Q.どうして神様転生で、スコアアタックを走らなければならないのか? 作:落陽 幽雪
「……私のミスでした。
こんな事になってしまうなんて……
以前、責任を負うものについて、話したことがありましたね」
「ア○ナ!? 」
意識を取り戻すと、8畳ほどの和室に居た。目の前には……某生徒会長ではないな、似てるのオッドアイとヘイローがあるところだけだわ。
というか、オッドアイ、ヘイロー、金髪なところ以外に人物的に捉えられる印象がない、なんというか存在がふわふわしているというか……。
「落ち着きましたか?」
「落ち着いてますが!?」
「何でキレてるんですか……!」
しまった、癖で逆ギレしてしまった。いやでも、知らない場所で構文を詠唱してるやつに落ち着きましたかとか言われたら誰だってキレると思う。AED、救命完了、俺は悪くない。
「それで、ここどこですか、後なんですかその掛け軸『DUELIST即ピするやつはカス!!』別にいいじゃないですか、それくらいの意気込みないとやってけませんよFPSなんて」
「いや、その、申し訳ないんだけど、間違って殺しちゃって……」
「あぁ、はい、いつものいつもの、こっちはいつもので済ます気ありませんけどね」
殺しちゃって……じゃねえんだよ、死んでんだわ。まだ積んでたゲームあるんだよ、後もう少しでSwitch2からエアライドの新作出たのに、もうめちゃくちゃ楽しみにしてたのに。
「あぁ、いやえっと、本当は貴方もうすこし未来に、屋上で大車輪してたら鉄棒が錆びててそのまま宙に放り出されて死ぬんだけど、それを見て体操選手になった男の子がスポーツ業界に革命を起こす……はずだったんだけど」
「その男の子剛毅すぎるでしょ、何やっても大成するよきっと。じゃない、で、俺の死因は?」
「帰り道に貴方に突っ込んできたバイクあったでしょ? あれを貴方が避けずに蹴り返したせいでバイクに当たるはずだった雷が貴方に当たっちゃって……男の子は警察官になったわ」
「俺の死因その男の子に影響与えすぎでしょ。いや、でもそこはやっぱり雷なのね、テンプレなぞってて安心したよ、安心できる箇所一ミリもねえよ」
……というか、俺の自業自得じゃないかこれ? あ、やべ、神様こっち見てる。いや、目は口ほどに物を言うけど俺の目は死んでると評判なので死んだ口でセーフじゃないか?
「いや……言いたいことは分かるのだけど、あれ手作業なのよね……」
「手作業!? 対象を選んで発動する効果だったのか……じゃあ、プレミ乙、GGって事で……」
そう言って立ちあがろうとしたら、神様が慌てて服の裾を掴んできた。
「ちょっと帰ろうとしないでっていうかどこに帰る気なの!? このままだと歴史の修正に使う運命力の分給料が引かれちゃうの!! ひもじいくなっちゃうのぉぉぉぉ!! 帰らないでぇぇ!!!!」
「分かった! 分かったから! 引っ張らないでください!!」
服着てたのか……死んだんだからてっきり全裸だと思ってたが……いや、日本だと死装束になんか着せられてるな、あと六文銭も……あ、あった。
「それでね、その君の同意が取れれば何だけど、それを帳消しにできる方法があって……」
「どうせ転生だってのは分かってるんですけど……何させられるんですか? 魔王討伐? 人類絶滅? 国づくり?」
「えっと、そんな大層な事はする必要はないんだけど…………
「スコア……スコアアタック!?」
あ、やべ、思わず机叩いちゃったけど、ちょっとちゃぶ台割れてるじゃん……勢いで誤魔化そ。
「それで、何でスコアアタックなんですか? いや、一時期RTAは流行ってた気がしますけど、ハーメルンで。そう言えば最近見ない気が……」
「一時期流行ってたんだけど、それでわざわざ早死にさせるのもどうかってちょっと問題になっちゃって……」
「でた、関係ない奴が首突っ込んでコンテンツを廃れさせる奴、明言すると刺される気がするから黙っておこ」
「まぁ、そんなこんなでスコアアタックをしてる場面を配信して欲しいんだけど……あ、舞台はダンジョン/魔法/中世/学園って感じだよ、生活水準は現代日本とそこまで変わらないからあんまり苦労はしないと思うんだけど……どうかな、受けてくれる」
「そんな小説のジャンル分けみたいな。いやまぁ、そりゃ受けるけど……転生特典とかっ
「よっしゃ、言質取りましたそれじゃあ行ってらっしゃいませ〜〜」
「あ、てめ! やりやがった!! 油断した、言質だけ取れれば問題なかったんだな!? くそ、もう少し警戒しておくべきだった!!」
少しの浮遊感の後、急速に落下していくのが分かる嵌めてきた神様を睨むために上を向くと自身を落とした穴から覗いてる神が見える、あ、パンツ見えた。
「交渉は事前にしておくべきでしたね雑魚が、まぁスコアによって来世の待遇が決まるのでぇ、頑張ってくださいな、ちなみに出自は引き直し不可のガチャですわぁ!」
「リセマラなしの単発ガチャはダメだって!! 紫封筒よこぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!!!」
それが転生前の最後の叫びだった気がする、それでいいのか。
アトゥルス大陸
クレエテイル王国 王立中央学園
第八実技試験会場
『受験番号842番、シェルラルカ・グッドライズ。前へ』
「は、はい!」
緊張したような少女の声が、試験会場に響き渡った。くすり、嘲るように笑う声、次は自分の番だと手の震えを抑えるもの、実力を見定めるもの、さまざまな視線が交錯する中、少女が壇上へと移動していく。
『それでは、
少女の前に凡そ1枚1メートルにもなる金属の板が10枚重なり合い現れる。少女は左手に本を構え、右手に持つ杖を振り上げた。
「 最後通告をここに 汝、我が前に膝をつき 自由を手放すことを赦す 」
一節を唱え、数秒の間が空く。
「 拒絶の意を我は受けよう ここに線を引く 死線は既に踏み越えた 」
帰らぬ返答、少女は杖を振り下ろし、魔力にて描く。
「 夢猫の足跡 女神の髭 大地の根 魔獣の腱 人魚の息吹 竜の血液 」
「 ヴェルグの編んだ鎖 万物を引く力 黒き星 審判は今ここに 」
都度1分にも満たない儀式を終えて、彼女は魔法という超常を支配する。
「 肆式 グレイプニル 」
刹那、しゃらんと金属音がしたかと思えば、次の瞬間には轟音が鳴り響いた。誰もが注目していて、誰にもその
金属塊は跡形もなく消え去り、そこには試験会場であるステージと、呆然とした試験官のみが取り残されていた。
「え、えっと、そうだ、こう言う時はこう言えばいいんですよね! 」
少女は静まり返った試験会場で、その静寂を打ち破るように口を開いた。
「私、また何かやっちゃいましたか?」
コテン、と音を立てるように首を傾げた少女に、そうじゃないし、なんか違くない? そうツッコミを入れてくれる人は、この会場には存在しなかった。
実績〈
というわけで、TS転生を果たした俺は無事に転生環境SSRを引き当て、ぬくぬくとこの世界における必修科目である魔法の研鑽に精を出していたわけだが。今のアナウンスで無事に主席合格できた事が分かった、どうしよう、入学式で答辞とか任されるんだろうか。
| 現在配信中です | ○名無し お、レコードブレイカーじゃん ○名無し 案外最高得点ってとれるものなんだな ○名無し そんなわけないだろ ○名無し このタイトル詳しくないんだけどどんなん? ○名無し 基本的には周回ゲーなんだけど、その中でも今回は難易度がバカ高くなってる ○名無し なにがあったん ○名無し 担当者が設定する際に、面白くしたろって言って難易度最高にして上限取っ払った ○名無し それ大丈夫なんですか? ○名無し ダメ、こっちの領域から権能の出力取られたって何件か報告来てる ○名無し 本格的にダメでワロチ ○名無し そんな中トップ取ったうちのお嬢は優秀だなぁ…… ○名無し まあ、色々あったからな…… | |
| 【順調に】TS転生者死にゲースコアアタック【成長中】 | ||