相談したところ、三十三層で足切りが行われる段階をいかに越えられるかが『身内認定者』の目安なのだそうだ。最終的には迷宮突破を前提に考えるが、コネやら血縁込みで許可を出すならばその辺り。アキノブは身内ではないが恩人であるし、現在進行形で領地を助けているとも言える。また中間の第二ランクはある意味で特殊なので、第三ランクに一年以内へ届く可能性が高いのだから有望株なのは間違いがなかった。逆に言えばそれ以上の時間を掛ければ寄り親が勝手に縁談を持ち込む可能性があるので、噂を利用しつつ順調に攻略する必要性があるという。

 

(さて、その上で四人目のジョブをどうするかが問題だな。もし五十層前後で中位職を目指せるとしたら、ここ一カ月が限界だ。となると手元の予算は心もとないが、商売のタネを一つか二つ完全に手放せば何とかなるだろう)

 

 仮に五人目に魔法使いのエレーヌとして、六人目は補強とする。

 

となると次の四人目が重要になる。経験値の累積的にも特訓を重ねるという行為を無茶にしないためにも、ギリギリで中位職に届きそうな四人目の構想は早めに考えておく必要はあった。ルミを隻眼、シモーヌを聖騎士にするとして、四人目をどうするかが重要なのだ。

 

(本命は暗殺者で対抗は種族ジョブなんだろうな。穴馬は……保険案と産業育成を兼ねて錬金術師あたりか)

 

 このパーティーは大前提として、昭信ありきの超火力型である。

 

となると壁役はシモーヌ一人で十分なので竜騎士は要らない。中衛役が居ればサポートできるので、相手の動きを止める暗殺者か、さもなければ種族ジョブで攻撃力の底上げであろう。獣戦士で回避盾としつつビーストアタックで火力用、あるいは海女で水棲モンスター層周回や水棲の迷宮ボス狙いも悪くは無いだろう(もし森林保護官に対植物があるならそちらでも良い)。鍛冶師のセンもあるがそれはむしろ六人目の保険案と思われた。そうなってくるともう誰でもよくなってくるので、『小説家だろう』式チートの為に錬金術師が万が一対策になるメッキ込みで残るという塩梅なのだ。

 

「シモーヌ。風呂で匂いを落としたらエレーヌに繋ぎを取れ。鏡に関する商売のタネを売りに行く。武具を揃えるにも丁度良い奴隷を買うにも資金が必要だからな」

 

「は、はい! 少しばかりお待ちください!」

 

「急がんでもいいから石鹸を使ってよく匂いを落とせ。嫉妬はされたくないからな」

 

 こうして昭信は方針を固めると、さっそく動き出すべく鏡を買うための紹介状を取りに行く事にしたのだ。




 ちょっと思いついたことがあるので、短いですが本日二本目です。
間に商売の話、特訓の話、スキル結晶とかの話も入りますが、アンケート入れたかったので、短めのUPになります。

なお筆者はアンケートがどうなっても、合わせて執筆します。

四人目のメンバーはどんな人が良いですか? 五十層前後で中位職に至れると仮定します

  • 暗殺者で刺客を目指す
  • 海女で水棲特攻持ちの中位職狙い
  • 海女みたいな特攻持ち種族(ランダム決定)
  • 錬金術師でアトリエ経営
  • むしろ博徒の中位職で一発逆転!
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