ドラゴンボール バーダック生存if   作:姫 晴紀

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バーダックがたどり着いた惑星は………


第3話 “未知なる惑星”

宇宙を彷徨うポッドの中で、バーダックは歯を食いしばっていた。

 

(……チクショウ……! くたばるにはまだ……早ぇ……!)

 

視界は霞み、呼吸は浅い。

気力は、フリーザとの戦いで燃え尽きたままだ。

 

それでも、彼は意識をつなぎ止めていた。

 

ポッドの計器がかすかな反応を示す。

 

ビー……ビー……

 

「星か……?」

 

生命反応、あり。大気、あり。知的活動の痕跡あり――

バーダックは、そこへ向かって進路を固定する。

 

機体は大気圏に突入し、激しく燃えながら落下していく。

その衝撃の中、彼の意識は完全に途切れた。

 

──ドゴォォォォンッ!!!

 

* * *

 

「何だ……今の音は?」

 

騒ぎを聞きつけ、数人のヤードラット星人が森の中へ駆け出す。

その先には、地面をえぐったポッドの残骸が転がっていた。

 

「宇宙ポッドか? どこから来た?」

 

「フリーザ軍のマークはないな……だが、警戒は怠るな」

 

ハッチが少しだけ開き、黒く焦げた装甲の隙間から、荒く呼吸をする影が見えた。

 

「誰か……いるぞ」

 

「……意識がない。だが、生きている」

 

ヤードラット星人たちは一瞬ためらったが、慎重にポッドへ近づく。

 

「この種族……サイヤ人か?」

 

「サイヤ人……あの戦闘種族が、どうしてこの星に?」

 

「分からない。だが今は敵意は感じない。スピリットも僅かだ。まずは保護しよう。判断はそれからだ」

 

彼らは無言でうなずき合い、バーダックの体を引き上げる。

 

* * *

 

薄暗い施設の一室。

バーダックは再生装置に横たえられていた。

 

(……ここは……?)

 

意識がぼんやりと戻り、天井を見上げる。

痛みはあるが、息はしやすい。傷も浅くなっている。

 

――誰かが治療してくれたのだ。

 

(……生きてる、のか……)

 

扉が開く。

見知らぬ小柄な者が、静かに近づいてきた。

 

「目を覚ましたか……」

 

「……ここは?」

 

「ヤードラット星。我々の星だ。君はこの地に墜ちてきた。ほとんど死にかけていたが、命はつながっていた」

 

「……ヤードラット……聞いたことはあるな……」

 

「この星は、宇宙の中でも辺境にある。争いを嫌い、干渉を避けてきた。

 だが最近、フリーザ軍の偵察がこの領域に現れ始めた。どうやら……“興味”を持たれ始めているらしい」

 

バーダックの眉がぴくりと動く。

 

「……アイツが……お前らを……?」

 

「まだ侵略はされていない。だが、時間の問題かもしれん。

 我々の“特殊な技術”が、やつらの目に留まったようだ」

 

(そういうことか……あのカナッサ星人と似たようなもんか……?)

 

「……俺を……どうして助けた?」

 

「敵意がなかった。気が限りなく弱まっていたからな。

 君が戦士であることはすぐに分かった。だが、今の君は戦士ではなかった。

 だから――救った。それだけのことだ」

 

「……随分と……お人よしだな」

 

ヤードラット星人は肩をすくめる。

 

「見捨てるほど、我々は冷たくない。……敵と知っていたとしてもな」

 

バーダックはしばらく無言だったが、やがて小さく告げる。

 

「……そうか」

 

ヤードラット星人は器を差し出した。

 

「食事だ。体に合うかは分からないが、栄養はある」

 

「………」

 

バーダックは返事もせず出された食事を黙々と、豪快に食べた。

 

静かな時間が流れる。

 

ヤードラット星人はふと口を開く。

 

「君の“気”は荒れている。だが……奥に、静かに燃えるものを感じる。

 我々の技術のいくつかは、“その内側”に働きかけるものだ。……もし望むなら、教えることもできる」

 

バーダックは器を置いた。

 

「……戦うための力か?」

 

「そうとも言える。だが、本質は“制御”と“理解”だ。

 戦士にとって、それは剣よりも鋭い力になることもある」

 

バーダックの視線が鋭くなる。

 

「……面白ぇな。だったら……しばらく世話になるぜ」

 

「歓迎しよう、サイヤ人。名前は?」

 

「バーダックだ」

 

「覚えておこう。……バーダック」

 

静かに、バーダックは拳を握った。

 

(生き延びた……ただそれだけじゃ意味がねぇ。

 力を手に入れる……“あの時”の続きは、まだ終わっちゃいねぇ)

 

その拳には、まだ確かな熱があった。

 

──つづく。




ここからキャラ崩壊すごくなります
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