ぼっち•ざ•ぼーい!   作:希望03

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第5話になります。
UA3,000件突破、見てくださり本当にありがとうございます。
ここまで伸びるとは思いませんでした。
お気に入り 30件突破ありがとうございます。
また新たに評価をつけてくださったシン7さん、ありがとうございます。

まさかここまで伸びるとは思いませんでした。
全ての評価見させていただいております。本当に嬉しいです。
まだ5話目ですが少しずつヤンデレが出てきます。
恋は盲目とはこの事かなと。
よろしくお願いいたします。


俺と喜多郁代、時々SIDEROSという奴ら

果たして私はうまくやれていただろうか。

うまく、顔は作れていただろうか。

可愛くできてた?笑えてた?

まるで仮面を被るみたいに。

だって、その裏は欲に塗れてた悪い女だから。

 

本当は誰にも取られたくなくて、誰にもその笑顔を振り撒いて欲しくないんです。

 

「…もうクリスマス、か。」

 

そう思って顔を上げると綺麗な星空。

冷たい風に当てられて、思わず息を吐く。

すると白い息がふっと空を仰いでく。

 

こんな綺麗な空を貴方と見れたらどんなに心が高鳴るだろうか。

 

「先輩。もう帰ったかな。」

 

そう言えば大槻さんが来た時、先輩も知り合いかのように話していたな。

 

ズキ。

 

伊地知先輩、なんだか前よりも先輩と距離、近くなってたな。

 

ズキ。

 

リョウ先輩、今日のライブ中もずっと先輩の方ばかり見てた。まるでずっと貴方しか見てないって言ってるみたいに。仲、良いのかな。

 

ズキ。

 

ひとりちゃん、いつも以上に集中してたし、なんだか笑顔が増えてる気がする。やっぱりあの時、笑ってたのも先輩に認められてるのが嬉しかったから、なのかな。

ズキ。

 

ズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキズキーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

じゃあ、私は?

 

不安、焦燥。

ほんの一雫だった。今まで保てていた平常がその時、揺らぐ。

先輩にとっての私って、貴方の中に私って?

 

「喜多さん?まだ帰ってなかったの?」

 

「っ!ーーーせん、ぱい?」

 

この人は、なんでいつもこんなタイミングが合うんだろう。

招かれたみたいに、ここにいるなんて。

 

今、私笑えてる?

うまく先輩にとって“可愛い後輩“を演じられてる?

…本当は、全部見透かされてる気がしてならないのに。

 

「…先輩。ちょっと、ちょっとだけ。私に付き合ってくれませんか?なんだか、不安でーーーーーー私、笑えてたか不安で♡」

 

その時、もうすぐクリスマスライブということを初めて、思い出した。

__________________________________________________

 

ーーーーーークリスマスライブ当日

 

いつぶりに来ただろうか。

新宿FOLT。

 

響木「相変わらず大きいな…」

 

入る総員数は500人弱。

STARRYと比べると少し大きめのライブハウスだった。

 

「あっら〜!響木ちゃんじゃない!?」

 

響木「お久しぶりです。銀次郎さん。」

 

この人は吉田銀次郎さん。

新宿FOLTのオーナーを務めているコワモテに見えて優男だ。

 

銀次郎「何よ〜!もっとフランクでいいのよ?」

 

響木「そんな…言えませんよ。きくりさんと俺を繋ぎ止めてくれてる限りない恩人ですから。」

 

銀次郎「…そう。あれから弾いたりはどう?やっぱりやらない?」

 

響木「そうですね。やっぱり俺は見てる方がーーーーーー」

 

 

久しぶりに来たこともあってか思わず会話が弾んだ。

早めに来たのには理由があったというのに。

 

そうして結束バンドの控え室を開けてみるとそこには

 

「ーーーーーーーーーーーー」

 

響木「なんだ、こいつ…」

 

やけに完成度の高い完熟マンゴーがいた。

 

ひとり「あ…それ…」

 

響木「っ!…あ、ひとりちゃんか。」

 

ひとり「ご、ごめんなさい。びっくりさせちゃいましたか…?」

 

響木「ううん。大丈夫。それよりこれ…「ぼっちちゃーん。何立ち止まって…あ。」虹夏ちゃん。」

 

虹夏「もう来てくれたんだ。響木くん!」

 

ひとり(虹夏ちゃん…呼び方が)

 

この時を皮切りにゾロゾロと結束バンドメンバーが帰ってきた。

その表情は不安もあれば、もうすでに落ち込んでいるようなそんな表情。

 

響木「虹夏ちゃん。」

 

虹夏「ん?どうしたの?」

 

気がかりだったこともあり、1番周りを見れているだろう虹夏ちゃんから話を聞くことにした。

するとあることに気づいた。

__________________________________________________

 

響木「なるほど。」

 

虹夏「うん…多分皆、緊張してるんだと思う。楽しんでやれればまずは1番なんだけどね。」

 

楽しむ。

その言葉はなんだか俺の心にも刺さったような、そんな気がした。

 

響木「喜多ちゃん?」

 

喜多「は、はい!」

 

響木「自分を信じて。俺も喜多ちゃんを信じてる。」

 

喜多「先輩…」

 

響木「それとひとりちゃん。」

 

ひとり「は、はい…」

 

響木「会場の中にいるから俺を見つけてね。ひとりちゃんの音、聴いてるから。」

 

ひとり「!」

 

響木「皆、確実に成長してる。俺は見ることしかできないけれど1番のファンとして見届けるよ。」

 

臭い臭い言葉。

なんてことない言葉。周りからしたら上辺にしか聞こえないような言葉。

それでも、仮初だと思われようとも俺は彼女たちに何か伝えたかった。

 

響木「俺は、結束バンドに夢を見てるから、さ。」

 

虹夏「響木くん…」

 

ヨヨコ「ちょっと。」

 

そうして熱い言葉をかけていたところ。

冷たく刺さるような声が響き渡った。

 

ヨヨコ「…私たちは響木にとってなんでもないってこと?」

 

響木「ヨヨコちゃん…嫉妬?」

 

ヨヨコ「嫉妬じゃないわよ!!///」

 

そうして小動物相手にほんわかしたところで俺は控え室から出て行った。

 

「そうやって、結局…私は蚊帳の外なのね。」

 

ーーーーーーーーーーーー何か、聞こえたような気がしたけれどステージ側の喧騒にかき消されて聞き取れなかった。

__________________________________________________

 

ドアの前にはリョウがいた。

あの夜があったはずなのに俺は警戒という文字はなかった。

というよりはもはや忘れていたに近いだろう。

 

響木「リョウか…びっくりした。」

 

そんなリョウは少し頬を赤く染めて、俺を見ていた。

正直、ゾッとした。なんだか俺を見ている、というよりも俺の心を覗いているようなそんな気がしたから。

 

リョウ「…皆のこと、励ましてくれたの?」

 

響木「あ、まぁ…励ましになったかは分からないけれど「優しいよね。響木にぃ。」え?」

 

リョウ「優しすぎる。昔から。ずっと前から私のことも見てくれてたもんね。」

 

響木「昔…」

 

リョウ「私は覚えてる。覚えてるからバンドを始めたし、ベースを選んだ。」

 

まさかそのことをリョウに言われるとは思わなかった。

言われた時、なんとなく俺は察してしまい、目を逸らしてしまった。

その時、気づかないうちにリョウはすぐ近くに

それこそ、あの夜の時と同じくらいに。

 

響木「っ!? ///」

 

リョウ「…ふふ、はは♡照れたね♡」

 

まただ。

またその顔だ。綺麗で、可愛らしくて、まるで俺を嘲笑うようにして、笑う。

その妖艶な表情だ。

 

リョウ「…響木にぃ。クリスマス、良い夜にしようね。」

 

響木「え?」

 

思わず素っ頓狂な声が出てしまった。

まるでリョウからしてみたら図っていたかのように。

 

リョウ「ふふ…あはは♡」

 

リョウ「…だから“私の音“だけを聴いてね。」

 

全部、持ってかれた。

そんな気がした。

ただ、ただ最後に見たその瞳は、綺麗で。なのにどこか濁っていて。

 

ーーーーーーーーー怖かった。

____________________________________________________

 

「「それじゃあ!メリークリスマス!!」」

 

響木「あー…メリークリスマス〜…」

 

「「……」」

 

そんなこんなでライブは無事成功を収め、ここSTARRYに戻って虹夏ちゃん、喜多さん主催の上でクリスマスパーティが行われていた。

 

ただ某2人に関してはあまり乗り気ではないらしく俺の隣で沈んでいるんだけれど。

 

響木「それで…君たちは?」

 

あくび「あ、そういえば挨拶遅れちゃったっす。自分、長谷川あくびっす。」

 

楓子「私は本城楓子で〜す。」

 

幽々「内田幽々です。」

 

どうやら話を進めていくとSIDEROSのメンバーで俺のことはヨヨコ経由で話を聞いているらしい。

 

あくび「もう有名人っすよ。自分も響木さんの昔の動画見てバンド始めたんすから。」

 

響木「あ、あぁ…ありがとう。」

 

それでその広めたという等本人はというと

 

ヨヨコ「…」

 

リョウ「…」

 

ひとり「…」

 

響木「頼むから何か喋ってくれ…気まずいんだよ…」

 

ヨヨコ(響木が来るっていうから来たのに…)

 

リョウ(しれっと2人で抜け出そうとしたのに…)

 

ひとり(せっかく勇気を出して響木くんの隣に座ったのに…)

 

(((なんでこの人(こいつ)たち(ら)がいるんだ!!!)))

 

響木「あ、ポテトもう無いか…取ってくるよ。」

 

ひとり「あ、ひ、響木くん。私が…「いいよいいよ。ひとりちゃんはゆっくり食べてて。」あ…はい。」

__________________________________________________

 

そうして食べ終えたポテトを補給していると向こうで取り仕切っていた虹夏ちゃんがこちらにやってきた。

どうやら向こうも向こうでひと段落して今はそれぞれで喋っているっぽい。

 

響木「虹夏ちゃん、幹事お疲れ様。」

 

虹夏「あーありがとー…響木くん、今日楽しい?」

 

響木「ん?楽しいよ。久しぶりだからこんなイベント。」

 

虹夏「そっか…良かった。」

 

流れる沈黙。

騒がしいはずなのに、なんだか無音に聞こえる。

早くポテト持っていってあげよう、そう用意を進めているとその沈黙は破られた。

 

虹夏「あの、響木くん…良かったら、さ。今日終わったらうちに「響木くん。」っ!?」

 

ひとり「あ…ごめんなさい…話してました、か?」

 

響木「ひとりちゃん…」

 

虹夏「…」

 

ひとり「良かったら、代わる、よ。響木くんのこと、店長さんが呼んでましたし。」

 

響木「あ、そうなんだ。分かった。ありがとねーーーーーー」

 

そうして店長のところへと向かったけれど呼んでないとのことだった。

ひとりちゃんが嘘?とは考えにくかったから聞き間違えたんだろう。

そう思って、俺はまたパーティーへと戻った。

__________________________________________________

 

響木くんがお姉ちゃんの元へ向かってから数分。

食べ物の補給をしている最中、私は気になることをぼっちちゃんへと投げかけた。

 

虹夏「ぼっちちゃん…わざと?」

 

ひとり「…虹夏ちゃん。渡しませんから。」

 

虹夏「…自分も手にしてないのに、よく言えるね。」

 

流れる不穏な空気。

それもそのはずだ。だって

 

虹夏「邪魔、しないでもらっていいかな。」

 

ひとり「…」

 

無理もない。

ぼっちちゃんにとっても響木くんはかけがえのない存在。

これまでのことを踏まえるとそろそろ次のアクションを起こしたいんだろう。

けれど奥手だ。

ぼっちちゃんは自らアクションを起こすとは考えにくい。

なのに、まさか

気づかれていたなんて。

 

ひとり「いくら虹夏ちゃんでも、これだけは譲れないんです。」

 

ひとり「響木くんだけは。ごめんなさい。」

 

そう言って戻ってしまった。

 

まるで私に宣戦布告するかのようにその顔は、その瞳は苛立たせるかのように

 

ーーーーーー怖く、冷ややかな目だった。

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